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クール・ガイ編(完結済み)
地獄は全て私のせいでした……炎上は受け止める覚悟ですわ
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「なんですって………」
今私はヒロインの言葉に信じられない気持ちでいっぱいです。ヒロインに睨まれてますが、仕方ないことでしょう。
何せ私は腐女子としてしてはならぬことをしてしまったのですから!
「まさか知らなかったなんてね。隠しルートを」
そう乙女ゲームに付き物の隠しルート。私は愛の華をしつくしていた気でいましたが、そんなことはない。
まさか………まさか逆ハーレムエンドを二回クリアしなきゃ出ない隠しルートがあるなんて知るはずないじゃないですか!逆ハーレムなんて見ても楽しくないんですから!
しかも逆ハーレムルートの先に私が望む薔薇の楽園があるなんて考えもしませんでした!私はなんて愚かなの……!
「もう一度確認します………。逆ハーレムルート二回目をクリアすると相手を選ばないヒロインに攻略対象全員が愛想を尽かし、それぞれのカップリングで育まれる薔薇ルートに突入といったストーリーがあったんですね?本当に」
「ええ、私も腐女子の端くれ……腐った話に対して嘘はつかないわ」
「私はなんてことをぉおぉぉ!」
二回目以降の隠しルートとはいえ、ここは現実なのだから未来がある限り私がヒロインの逆ハーレムに付き合っていれば(腐女子にとって)明るい未来になったというのに!
ヒロインが腐女子かもしれない可能性を何故私は見出だせなかったの!?会話ひとつしようとしなかったの!?
私のばかぁあぁぁぁ!
「大丈夫ですか?クサーレ嬢」
私が叫んでしまったせいだろう。王子様と共にこちらへ来て心配そうに私を見るのは私のせいで私と婚約してしまったクール様。
「クールさまぁ………っわたしは、わたしはぁあぁぁっ」
「なっど、どうしたんです?」
みっともなく人前で大泣きしてしまった私だが、もう正直周囲などどうでもいい。私は推しカプの幸せな未来を奪ってしまったのだから。
クール様、ヒロイン様を睨まないでぐたさいまし。ヒロイン様は何一つ間違っていないのだから!
「クール様婚約はなかったことにしてくださいましぃいぃぃ!」
「! な、何故………」
もう下手な小細工をしようとしてこうなったというなら正直に行こうと思わず出た言葉。クール様らしくなく動揺されたお姿。
きっと私の前でクール様がゲームの時のクール様と違うキャラに見えてきたのも私のせいですね。キャラ崩壊までさせてしまうなんて罪が大きすぎます……!
「私はヒロイン様と結婚しますぅうぅぅ!」
「いや、君たちは女性同士………それにヒロイン嬢もさすがに………」
もうどうしていいかわからず出た言葉。え?とばかりに口を出すのは王子様。クール様も同じ意見なのか王子様の言葉に首を縦に振る。私の言葉を撤回しろとばかりに。
首を振るクール様は可愛く感じますが私の推しはそんなに激しく頭を振る子ではありませんでした!普段きりっと表情を変えない人物の必死さにはギャップ萌えがありますけどね!
これが私に関係なければ素直に萌えるのに!
こんな否定派の二人がいる中、声を出したのは今まで敵と見ていたヒロイン様。
「クサーレ嬢、貴女の覚悟確かに受け取りました。同志としてまずは私たちで同性愛の理解を深めるところから始めましょう!」
「貴女は神か!」
「ヒロインよ!」
この瞬間敵から味方へ、腐女子二人による固い友情が確かに結ばれた。
今私はヒロインの言葉に信じられない気持ちでいっぱいです。ヒロインに睨まれてますが、仕方ないことでしょう。
何せ私は腐女子としてしてはならぬことをしてしまったのですから!
「まさか知らなかったなんてね。隠しルートを」
そう乙女ゲームに付き物の隠しルート。私は愛の華をしつくしていた気でいましたが、そんなことはない。
まさか………まさか逆ハーレムエンドを二回クリアしなきゃ出ない隠しルートがあるなんて知るはずないじゃないですか!逆ハーレムなんて見ても楽しくないんですから!
しかも逆ハーレムルートの先に私が望む薔薇の楽園があるなんて考えもしませんでした!私はなんて愚かなの……!
「もう一度確認します………。逆ハーレムルート二回目をクリアすると相手を選ばないヒロインに攻略対象全員が愛想を尽かし、それぞれのカップリングで育まれる薔薇ルートに突入といったストーリーがあったんですね?本当に」
「ええ、私も腐女子の端くれ……腐った話に対して嘘はつかないわ」
「私はなんてことをぉおぉぉ!」
二回目以降の隠しルートとはいえ、ここは現実なのだから未来がある限り私がヒロインの逆ハーレムに付き合っていれば(腐女子にとって)明るい未来になったというのに!
ヒロインが腐女子かもしれない可能性を何故私は見出だせなかったの!?会話ひとつしようとしなかったの!?
私のばかぁあぁぁぁ!
「大丈夫ですか?クサーレ嬢」
私が叫んでしまったせいだろう。王子様と共にこちらへ来て心配そうに私を見るのは私のせいで私と婚約してしまったクール様。
「クールさまぁ………っわたしは、わたしはぁあぁぁっ」
「なっど、どうしたんです?」
みっともなく人前で大泣きしてしまった私だが、もう正直周囲などどうでもいい。私は推しカプの幸せな未来を奪ってしまったのだから。
クール様、ヒロイン様を睨まないでぐたさいまし。ヒロイン様は何一つ間違っていないのだから!
「クール様婚約はなかったことにしてくださいましぃいぃぃ!」
「! な、何故………」
もう下手な小細工をしようとしてこうなったというなら正直に行こうと思わず出た言葉。クール様らしくなく動揺されたお姿。
きっと私の前でクール様がゲームの時のクール様と違うキャラに見えてきたのも私のせいですね。キャラ崩壊までさせてしまうなんて罪が大きすぎます……!
「私はヒロイン様と結婚しますぅうぅぅ!」
「いや、君たちは女性同士………それにヒロイン嬢もさすがに………」
もうどうしていいかわからず出た言葉。え?とばかりに口を出すのは王子様。クール様も同じ意見なのか王子様の言葉に首を縦に振る。私の言葉を撤回しろとばかりに。
首を振るクール様は可愛く感じますが私の推しはそんなに激しく頭を振る子ではありませんでした!普段きりっと表情を変えない人物の必死さにはギャップ萌えがありますけどね!
これが私に関係なければ素直に萌えるのに!
こんな否定派の二人がいる中、声を出したのは今まで敵と見ていたヒロイン様。
「クサーレ嬢、貴女の覚悟確かに受け取りました。同志としてまずは私たちで同性愛の理解を深めるところから始めましょう!」
「貴女は神か!」
「ヒロインよ!」
この瞬間敵から味方へ、腐女子二人による固い友情が確かに結ばれた。
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