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猫様登場シーン~ざらめ視点~

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「ザラにゃん、頑張るんだよ!」

「にゃあっ!」

ぼくはざらめ。きょうもだいすきなごしゅんじんさまにはげまされてがんばるんだ!

「それは私が命令してないからだ!衛兵たちは私の命令を待っているに過ぎない!さあ、衛兵たち!今こそ出番だ!国の反逆者及び私とリアンヌを侮辱したこやつらを捕まえろ!」

「…………」

「「「……………」」」

おおきなこえでばかみたいだなぁ……なんて見ながら、もうでてもいいとはいわれてたけどあえて待つ。

「おい!私が命令してるんだ!誰かいるはずだろう!早く、早くこの無礼な者たちを捕まえろ!」

「………来ませんね?」

うん、そろそろいいかな?なんてさいごどこか聞きおぼえのある声だなぁなんて思いながらすがたをみせるぼく。

「ようやく来たか!待ちくたびれたぞ!今なら許してやるからすぐにこいつらを捕らえよ!」

「ユーザ様にしたことしっかり反省してくださいね!」

それにきづいただろうばかみたいなひとはぼくにめいれいする。今ならゆるしてやるなんて何様だろうなって思いながらあくびをひとつ。

そしてさっきとはちがうメスのこえに、だれがなにを反省するのかとのぞけば……そこにはぼくのおんじんがいた。

いちど会ってからゆめだったのかなと思いすらした、てんしさま。おんじんのてんしさまだとぼくはずっと会いたかったひとにようやく会えたよろこびでしぜんと気分がたかまる。

「殿下の衛兵は随分と可愛らしいんですね?」

ぼくは衛兵ってなまえじゃないけど、てんしさまがぼくのことをいったのだというのはわかり、うれしくなる。だってね、かわいいってかわいいって!いっぱい毛繕いしてよかったって!

「にゃあ」

思わずうれしくてなき声がでた。

そうしたらばかみたいなひとがなぜか怒りながらこちらにむかってくる。

「ユーザ様を辱めるなんて……最低な猫ちゃんです!」

そして変にさけぶメスのことば。ぼくがさいていなねこだって!?けんかなら買ってあげるんだから!とぼくは華麗な爪捌きを見せた。

てんしさまみてくれたかな?ほめてくれるかな?と期待しながら。

メスとオスのさけび声は無視しててんしさまのまえで歩みをとめてみあげるも、戸惑うだけでなでてはくれない。

「にゃうん?」

なでないの?と聞いてもてんしさまのおててはのびてこず、ぼくのことわすれちゃったのかなとさびしくなる。

ぼくのきもちを察してくれたオスをほめつつそうだよ!なでて!とつたえたけどけっきょくあのばかな爪捌きにつかったオスとメスのせいでそれは叶わなかった。

「にゃう……」

おちこんでも仕方ないけどやっぱりざんねんで、ぜったいゆるさないあのふたり……とあのばかでうるさいオスとメスはぼくにとって一生の敵となった。

おわり









あとがき
本編、5と6辺りのザラにゃん視点のお話でした。猫様視点の希望が多かったため記念すべき番外編一番はざらめ様視点とさせていただいた次第です。

楽しんでいただけましたでしょうか?

ザラにゃんはぼくっ子です。女の子で合ってます!
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