チャラ男会計の受難

本編その後 書記×会計≪中編≫R-18

「……ああ」

というより、こんなこと訊く必要などないだろう。今すぐにでも射精したくて堪らないといわんばかりに、俺の手の中でビクビクしているのだから。

「イかせてくれ、充」

……だけどそれをちゃんと駿の口から聞きたかった。
そして俺はこの台詞を聞いて、ニヤリと笑い、こう言ってやった。

「やーだよ」
「…………」
「簡単に出させてやるかよ」

俺はそんな優しい男ではないし、それに俺はまだまだ怒っているのだ。だからこのまま俺の好き勝手にやらせてくれ。

「駿はそのまま黙って見てな」

そう言って俺は、駿が見ている目の前で、自分の着ていたズボンと下着を脱ぎ捨てた。

「……充のも勃起してる」
「う、うるさい」
「俺のを舐めただけで反応したのか？」
「っ、」
「……本当に、充は可愛いな」

そうすれば、散々なまでに視姦されたあげく、なんとも不本意なことまで言われてしまった。拘束までして、主導権を握っているのは俺のはずなのに、なんだか負けたような気がする。

「俺も充のこと気持ち良くしてあげたい」
「だ、黙ってろ、ばーか！」

だから俺はなんとも幼稚な暴言を吐いて、軽く駿の太腿を叩いてやった。

「（……なんだよ、こいつ。まだまだ余裕ありそうだな）」

限界まで愛撫してやってから放置しているというのに、駿は軽く額から汗を流しているくらいで、まだまだ余裕そうに見える。もっと従順な態度を取ってくれたのなら、俺だって少しは譲歩する意思を見せたかもしれないけど、今はもうそんな気は一切ない。

「……本当、むかつく」
「この紐を解いてくれないか？」
「嫌だよ。そんなに見るなら、好きなだけ見てろ」

そうやって強がってはみたものの、本心では見られるのはとても恥ずかしく思っている。だけどこれは駿へのお仕置きであり、分からせてやりたいんだ。

……お前はもう俺じゃないと満足できないんだぞ、って。

「ん、……っ、ぅ」
「……充……！」
「は、っ……ん、ん」

先端から滲み出ていた駿の先走り液を指で拭う。そしてその滑ったものを潤滑剤として利用するように、自分の窄まった穴に塗り付けた。

「ぁ、っ、あ、あ、ぁ、っぅ」

今まで何度も駿にここを解してもらって、数えきれないほどこいつのものを受け入れたけれど、こうやって自分でここを解したことなど一度もない。

「ん、は、……ぁ、しゅ、ん……っ」
「…………」
「しゅん、ん……っ、ん、んぅ」

だから、こんなところをまじまじ見られるのはすごく恥ずかしいし、それでいて自分で解すのはかなり抵抗がある。
……だけど余裕がなさそうに、熱の籠った目でまじまじと見つめられると、少しだけ気分がいい。こいつも俺を求めているんだって、実感できて嬉しいんだ。

「は、ん、……ん、っ」
「……充」
「ん、ん……ン、っ、んぁ、あっ」
「……早く、この紐を解け」
「やだ、よ……、ふ、ぁあ……、っん」
「……っ、」

駿の先走り汁のお蔭で滑りは良くなっており、指を動かしやすい。わざと聞かせるようにクチュクチュ音を立てながら、自分の二本の指で狭い腸内を掻き回せば、いやでも声が出てしまう。だけどそれを抑える余裕もなく、俺はただ自分が気持ちいいところを刺激しながら、駿に触れるだけのキスをしてやった。