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偉大な王と切なき告白

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 その翌日、私はソロに誘われて外へ出掛けることになった。
 私とソロの側近達は下がらせ、話がしやすいよう二人でーーとの計らいを受けた。

「エレムの街を思う存分見せたい」
「そうなのですね」
 まるで自分の宝物を見せるかのように笑うソロが、子どものようで可愛らしいと不覚にも感じて、急いで微笑みを真顔に戻す。


 しかし、約束の時間に迎え来たソロを見て私は拍子抜けしていた。
 王の背後にはこれでもかというほどに護衛が並んでいるのだ。

「こんなに護衛……必要ですか? 宮殿の警備は大丈夫なのですか?」
「そなたはシェバの後継者で、守られるべき存在だ。護衛がどれだけ居ても安心はできない」
「しかし、これだけの人数で街に下りるなど、民は怖がりませんか?」
「王がいるのだ。怖がるどころか歓迎されるだろう。これらは民を守るためでもあるのだから」
 今までの腑抜けた姿とは違う、それは民に視線をやる王の姿。
 しばらく返す言葉が見つからなかったが、ソロもまた私と似た立場に居たのだという事を知れば、自然と笑みはこぼれていく。
「今日はイフラスもユージンもいないので、見知ってる顔はあなただけですね。エレムの街、楽しみです。任せましたよ」
「ああ! 任せろ」
 ソロは誇らしげに護衛に顔を向け、意気揚々と口を開いた。
「セイルを第一優先で守れ!」



 宮殿の門の前、エレムの美味い飯で少し肥えたイフラスは「行ってらっしゃいませー!」と大きく手を振っている。

 ソロは一言「手を振り返してあげたらどうだ?」とお茶目に笑う。
「まぁ、そうですね」
 私は澄まし顔をソロに向けたあと、眩いほど豪華な駕籠かごから顔を出し、無邪気な笑みでイフラスに大きく手を振り返した。

 妙に刺さるソロの恍惚な視線が邪魔だったが、他国の王が統治するその街並みを見られるということはとても胸踊ることで、朝からイフラスにはその気持ちを伝えていたのだ。




 私はシェバで視察をする時は出来るだけ王族である事を隠し、民とは平等に接するよう心がけていた。
 身分を隠す方が得られる情報も多く、また王女である時よりも気軽に接してくれるその感覚が私は好きだった。
 変に気を遣わせたくはない。民の飾らないありのままの生活を見せて欲しい。
 それこそが、視察の価値だと信じて疑わなかった。

 しかしエレムの街を見た時、それは新たな価値を私に与えた。
 ソロは街ゆく民にこれでもかと歓迎され、崇められていた。
 満更でもないような笑顔を民に見せ、私には自慢話を繰り出し、どれだけ自国民が美しく、生活が豊かであることを饒舌に語った。
 私はソロよりもずっと謙虚だという自覚はあったが、それは私が民を思うのと似た感覚であることを知り、悔しくもそれは偉大な王の姿であるとも感じた。

 街を歩く度に、恐れではない、憧れの眼差しと声を向けられるソロ。
 側近が優秀なのか、それともソロの人柄なのか、そこまで愛される王に嫉妬さえ覚えてしまう。
 私がソロに教えを説く必要など無かったのではと思うほど、民がソロを見る目は輝いていたのだ。

 私とは違い、ソロは王としての格を隠すことなく民に接していたが、それはそれで見ていて新鮮だった。
 自慢げに工芸品や街並みを語るソロを見て、性格に多少難があろうとも彼もまた良き王なのだと思い知って、酷い言葉を投げかけてしまった事を少しばかり反省した。


「見ろセイル」
 ソロは街の一角に大きく佇む飲食店を指さす。
「あの店に投資したのは王子時代の私なのだ。小さかった娘がこんなに大きくなったらしい。行こう!」
 ソロは少年のような笑みを見せると私の手を引き、そのレストランまで駆ける。

 ーーまるで宝物を自慢する子供だなーー
 だなんて微笑ましく思ったのもつかの間、エレムの民が私たちに向ける視線がどこかおかしい事に気付く。というよりやっと気付く。
 口元に手を当て頬を赤くさせながら、ひそひそと話すエレムの女子たち。

 強く引かれるソロの手を見て、次に民を見た。
 微笑ましかった心の内は一瞬にして苦い感覚で埋め尽くされる。

 そうだったーーこやつのせいで、民にまで変な噂が広がっていた。
 今すぐ手を振りほどきたいのは山々だったが、ここは宮殿内ではなくエレムの街。皆が私たちに注目している。
 シェバの王女の悪評でも付いたら、父に見せる顔がない。

 私は出来るだけ棘が無いよう「手を離してくださいますか?」とソロに囁く。
「ん? なんだ?」
 上機嫌なソロは聞こえないふりをかました。
「手を離してください」
「あ、すまぬ」
 低い声で冷静に告げるとソロはしょんぼりと首をもたげながら、手を離した。


 そうして私たちは二人揃って街の飲食店へと入った。
「ソロ様! お待ちしておりました」
「シモン!」
 ソロからシモンと呼ばれたその男性はソロよりも僅かに年上の素朴な青年だった。
 恐らく身分は天と地ほどの差があるのにも関わらず、二人はとても仲が良さそうに見える。
 その様子に首を傾げながらも、「元気だったか?」と肩を叩き合う光景に、私の頬も自然と緩んでいく。

「はじめまして。シモン殿」
「はじめまして。シェバの王女様でいらっしゃいますね。心より歓迎いたします。エレムの街はいかがでしょうか」
 シモンは頬を掻きながら、私と向き合う。

「とても美しく、そして皆さまが笑顔でいるのが印象的でした。とても豊かな国なのですね」
 なんだかソロを褒めているようでこそばゆかったが、それでも本心であることは確かだからと、自らを納得させた。

「シェバ国の方にそう言っていただけるなんて光栄です……! ソロ様! 噂通り、シェバの王女様は身も心もとても美しい方ですね!」
「当たり前だ。セイルは美しい」
「ソロ様がそう言われる方なんて珍しいですね~」
 どぎまぎするソロを茶化し始めるシモンに私はふと、とある事に気付いた。

「あの……シモン殿はソロ王の事を名前でお呼びになるのですね」
「あ……それは、あの、申し訳ございません」
 私が名で呼ぶ事を注意しているのかと勘違いしたシモンは、焦ったように頭を下げる。
 私は急いで「いえ!」とシモンの肩に触れ
「その無礼とかそういう意味ではなく、以前ソロ王から名で呼ばれる事の幸せを説かれたことがありまして……。とても近い関係なのかと」
 と頭を上げさせた。

 返答に困っているシモンに、ソロが微笑みながら助け舟を出した。

「セイル、私が幼い頃にシモンに助けてもらったことがきっかけで、会って話すようになったのだ。その時は私がそれ程の地位に居なかった事もあって、身分を明かしていなかった。……その名残で今でも名で呼んで欲しいと私が言ったのだ」
「はい。おっしゃる通りでございます」
 照れたように頭を下げるシモンに「なんだ、急に畏まって!」と腕をつつき陽気に笑うソロを見つめる。

 ーー私は急にソロが羨ましくなった。
 幼い頃助けてもらい、身分を明かさずに関係を持つ。
 似たような奇跡は私の身にも起こっているのに、私は悩んだ末身分を明かせずに会うことも出来ずに、ただの文字に縋り付きながら生きている。
 同性か異性かの違いもきっとあるだろう。
 だがもし、私がナジュムに対してソロのように振る舞うことが出来ていたら……と、ふと切なさが胸を過ぎった。
「そうなの、ですね」
「はい!」

 そんな私の心のうちに気付かないソロは満面の笑みでシモンの肩を叩く。
「あそうだシモン、娘はいるか」
「あ、はい。サフラー!」

 サフラと呼ばれ、ひょこっと出てきたのは、ソロの腰ほどにも満たない幼い少女だった。
「まぁ……! なんて可愛い」
 思わず心の声が漏れてしまう。
 髪の色は薄く目の色は青い。
 まるで天使でも舞い降りてきたのかという言葉の比喩も、決して過大評価にはならないほどに可愛らしかった。
「こんにちは」
 サフラは私の目の前で立ち止まるとぺこりと小さな頭を下げた。
 私はしゃがみこみ、サフラと目を合わせ微笑んだ。
「こんにちは。お幾つですか?」
「4歳です。シェバの、王女様に、会えて、とても嬉しいです」
 きっと朝からこのセリフの練習を積んできたのだろうなという棒読み。
 しかし、それさえも心を掴む材料であった。
「なんて……」
 口元に手を寄せあまりの可愛さに言葉を失っていた。

「可愛いだろ」
 ソロは私の顔を覗き込んだあと、サフラを優しく抱き上げ笑った。
 自分の子ではないのに、まるで己の子のような振る舞いとあやし方に、笑みは込み上げる。
 ソロが民から慕われるわけが分かった気がしたのだ。

「ソロ王様!」
「ああ私は王だ。好きか?」
「好きです!」
「ああそうか」

 あまりにも朗らかすぎるその雰囲気に、ソロが用意した劇団員ではないかとも疑ったが、ソロにあやされ、鈴のような声をあげて喜んでいるサフラの笑顔に嘘は感じられなかった。
 私もまたソロの隣でサフラの頬に触れ、幸せだと言える時間を過ごした。





「どうだったか?」
 帰りの駕籠の中、ソロは満足気に私に笑いかける。
「とても楽しかったです」
「少しは俺を見直したか?」
「そうですね。あなたと言うより、エレムの民ですが」
 これまでソロに見せた中で一番の笑顔を私も見せた。
 それはきっと本心で、シェバでも滅多に見せないような笑みだった。

 するとソロは呆然とした後、突然「セイル……」と小さく私の名を囁いた。
「なんでしょう?」

「……婚約、しないか?」

 聞こえない振りをしたかったが、その言葉はエレムの街の賑やかさでもかき消されぬほど、ハッキリと聞こえた。
「……またご冗談を。どうやってするのですか? 私はシェバを離れる気はありませんよ」
 相変わらずのふざけた言葉にはもう慣れてしまったが、ソロを牽制する為にも私はわざと呆れた振りをした。

「方法があれば……どうだ? 離れて暮らしていても婚約が出来る法律を作ろう」
「エレムの王ならば、婚約は政治のために使わないと。私たちは婚約しなくとも友好関係は築けます」
「違う。俺はそなたを……好いているから婚約したいのだ」
「はぁ冗談はやめてください」
「セイル、聞いてくれ。そなたを正妻に出来るのならば愛妾をこれ以上作るのは控えよう。関係を持つなと言うのなら、関係も持たない。臆病ではない、もっと誇り高き王になれるよう努力しよう。だから私の妻になって欲しい。冗談ではない。私は王だから、やろうと思えばなんでも出来る」

 それは今までとは違う。あまりにも必死で切実な言葉のように聞こえ、私も僅かにうろたえた。
 今までと同じようにあしらう事も出来たが、民と触れ合うソロ王の姿を見たあとにそれが出来る私ではなかった。

 そして、大きな覚悟と共に一呼吸をしたあと「ひとつ、よろしいですか?」と呟く。

「なんだ?」

「私はあなたを信じています。今日の王である姿は嘘偽りではないと」
「ああ」
「だから、私も嘘偽りない言葉をあなたに言うのならば……」

 ソロが固唾を飲んだのが分かった。
 もし仮にソロが本気だった場合、次の言葉はだいぶ辛いものになるだろうーー。
 しかし、これを告げる勇気を誰か称えて欲しいと、私は顔を上げた。

「愛する人がいます」

 その時ソロは、希望と絶望と恐怖を混じえたような視線で私を見つめ、眉をひそめた。
「それはーー」

「もちろんあなたではありませんし、私以外誰も知りません。……叶わぬ人なのです。愛し合っているのではなく、私が勝手に愛しているだけですが、それでも今の私に、他の誰かと婚約する勇気は、ありません」

 ナジュムの事を初めて明かす相手が、奇しくもソロだという事実に、涙と笑いが込み上げてきそうだった。
 胸の内はすっと楽になったというのに、現実を口にしたことで、一層私は叶わぬものを抱いていることを思い知らされたようだった。

 そして向かい合って座るソロの表情は歪む。
「セイルそれは」
「これ以上聞きたいのなら、宮殿に戻ってからでもいいですか? 人は払うので」
 ソロの悲壮感漂う視線から逃げるように私は俯く。
「ああ……もちろんだ」
「今日はとても楽しかったですし、感謝もしています。ですがーー」
「セイル」
 ソロが私の話をさえぎった事が珍しく、私は思わず顔を上げた。
「その話も……宮殿に戻ってからにしよう」
 その声は震えている。
「そう、ですね」
 ソロの瞳は、あと一度でも瞬きをすれば涙がこぼれおちてしまいそうなほどに潤んでいた。




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