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第100話 vsペンギン②
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厚い雲が空を覆い、光りが落ちていない夜の海は闇が広がっていた。
緩やかな波の音が聞こえ、潮の香りが漂ってくる。
遥か遠い昔、神々が戦ったとされるラグナロク領域に侵入し、発見した浮島には地上世界から遭難した漂流者達がいた。
その数は300人以上。
流されてきたガラクタを継ぎ接ぎし、造られた浮島の全長は約50m。
空を厚い雲に覆われている深夜、連れてきた魔道の精霊達が、浮島のいたるところで色鮮やかにキラキラと光りを放っていた。
降り立った桟橋は波の動きのまま揺れており、継ぎ接ぎされた浮島からはきしむ音が慢性的に聞こえてくる。
過酷な環境ではあるが、気候だけは生暖かく過ごしやすいものであった。
漂流者達の視線は浮島の桟橋に立っている私に集中していた。
地上世界へ連れて帰ると宣言し、戸惑っている様子だ。
おそらくだが、皆、地上世界へ戻る希望は捨ててしまっていたのだろう。
そう。この海域を囲むように存在する深海エリアには、クラーケンが現れる。
そこを突破することなど人の力では無理であり、地上世界へ戻ることなど現実的でない話しなのだ。
漂流者達は、思いもよらぬ話しにフリーズ状態となり一時的に静まり返ってしまっていた。
その沈黙も徐々に破られていき、互いに何かを確かめ合っている声が、雑居音のようにザワザワとしたものへ変わり大きくなっている。
『SKILL_VIRUS』を撃ち込まれた緋色は、この状況を収集することが出来ていない。
戸惑っているというより、何が起きているのか把握できていないようだ。
口を開けたまま、フリーズしていた。
皆の動揺を鎮めるのもリーダーの役割であるが、この男にはその資質がないようだ。
浮島の漂流者達が混乱した表情で好き勝手に話しをしていく中、桟橋にいた緋色の嫁と紹介された1人の女が、こちらへ1歩前に出てきた。
その様子に気がついた漂流者達が会話を中断して彼女の動向を注視し始めていく。
彼女の名前は深真樹。
緋色の嫁と紹介された他の2人から彼女の名前を呼んでいるのが聞こえていた。
大きな瞳とやや吊り上がった目が特徴的な一般的に美人といえる二十歳過ぎの痩せ型の女性である。
桟橋の床に降ろしていたペンギンが、私と同様に思っている事を口にした。
「三華月様。深真樹と呼ばれている女性からは、リーダーに必要な資質が感じられますね。」
緋色は自身がリーダーと名乗っていたが、実質的には深真樹が浮島にいる漂流者達を取りまとめていたようだ。
その深真樹がフリーズしている緋色を置き去りにし、緊張した面持ちで私に地上世界へ帰す宣言をした内容についての再確認をしてきた。
「聖女様。今しがた話しをされていた内容について確認させて頂きたいのですが、ここから出るためには外海にいる海王生物の群れを突破するする必要があります。聖女様に、そんなことが本当に可能なのでしょうか。」
その声には、存在感と責任感のようなものがある。
そこ、重要ですよね。
深真樹の質問にまず反応をしたのは、私の隣で固まっていた緋色であった。
急にバタバタと両手を動かし始めている。
浮島の漂流者達へ問いかけるように大きな声で訴えかけ始めた。
「深真樹の言うとおりだ。外海には俺達が乗ってきた船を破壊したあの海王生物がいる。ここから脱出できるはずがない。うまい話しには裏があるというじゃないか!」
その言いぐさだと、まるで私が詐欺師みたいに聞こえてくるではないか。
うむ。緋色という男、なかなか出来る男かもしれないぞ。
足元にいるペンギンについても『ほぉう、なかなかやるな』みたいな顔をしている。
さて漂流者達の反応であるが、緋色の訴えに同調をする者は誰一人いなかった。
実際のところはいざ知らず、緋色の発言は聖女に対して失礼な発言だ。
そして、希望の言葉を指し示した私を根拠なく思いつきで否定するなど受け入れられるはずがないのだろう。
そもそも深真樹は私の宣言を否定しているわけではなく、確認のための質問をしてきたのであり、緋色のように詐欺師呼ばわりなどはしていない。
このしらけていく空気感って、嫌いではない。
ここは放置させてもらい、この先を見守らせて頂きましょう。
緋色についても、余計な事を言ってしまった事に気が付き、気まずそうな顔をしている。
彼を諭す事が出来る立場にいるとしたら深真樹なのだろうが、それをしてしまうと緋色に恥をかかしてしまう。
さてさて、興味深い展開になってきましたよ。
嫌な空気が流れる状況下で、ペンギンが一歩前に足を進め、動向を見つめる漂流者達へ張りのある声を上げた。
「皆さん。私達が乗ってきたあの無傷の船を見て下さい。何故無傷かというと、皆さんが言う海王生物を聖女・三華月様が退けたからです。」
ペンギンから発せられた言葉を聞いた漂流者達がざわつき始めている。
それはおそらく言葉を喋る見た事ない生物の存在に戸惑っているからだ。
ニャハハハ。
自身を愛されキャラと自負したようだが、とんだ勘違いだったようだな。
戸惑っている漂流者の反応が想定外だったのか、ペンギンが『何だこの微妙な反応は!』みたいな顔をしているのが更に私の気持ちを上げてくれる。
仕方ない。
ここは、実は心根が優しい私が、この事態を収拾して差し上げましょう。
「そちらの個体の名前はペンギンと言い、私の特級下僕です。怪しい生物ではないので安心してください。」
世界で最も尊敬させる聖女であり、可憐な少女の言葉は説得力がある。
初対面限定となるが、特にお馬鹿な男共は、問答無用で私を信じるはず。
だが、漂流者達の反応が思っていたよりも悪い。
何故だ。どうしてなのだ。
やはり、聖女であるにもかかわらず治癒が出来ない告白が災いしていまっているのだろうか。
その時、深真樹が漂流者達のほうへ振り向いた。
そして、不安な気持ちに駆り立てられている者達を落ち着かせるため、決意表明みたいな言葉を投げかけた。
「私は聖女様を信じて、命を懸けてみようと思います。」
深真樹の真摯な言葉が漂流者達の心に刺っていくのが見て分かる。
ジリ貧な状態に陥っているこの状況下では、私を拒む選択肢はないものの、信じ切るには後押しをするものが必要だったようだ。
実際に深真樹の言葉に同調する声が次々に聞こえてくる。
緋色は口をパクパクさせているが、何を喋っていいのか分からない感じがする。
このタイミングでペンギンが深真樹に声をかけた。
「深真樹殿。私から皆さんへ贈り物があります。きっと喜んでもらえると思いますよ。」
99話でペンギンは『次は僕のターンです』と言っていたが、ここで何かを仕掛けてくるつもりなのだろうか。
ペンギンの言葉にこちらを振り向いてきた深真樹の瞳は、真っ直ぐな強い力を帯びており、さきほどまで抱えていた迷いのようなものが消えていた。
心を決めたようだ。
ペンギンが、先ほど口にしていた贈り物についての説明を開始した。
「私達が乗ってきましたあの旗艦ポラリスには、医療品や食料が積載されております。皆さんにとって、地上世界に帰る事は悲願なのでしょうが、いま一番大事な事は治療と回復でしょう。世界で最も高貴な聖女である三華月様が、必ず皆さまを地上世界へ送り届けてくれますが、まずは、体を癒し、回復に努めて下さい。」
さすがペンギンだ。
私には『希望』を与えることが出来るのだが、病気や怪我を治す事が出来ないそこを突いてきたわけだな。
緩やかな波の音が聞こえ、潮の香りが漂ってくる。
遥か遠い昔、神々が戦ったとされるラグナロク領域に侵入し、発見した浮島には地上世界から遭難した漂流者達がいた。
その数は300人以上。
流されてきたガラクタを継ぎ接ぎし、造られた浮島の全長は約50m。
空を厚い雲に覆われている深夜、連れてきた魔道の精霊達が、浮島のいたるところで色鮮やかにキラキラと光りを放っていた。
降り立った桟橋は波の動きのまま揺れており、継ぎ接ぎされた浮島からはきしむ音が慢性的に聞こえてくる。
過酷な環境ではあるが、気候だけは生暖かく過ごしやすいものであった。
漂流者達の視線は浮島の桟橋に立っている私に集中していた。
地上世界へ連れて帰ると宣言し、戸惑っている様子だ。
おそらくだが、皆、地上世界へ戻る希望は捨ててしまっていたのだろう。
そう。この海域を囲むように存在する深海エリアには、クラーケンが現れる。
そこを突破することなど人の力では無理であり、地上世界へ戻ることなど現実的でない話しなのだ。
漂流者達は、思いもよらぬ話しにフリーズ状態となり一時的に静まり返ってしまっていた。
その沈黙も徐々に破られていき、互いに何かを確かめ合っている声が、雑居音のようにザワザワとしたものへ変わり大きくなっている。
『SKILL_VIRUS』を撃ち込まれた緋色は、この状況を収集することが出来ていない。
戸惑っているというより、何が起きているのか把握できていないようだ。
口を開けたまま、フリーズしていた。
皆の動揺を鎮めるのもリーダーの役割であるが、この男にはその資質がないようだ。
浮島の漂流者達が混乱した表情で好き勝手に話しをしていく中、桟橋にいた緋色の嫁と紹介された1人の女が、こちらへ1歩前に出てきた。
その様子に気がついた漂流者達が会話を中断して彼女の動向を注視し始めていく。
彼女の名前は深真樹。
緋色の嫁と紹介された他の2人から彼女の名前を呼んでいるのが聞こえていた。
大きな瞳とやや吊り上がった目が特徴的な一般的に美人といえる二十歳過ぎの痩せ型の女性である。
桟橋の床に降ろしていたペンギンが、私と同様に思っている事を口にした。
「三華月様。深真樹と呼ばれている女性からは、リーダーに必要な資質が感じられますね。」
緋色は自身がリーダーと名乗っていたが、実質的には深真樹が浮島にいる漂流者達を取りまとめていたようだ。
その深真樹がフリーズしている緋色を置き去りにし、緊張した面持ちで私に地上世界へ帰す宣言をした内容についての再確認をしてきた。
「聖女様。今しがた話しをされていた内容について確認させて頂きたいのですが、ここから出るためには外海にいる海王生物の群れを突破するする必要があります。聖女様に、そんなことが本当に可能なのでしょうか。」
その声には、存在感と責任感のようなものがある。
そこ、重要ですよね。
深真樹の質問にまず反応をしたのは、私の隣で固まっていた緋色であった。
急にバタバタと両手を動かし始めている。
浮島の漂流者達へ問いかけるように大きな声で訴えかけ始めた。
「深真樹の言うとおりだ。外海には俺達が乗ってきた船を破壊したあの海王生物がいる。ここから脱出できるはずがない。うまい話しには裏があるというじゃないか!」
その言いぐさだと、まるで私が詐欺師みたいに聞こえてくるではないか。
うむ。緋色という男、なかなか出来る男かもしれないぞ。
足元にいるペンギンについても『ほぉう、なかなかやるな』みたいな顔をしている。
さて漂流者達の反応であるが、緋色の訴えに同調をする者は誰一人いなかった。
実際のところはいざ知らず、緋色の発言は聖女に対して失礼な発言だ。
そして、希望の言葉を指し示した私を根拠なく思いつきで否定するなど受け入れられるはずがないのだろう。
そもそも深真樹は私の宣言を否定しているわけではなく、確認のための質問をしてきたのであり、緋色のように詐欺師呼ばわりなどはしていない。
このしらけていく空気感って、嫌いではない。
ここは放置させてもらい、この先を見守らせて頂きましょう。
緋色についても、余計な事を言ってしまった事に気が付き、気まずそうな顔をしている。
彼を諭す事が出来る立場にいるとしたら深真樹なのだろうが、それをしてしまうと緋色に恥をかかしてしまう。
さてさて、興味深い展開になってきましたよ。
嫌な空気が流れる状況下で、ペンギンが一歩前に足を進め、動向を見つめる漂流者達へ張りのある声を上げた。
「皆さん。私達が乗ってきたあの無傷の船を見て下さい。何故無傷かというと、皆さんが言う海王生物を聖女・三華月様が退けたからです。」
ペンギンから発せられた言葉を聞いた漂流者達がざわつき始めている。
それはおそらく言葉を喋る見た事ない生物の存在に戸惑っているからだ。
ニャハハハ。
自身を愛されキャラと自負したようだが、とんだ勘違いだったようだな。
戸惑っている漂流者の反応が想定外だったのか、ペンギンが『何だこの微妙な反応は!』みたいな顔をしているのが更に私の気持ちを上げてくれる。
仕方ない。
ここは、実は心根が優しい私が、この事態を収拾して差し上げましょう。
「そちらの個体の名前はペンギンと言い、私の特級下僕です。怪しい生物ではないので安心してください。」
世界で最も尊敬させる聖女であり、可憐な少女の言葉は説得力がある。
初対面限定となるが、特にお馬鹿な男共は、問答無用で私を信じるはず。
だが、漂流者達の反応が思っていたよりも悪い。
何故だ。どうしてなのだ。
やはり、聖女であるにもかかわらず治癒が出来ない告白が災いしていまっているのだろうか。
その時、深真樹が漂流者達のほうへ振り向いた。
そして、不安な気持ちに駆り立てられている者達を落ち着かせるため、決意表明みたいな言葉を投げかけた。
「私は聖女様を信じて、命を懸けてみようと思います。」
深真樹の真摯な言葉が漂流者達の心に刺っていくのが見て分かる。
ジリ貧な状態に陥っているこの状況下では、私を拒む選択肢はないものの、信じ切るには後押しをするものが必要だったようだ。
実際に深真樹の言葉に同調する声が次々に聞こえてくる。
緋色は口をパクパクさせているが、何を喋っていいのか分からない感じがする。
このタイミングでペンギンが深真樹に声をかけた。
「深真樹殿。私から皆さんへ贈り物があります。きっと喜んでもらえると思いますよ。」
99話でペンギンは『次は僕のターンです』と言っていたが、ここで何かを仕掛けてくるつもりなのだろうか。
ペンギンの言葉にこちらを振り向いてきた深真樹の瞳は、真っ直ぐな強い力を帯びており、さきほどまで抱えていた迷いのようなものが消えていた。
心を決めたようだ。
ペンギンが、先ほど口にしていた贈り物についての説明を開始した。
「私達が乗ってきましたあの旗艦ポラリスには、医療品や食料が積載されております。皆さんにとって、地上世界に帰る事は悲願なのでしょうが、いま一番大事な事は治療と回復でしょう。世界で最も高貴な聖女である三華月様が、必ず皆さまを地上世界へ送り届けてくれますが、まずは、体を癒し、回復に努めて下さい。」
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