200 / 972
第9章 加工をして生きていこう
135.事なかれ主義者は口を滑らす
しおりを挟む
ドフリックさんが作った剣と、僕が作った物を比べた翌日。
朝食を食べている時に、モニカからドフリックさんがやってきたと言われたので、応接室で待って貰うように伝えた。
ホムラが「追い払いましょうか、マスター?」と聞いてきたけど丁重にお断りしておく。
昨日、話の途中で態度が変わっていったのが分かった。
以前までの態度のままだったら話し合っても意味がないと思ったから追い返していたかもしれないけど、今は少し話を聞いてみてもいいかな、なんて思う。
レヴィさんが僕を見ていたが、僕と視線が合うと食事を再開してしまった。
「ドフリックさんの話をしてから、ファマリーの世話に行こうかなって思うんだけど皆はどうするの?」
「アタシらはファマリーの居住区の警備頼まれててな」
「ベラちゃんったら人使い荒いのよねぇ」
「お前の護衛はドーラに任せる」
「ん」
「ああ、だからドーラさん鎧着てるんだ」
「そう」
部屋の中で着る意味あるのかな、とか思ったけど着るの大変そうだし、そこら辺が理由なのかな。
……着脱が簡単になるように付与とかしちゃう?
「……また変な事考えてそうな顔だな」
「失敬な。簡単に防具を装備できる方法を考えてただけだよ」
「必要ない。それより水晶玉作って」
あ、そう?
嘘発見水晶の納入依頼はラグナさん関係なのかな。それならそうと言ってくれれば早めに作ったのに。良くして貰ってるんだし、ちゃんと協力するんだけど、こっちに迷惑が掛からないように配慮してくれてるのかな。
「それなら水晶玉をちょっと買ってこないとね」
「それならもう入手済みよ、ご主人様」
「ありがと、ユキ。二人は今日もサイレンス?」
「そうよ、ご主人様。開店当初と比べると落ち着いているけれど、それでも継続的に来る子たちがいるから」
「そっか。レヴィさんたちは? ファマリーの作物の手入れ?」
にしては、服装がいつもと違って豪華なドレスなんだよね。
青いドレスはふんわりとスカートが広がっていて、肩が丸だしだ。これってずり落ちないのかな?
こぼれるんじゃないかって思う程膨らんでいる胸が寄せられてできている谷間に視線が行き過ぎないように気を付けつつ、レヴィさんの顔を見る。
うっすらと化粧もしていて、端正な顔立ちがさらに魅力的になっていた。
「お父様に同席するように言われている野暮用があるのですわ。サクッと終わらせる事ができたらいいのですけれど、今後のファマリー周辺に関わる事だから手を抜く事は出来ないのですわ」
「私はレヴィア様の侍女ですので、レヴィア様について行きます」
ですよね。
レヴィさんの側に控えていたセシリアさんが淡々と当然の事を述べた。
最近僕のお世話もし始めてるから勘違いしそうになるけど、この人はレヴィさんの侍女だった。
みんなの予定をだいたい確認したし、朝ご飯も食べ終わった。
待たせているドフリックさんの所に行こう、と立ち上がりかけた時、クーがすぐ近くに転移してきて驚いた。
「お兄ちゃん、しつこいドワーフ追い出しといたよ。労ってー」
「……はい?」
クーがドフリックさんの気配を察知して自室から応接室に飛び、その部屋にいたドフリックさんを問答無用で転移させちゃったらしい。
「だってお兄ちゃん、毎日来られると困るって言ってたでしょ?」
「そうなんだけどね? ほら、嫌な事はさっさと終わらせたいし、向こうの要求とどれだけこちらの要望を聞くかを確認してから判断しようかな、って思い直したところだったから。そういうわけだから、今度から応接室にいる人を勝手にどこかに飛ばしちゃだめだよ」
「えーーー」
「えー、じゃありません。それで?」
「?」
「ドフリックさんをどこに飛ばしたの?」
「さあ?」
「さあって……」
「ドランのどこかじゃない? 肥溜めとか、下水道とか、魔物の解体小屋とか」
「……今度から飛ばす人は街の門の近くに転移させてね」
「えーーー」
動きたくないのに働く原因を作った者に、憂さ晴らしをするつもりで嫌な気分になる場所をピックアップして適当に飛ばしているらしい。
まだユグドラシルとか、不毛の大地のどこかとかじゃないだけましだけど……。
今後、貴族や偉い人を勝手に飛ばされると困るので、念入りに釘を刺して置いた。
今回は褒めないし、抱っこもなし! コアラも駄目!
ドフリックさんに謝るついでに迎えに行って!
ファマリーで祈りを捧げていると、クーがドフリックさんと小柄な女の子を連れて転移してきた。
下水道を彷徨っていたらしく、ちょっと臭う。
転移されて連れて来られた時は、クーの腕を振りほどいてご立腹な様子だったが、僕の方を見て、それからその背後を見てぽかんと口を開けた。
どうしたのか分からないけど、とりあえず謝っとこ。
「ウチの子がすみません」
「……世界樹? ユグドラシル……じゃないな、どこじゃここ?」
「あれ、リヴァイさんかラグナさんから聞いてないですか? 不毛の大地に植えた世界樹ファマリーですよ」
「そうか……そのファマリーの根元に、なぜシズトがいるんじゃ?」
「え、世話をするためですけど?」
「……世界樹の世話? エルフ共しかできないじゃろ?」
いや、首を傾げられても困るんですけど。
小柄な女の子を見ると、彼女はため息をついて、ドフリックさんをツンツンと突いた。
「パパン、公爵様と国王陛下の話ちゃんと聞いてないからそうなる。初めてシズトさんと会った時も、国王陛下が世界樹の騒動で迷惑をかけられた彼の所に、詫びの品として希少金属が送られてくるかもしれないって話をしてた」
「そうだったかのう? ……そんな事より、親方と呼べ」
「パパンはこの通り、希少金属の事となると話をほとんど聞かない。ごめんなさい」
「親方と呼べと言っとるじゃろ」
「いえ、こちらこそドフリックさんと……そう言えば、名前聞いてなかったです」
「ドロミーはドロミー。ドフリックの娘」
「自己紹介ありがとうございます。前回色々あって聞きそびれちゃって……」
「構わない。ドロミーはパパンのお目付け役としているから、気にしないで」
「親方じゃ」
ドロミーさん、平然と僕と会話してるけど親方さんの相手をしなくて大丈夫?
あ、いつもの事なの。そうなの。
「それで、ドフリックさんは今日は何の御用で? アダマンタイトは現物が手に入ってから考えるつもりですし、ミスリルは自分で使うからあんまり渡せないですよ?」
「ミスリルなんぞ、武器や防具以外に何に使うんじゃ?」
「魔道具を作るんですよ。ミスリル製の」
「……お主、魔道具も作れるのか? 加護二つに魔法陣の研究もしておるとは幅広く活動しておるんじゃな」
「いえ、加護は三つですけど……リヴァイさんやラグナさんから聞いてないですか?」
「どうじゃろう。ワシは分からん」
「加護については世界樹以外聞いてない」
おっとー、話してなかったパターンだった。
てっきりあの二人には加護について全部知られてて、ドフリックさんに伝えてると思ったんだけど……どうしよう。
コアラのように引っ付いてきたクーをそのままにしてしばらく考えたけど、どうしようもなかった。
朝食を食べている時に、モニカからドフリックさんがやってきたと言われたので、応接室で待って貰うように伝えた。
ホムラが「追い払いましょうか、マスター?」と聞いてきたけど丁重にお断りしておく。
昨日、話の途中で態度が変わっていったのが分かった。
以前までの態度のままだったら話し合っても意味がないと思ったから追い返していたかもしれないけど、今は少し話を聞いてみてもいいかな、なんて思う。
レヴィさんが僕を見ていたが、僕と視線が合うと食事を再開してしまった。
「ドフリックさんの話をしてから、ファマリーの世話に行こうかなって思うんだけど皆はどうするの?」
「アタシらはファマリーの居住区の警備頼まれててな」
「ベラちゃんったら人使い荒いのよねぇ」
「お前の護衛はドーラに任せる」
「ん」
「ああ、だからドーラさん鎧着てるんだ」
「そう」
部屋の中で着る意味あるのかな、とか思ったけど着るの大変そうだし、そこら辺が理由なのかな。
……着脱が簡単になるように付与とかしちゃう?
「……また変な事考えてそうな顔だな」
「失敬な。簡単に防具を装備できる方法を考えてただけだよ」
「必要ない。それより水晶玉作って」
あ、そう?
嘘発見水晶の納入依頼はラグナさん関係なのかな。それならそうと言ってくれれば早めに作ったのに。良くして貰ってるんだし、ちゃんと協力するんだけど、こっちに迷惑が掛からないように配慮してくれてるのかな。
「それなら水晶玉をちょっと買ってこないとね」
「それならもう入手済みよ、ご主人様」
「ありがと、ユキ。二人は今日もサイレンス?」
「そうよ、ご主人様。開店当初と比べると落ち着いているけれど、それでも継続的に来る子たちがいるから」
「そっか。レヴィさんたちは? ファマリーの作物の手入れ?」
にしては、服装がいつもと違って豪華なドレスなんだよね。
青いドレスはふんわりとスカートが広がっていて、肩が丸だしだ。これってずり落ちないのかな?
こぼれるんじゃないかって思う程膨らんでいる胸が寄せられてできている谷間に視線が行き過ぎないように気を付けつつ、レヴィさんの顔を見る。
うっすらと化粧もしていて、端正な顔立ちがさらに魅力的になっていた。
「お父様に同席するように言われている野暮用があるのですわ。サクッと終わらせる事ができたらいいのですけれど、今後のファマリー周辺に関わる事だから手を抜く事は出来ないのですわ」
「私はレヴィア様の侍女ですので、レヴィア様について行きます」
ですよね。
レヴィさんの側に控えていたセシリアさんが淡々と当然の事を述べた。
最近僕のお世話もし始めてるから勘違いしそうになるけど、この人はレヴィさんの侍女だった。
みんなの予定をだいたい確認したし、朝ご飯も食べ終わった。
待たせているドフリックさんの所に行こう、と立ち上がりかけた時、クーがすぐ近くに転移してきて驚いた。
「お兄ちゃん、しつこいドワーフ追い出しといたよ。労ってー」
「……はい?」
クーがドフリックさんの気配を察知して自室から応接室に飛び、その部屋にいたドフリックさんを問答無用で転移させちゃったらしい。
「だってお兄ちゃん、毎日来られると困るって言ってたでしょ?」
「そうなんだけどね? ほら、嫌な事はさっさと終わらせたいし、向こうの要求とどれだけこちらの要望を聞くかを確認してから判断しようかな、って思い直したところだったから。そういうわけだから、今度から応接室にいる人を勝手にどこかに飛ばしちゃだめだよ」
「えーーー」
「えー、じゃありません。それで?」
「?」
「ドフリックさんをどこに飛ばしたの?」
「さあ?」
「さあって……」
「ドランのどこかじゃない? 肥溜めとか、下水道とか、魔物の解体小屋とか」
「……今度から飛ばす人は街の門の近くに転移させてね」
「えーーー」
動きたくないのに働く原因を作った者に、憂さ晴らしをするつもりで嫌な気分になる場所をピックアップして適当に飛ばしているらしい。
まだユグドラシルとか、不毛の大地のどこかとかじゃないだけましだけど……。
今後、貴族や偉い人を勝手に飛ばされると困るので、念入りに釘を刺して置いた。
今回は褒めないし、抱っこもなし! コアラも駄目!
ドフリックさんに謝るついでに迎えに行って!
ファマリーで祈りを捧げていると、クーがドフリックさんと小柄な女の子を連れて転移してきた。
下水道を彷徨っていたらしく、ちょっと臭う。
転移されて連れて来られた時は、クーの腕を振りほどいてご立腹な様子だったが、僕の方を見て、それからその背後を見てぽかんと口を開けた。
どうしたのか分からないけど、とりあえず謝っとこ。
「ウチの子がすみません」
「……世界樹? ユグドラシル……じゃないな、どこじゃここ?」
「あれ、リヴァイさんかラグナさんから聞いてないですか? 不毛の大地に植えた世界樹ファマリーですよ」
「そうか……そのファマリーの根元に、なぜシズトがいるんじゃ?」
「え、世話をするためですけど?」
「……世界樹の世話? エルフ共しかできないじゃろ?」
いや、首を傾げられても困るんですけど。
小柄な女の子を見ると、彼女はため息をついて、ドフリックさんをツンツンと突いた。
「パパン、公爵様と国王陛下の話ちゃんと聞いてないからそうなる。初めてシズトさんと会った時も、国王陛下が世界樹の騒動で迷惑をかけられた彼の所に、詫びの品として希少金属が送られてくるかもしれないって話をしてた」
「そうだったかのう? ……そんな事より、親方と呼べ」
「パパンはこの通り、希少金属の事となると話をほとんど聞かない。ごめんなさい」
「親方と呼べと言っとるじゃろ」
「いえ、こちらこそドフリックさんと……そう言えば、名前聞いてなかったです」
「ドロミーはドロミー。ドフリックの娘」
「自己紹介ありがとうございます。前回色々あって聞きそびれちゃって……」
「構わない。ドロミーはパパンのお目付け役としているから、気にしないで」
「親方じゃ」
ドロミーさん、平然と僕と会話してるけど親方さんの相手をしなくて大丈夫?
あ、いつもの事なの。そうなの。
「それで、ドフリックさんは今日は何の御用で? アダマンタイトは現物が手に入ってから考えるつもりですし、ミスリルは自分で使うからあんまり渡せないですよ?」
「ミスリルなんぞ、武器や防具以外に何に使うんじゃ?」
「魔道具を作るんですよ。ミスリル製の」
「……お主、魔道具も作れるのか? 加護二つに魔法陣の研究もしておるとは幅広く活動しておるんじゃな」
「いえ、加護は三つですけど……リヴァイさんやラグナさんから聞いてないですか?」
「どうじゃろう。ワシは分からん」
「加護については世界樹以外聞いてない」
おっとー、話してなかったパターンだった。
てっきりあの二人には加護について全部知られてて、ドフリックさんに伝えてると思ったんだけど……どうしよう。
コアラのように引っ付いてきたクーをそのままにしてしばらく考えたけど、どうしようもなかった。
81
お気に入りに追加
413
あなたにおすすめの小説
前回は断頭台で首を落とされましたが、今回はお父様と協力して貴方達を断頭台に招待します。
夢見 歩
ファンタジー
長年、義母と義弟に虐げられた末に無実の罪で断頭台に立たされたステラ。
陛下は父親に「同じ子を持つ親としての最後の温情だ」と断頭台の刃を落とす合図を出すように命令を下した。
「お父様!助けてください!
私は決してネヴィルの名に恥じるような事はしておりません!
お父様ッ!!!!!」
ステラが断頭台の上でいくら泣き叫び、手を必死で伸ばしながら助けを求めても父親がステラを見ることは無かった。
ステラは断頭台の窪みに首を押さえつけられ、ステラの父親の上げた手が勢いよく振り下ろされると同時に頭上から鋭い刃によって首がはねられた。
しかし死んだはずのステラが目を開けると十歳まで時間が巻き戻っていて…?
娘と父親による人生のやり直しという名の復讐劇が今ここに始まる。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
全力で執筆中です!お気に入り登録して頂けるとやる気に繋がりますのでぜひよろしくお願いします( * ॑꒳ ॑*)
勇者パーティを追放されそうになった俺は、泣いて縋って何とか残り『元のDQNに戻る事にした』どうせ俺が生きている間には滅びんだろう!
石のやっさん
ファンタジー
今度の主人公はマジで腐っている。基本悪党、だけど自分のルールあり!
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のリヒトは、とうとう勇者でありパーティリーダーのドルマンにクビを宣告されてしまう。幼馴染も全員ドルマンの物で、全員から下に見られているのが解った。
だが、意外にも主人公は馬鹿にされながらも残る道を選んだ。
『もう友達じゃ無いんだな』そう心に誓った彼は…勇者達を骨の髄までしゃぶり尽くす事を決意した。
此処迄するのか…そう思う『ざまぁ』を貴方に
前世のDQNに戻る事を決意した、暗黒面に落ちた外道魔法戦士…このざまぁは知らないうちに世界を壊す。
転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】
ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします
ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった
【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。
累計400万ポイント突破しました。
応援ありがとうございます。】
ツイッター始めました→ゼクト @VEUu26CiB0OpjtL
元勇者パーティーの雑用係だけど、実は最強だった〜無能と罵られ追放されたので、真の実力を隠してスローライフします〜
一ノ瀬 彩音
ファンタジー
元勇者パーティーで雑用係をしていたが、追放されてしまった。
しかし彼は本当は最強でしかも、真の実力を隠していた!
今は辺境の小さな村でひっそりと暮らしている。
そうしていると……?
※第3回HJ小説大賞一次通過作品です!
【本編完結】さようなら、そしてどうかお幸せに ~彼女の選んだ決断
Hinaki
ファンタジー
16歳の侯爵令嬢エルネスティーネには結婚目前に控えた婚約者がいる。
23歳の公爵家当主ジークヴァルト。
年上の婚約者には気付けば幼いエルネスティーネよりも年齢も近く、彼女よりも女性らしい色香を纏った女友達が常にジークヴァルトの傍にいた。
ただの女友達だと彼は言う。
だが偶然エルネスティーネは知ってしまった。
彼らが友人ではなく想い合う関係である事を……。
また政略目的で結ばれたエルネスティーネを疎ましく思っていると、ジークヴァルトは恋人へ告げていた。
エルネスティーネとジークヴァルトの婚姻は王命。
覆す事は出来ない。
溝が深まりつつも結婚二日前に侯爵邸へ呼び出されたエルネスティーネ。
そこで彼女は彼の私室……寝室より聞こえてくるのは悍ましい獣にも似た二人の声。
二人がいた場所は二日後には夫婦となるであろうエルネスティーネとジークヴァルトの為の寝室。
これ見よがしに少し開け放たれた扉より垣間見える寝台で絡み合う二人の姿と勝ち誇る彼女の艶笑。
エルネスティーネは限界だった。
一晩悩んだ結果彼女の選んだ道は翌日愛するジークヴァルトへ晴れやかな笑顔で挨拶すると共にバルコニーより身を投げる事。
初めて愛した男を憎らしく思う以上に彼を心から愛していた。
だから愛する男の前で死を選ぶ。
永遠に私を忘れないで、でも愛する貴方には幸せになって欲しい。
矛盾した想いを抱え彼女は今――――。
長い間スランプ状態でしたが自分の中の性と生、人間と神、ずっと前からもやもやしていたものが一応の答えを導き出し、この物語を始める事にしました。
センシティブな所へ触れるかもしれません。
これはあくまで私の考え、思想なのでそこの所はどうかご容赦して下さいませ。
全能で楽しく公爵家!!
山椒
ファンタジー
平凡な人生であることを自負し、それを受け入れていた二十四歳の男性が交通事故で若くして死んでしまった。
未練はあれど死を受け入れた男性は、転生できるのであれば二度目の人生も平凡でモブキャラのような人生を送りたいと思ったところ、魔神によって全能の力を与えられてしまう!
転生した先は望んだ地位とは程遠い公爵家の長男、アーサー・ランスロットとして生まれてしまった。
スローライフをしようにも公爵家でできるかどうかも怪しいが、のんびりと全能の力を発揮していく転生者の物語。
※少しだけ設定を変えているため、書き直し、設定を加えているリメイク版になっています。
※リメイク前まで投稿しているところまで書き直せたので、二章はかなりの速度で投稿していきます。
完結【進】ご都合主義で生きてます。-通販サイトで異世界スローライフのはずが?!-
ジェルミ
ファンタジー
32歳でこの世を去った相川涼香は、異世界の女神ゼクシーにより転移を誘われる。
断ると今度生まれ変わる時は、虫やダニかもしれないと脅され転移を選んだ。
彼女は女神に不便を感じない様に通販サイトの能力と、しばらく暮らせるだけのお金が欲しい、と願った。
通販サイトなんて知らない女神は、知っている振りをして安易に了承する。そして授かったのは、町のスーパーレベルの能力だった。
お惣菜お安いですよ?いかがです?
物語はまったり、のんびりと進みます。
※本作はカクヨム様にも掲載しております。
全校転移!異能で異世界を巡る!?
小説愛好家
ファンタジー
全校集会中に地震に襲われ、魔法陣が出現し、眩い光が体育館全体を呑み込み俺は気絶した。
目覚めるとそこは大聖堂みたいな場所。
周りを見渡すとほとんどの人がまだ気絶をしていてる。
取り敢えず異世界転移だと仮定してステータスを開こうと試みる。
「ステータスオープン」と唱えるとステータスが表示された。「『異能』?なにこれ?まぁいいか」
取り敢えず異世界に転移したってことで間違いなさそうだな、テンプレ通り行くなら魔王討伐やらなんやらでめんどくさそうだし早々にここを出たいけどまぁ成り行きでなんとかなるだろ。
そんな感じで異世界転移を果たした主人公が圧倒的力『異能』を使いながら世界を旅する物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる