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新たな力・・・3
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ダンジョンの秘密が薄らと分かりだした。
簡単な話だ、勇者最低と頭に刻み込む。
それよりも、世界に散らばったダンジョンか、興味が湧いてくるわ。
またもや、時間が止まる感覚、そして、聞きなれた声と共に女神パンドーラが降臨する。
『はあ~い、お久しぶりの女神様よ。会いたかったでしょ? 会いたかったわよね? バブちゃんてば、素直な反応してくれないから、女神様、悲・し・い~』
相変わらず、ウザ!
「女神様なら、普通に現れなさいよ、なんでそんなに、いつも、いつも、ハイテンションなのよ」
『まぁサービスみたいな? あはは。まぁ女神様だし』
「いらないサービスはいいわ、出てきたって事は、なんかあるんでしょ?」
女神がニヤニヤと笑みを浮かべる。
『流石ね、よくわかってるじゃないのよ。今回はご褒美と依頼なのよね』
いつもと若干違う展開だ。何を依頼しようと言うんだろうか? 予想外というか、無理な依頼だったら断ることも、選択として考えとかないと。
『あ、あと報酬がご褒美扱いなんで、よく考えて受けるか、受けないか決めてね』
え、ご褒美なのに? それはご褒美って言わないじゃんよ!
『依頼内容は、世界に散らばったダンジョンの欠片を集めて欲しいのよね。まぁ個人的な我儘なんだけどさぁ』
「集めるって、そんなに簡単じゃないでしょ! しかも、ダンジョンから離れたら、色々と厄介だし」
そう、厄介でしかないのだ。仲間達をずっと"無限収納"に入れておく手もあるが、それは余りしたくないのが本音だ。
自由が無くなれば、今みたいな楽しい会話も無くなる。
ましてやダンジョンの内部しか知らない子もいるのだから、環境の変化が与える影響は少なくないだろう。
色々と頭で考え、天秤に、そろばんと、全てを思い浮かべても却下だ。
『やっぱり、難しいわよね? まぁ顔を見れば、良くない答えなのは理解できるわ。だ・か・ら・今からが交渉よ』
女神がドヤ顔を晒しながら、私に契約書が手渡される。
内容は驚きを隠せない素晴らしいものだった。
内容
女神からの依頼(散らばったダンジョン【毒王の庭・ポイズンガーデン】の欠片集め)を行う事を承諾し、女神より新たな力(ダンジョンマスターの称号、ダンジョンコア、"スキルトレード")を受け取る事ものである。
まさかのダンジョンコアって単語に二度見したわ、でも三層までの今のダンジョンでも、かなりのメリットが存在していた。
更に"スキルトレード"のおまけ付きだ、魅力的でしかないのだ。
「裏があるんじゃないの? 余りに条件が良すぎるわ」
『何を言い出すんですか、無期限でダンジョンが使えて、更に新しいスキルまで付いてくるんですよ』
悩む方が間違ってるといっても過言ではない好条件だった。
ならば、仕方ないと私は女神との取引を受け入れたのである。
その瞬間、ダンジョンコアが輝きだし、全体の三割が鮮やかに染まる。
なんとなく、理解できる流れであったが、念の為に質問をする。
「これはどういう事か説明してくれるかしら?」
『はいはい、これはダンジョンコアよ~』と、悪ふざけのような返答が返される。
「いいから、ちゃんと説明して!」
流石にマズいと感じたのか、女神が大人しくなり、しゅんとしたまま、説明を開始した。
女神の用意したダンジョンコアは、仮の物であり、本来のダンジョンを集めて完成するパズルのような物らしい。
特に危険なペナルティもなく、素直にダンジョンを見つけて欲しいと語った。
ダンジョンコアに戻された階層分は、色が染まる。更に未所持のダンジョンに反応して、色が変わる探知機の役割も、担っていた。
新たな目的が生まれたと同時に、試してみたいスキルが手に入った事実は喜ばしいと言えた。
自分自身の生まれた意味がこの世界には存在していなかった事実、気になどしなかった、そう言う物だと割り切って生きてきたからだ。
1000回もの生まれ変わり、幾1000年もの人生が重なり、万の人生を歩んできた存在だったのだから、一つの世界で不要な扱いをされても苦になど感じないと思っていた。
そんな自分にしか出来ない女神からの依頼、自身の存在を許されたのだと、涙が零れ落ちていた。
誰にもバレぬように、下を向き、両頬を叩くと同時に涙を吹き飛ばし、正面を向く。
『アナタも、私の大切な子供よ。パンドラ、アナタは1人じゃないわ。見守ってるからね。アデュー』
女神は、ニヤニヤしながら、姿を消した。
相変わらず、最後に余計な言葉を入れているが、それも、なんだか暖かい。
静かに時が動き出すと、最初にガマ爺が、私の変化に気づいた。
上位の階層ヌシだったことはダテじゃない。
「チビ姫、お前さん、ダンジョンになんしよった?」
深刻な表情が浮かべられると、他の皆も、此方に視線を向ける。
「実は、今さ、女神が来てたのよね。それでさ……」
「え?」
「なっ!」
「女神じゃと、ホンマかいな、やとして、なん言うてきたんや?」
そこから、話は急展開を迎える。私がダンジョンコアを手に入れ、ダンジョンマスターになった事実を語ると、ガマ爺が最初に膝をついて、頭を下げる。
「ほんなら、正式にダンジョンマスター様となられた事実を謹んで、御祝い申し上げます。パンドラ様」
ガマ爺らしからぬ口調に驚く私、しかし、セーレも同様に頭を下げると、妖精達も地面に足をつき、一斉に頭を下げていた。
「セーレ、並ぶに湖に住む全てのモンスターは、マスターに忠誠を誓います」
「二層、ゴブリンキング、並びにゴブリン、二層に生きる物、全て、忠義を誓わせてもらう」
キングまでもが、一瞬で態度を豹変させた、なんで……こんな形は望んでないのに。
この後に、ガマ爺やジャバから説明があり、知ることになるが、各モンスターの王達は、ダンジョンマスターに本能で忠義を誓ってしまう。
それは転生者であったキングも例外ではなかったのだ。
その後、全てを受け入れると、キング達はいつもと変わらない口調に戻ったから本当に良かった。
私は正式にダンジョンマスターになったのだ。
そして、次の目標に向けて、私は数年ぶりにダンジョンの外の世界に旅立つ事になる。
ダンジョンの大勢力が私の仲間であり、家族になった瞬間だった。
簡単な話だ、勇者最低と頭に刻み込む。
それよりも、世界に散らばったダンジョンか、興味が湧いてくるわ。
またもや、時間が止まる感覚、そして、聞きなれた声と共に女神パンドーラが降臨する。
『はあ~い、お久しぶりの女神様よ。会いたかったでしょ? 会いたかったわよね? バブちゃんてば、素直な反応してくれないから、女神様、悲・し・い~』
相変わらず、ウザ!
「女神様なら、普通に現れなさいよ、なんでそんなに、いつも、いつも、ハイテンションなのよ」
『まぁサービスみたいな? あはは。まぁ女神様だし』
「いらないサービスはいいわ、出てきたって事は、なんかあるんでしょ?」
女神がニヤニヤと笑みを浮かべる。
『流石ね、よくわかってるじゃないのよ。今回はご褒美と依頼なのよね』
いつもと若干違う展開だ。何を依頼しようと言うんだろうか? 予想外というか、無理な依頼だったら断ることも、選択として考えとかないと。
『あ、あと報酬がご褒美扱いなんで、よく考えて受けるか、受けないか決めてね』
え、ご褒美なのに? それはご褒美って言わないじゃんよ!
『依頼内容は、世界に散らばったダンジョンの欠片を集めて欲しいのよね。まぁ個人的な我儘なんだけどさぁ』
「集めるって、そんなに簡単じゃないでしょ! しかも、ダンジョンから離れたら、色々と厄介だし」
そう、厄介でしかないのだ。仲間達をずっと"無限収納"に入れておく手もあるが、それは余りしたくないのが本音だ。
自由が無くなれば、今みたいな楽しい会話も無くなる。
ましてやダンジョンの内部しか知らない子もいるのだから、環境の変化が与える影響は少なくないだろう。
色々と頭で考え、天秤に、そろばんと、全てを思い浮かべても却下だ。
『やっぱり、難しいわよね? まぁ顔を見れば、良くない答えなのは理解できるわ。だ・か・ら・今からが交渉よ』
女神がドヤ顔を晒しながら、私に契約書が手渡される。
内容は驚きを隠せない素晴らしいものだった。
内容
女神からの依頼(散らばったダンジョン【毒王の庭・ポイズンガーデン】の欠片集め)を行う事を承諾し、女神より新たな力(ダンジョンマスターの称号、ダンジョンコア、"スキルトレード")を受け取る事ものである。
まさかのダンジョンコアって単語に二度見したわ、でも三層までの今のダンジョンでも、かなりのメリットが存在していた。
更に"スキルトレード"のおまけ付きだ、魅力的でしかないのだ。
「裏があるんじゃないの? 余りに条件が良すぎるわ」
『何を言い出すんですか、無期限でダンジョンが使えて、更に新しいスキルまで付いてくるんですよ』
悩む方が間違ってるといっても過言ではない好条件だった。
ならば、仕方ないと私は女神との取引を受け入れたのである。
その瞬間、ダンジョンコアが輝きだし、全体の三割が鮮やかに染まる。
なんとなく、理解できる流れであったが、念の為に質問をする。
「これはどういう事か説明してくれるかしら?」
『はいはい、これはダンジョンコアよ~』と、悪ふざけのような返答が返される。
「いいから、ちゃんと説明して!」
流石にマズいと感じたのか、女神が大人しくなり、しゅんとしたまま、説明を開始した。
女神の用意したダンジョンコアは、仮の物であり、本来のダンジョンを集めて完成するパズルのような物らしい。
特に危険なペナルティもなく、素直にダンジョンを見つけて欲しいと語った。
ダンジョンコアに戻された階層分は、色が染まる。更に未所持のダンジョンに反応して、色が変わる探知機の役割も、担っていた。
新たな目的が生まれたと同時に、試してみたいスキルが手に入った事実は喜ばしいと言えた。
自分自身の生まれた意味がこの世界には存在していなかった事実、気になどしなかった、そう言う物だと割り切って生きてきたからだ。
1000回もの生まれ変わり、幾1000年もの人生が重なり、万の人生を歩んできた存在だったのだから、一つの世界で不要な扱いをされても苦になど感じないと思っていた。
そんな自分にしか出来ない女神からの依頼、自身の存在を許されたのだと、涙が零れ落ちていた。
誰にもバレぬように、下を向き、両頬を叩くと同時に涙を吹き飛ばし、正面を向く。
『アナタも、私の大切な子供よ。パンドラ、アナタは1人じゃないわ。見守ってるからね。アデュー』
女神は、ニヤニヤしながら、姿を消した。
相変わらず、最後に余計な言葉を入れているが、それも、なんだか暖かい。
静かに時が動き出すと、最初にガマ爺が、私の変化に気づいた。
上位の階層ヌシだったことはダテじゃない。
「チビ姫、お前さん、ダンジョンになんしよった?」
深刻な表情が浮かべられると、他の皆も、此方に視線を向ける。
「実は、今さ、女神が来てたのよね。それでさ……」
「え?」
「なっ!」
「女神じゃと、ホンマかいな、やとして、なん言うてきたんや?」
そこから、話は急展開を迎える。私がダンジョンコアを手に入れ、ダンジョンマスターになった事実を語ると、ガマ爺が最初に膝をついて、頭を下げる。
「ほんなら、正式にダンジョンマスター様となられた事実を謹んで、御祝い申し上げます。パンドラ様」
ガマ爺らしからぬ口調に驚く私、しかし、セーレも同様に頭を下げると、妖精達も地面に足をつき、一斉に頭を下げていた。
「セーレ、並ぶに湖に住む全てのモンスターは、マスターに忠誠を誓います」
「二層、ゴブリンキング、並びにゴブリン、二層に生きる物、全て、忠義を誓わせてもらう」
キングまでもが、一瞬で態度を豹変させた、なんで……こんな形は望んでないのに。
この後に、ガマ爺やジャバから説明があり、知ることになるが、各モンスターの王達は、ダンジョンマスターに本能で忠義を誓ってしまう。
それは転生者であったキングも例外ではなかったのだ。
その後、全てを受け入れると、キング達はいつもと変わらない口調に戻ったから本当に良かった。
私は正式にダンジョンマスターになったのだ。
そして、次の目標に向けて、私は数年ぶりにダンジョンの外の世界に旅立つ事になる。
ダンジョンの大勢力が私の仲間であり、家族になった瞬間だった。
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