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1章 7才以上で7才未満の召喚士。
暴れて熱々、結婚式です
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危険な香りを漂わせながら帰っていったトルル家の令嬢、トルル=メルリ。
ルフレの許嫁であったが話は破談になり、更に言うならば、家同士のいざこざから貴族では珍しい、縁切り状態になっているらしい。
「なんでいきなり現れたのかしら? 普通なら来ないよなぁ?」
私なら、やっぱり悔しいと思う状況は違うけどトルル=メルリの気持ちがわからなくない、結婚を考えた相手が他の女と結婚するなんて悔しくて仕方ない、と、言っても大概は関わらないだろう。
「ん~・・・何かあるわ! 女の勘がそう叫んでるわ」
そんな時、カッシュが困った顔で厨房に向かって歩いていく。それを心配そうに見守るメグを捕まえて話を聞くことにする。
話は簡単に明日の為に仕込まないといけない食材が街の至る所からごっそりと買い占められ姿を消えていたのだ。
買い占めたのはトルル家である事は即座に判明したの、でも、それを咎める事は出来ないし、参ったわ、ラッペンの頭から湯気が吹き出してるし。
取り敢えず遣ることは1つね!
私はデンキチ達を総動員して全力でトルル家に殴り込みに行こうとしたのだが、デンキチからの一言が私を止めた。
『カミル? いきなり殴り込みってカミルらしくない』
デンキチに言われた一言に皆が頷き、私1人孤立した。
「わかったわ、なら確かめてからにする。取り敢えず行きましょう、皆ごめんね」
皆を元の場所に送り返し、トルル邸に移動すると、建物の中に大量の緑の点滅を確認する。その中の1つに小さく“トルル=メルリ”の名を見つけると直ぐに顔を隠し移動を開始する。
今の私は忍者みたいね? 脚力がヤバすぎて、本気なら4階建ての建物も余裕でジャンプできるみたい。
難なくメルリの反応のあった部屋に入り込む私が見たのは扉の前で体育座りをしながら頭を埋めて涙を流すメルリの姿であった。
「ねえ。あんたに話があるの!」
「誰!」
あ、いけない……いきなり過ぎたわ。
「私は話をしに来た・・・に、忍者丸よ!」
「え?」……
暫しの沈黙が痛いんですが……。
「とにかく! 街中の食べ物を一気に買い占めて迷惑してるのよ!」
そう言いとメルリが予想外に「ごめんなさい……」と謝ってきたのだ。
そこから話は急展開になる。食料を買い占めたのはトルル家であるが、メルリではなく、父親のグラミの方であった。そして、メルリはその行動に反発して、部屋に閉じ込められたのだ。
何がなんだかわからない私は取り敢えずメルリを連れて行くことにした。
理由は2つ。
1、私が来たことを話されると面倒くさい。
2、いざとなれば人質。
我ながら映画の観すぎね。でも、異世界だし、日本みたいにはいかないわ。
直ぐにメルリを抱き抱える私、自分より小さい子にお姫様抱っこされたメルリは少し恥ずかしいのか、顔を真っ赤にしている。
「確りと此を噛み締めて、じゃないと舌を噛んだら大変だから。はい! いきます。バンジーッ!」
「う? ウゥゥウウウンンーーッ!」
4階からのバンジー最高ッ!
地面に着く瞬間に風魔法を使い下から上に突風を吹かせて無事に着地、まさに上がる歓声10,0って感じね。うんうん。
「大丈夫……じゃないか?」
メルリが意識をギリギリで保っている。まぁ仕方ないか、4階からバンジーは普通しないもんね?
取り敢えずアララに連絡するか?
『アララ、少し聞きたいんだけどさ、トルル家ってなに?』
『何も知らずに突っ込んだんですか? トルル家は早い話がギャングですよ。今の当主であるグラミの代で大貴族でありながらギャングとして活動を開始、それが理由でラッペンさんと揉めて、先代の決めた縁談が破談になったみたいです?』
『そんだけ分かってるなら言いなさいよ?』
アララはうっかり忘れてたと笑い、念話が終了した。更に言うなら、メルリの叫び声で周りを囲まれた事実がある。
「何処の者か知らないが御嬢さんを離しやがれ」
出たぁ、やっぱり黒服なのね? まぁ悪人なら、倒しても問題ないわね?
「メルリ、ごめんね」
私は笑いながらメルリを天高く放り投げる。
「いやぁぁぁぁぁッ!」
黒服がメルリに気を取られてる間にデンキチ、スカー、メガの3人を影から呼び出すと一気に攻撃を開始する。
「嘗めんな! 俺達はモンスターぐらいでビビらねぇぞ!」
と、言っていたけど、全員瞬殺、フルボッコ。当然よね? 子供に刃物を向けたんだもの! メルリをキャッチした後、全員、髪の毛を丸めてやったわ!
「さて、メルリ起きて?」
気絶から目を覚ましたメルリは丸坊主の黒服に呆然としていた。
そんな事はお構いなしに私は食料の保管先を聞き出すと直ぐに食料庫へ向かう。そして……全ての食料を空間魔法に入れていく。
全てが入れ終わった頃、グラミが部下を連れて食料庫に押し寄せてきた。
「盗人が無事に帰れると思うなよ!」
グラミだろうか? 余りに御決まりの台詞に寧ろ感心だわ。
「御父様。もうやめてください!」
メルリがそう言うと、グラミは顔を真っ赤にして怒鳴り出した。
「メルリ、この親不孝が! お前がトリムのガキをちゃんと落としてれば問題なかった物を!」
イライラする……あれね、駄目な奴。私は溢れる怒りを我慢して話を聞き続けた。
「私はルフレ様の幸せを願ってます! 幼き頃より知り、優しき友である以上、御父様の身勝手にルフレ様を巻き込む気はありません!」
「話は終わりだ! バカ娘が、少しくらい痛めつけて構わんメルリは生け捕り、あのガキは死なない程度に痛めつけて俺の前に連れてこい!」
頭来た・・・赦せないんだから!
「私がこの場は引き受けます。あなたは逃げてください。忍者さん」
私を庇うように前に出るメルリ、でも、ごめんね。
「邪魔よ、メルリ……私が本当の恐いをアイツ等に教えてあげるわ」
私は無意識に影からデンキチ達を呼び出すと無言で走り出し、黒服にデコピン【強】を連打した。
デンキチ達も同様に放電や牙を使った攻撃を繰り出し、黒服を凪ぎ払う。
「デンキチ達はメルリを連れて外に出なさい……いいわね」
『カミルのあの顔、不味い……』
『うむ、主のあの顔は不味い』
『早く行くだ! 巻き込まれたら焼き豚にされるだ』
3人は即座にメルリを連れ退避する。
「私……ダメオヤジが嫌いなの……でも、もっと嫌いなのが、子供を大切にしない奴よ!」
私は上級火炎魔法、炎の柱を最大出力で撃ち放つ。
勿論、室内に居るグラミと黒服に当てないようにしたけど、屋敷の地下にある食料庫から天目掛けて放たれる炎が全てを焼き尽くしたわ。
・『全ての職を極めし者『フレイムマスター』を取得しました』
騒ぎを聞き付けたルフレの騎士団や、警備隊が駆け付けた時にはトルル邸は全焼、それにより財産を全て失ったグラミは今までのツケを払わされる事になる。
大貴族から一変して一文無しになったグラミは黒服達と共に捕まり投獄される事になった。
メルリも危うく捕まりそうになるが、私が全力で阻止した。
ルフレとルフレの騎士団も私に味方し、トリム家預かりとする事で話が決まったが、ラッペンは大激怒した。
「ふざけるな! 何故、トリム家がトルル家の娘を預からねばならん!」
やっぱりそう来たか、でも退かないわよ!
「メルリは私が助けたのよ! だから誰にもあげないわ! 絶対嫌よ」
ラッペンも負けじと言い返してきたが、私の勝利。
「えぇぇぃ、勝手にせい、だが、カミルを泣かすような事があれば! トリム家を敵に回すと思えよいなメルリ」
ラッペンがメルリと名前で呼んだ。それは本当の意味でラッペンが許したという証明だった。
私はそんなラッペンに「おじいちゃんの優しい性格大好きだよ」と素直に言うと少し照れくさそうに顔を反らし「知ってるわい」と小声で答えた。
結婚式前日の大火事、しかし、私は悪くない……はず。うんうん悪くない!
結婚式当日、やはり人の集まりは悪い、当然と言えば当然なのよね、なんせ中の悪かったトルル家が無くなった訳だし、犯人は私だけど。
そんな中、ルフレとメリアが入ってくると皆が紙吹雪を手にし、それを天高く投げる。色とりどりの紙吹雪がメリアを更に彩り、華やかな純白のドレスは全ての視線を集めていく。
二人を見つめるメルリは涙を流し喜んでいた。メルリからすれば、ルフレは本当に姉弟のような関係だったのだろう、私は少しホッとしていた。
ルフレとメリアは永遠の愛を誓い、全ては終わった。いや、始まったと言うべきかな?
私は取り敢えずアメト村に帰る。なんせ新婚生活にラッペンの他に私まで居たら気をつかうもんね。
ルフレの許嫁であったが話は破談になり、更に言うならば、家同士のいざこざから貴族では珍しい、縁切り状態になっているらしい。
「なんでいきなり現れたのかしら? 普通なら来ないよなぁ?」
私なら、やっぱり悔しいと思う状況は違うけどトルル=メルリの気持ちがわからなくない、結婚を考えた相手が他の女と結婚するなんて悔しくて仕方ない、と、言っても大概は関わらないだろう。
「ん~・・・何かあるわ! 女の勘がそう叫んでるわ」
そんな時、カッシュが困った顔で厨房に向かって歩いていく。それを心配そうに見守るメグを捕まえて話を聞くことにする。
話は簡単に明日の為に仕込まないといけない食材が街の至る所からごっそりと買い占められ姿を消えていたのだ。
買い占めたのはトルル家である事は即座に判明したの、でも、それを咎める事は出来ないし、参ったわ、ラッペンの頭から湯気が吹き出してるし。
取り敢えず遣ることは1つね!
私はデンキチ達を総動員して全力でトルル家に殴り込みに行こうとしたのだが、デンキチからの一言が私を止めた。
『カミル? いきなり殴り込みってカミルらしくない』
デンキチに言われた一言に皆が頷き、私1人孤立した。
「わかったわ、なら確かめてからにする。取り敢えず行きましょう、皆ごめんね」
皆を元の場所に送り返し、トルル邸に移動すると、建物の中に大量の緑の点滅を確認する。その中の1つに小さく“トルル=メルリ”の名を見つけると直ぐに顔を隠し移動を開始する。
今の私は忍者みたいね? 脚力がヤバすぎて、本気なら4階建ての建物も余裕でジャンプできるみたい。
難なくメルリの反応のあった部屋に入り込む私が見たのは扉の前で体育座りをしながら頭を埋めて涙を流すメルリの姿であった。
「ねえ。あんたに話があるの!」
「誰!」
あ、いけない……いきなり過ぎたわ。
「私は話をしに来た・・・に、忍者丸よ!」
「え?」……
暫しの沈黙が痛いんですが……。
「とにかく! 街中の食べ物を一気に買い占めて迷惑してるのよ!」
そう言いとメルリが予想外に「ごめんなさい……」と謝ってきたのだ。
そこから話は急展開になる。食料を買い占めたのはトルル家であるが、メルリではなく、父親のグラミの方であった。そして、メルリはその行動に反発して、部屋に閉じ込められたのだ。
何がなんだかわからない私は取り敢えずメルリを連れて行くことにした。
理由は2つ。
1、私が来たことを話されると面倒くさい。
2、いざとなれば人質。
我ながら映画の観すぎね。でも、異世界だし、日本みたいにはいかないわ。
直ぐにメルリを抱き抱える私、自分より小さい子にお姫様抱っこされたメルリは少し恥ずかしいのか、顔を真っ赤にしている。
「確りと此を噛み締めて、じゃないと舌を噛んだら大変だから。はい! いきます。バンジーッ!」
「う? ウゥゥウウウンンーーッ!」
4階からのバンジー最高ッ!
地面に着く瞬間に風魔法を使い下から上に突風を吹かせて無事に着地、まさに上がる歓声10,0って感じね。うんうん。
「大丈夫……じゃないか?」
メルリが意識をギリギリで保っている。まぁ仕方ないか、4階からバンジーは普通しないもんね?
取り敢えずアララに連絡するか?
『アララ、少し聞きたいんだけどさ、トルル家ってなに?』
『何も知らずに突っ込んだんですか? トルル家は早い話がギャングですよ。今の当主であるグラミの代で大貴族でありながらギャングとして活動を開始、それが理由でラッペンさんと揉めて、先代の決めた縁談が破談になったみたいです?』
『そんだけ分かってるなら言いなさいよ?』
アララはうっかり忘れてたと笑い、念話が終了した。更に言うなら、メルリの叫び声で周りを囲まれた事実がある。
「何処の者か知らないが御嬢さんを離しやがれ」
出たぁ、やっぱり黒服なのね? まぁ悪人なら、倒しても問題ないわね?
「メルリ、ごめんね」
私は笑いながらメルリを天高く放り投げる。
「いやぁぁぁぁぁッ!」
黒服がメルリに気を取られてる間にデンキチ、スカー、メガの3人を影から呼び出すと一気に攻撃を開始する。
「嘗めんな! 俺達はモンスターぐらいでビビらねぇぞ!」
と、言っていたけど、全員瞬殺、フルボッコ。当然よね? 子供に刃物を向けたんだもの! メルリをキャッチした後、全員、髪の毛を丸めてやったわ!
「さて、メルリ起きて?」
気絶から目を覚ましたメルリは丸坊主の黒服に呆然としていた。
そんな事はお構いなしに私は食料の保管先を聞き出すと直ぐに食料庫へ向かう。そして……全ての食料を空間魔法に入れていく。
全てが入れ終わった頃、グラミが部下を連れて食料庫に押し寄せてきた。
「盗人が無事に帰れると思うなよ!」
グラミだろうか? 余りに御決まりの台詞に寧ろ感心だわ。
「御父様。もうやめてください!」
メルリがそう言うと、グラミは顔を真っ赤にして怒鳴り出した。
「メルリ、この親不孝が! お前がトリムのガキをちゃんと落としてれば問題なかった物を!」
イライラする……あれね、駄目な奴。私は溢れる怒りを我慢して話を聞き続けた。
「私はルフレ様の幸せを願ってます! 幼き頃より知り、優しき友である以上、御父様の身勝手にルフレ様を巻き込む気はありません!」
「話は終わりだ! バカ娘が、少しくらい痛めつけて構わんメルリは生け捕り、あのガキは死なない程度に痛めつけて俺の前に連れてこい!」
頭来た・・・赦せないんだから!
「私がこの場は引き受けます。あなたは逃げてください。忍者さん」
私を庇うように前に出るメルリ、でも、ごめんね。
「邪魔よ、メルリ……私が本当の恐いをアイツ等に教えてあげるわ」
私は無意識に影からデンキチ達を呼び出すと無言で走り出し、黒服にデコピン【強】を連打した。
デンキチ達も同様に放電や牙を使った攻撃を繰り出し、黒服を凪ぎ払う。
「デンキチ達はメルリを連れて外に出なさい……いいわね」
『カミルのあの顔、不味い……』
『うむ、主のあの顔は不味い』
『早く行くだ! 巻き込まれたら焼き豚にされるだ』
3人は即座にメルリを連れ退避する。
「私……ダメオヤジが嫌いなの……でも、もっと嫌いなのが、子供を大切にしない奴よ!」
私は上級火炎魔法、炎の柱を最大出力で撃ち放つ。
勿論、室内に居るグラミと黒服に当てないようにしたけど、屋敷の地下にある食料庫から天目掛けて放たれる炎が全てを焼き尽くしたわ。
・『全ての職を極めし者『フレイムマスター』を取得しました』
騒ぎを聞き付けたルフレの騎士団や、警備隊が駆け付けた時にはトルル邸は全焼、それにより財産を全て失ったグラミは今までのツケを払わされる事になる。
大貴族から一変して一文無しになったグラミは黒服達と共に捕まり投獄される事になった。
メルリも危うく捕まりそうになるが、私が全力で阻止した。
ルフレとルフレの騎士団も私に味方し、トリム家預かりとする事で話が決まったが、ラッペンは大激怒した。
「ふざけるな! 何故、トリム家がトルル家の娘を預からねばならん!」
やっぱりそう来たか、でも退かないわよ!
「メルリは私が助けたのよ! だから誰にもあげないわ! 絶対嫌よ」
ラッペンも負けじと言い返してきたが、私の勝利。
「えぇぇぃ、勝手にせい、だが、カミルを泣かすような事があれば! トリム家を敵に回すと思えよいなメルリ」
ラッペンがメルリと名前で呼んだ。それは本当の意味でラッペンが許したという証明だった。
私はそんなラッペンに「おじいちゃんの優しい性格大好きだよ」と素直に言うと少し照れくさそうに顔を反らし「知ってるわい」と小声で答えた。
結婚式前日の大火事、しかし、私は悪くない……はず。うんうん悪くない!
結婚式当日、やはり人の集まりは悪い、当然と言えば当然なのよね、なんせ中の悪かったトルル家が無くなった訳だし、犯人は私だけど。
そんな中、ルフレとメリアが入ってくると皆が紙吹雪を手にし、それを天高く投げる。色とりどりの紙吹雪がメリアを更に彩り、華やかな純白のドレスは全ての視線を集めていく。
二人を見つめるメルリは涙を流し喜んでいた。メルリからすれば、ルフレは本当に姉弟のような関係だったのだろう、私は少しホッとしていた。
ルフレとメリアは永遠の愛を誓い、全ては終わった。いや、始まったと言うべきかな?
私は取り敢えずアメト村に帰る。なんせ新婚生活にラッペンの他に私まで居たら気をつかうもんね。
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