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4章 輝く未来

異世界から異世界です7

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 港にざわめきが漂う最中、私は水平線の彼方からレナクル王国に向かう巨大な船を自身の目で確かめる為、灯台の天辺に向かったの。

 地上からだと、全体などが上手く見えない、敵と考えるには、バトラング王国の方角から来ているし……でも、明らかにバトラングの船じゃないのよね?

 灯台の上から目を凝らす……その瞬間、船の全体が微かに把握できたの。

 地上で待機するメルリ、リーヴル、クレレに直ぐに指示をだしたの。

「あれって、メルリッ! 皆に危険はないって伝えて、あと直ぐに港が船でいっぱいになるから、手分けして港に詳しい人達に直ぐ準備をしてもらうように言って頂戴!」

 そこから、慌ただしく港が動きだし、船頭達が小舟に乗り、途中まで迎えに出ていく。

 私もデンキチと共にレナクル王国を目指して進んでくる大船団に向けて海を進んで行く。

 私の存在に気づいたのか、大船団から大きな歓声と共に「カミル!」と声が叫ばれる。

 そう、大船団の正体は超大型輸送船とその護衛であり、これ程の規模の巨大輸送船を有しているのはマドラッドしかないわ。

「ペンネ。なんなのこの凄い大船団、流石に驚いたわよ」

「すまぬ、すまぬ。なんせ今回は急ぎでと言われておるからな、カミルのピンチと聞き、急いで船をかき集めて来たのしゃ、皆もカミルの為ならと不眠不休の覚悟で働いてくれたわ」

 ペンネはそう言うと、大きく右手を横に伸ばし声を張り上げる。

「これより、物資の受け渡しを行う! 糸の一本から麦の一欠片まで積み荷を確認するのじゃ、よいな!」

「「「うおぉぉッ!」」」

 港に着いた大型輸送船と周りの護衛謙小規模輸送船から次々とマドラッドの船員達が積み荷を運び込んでいく。

 リストを手に指示を出すスーツ姿のカメレオン男ヒルバーや、自身の何倍もある積み荷を軽々運ぶ獅子男ガレオンの姿もあったわ。

 そして、船から荷物が少なくなるのを見計らい、私はペンネと今回の積み荷について話す事にしたの。
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