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4章 輝く未来
異世界から異世界です2
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私の心配をナゲットを片手にぶち砕くアララ……更に他の感情が加わり、拳を握ったまま震える自身の腕を必死に押さえる。
「あんた……何をしてるのよ……」
誰が見ても見た目、幼い私から放たれる筈のない殺気にも似た威圧感に気づく事だろう。
当然、アララのナゲットを握る手が震えているのがわかる。
「か、カミル……先ずは話を聞いて……」
今にも泣きそうな女神を前に私はテーブルを“バンッ”と、叩く。
「あんた……! いきなりナゲットはないでしょ! 先ずはポテトを一箱渡しなさいよ!」
そう言い席に腰掛け、置かれているハンバーガーの中で一番高そうな物を手に取り、食べ始める私。
「嗚呼っ……! 私のデラックスメクドナルドバーガーが……最後の楽しみに取っておいたのに……酷いですよカミル」
私とアララのやり取りを目にしたアフロディアスがクスクスと笑い席に座る。
それから直ぐにバルキュリアがメクドナルドの店内に現れると私と三姉妹と言う不思議な空間が作り出される。
「そう言えば、なんなのよ、この世界?」
そう、今いるハンバーガーショップも外にある他の店舗も私の知る物ばかりだった。
質問に対してアフロディアスが即答する。
「ここは現世と天世にある狭間の世界、記憶の世界とでも言うところかしら? 時間が停止してるから、幾ら食べても太らないし、歳も取らないのよ。ついでに言うと記憶にある物なら生き物以外、何でも再現できるんだから」
この記憶の狭間は私の記憶から引っ張り出された世界みたい、なんだが凄く不思議……
「さて、カミルちゃん。本題に入るわよ!」と、アフロディアスが楽しそうに気合いをいれる。
「あなたには、私達と一緒に別の次元に来て欲しいの」
私は耳を疑う。
話は続き、私の存在は既にララリルルの中で手に余る程、強力な存在になっている事実を告げられたの。
天界で私を止められる存在は天界の王神であるマルルこと【マルサ=チヨル】くらいで地上では経験の差でじい様だけだとハッキリ断言されたの。
アフロディアスとバルキュリアの二人がララリルルに姿を現した事をきっかけに現のララリルルの守護者である【パルムターク】がそれとなく相談を持ち掛けたらしいの。
「最初はマルサじいを生け捕りにして釜茹でにしようとしたり、チビパルを一撃で黙らせたとか聞いてたし、アラナラムルを従わせる悪魔のような存在と聞いていたけど、カミルちゃんは良い子みたいだから安心したわ」
アフロディアスの言葉にコーヒーを飲みながら、うなづくバルキュリア。
そんな中、アララは気のりしないと言いたそうに、下を向いていたの。
私も自分の意見をハッキリと言わないとね。
「私はいかないわよ! 今いる五次元世界で十分だわ、それに私が最強じゃないなら、問題ないでしょうし。私は気楽にこの世界を楽しみたいのよ」
その言葉にアララが嬉しそうに顔をあげる。
「カミル……よかった、私もこのララリルルが大好きなんです! でも、御姉様達とまた離れ離れになるのも辛くて、どうしようか悩んでいたんですょ……うわぁぁん」
急に泣き出すアララ……私も二人の姉達も突然の事に慌てたわ。
そこで私は悪魔のような提案をする。
「パルムタークを呼び出しましょう……時間が無いとか関係ないこの狭間の世界ならパルムも断れない筈よ……」
私の表情を見て、アララが止めようとするも、アフロディアスとバルキュリアは面白そうだと協力してくれる事になったわ。
パルムは私を別次元に送りたかったみたいだし、少し話し合いも必要よね?
「あんた……何をしてるのよ……」
誰が見ても見た目、幼い私から放たれる筈のない殺気にも似た威圧感に気づく事だろう。
当然、アララのナゲットを握る手が震えているのがわかる。
「か、カミル……先ずは話を聞いて……」
今にも泣きそうな女神を前に私はテーブルを“バンッ”と、叩く。
「あんた……! いきなりナゲットはないでしょ! 先ずはポテトを一箱渡しなさいよ!」
そう言い席に腰掛け、置かれているハンバーガーの中で一番高そうな物を手に取り、食べ始める私。
「嗚呼っ……! 私のデラックスメクドナルドバーガーが……最後の楽しみに取っておいたのに……酷いですよカミル」
私とアララのやり取りを目にしたアフロディアスがクスクスと笑い席に座る。
それから直ぐにバルキュリアがメクドナルドの店内に現れると私と三姉妹と言う不思議な空間が作り出される。
「そう言えば、なんなのよ、この世界?」
そう、今いるハンバーガーショップも外にある他の店舗も私の知る物ばかりだった。
質問に対してアフロディアスが即答する。
「ここは現世と天世にある狭間の世界、記憶の世界とでも言うところかしら? 時間が停止してるから、幾ら食べても太らないし、歳も取らないのよ。ついでに言うと記憶にある物なら生き物以外、何でも再現できるんだから」
この記憶の狭間は私の記憶から引っ張り出された世界みたい、なんだが凄く不思議……
「さて、カミルちゃん。本題に入るわよ!」と、アフロディアスが楽しそうに気合いをいれる。
「あなたには、私達と一緒に別の次元に来て欲しいの」
私は耳を疑う。
話は続き、私の存在は既にララリルルの中で手に余る程、強力な存在になっている事実を告げられたの。
天界で私を止められる存在は天界の王神であるマルルこと【マルサ=チヨル】くらいで地上では経験の差でじい様だけだとハッキリ断言されたの。
アフロディアスとバルキュリアの二人がララリルルに姿を現した事をきっかけに現のララリルルの守護者である【パルムターク】がそれとなく相談を持ち掛けたらしいの。
「最初はマルサじいを生け捕りにして釜茹でにしようとしたり、チビパルを一撃で黙らせたとか聞いてたし、アラナラムルを従わせる悪魔のような存在と聞いていたけど、カミルちゃんは良い子みたいだから安心したわ」
アフロディアスの言葉にコーヒーを飲みながら、うなづくバルキュリア。
そんな中、アララは気のりしないと言いたそうに、下を向いていたの。
私も自分の意見をハッキリと言わないとね。
「私はいかないわよ! 今いる五次元世界で十分だわ、それに私が最強じゃないなら、問題ないでしょうし。私は気楽にこの世界を楽しみたいのよ」
その言葉にアララが嬉しそうに顔をあげる。
「カミル……よかった、私もこのララリルルが大好きなんです! でも、御姉様達とまた離れ離れになるのも辛くて、どうしようか悩んでいたんですょ……うわぁぁん」
急に泣き出すアララ……私も二人の姉達も突然の事に慌てたわ。
そこで私は悪魔のような提案をする。
「パルムタークを呼び出しましょう……時間が無いとか関係ないこの狭間の世界ならパルムも断れない筈よ……」
私の表情を見て、アララが止めようとするも、アフロディアスとバルキュリアは面白そうだと協力してくれる事になったわ。
パルムは私を別次元に送りたかったみたいだし、少し話し合いも必要よね?
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