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4章 輝く未来
姉妹は大変なんです7
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神々の秘密を手にしたアフロディアスは強かに自身を陥れようと開催された御茶会に足を踏み入れ、椅子のない席に案内される。
「さあ、お座りなさい」と楽しそうに微笑む神々の一人、その言葉に従うようにアフロディアスは椅子のないその席に植物魔法で地中から呼び出した樹の根を使い作った即席の椅子を生やすと堂々と腰掛けたの。
「セレネ様、お招きありがとうございます。丁度、普通の椅子に座りたくない気分だったの。お心遣い感謝します」
その言動に加えて、浮かべられる笑顔に神々は更に怒りを覚えると……主催者の立場にあたる若き女神セレネが不快そうに口を開く。
「あら、ごめんなさい……椅子がなかったのね、今すぐに用意するわ。だからその“汚ならしい根っこの椅子”を私の眼に入らない場所に移動して下さるかしら、皆もそう思いますわよね?」
神々が示し合わせたように、一斉に頷く。
アフロディアスはその言葉を待っていたと言わんばかりに軽く手を合わし、悩むように口を開く。
「困りましたねぇ、私が魔法を解除してもある程度の時間は形が保つようになっていますので」
それを聞いた若い神々とセレネは乱暴に魔法を使い、樹の根が変化して出来た椅子を叩き切ったの。
「ほら、アンタの大切な椅子はなくなったわよ。早く用意した椅子に座りなさいよ!」
「ごめんね、私は帰るわ。つまらないし、それに此処にいたら何が起きるかわからないし……」
セレネは自身の考え通りになったと、勝利の笑みを浮かべようとアフロディアスに視線を向ける。
二人の視線があった瞬間、不敵に笑みを浮かべたのはアフロディアスだったの。
「あはは、アンタ達、本当にセレネに逆らえないのね、まあ、お陰で話が楽に進んだわ」
突如態度を豹変させたアフロディアスに突き刺すような鋭い視線が集まると、全員の耳に聞こえるようにアフロディアスは記憶魔法の音声と映像をその場で再生する。
“汚ならしい根っこの椅子”
“皆もそう思いますわよね?”
その言葉に頷き嘲笑う若い神々の姿が映し出された直後、別の場所で記憶された映像が流れ始める。
映像に映し出された存在はバルキュリアと、私もよく知る有名な神──オーディンだった。
アフロディアスはオーディンの配下として信用されていたバルキュリアを通じて直接会い、魔力についての知恵を与える代わりに「一晩だけ、ユグドラシルの根の一番若い部分を好きに使わせて欲しい」と懇願している映像だったの。
その瞬間、アフロディアスと神々の上下関係が逆転する。
「あなた方が汚ならしいと馬鹿にして、叩き切った根っこ……ふふ、いったい何の樹の根っこだったのか理解できたかしら?」
その言葉に血の気がなくなるセレネと他の若い神々……
全ての次元において、神々の王が存在し、その中でも絶対神とされるオーディン。
セレネ達、若き神々は同様に絶対神とされるゼウス側の神であり、争いの原因を作る事になれば、命すら危うくなる事を即座に理解していたの。
「頭を下げてお願いしたら、許してあげるかも……でも、私みたいな何処にも所属していない女神にゼウス側の女神様達が頭なんて下げませんよね?」
まるで子供にお菓子をぶらつかせるようにそう語るアフロディアス。
主催者であるセレネが口を開く。
「お願いします……謝らせてください……」
必死の思いでそう語るとアフロディアスは勝利の笑みを浮かべる。
「そんなに謝りたいなら仕方ないですね、誠意を無にすると女神としての各が下がると言われますし、御自由に最高の誠意を行動に示してください。セレネ様」
そして、セレネと若き神々は両膝を地面につけると、唇を噛み締め頭を下げたの。
その後、セレネはアフロディアスを茶会から解放し、記憶魔法を他の神々に見せぬ事を条件に一切干渉しない事を約束する事になったの。
アフロディアスはセレネの性格と取りまきの神々の行動その物を利用したの、二人の絶対神が争えば、互いに所属している神々も只では済まない。
そして、オーディンが本当にユグドラシルの根を貸したのかすら確認できない状況を作り出すことで全てを真実のように扱い、自身の為に使いこなしたと言えるわね。
実際はユグドラシルの根は貸されておらず、代わりにオーディンが育てている果実の樹の根を一晩好きに使うことを許されていたそうよ。
でも、結果だけ見れば、アフロディアスはオーディン側のパイプとゼウス側の更なる弱みを手にしたの。
予想外に身近な神様の名前が出てきて、本当にビックリだわ。
「さあ、お座りなさい」と楽しそうに微笑む神々の一人、その言葉に従うようにアフロディアスは椅子のないその席に植物魔法で地中から呼び出した樹の根を使い作った即席の椅子を生やすと堂々と腰掛けたの。
「セレネ様、お招きありがとうございます。丁度、普通の椅子に座りたくない気分だったの。お心遣い感謝します」
その言動に加えて、浮かべられる笑顔に神々は更に怒りを覚えると……主催者の立場にあたる若き女神セレネが不快そうに口を開く。
「あら、ごめんなさい……椅子がなかったのね、今すぐに用意するわ。だからその“汚ならしい根っこの椅子”を私の眼に入らない場所に移動して下さるかしら、皆もそう思いますわよね?」
神々が示し合わせたように、一斉に頷く。
アフロディアスはその言葉を待っていたと言わんばかりに軽く手を合わし、悩むように口を開く。
「困りましたねぇ、私が魔法を解除してもある程度の時間は形が保つようになっていますので」
それを聞いた若い神々とセレネは乱暴に魔法を使い、樹の根が変化して出来た椅子を叩き切ったの。
「ほら、アンタの大切な椅子はなくなったわよ。早く用意した椅子に座りなさいよ!」
「ごめんね、私は帰るわ。つまらないし、それに此処にいたら何が起きるかわからないし……」
セレネは自身の考え通りになったと、勝利の笑みを浮かべようとアフロディアスに視線を向ける。
二人の視線があった瞬間、不敵に笑みを浮かべたのはアフロディアスだったの。
「あはは、アンタ達、本当にセレネに逆らえないのね、まあ、お陰で話が楽に進んだわ」
突如態度を豹変させたアフロディアスに突き刺すような鋭い視線が集まると、全員の耳に聞こえるようにアフロディアスは記憶魔法の音声と映像をその場で再生する。
“汚ならしい根っこの椅子”
“皆もそう思いますわよね?”
その言葉に頷き嘲笑う若い神々の姿が映し出された直後、別の場所で記憶された映像が流れ始める。
映像に映し出された存在はバルキュリアと、私もよく知る有名な神──オーディンだった。
アフロディアスはオーディンの配下として信用されていたバルキュリアを通じて直接会い、魔力についての知恵を与える代わりに「一晩だけ、ユグドラシルの根の一番若い部分を好きに使わせて欲しい」と懇願している映像だったの。
その瞬間、アフロディアスと神々の上下関係が逆転する。
「あなた方が汚ならしいと馬鹿にして、叩き切った根っこ……ふふ、いったい何の樹の根っこだったのか理解できたかしら?」
その言葉に血の気がなくなるセレネと他の若い神々……
全ての次元において、神々の王が存在し、その中でも絶対神とされるオーディン。
セレネ達、若き神々は同様に絶対神とされるゼウス側の神であり、争いの原因を作る事になれば、命すら危うくなる事を即座に理解していたの。
「頭を下げてお願いしたら、許してあげるかも……でも、私みたいな何処にも所属していない女神にゼウス側の女神様達が頭なんて下げませんよね?」
まるで子供にお菓子をぶらつかせるようにそう語るアフロディアス。
主催者であるセレネが口を開く。
「お願いします……謝らせてください……」
必死の思いでそう語るとアフロディアスは勝利の笑みを浮かべる。
「そんなに謝りたいなら仕方ないですね、誠意を無にすると女神としての各が下がると言われますし、御自由に最高の誠意を行動に示してください。セレネ様」
そして、セレネと若き神々は両膝を地面につけると、唇を噛み締め頭を下げたの。
その後、セレネはアフロディアスを茶会から解放し、記憶魔法を他の神々に見せぬ事を条件に一切干渉しない事を約束する事になったの。
アフロディアスはセレネの性格と取りまきの神々の行動その物を利用したの、二人の絶対神が争えば、互いに所属している神々も只では済まない。
そして、オーディンが本当にユグドラシルの根を貸したのかすら確認できない状況を作り出すことで全てを真実のように扱い、自身の為に使いこなしたと言えるわね。
実際はユグドラシルの根は貸されておらず、代わりにオーディンが育てている果実の樹の根を一晩好きに使うことを許されていたそうよ。
でも、結果だけ見れば、アフロディアスはオーディン側のパイプとゼウス側の更なる弱みを手にしたの。
予想外に身近な神様の名前が出てきて、本当にビックリだわ。
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