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しおりを挟む母さんが帰って来た後、婆ちゃんも帰って来た。
爺ちゃんと父さんは会合で飯が出るらしいからいらないってさ。
って事で、遅くなったから夕飯は出前を取るらしい。
中華屋・鰻屋・寿司屋・ピザ屋どれでもいいってさ。
「ちーちゃん何食べたい?なんでもいいよ」
「千歳が食べたいものを頼むといいさね。」
「うーん、じゃあ鰻食べたい!」
鰻いいよね。
甘辛のタレとほかほかの白飯に乗った脂が乗ってずっしりとした鰻。
あー早く食べたい。
「千歳は鰻が食べたいのかい?じゃあ鰻さね。千世子さん鰻昌の松といつもの注文お願いできるかしら?」
「はい義母さん!注文して来ますね。」
そう言って母さんは電話をしに向かった。
婆ちゃん松竹梅の梅でよかったんだよ?
4歳児に松の量は多すぎる気がするんだ。
鰻3枚は流石に食べ切れる気がししない。
しばらくすると、鰻昌の店員さんが注文の品を持って来た。
母さんはサラダの準備を終えて、注文品を受け取って来て机の上に並べてくれた。
婆ちゃんはその間に湯呑みと急須を持って来てお茶の準備をしてくれたよ。
俺は手を洗って来てから、座ったまま机の前で大人しく待機だ。
手伝うにしても"ただの"4歳児じゃ邪魔になるだけだしな。
机の上には、鰻重(松)が3つ、肝吸い、鰻玉、夏野菜のサラダが並べられていた。
めっちゃうまそう。
「美味しそうだねぇ!」
「ふふ、そうね。ちーちゃん食べよっか?」
「そうさね、食べましょう。」
そう言うと、みんなで手を合わせていただきますのご挨拶。
「「「いただきます」」」
おいしいいぃいいいいい!
鰻にふっくらした身と白飯にかかった甘辛のタレに山椒のピリッとした味が最高!
肝吸いもすっきりした味わいと良く出汁が出ていて美味い!
鰻玉も美味しい!
あ、鰻玉ってのは卵焼きの中に鰻の身をほぐしたやつが入ってて、鰻の出汁を加えて焼いてるらしい。
あー美味い!
「ちーちゃん美味しいね。」
「うん!美味しい!」
「鰻昌の鰻は骨がしっかり処理されてるから安心さね。」
「そうですね義母さん。」
うんうん、あの鰻の骨が刺さると地味に痛いんだよな。
あー美味い。
あ、食べ切れないと思ってたら完食しちゃいました。
俺の胃袋はブラックホールやー!って感じか?!
「ごちそうさまでした!」
「ふふ、ごちそうさまでした。」
「ごちそうさまさね。」
さぁ、食い終わったし歯を磨くか。
「ちーちゃん歯磨いたらお風呂入って寝ましょうね。」
「はーい。」
今日は、母さん婆ちゃん俺で風呂らしい。
はぁ、早く大人になりたいぜ。
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