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二章学校行事
隠し事
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「はぁ、また居る」
「よ!迎えに来たぞ」
「あ、ももちーの親戚さんだ、こんにちはー」
「はい、こんにちは」
「こんにちは。いつもとネクタイ違いますね」
「おう、たまには気分転換にと思ってな、ほら桃。乗れ」
「・・・はーい」
友達にバレた・・・
数日前
「桃ー、今日も何かあんの?」
「うん、ごめんね。」
「別にいーけどどこ行ってるの?」
「えっと」
ヤクザの迎えがあるから一緒に帰れないなど口がさけても言えない、言い訳をしようと悩んでいると
「おい!瀬良はいるか?!」
「げっ、竹っちだ」
竹っちこと竹林先生は真面目な生徒から人気で規律を重んじる人だ、その為宿題や忘れ物をする生徒は余程でないと叱らない、その余程酷い人物の一人が瀬良だ
「おー、いたいた、お前昨日出すって言ってた宿題はどうした?」
「家に忘れました」
と、宿題をしていない生徒が一度は言ったことがあるであろうベタな言い訳をした
「嘘つけ!昨日もそれ言ってたろ!ついでにまたプリント渡したはずだぞ!今日こそは残ってでもやってもらうからな、桃、用事がなければこいつに教えてやってくれないか?」
えっと、とどもっていると瀬良が無神経に
「ももちー、残って宿題の答え教えてー」
「答えは教えるなよ?あくまで分からない問題の解き方だけだ」
「えー、めんどっちー」
「お前の相手をする俺もめんどくさい、とにかく今日中に出さないと単位落とすからな!」
「それはヤダ!ももち!教えて!」
流石に高校生になれば成績で脅されても仕方ない、本当なら手伝ってあげたいが窓の外に目を向ける、黒塗りの車の横で見覚えのある顔が煙草を吸いながらボーッと突っ立っている。
「ごめんね、用事があるから、バイバイ!先生もさよなら!」
「はい、さよならー」
「ももー!捨てないでー!」
「ホントごめーん!」
と子犬のような事を言って先生と残ったようだ、流石に単位が関われば逃げ出せる筈もない、しかしこんな事が何度も続いているのに先生は最低限のものは与えている、厳しく見えるかも知れないが実際のところとても優しい先生だ、そんなことを考えながら正門に出る、私を見つけた源田は吸っていた煙草を素早く消し笑顔をこちらに向けた
「よう桃!お帰り」
「ただいまです、源田さんせめてもう少し遠くに停めませんか?ここじゃ一般人どころか学校の教師にも警戒されますよ」
「別に警戒されてもいいさ、桃の迎えを怠ったら頭にどつかれるしな」
苦笑している源田さんを見て頭を抱えた奏斗さん関係ならどうにも出来ない、どうしたものか、考えていると源田は
「とりあえず乗りな、話なら車内でも出来るだろ」
「あ、はい」
そういえば外だった、周りに人が居ないのを一応確認し車に乗った。
そしてそれを見下ろしていた人が一人。
「せんせー分かんないよー!」
「授業でしたとこだよ、教科書に書いてあるから探しなさい」
「ふぇー」
居残り生徒に教えている教師が懇談などで見たことのない、まして親がいない生徒が知らない大人と話しているのを見過ごす訳がない。
「よ!迎えに来たぞ」
「あ、ももちーの親戚さんだ、こんにちはー」
「はい、こんにちは」
「こんにちは。いつもとネクタイ違いますね」
「おう、たまには気分転換にと思ってな、ほら桃。乗れ」
「・・・はーい」
友達にバレた・・・
数日前
「桃ー、今日も何かあんの?」
「うん、ごめんね。」
「別にいーけどどこ行ってるの?」
「えっと」
ヤクザの迎えがあるから一緒に帰れないなど口がさけても言えない、言い訳をしようと悩んでいると
「おい!瀬良はいるか?!」
「げっ、竹っちだ」
竹っちこと竹林先生は真面目な生徒から人気で規律を重んじる人だ、その為宿題や忘れ物をする生徒は余程でないと叱らない、その余程酷い人物の一人が瀬良だ
「おー、いたいた、お前昨日出すって言ってた宿題はどうした?」
「家に忘れました」
と、宿題をしていない生徒が一度は言ったことがあるであろうベタな言い訳をした
「嘘つけ!昨日もそれ言ってたろ!ついでにまたプリント渡したはずだぞ!今日こそは残ってでもやってもらうからな、桃、用事がなければこいつに教えてやってくれないか?」
えっと、とどもっていると瀬良が無神経に
「ももちー、残って宿題の答え教えてー」
「答えは教えるなよ?あくまで分からない問題の解き方だけだ」
「えー、めんどっちー」
「お前の相手をする俺もめんどくさい、とにかく今日中に出さないと単位落とすからな!」
「それはヤダ!ももち!教えて!」
流石に高校生になれば成績で脅されても仕方ない、本当なら手伝ってあげたいが窓の外に目を向ける、黒塗りの車の横で見覚えのある顔が煙草を吸いながらボーッと突っ立っている。
「ごめんね、用事があるから、バイバイ!先生もさよなら!」
「はい、さよならー」
「ももー!捨てないでー!」
「ホントごめーん!」
と子犬のような事を言って先生と残ったようだ、流石に単位が関われば逃げ出せる筈もない、しかしこんな事が何度も続いているのに先生は最低限のものは与えている、厳しく見えるかも知れないが実際のところとても優しい先生だ、そんなことを考えながら正門に出る、私を見つけた源田は吸っていた煙草を素早く消し笑顔をこちらに向けた
「よう桃!お帰り」
「ただいまです、源田さんせめてもう少し遠くに停めませんか?ここじゃ一般人どころか学校の教師にも警戒されますよ」
「別に警戒されてもいいさ、桃の迎えを怠ったら頭にどつかれるしな」
苦笑している源田さんを見て頭を抱えた奏斗さん関係ならどうにも出来ない、どうしたものか、考えていると源田は
「とりあえず乗りな、話なら車内でも出来るだろ」
「あ、はい」
そういえば外だった、周りに人が居ないのを一応確認し車に乗った。
そしてそれを見下ろしていた人が一人。
「せんせー分かんないよー!」
「授業でしたとこだよ、教科書に書いてあるから探しなさい」
「ふぇー」
居残り生徒に教えている教師が懇談などで見たことのない、まして親がいない生徒が知らない大人と話しているのを見過ごす訳がない。
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