少女探偵ヒカリ

杉野桜姫

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タロット殺人事件

完璧な人間

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ヒカリ遺体を見て
「また同じ手口ね」
エンナはうなずいた
ベルは息を切らした
「大丈夫、ベル?」
ベルはうなずいた
「この人、見覚えが」
ベルは遺体を見た
ヒカリは首をかしげた
「あった?」
ベルはうなずいた
ヒカリはタトゥーを探した
エンナはヒカリに
「問題があって」
「問題?」
ヒカリはなんかあるなと思った
「上層部か」
「何でわかるの?」
「解決するなと言いたいと」
ヒカリはスマートフォンを取り出した
「まさか官房長官に?」
ヒカリはうなずいた
「神奈川県警が取り逃した事件だと知られたら大変だからよ」
エンナは複雑そうにヒカリを見た
「過去を帳消ししたいのね」
ヒカリはエンナに
「神奈川県警に伝言よ」
「でも完全な当て付けです!」
ベルは怒った
ヒカリはエンナに
「致死量の毒物だと考えたわ」
ヒカリは事務所に戻った
「どうしたの、ヒカリ」
「遺言書の内容が気になって」
ヒカリは遺言書を読み返した
「最後の一文に」
「この一文?」
ヒカリはうなずいた
「まさかこんな言葉があったなんて」
ヒカリは涼しい顔でエンナを見た
「どうして隠したの、ヒカリ?」
「依頼人からので」
エンナは首をかしげた
チェレンはヒカリに
「あの弁護士、なんか隠している気がして」
ヒカリは考えた
「短期間で殺人を」
ヒカリは首を横にふった
「あり得ないわ」
ヒカリはきっぱりと答えた
「あたしたちが見たあの時からね」
「自分の意思じゃないと話は簡単だけど」
Nは首をかしげた
「ヒカリ、儀式殺人だと」
ヒカリはうなずいた
「Nの場合、屠殺も出きるって」
「PTSDの治療で言っていたから」
「ヒカリに対抗催眠かけて治療してからな」
エンナは頭を抱えた
「どうしてもわからないの」
「なにが?」
「横浜市内で起きてることよ」
「それは疑問に持ったわ」
「形かしら?」
ベルは口を挟んだ
「形?」
ベルはうなずいた
「形が犬に似てるから」
「まさかこの殺人って」
「犬神の」
「確か黒魔術?」
伊織は首をかしげた
「かなりまずいわね」
エンナはうなずいた
ヒカリのスマートフォンが鳴った
「鎌倉署の番号だわ」
エンナはまさかと思った
「体の一部が」
ヒカリは小さくうなずいた
「体の一部は全て縫い付けてた跡があったと」
ベルはゾッとした
「完璧な人間を」
「作ろうとしたんじゃないか?」
「多分ね」
ヒカリは冷静に答えた
エンナは目をそらした
「大丈夫か?」
ダイゴはエンナを心配した
エンナはうなずいた
ヒカリは遺体の写真を見た
「警察の出番よりあたしたちの方が多いかもね」
「どうしてですか?」
ベルは首をかしげた
「警察が無能だからよ!」
エンナは当たったなと思った
「でもどこから行くのか?」
ヒカリは考えた
「まだそこからかぁ」
ダイゴはうなずいた
「でもヒカリ、蒔田の花屋で」
「花屋?」
Nはうなずいた
「ヒカリが言っていた儀式殺人のことで」
ヒカリはエンナに待ったをした
「まだ証拠が欲しいから」
「確かにね」
ヒカリは懐中電灯を取り出した
「どうしたんですか?」
ベルはヒカリを見た
「解剖を診てたから」
エンナは頭をかしげた
ヒカリは小さなメモを拾った
「この通りだとすると恐ろしいわね」
「なにが?」
エンナはメモを見た
「犯人が書いたメモ?」
ヒカリはうなずいた
「わざとタトゥーを残した?」
ヒカリは首を横にふった
「違うと思うわ」
ヒカリは事件資料を読んだ
チェレンは事件資料を持ってきた
「横浜市内で起きた殺人事件?」
ヒカリはうなずいた
ベルは紅茶を持ってきた
「エンナのは」
ヒカリは止めた
「毒は入れたと?」
ベルは考えた
「入れてませんが」
ヒカリは胸を撫で下ろした
エンナはベルに
「紅茶?」
ベルはうなずいた
エンナは臭いを嗅いだ
チェレンはエンナまでに疑われるとはと思った
ベルはソファーに座った
ヒカリは現場写真を見た
エンナはヒカリに
「なんかあった?」
ヒカリはうなずいた
ヒカリは紅茶を飲んだ
エンナのスマートフォンが鳴った
「どうしたの?」
「官房長官から来たわ」
「上透田官房長官?」
エンナはうなずいた
「知りあい?」
ヒカリはうなずいた
「未解決事件を解決したのがきっかけで」
エンナは首をかしげた
「多分、今ごろ管轄署と神奈川県警の顔が」
エンナはうなずいた
ヒカリはタトゥーを見て
「犯人には特別な感情があったんだと思うわ」
ヒカリはエンナに
「明日、考えたいから」
ヒカリはエンナに
「煮っ転がしよ」
「煮っ転がし?」
ヒカリはうなずいた
「大工や鳶職の嫁が上手く出来れば完璧と言われていたから」
エンナは関心した
「ヒカリの煮っ転がしも絶品ですから」
Nはうなずいた
ヒカリは煮っ転がしを食べながら思った
「なんかあったんだ?」
チェレンは心配した
「タトゥーの謎がネックなのよ」
チェレンはうなずいた
エンナはダイゴに
「ヒカリからもらったわ」
「ヒカリから?」
エンナはうなずいた
「里芋、蓮根で手羽先も入っている」
「でしょ?」
エンナはどや顔をした
「ヒカリの手作りか」
ダイゴは蓮根を食べ始めた
「ヒカリはなんか気になり出したのよ」
ダイゴはうなずいた
「同じだな」
ダイゴはあっさり言った
エンナは里芋を食べた
ベルはタッパーを開けた
「今夜は煮っ転がしですか!」
ベルは感激した
ベルの愛猫がニャーと鳴いた
「ウォーショースキー、すでに食べましたよ」
ウォーショースキーは喉をならした
「甘えん坊なんですから」
Nは猫缶をあけて
「アルセーヌ、みんな大丈夫だった?」
アルセーヌはNにすり寄った
Nは撫で下ろした
「シフォンとルーも来週には新しい飼い主に行くから」
アルセーヌは納得したようにNを見た
ヒカリは着替えた
「チェレン、コーデリアとナンシーは?」
「寝ているよ、エンナたちに遊んでくれたから」
「だよね?」
チェレンはうなずいた
ヒカリは布団をかぶった
翌朝、ヒカリは新聞を出した
「どうした、ヒカリ?」
「アメリカの大統領の記事よ」
「確か、サスケが信頼しないって」
ヒカリはうなずいた
「アメリカファーストはやめとけと言ったもんな」
ヒカリは新聞を読みながら考えた
「タトゥーの謎が」
チェレンはうなずいた
「朝イチで来たのがいいのかな?」
エンナは複雑そうに言った
「いいじゃないか」
ダイゴは苦笑いした
ヒカリはドアを開けた
「エンナ?」
エンナは驚いた
「どうしてわかった?」
ヒカリは首をかしげた
「よくわからないわ」
チェレンはエンナに
「どうして朝イチに?」
「被害者と繋がりと」
「繋がり?」
ヒカリはキョトンとした
エンナはヒカリに事件資料を渡した
「過去にも似た事件が」
ヒカリは事件資料を手渡した
「いいの、事件資料資料を持ってきて」
「警察庁も特例だし」
ヒカリは目をそらした
「こんな理由か」
エンナは笑顔でヒカリを見た
「ヒカリが儀式殺人だと」
「この事件は時効成立している?」
エンナは首を横にふった
「していないわ」
「時効撤廃したからな」
エンナはうなずいた
「タトゥーは被害者の名前が分かるようにしたかと」
ヒカリはエンナたちを事務所に入れた
「犯人は完璧な人間を求めたと」
チェレンは背筋が凍った
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