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秋が深まる。
木々の葉の色が、花よりも艶やかに緋を帯び、乾いた風にさらされた陽の光に目が痛い。
新兵衛は、ひと月半ほど報国寺で療養した。
青木や正二郎、それにその他の剣術道場の朋輩や、同じ使番組の者達のほか、師匠も見舞いに訪れてくれた。
鳥越も来た。
未だ身動きを禁じられている頃に、彼が逸の父の畑野を連れてきたことで、新兵衛はひどく狼狽した。
動くなという医師の命令を、ありがたいと初めてそのとき思った。逸の父と正面に向き合う状況にならずに済んだことを安堵した。
横目で少し見たのみだが、意志の強そうな口元と、繊細な鼻梁と、小柄な骨組みが、逸とその父は似ていると思った。
申し訳ないと、言葉ばかりで告げた。
「お気になさらず」
と畑野は答えたが、それは姿勢を動かせない失礼を詫びたのだろうと受け取ったらしい。
彼と何を話したのか、新兵衛は覚えていない。
世話になった、こちらこそ、その程度のやり取りだったのだろう。
あとは、だいたい鳥越がしゃべっていたとおぼしい。
鳥越が、新兵衛を剣術指南役に、と言ってくれたが、それを断った。
「もし、このたびのことに報いるための抜擢であれば、お断り申します。指南役は真に技量においてのみ決めるべきと存じます。……私はまだまだです。」
ご覧の通り、と言いそうになった。さすがにそれはふざけすぎだろうと思い、止める。
「ではその話は見送りましょう。…はは、水城殿らしいお答えだ」
「恐れ入ります」
「いや。あなたの言うことが正しい。御養生の上、また研鑽を積んでください。」
響きの良いまろやかな声で、鳥越は笑っていた。
顔をあまり見ることが出来ない姿勢で居る新兵衛は、人の声も人となりを顕著に示すのだと、改めて知ったように感じたものである。
新兵衛の面倒を見るために、松尾が報国寺に日参した。
ある日、前日に逸が来たことを、ぽつりと彼は言った。
「妻が貸した着物を返しに参りました。それから残した荷を、持って帰りました」
逸は、父の知り合いに贈られたという上等な衣類を身につけて、高価らしい紫の縮緬を頭巾にして現れた。
それでも逸は、新兵衛に与えられた藍色と芥子色の木綿の二枚の古着を、宝物のように大切に包み、胸に抱いて帰っていったという。
淡く涙を浮かべたような、逸の眼差しが、鮮やかに目に浮かぶ。
「そうか」
新兵衛は乾いた声でそれだけを言った。
「もう、そのことは話してくれるな」
「そのこととは……」
「逸の話はするな」
新兵衛は床の上に身を起こすことが出来るようになっていた。ただ静かに、松尾から顔を背けている。
逸の話をするな、と低い声で新兵衛が言った。松尾は反射的に、申し訳ありませんと謝りそうになり、ふと唇を閉じた。主に、奇妙な憤りを覚えている。
「私も、あの子が好きでございましたゆえ」
鋭利な口調で言い添えた後、ようやく申し訳ないと頭を下げた。
また人を雇わなければならないことを、松尾は静かに話す。
「知行地から誰か呼び寄せて構いませぬか」
「そなたが不便ならばそうしてくれ」
詳しいことは、笹生か、あるいは組頭に相談して、松尾が決めるようにと新兵衛は言った。
次に雇う者について、松尾は今度は夫婦者か何かが良いだろうな、と思った。子供でも何人かいればなおいい。賑やかで面白かろう。
新兵衛の気もまぎれるかもしれない。
畑野の家では、未だに人を雇っておらず、家事などで逸は日常を忙しく過ごしている。
母の看病と、屋敷の手入れと、家族の食事の支度などが、逸の主な仕事である。姉の月子と手分けをするのだが、来客も多く、月子がその接遇に当たるために手が足りない。逸は髪のことがあるのでなるべく来客の目を避けている。そのため、ほとんどの家事を逸は一人で行うようになっていた。
逸の兄の志郎、弟の睦郎は、父の辰之助に従って登城したり、諸方に出向いたりして彼らは彼らで多忙なようだった。
新兵衛に会いに行きたいと思わない日はない。だがそれを、母にも月子にも告げることができない。
今日は、水城家に居た頃に与えられた藍色の木綿の着物を着ている。裏をつけて袷に直してある。これを単衣にして着ていた夜に、新兵衛に激しく求められた。そのためにひどく汚れ、その後に解いて洗い張りにした。思い出すと頬が熱くなる。逸は袂で顔を覆った。
今の畑野の屋敷は、水城家のそれより少し狭い。
とはいえ、逸が働きに出るまでに住んでいた山奥の家よりは何倍も広く、造作もはるかに立派である。これが自分の家なのかと思うと、戸惑いもあるが、喜びが大きく湧き上がる。台所の米櫃は容易に無くなる心配のないほど満たされ、母の滋養のためにと買い求めた鶏卵もある。
以前とは比べようも無いほどの豊かさである。
父の忙しくとも充実した顔と、日々穏やかに顔色を快復していく母の顔が常にそばにあり、家族の皆で充分な食餌を得て、互いに優しい笑顔を見交わす。
心が温かく、幸せであることが胸に染みとおる。
それでも、と逸は思う。
あのまま変わらずに、新兵衛の許で働いていても良かった。
今でもそうしていたいと思う。少し寂しげな、含羞を帯びた彼の顔を、間近で見上げていたい。そう思っている。
どうして、と胸の奥に押し潰していたことをふと考える。
あの時、鳥越の申し出に、新兵衛は否と言ってくれなかったのだろう。
無論、新兵衛が考えただろう事はわかる。あの場で彼が逸に手を付けたなどと、鳥越に言えることではないだろう。逸が傷物であると証言することになる。
逸はそれでよかったのに、と思う。
しかし、新兵衛はそれを言わなかった。
そこまでのことを言わずとも、水城家には手が足りぬとか、そんなふうに他にも言い繕いようがあっただろうに、彼は諾々と鳥越の言うままに逸を家族の元に返させた。
考えれば考えるほど、逸は切ない思いに沈む。
新兵衛は、逸を抱いたことを恥じ、悔いているのだろう。初めて逸を求め、破瓜した後の、新兵衛のひどく後悔した態度が脳裏に甦る。
そうなのだろう。逸の見るところ、新兵衛は誠実で生真面目だ。
だからこそ、はるかに年若い乙女の逸の肌を求めたことを、陵辱を加えたのだと考えて、罪に感じているのだろう。
そんな風に、考えないで欲しい。
確かに、新兵衛に初めて身を任せたときは、恐ろしかったし苦痛もあった。そのことを新兵衛が後悔して逸を遠ざけようとしたときには、その態度に対する怒りを彼にぶつけ、その後は気まずいままに顔も見れない日々も続いた。
逸は、着物の袂を握り締める。
(あの時も、怖かったけど……)とそのときに着ていた物と同じ藍色の袂を見つめながら思い出す。食膳を置いた途端、不意に新兵衛に暗い部屋に引きずり込まれて組み敷かれた。どこか憤っているように、新兵衛の気配がこわばっていてひどく恐ろしかった。
そういえば、その時にも新兵衛は、酷い事をしているとわかっている、というようなことを言っていた。
それが、全ての答えなのだろう。
新兵衛は、これ以上逸に対して酷い事を為すまいと思っているのではないだろうか。
(旦那様は、お優しい方だから)そう思いながら、その優しさが余りにも的外れであることが逸には悲しくてならない。
そうではない、と新兵衛の耳にはっきり届くよう言って置けばよかったと、逸は後悔をしている。
逸にとって、新兵衛に求められることは歓びであると、言って置けばよかったのだろう。
だが言えなかった。恥ずかしかった。身体の快楽を求めるような好色な娘だと、新兵衛に思われたくなかった。
逸は膝を落として袂で顔を覆った。
新兵衛から引き離されてからのわずかな月日の間に、何度同じ物思いに耽ったことだろう。
溜め息は出る。だがもう涙は出なかった。
うずくまって目線が下がったことで、勝手口の前に散っている落ち葉に気づく。箒を、と立ち上がって、逸は再び太い溜め息を吐いた。
そんな自分の心の逞しさに、少し嫌気が差す。
秋は、ますます冷気を帯びて深まる。
木々の葉の色が、花よりも艶やかに緋を帯び、乾いた風にさらされた陽の光に目が痛い。
新兵衛は、ひと月半ほど報国寺で療養した。
青木や正二郎、それにその他の剣術道場の朋輩や、同じ使番組の者達のほか、師匠も見舞いに訪れてくれた。
鳥越も来た。
未だ身動きを禁じられている頃に、彼が逸の父の畑野を連れてきたことで、新兵衛はひどく狼狽した。
動くなという医師の命令を、ありがたいと初めてそのとき思った。逸の父と正面に向き合う状況にならずに済んだことを安堵した。
横目で少し見たのみだが、意志の強そうな口元と、繊細な鼻梁と、小柄な骨組みが、逸とその父は似ていると思った。
申し訳ないと、言葉ばかりで告げた。
「お気になさらず」
と畑野は答えたが、それは姿勢を動かせない失礼を詫びたのだろうと受け取ったらしい。
彼と何を話したのか、新兵衛は覚えていない。
世話になった、こちらこそ、その程度のやり取りだったのだろう。
あとは、だいたい鳥越がしゃべっていたとおぼしい。
鳥越が、新兵衛を剣術指南役に、と言ってくれたが、それを断った。
「もし、このたびのことに報いるための抜擢であれば、お断り申します。指南役は真に技量においてのみ決めるべきと存じます。……私はまだまだです。」
ご覧の通り、と言いそうになった。さすがにそれはふざけすぎだろうと思い、止める。
「ではその話は見送りましょう。…はは、水城殿らしいお答えだ」
「恐れ入ります」
「いや。あなたの言うことが正しい。御養生の上、また研鑽を積んでください。」
響きの良いまろやかな声で、鳥越は笑っていた。
顔をあまり見ることが出来ない姿勢で居る新兵衛は、人の声も人となりを顕著に示すのだと、改めて知ったように感じたものである。
新兵衛の面倒を見るために、松尾が報国寺に日参した。
ある日、前日に逸が来たことを、ぽつりと彼は言った。
「妻が貸した着物を返しに参りました。それから残した荷を、持って帰りました」
逸は、父の知り合いに贈られたという上等な衣類を身につけて、高価らしい紫の縮緬を頭巾にして現れた。
それでも逸は、新兵衛に与えられた藍色と芥子色の木綿の二枚の古着を、宝物のように大切に包み、胸に抱いて帰っていったという。
淡く涙を浮かべたような、逸の眼差しが、鮮やかに目に浮かぶ。
「そうか」
新兵衛は乾いた声でそれだけを言った。
「もう、そのことは話してくれるな」
「そのこととは……」
「逸の話はするな」
新兵衛は床の上に身を起こすことが出来るようになっていた。ただ静かに、松尾から顔を背けている。
逸の話をするな、と低い声で新兵衛が言った。松尾は反射的に、申し訳ありませんと謝りそうになり、ふと唇を閉じた。主に、奇妙な憤りを覚えている。
「私も、あの子が好きでございましたゆえ」
鋭利な口調で言い添えた後、ようやく申し訳ないと頭を下げた。
また人を雇わなければならないことを、松尾は静かに話す。
「知行地から誰か呼び寄せて構いませぬか」
「そなたが不便ならばそうしてくれ」
詳しいことは、笹生か、あるいは組頭に相談して、松尾が決めるようにと新兵衛は言った。
次に雇う者について、松尾は今度は夫婦者か何かが良いだろうな、と思った。子供でも何人かいればなおいい。賑やかで面白かろう。
新兵衛の気もまぎれるかもしれない。
畑野の家では、未だに人を雇っておらず、家事などで逸は日常を忙しく過ごしている。
母の看病と、屋敷の手入れと、家族の食事の支度などが、逸の主な仕事である。姉の月子と手分けをするのだが、来客も多く、月子がその接遇に当たるために手が足りない。逸は髪のことがあるのでなるべく来客の目を避けている。そのため、ほとんどの家事を逸は一人で行うようになっていた。
逸の兄の志郎、弟の睦郎は、父の辰之助に従って登城したり、諸方に出向いたりして彼らは彼らで多忙なようだった。
新兵衛に会いに行きたいと思わない日はない。だがそれを、母にも月子にも告げることができない。
今日は、水城家に居た頃に与えられた藍色の木綿の着物を着ている。裏をつけて袷に直してある。これを単衣にして着ていた夜に、新兵衛に激しく求められた。そのためにひどく汚れ、その後に解いて洗い張りにした。思い出すと頬が熱くなる。逸は袂で顔を覆った。
今の畑野の屋敷は、水城家のそれより少し狭い。
とはいえ、逸が働きに出るまでに住んでいた山奥の家よりは何倍も広く、造作もはるかに立派である。これが自分の家なのかと思うと、戸惑いもあるが、喜びが大きく湧き上がる。台所の米櫃は容易に無くなる心配のないほど満たされ、母の滋養のためにと買い求めた鶏卵もある。
以前とは比べようも無いほどの豊かさである。
父の忙しくとも充実した顔と、日々穏やかに顔色を快復していく母の顔が常にそばにあり、家族の皆で充分な食餌を得て、互いに優しい笑顔を見交わす。
心が温かく、幸せであることが胸に染みとおる。
それでも、と逸は思う。
あのまま変わらずに、新兵衛の許で働いていても良かった。
今でもそうしていたいと思う。少し寂しげな、含羞を帯びた彼の顔を、間近で見上げていたい。そう思っている。
どうして、と胸の奥に押し潰していたことをふと考える。
あの時、鳥越の申し出に、新兵衛は否と言ってくれなかったのだろう。
無論、新兵衛が考えただろう事はわかる。あの場で彼が逸に手を付けたなどと、鳥越に言えることではないだろう。逸が傷物であると証言することになる。
逸はそれでよかったのに、と思う。
しかし、新兵衛はそれを言わなかった。
そこまでのことを言わずとも、水城家には手が足りぬとか、そんなふうに他にも言い繕いようがあっただろうに、彼は諾々と鳥越の言うままに逸を家族の元に返させた。
考えれば考えるほど、逸は切ない思いに沈む。
新兵衛は、逸を抱いたことを恥じ、悔いているのだろう。初めて逸を求め、破瓜した後の、新兵衛のひどく後悔した態度が脳裏に甦る。
そうなのだろう。逸の見るところ、新兵衛は誠実で生真面目だ。
だからこそ、はるかに年若い乙女の逸の肌を求めたことを、陵辱を加えたのだと考えて、罪に感じているのだろう。
そんな風に、考えないで欲しい。
確かに、新兵衛に初めて身を任せたときは、恐ろしかったし苦痛もあった。そのことを新兵衛が後悔して逸を遠ざけようとしたときには、その態度に対する怒りを彼にぶつけ、その後は気まずいままに顔も見れない日々も続いた。
逸は、着物の袂を握り締める。
(あの時も、怖かったけど……)とそのときに着ていた物と同じ藍色の袂を見つめながら思い出す。食膳を置いた途端、不意に新兵衛に暗い部屋に引きずり込まれて組み敷かれた。どこか憤っているように、新兵衛の気配がこわばっていてひどく恐ろしかった。
そういえば、その時にも新兵衛は、酷い事をしているとわかっている、というようなことを言っていた。
それが、全ての答えなのだろう。
新兵衛は、これ以上逸に対して酷い事を為すまいと思っているのではないだろうか。
(旦那様は、お優しい方だから)そう思いながら、その優しさが余りにも的外れであることが逸には悲しくてならない。
そうではない、と新兵衛の耳にはっきり届くよう言って置けばよかったと、逸は後悔をしている。
逸にとって、新兵衛に求められることは歓びであると、言って置けばよかったのだろう。
だが言えなかった。恥ずかしかった。身体の快楽を求めるような好色な娘だと、新兵衛に思われたくなかった。
逸は膝を落として袂で顔を覆った。
新兵衛から引き離されてからのわずかな月日の間に、何度同じ物思いに耽ったことだろう。
溜め息は出る。だがもう涙は出なかった。
うずくまって目線が下がったことで、勝手口の前に散っている落ち葉に気づく。箒を、と立ち上がって、逸は再び太い溜め息を吐いた。
そんな自分の心の逞しさに、少し嫌気が差す。
秋は、ますます冷気を帯びて深まる。
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