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 夜半、圭介がひっそり散歩に出たのは奈恵は知っている。使い切ってしまった避妊具をコンビニに買いに行くためだったとは知らない。

 次の朝。
「おじいちゃん、いつごろ退院できるの?」
「それがね、まだ決まらないのよ」
 また奈恵は祖母に、祖父の退院の時期を訊ねた。しかし答えは得られなかった。
 そのまま、また祖母は出かけていった。

 奈恵は怖かった。
 昨日は、ほとんど一日中、圭介は奈恵を離さなかったのだ。
 朦朧として、意識が途切れたことも何度かあった。それでも気づくと奈恵の身体には圭介の腕が絡みついていた。圭介の一部が奈恵の其処を占拠していた。
 今日も同じことが起きると思った。

 予想通りだった。
 祖母が出かけた途端、圭介は奈恵の部屋に入り込み、すぐに奈恵の身体をベッドの上に置き、激しく奈恵の唇を吸いながら、あわただしく彼女の身体を裸にしていく。

 圭介の手に抵抗しながら、奈恵は震える声で抗議する。
「こんなことばっかり、嫌だよ、圭ちゃん……」
「そんなこと言うなよ。好きなんだ、奈恵……」
「やだぁ……」
拒んでいるつもりなのに、胸を弄る圭介の手に反応し、奈恵の声は鼻にかかってひどく甘いものになってしまった。
「可愛い」
と言いながら圭介は奈恵の下着の中に手を入れる。奈恵の体が震えた。圭介の指先が奈恵の中に入っていく。
「……んぅっ」
淫らな声を上げまいとする吐息が苦しげだ。
「奈恵、痛いの……?」
圭介が少し優しく聞いてくれた。奈恵はこくこくと何度も点頭する。
 それでも、優しくではあるが奈恵の中に圭介の指先が深く深く沈められている。奈恵は自身の下腹の底の辺りが大きく脈打つのを感じた。それを圭介に知られることが恥ずかしい。だが知られないわけがない。

「お……ねが……い。や……」
「ちゅく、って、聞こえる」
その音色は奈恵の耳にも聞こえる。圭介の指が蠢いている。濡れ始めた奈恵の其処を、湿った音を立てながら圭介の指が往復していた。
「ココがびくびく、してる。奈恵」
圭介は奈恵の耳たぶに唇を触れながら、それにスゴク濡れてる、とささやく。
「ねえ、乳首、立ってる」
「やっ……」
奈恵のささやかな膨らみを口に含み、圭介は唇でついばむ。言うとおり、花の蕾に似たそれが硬くなって、圭介の舌先で弾ける。
 奈恵の腿に圭介のそれが触れていた。既に満々と力を湛えている。その圭介のそれに怖いと怯えながらも、圭介の分身に対して奈恵は逆に自分の其処がひどく熱く強く脈打つのも感じた。
 (なんで……?)身体が、それを期待している。そんなはずない。自分はそんなにいやらしい子じゃなかったはずなのに。
 意識で否定しながら、圭介の指の動きを奈恵の襞が追う。

 薄紅色に染まった爪先がシーツを噛んだ。
「んぁ……」
 同時に圭介の手をとろりと濡らすほどに彼女自身が潤んだ。
「すげ、……奈恵なんかすごくない?とろとろだ」
揶揄するような言葉に、奈恵は首を横に振って答える。
 圭介は服を脱ぎ、欲情に膨れ上がったそれを取り出し、誇るように奈恵に見せた。
 奈恵の手首ほどある圭介のそれは、彼女の目から見れば怖いほど猛々しい。
「待ってるんだ? ホントは」
反射的に奈恵は拒絶するように頭を振る。だが、奈恵の其処は圭介を見てなおいっそう鼓動を強める。そしてその様子を、圭介はじっと見ながら、もう慣れた手つきで避妊具を彼にかぶせた。
「奈恵、ほら……」
「あ、あぁぅ!」
甲高い声で奈恵が喘いだ。

 圭介は、それを先端だけ奈恵に沈めていた。それだけで、奈恵は身体を大いに震わせて嬌声をほとばしらせている。
「圭ちゃん……!やぁ!」
それ以上身体を進めずに、圭介は両手を伸ばして奈恵の胸の膨らみの頂点を捩り上げていた。
 う、と圭介のほうがうめいた。奈恵が少しずつ腰を揺らしながら、勝手に彼を含みこもとしている。含んでは、すこし退き、また奥へと迎えようとする。
「ん、ああっ。……はぁ……っ」
 奈恵はその仕草に意識があるのかないのか、圭介の肩にすがりながら、身体を反らせて小さな悲鳴を何度も上げている。
 圭介は、奈恵を肩につかまらせたまま、仰向けになった。奈恵を腹の上に乗せている。

 楔のように、圭介のそれが奈恵を留めている。合致している部分が、朝の光の中でよく見えた。圭介の手が奈恵の指を捕らえ、奈恵は両手のそれを支えにして体を起こしている。膝をベッドについて、その伸縮で奈恵は自分の粘膜に包んだままの圭介を擦っている。
「い、や……。嫌、やぁっ……!」
 表情は苦しげなのに、奈恵のその様子は愉しんでいるようにしか、圭介には思えなかった。圭介が脱落するかどうかの限界くらいまでの付近で蠢いているかと思えば、全体重をかけて身体の奥まで受け入れる。
「んあぁ……。ひぁ……、ひぁぁ」
その動作を激しく繰り返しながら、髪を振り乱しながら奈恵は子猫のように甘い鼻声で鳴いていた。

「奈恵、すげぇ……」
圭介は、何度目かに深く呑み込まれた瞬間に精を放っていた。
 それを、奈恵はまだ包み込んだまま、動く。
 すぐに、奈恵の中に居るままに圭介は硬度を甦らせていた。奈恵の体内は、いっそう熱く滑らかになり、そしてまるで内側が腫れ上がったかのように狭くなって、大きく脈打ちながら、圭介に絡み付いていた。
 圭介の腿は、奈恵から蕩け出したもので濡れている。また奈恵が身を震わせるたびにそれは分泌されてきていた。
「あ、圭ちゃん、圭ちゃん!」
奈恵が身体を大きく捩る。限界まで圭介を含みこみながら、奈恵の其処がまるで彼を絞りきるように緊迫した。ふと弛緩したとたんに、また緊縮する。
 それを感じながら圭介はまた奈恵の中でゴムから溢れるほど多量のものを放っていた。
「はぁああっ!」
 背を弓なりに反らして鋭い悲鳴を放った後、奈恵はがくがくと震えながら仰向けに倒れこむ。力を失った圭介の物から奈恵の中に粘液が糸を引いて切れた。

 慌てて膝を寄せて横臥した奈恵の内股がねばねばと照っている。ぐったりとして、時折、全身を痙攣させた。腕の隙間から見えた乳首が痛々しいほど赤く膨れているのが圭介の目を刺激し、彼は身を起こした。
 奈恵の右足を掴んで高く掲げた。内股に風を感じて、奈恵が身体をひねった。
 その部分を圭介の視線から遮ろうと、掴まれていない左の足を右足に寄せようとする。圭介は、奈恵の左足を膝で押さえこみ、手を伸ばして白い胸に触れた。

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