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合格だ。

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「グハハハハハ!!」

 俺から放出される絶大な魔力に、広大な森の全域が揺れる。木が、地面が横に激しく揺れ、動物魔物が鳴き、一斉に走り去っていく。それによって舞い上がった砂塵が風でさらに空高く舞い上がり日光を覆い隠した。

「ぐっ!」

「ぎゃあああ!!しぃぃぃぬぅぅぅ!」

「っ!」

 そんな状況に対して勇者は近くの木に捕まり、盾役は地面でうずくまり、聖女は空中に障壁を出現させ、それに飛び乗った。各々で激しい揺れと、俺の全力の魔力放出に耐えて見せた。

「……よく耐えた!合格だ!俺と正面から戦う資格はあるようだ」

 俺が全力で行う魔力放出は古龍ですらも気を失うか、最悪それだけで死ぬ。

(ということはこいつらは少なくとも古龍以上の相手となる)

 弱者との戦いはつまらない。一瞬で終わる。俺の力の一端のほんの一部すらも出せずに終わる。

「ははは!」

 久しぶりの強者に嬉しさが込み上げて笑いが止まらない。

(やはり強者との戦いほど楽しいものはないな)
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