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ある第一王子の話
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「カイル王子、今日はいかがなさいますか?」
「とりあえず午前中はマイハニーラミちゅわんの自宅のトイレ前でローション両手でドヤ顔でスタンバイして、昼はそのままレースフェルト家でラミちゅわんを見ながらおにぎり食べて、午後はこっちに戻ってナニでもしよう」
「昼頃まではレースフェルト家へ訪ね、夜からは授業ですね。かしこまりました」
さすが僕の専属執事。ナニで意思疎通ができる。
「朝食は」
「ラミちゅわんの好物で」
「イカの塩辛ごはん載せですね」
いつも思ってるけどラミちゅわんの好物何でイカの塩辛とごはんなんだよ、もっといいのあっただろ。僕も好きだけど。そんなラミちゅわんも愛してるけど。
「朝食と一緒にローションも持ってくてくれ」
「まさか妄想しながら食べるとか言わないですよね……?」
「さすが僕の執事。ドンピシャだ。ついでに財布に入れると金運が上昇するらしいゴムも持ってきてくれ」
「コンドームって言わないあたり上級者ですね?」
婉曲表現が通用するとは……おぬし、やりおるな。僕の専属執事を14年やってるだけある。
「あっ、今度レースフェルト家で『レースフェルト春のローション祭り』が行われますが」
「うん、いつも通りローション1000箱受注しておいてくれない? あとイカの塩辛」
「了解いたしました」
レースフェルト春のローション祭りはレースフェルトの子会社がローションを作ってるからたぶんそのためなんだろうけど……。妙に祭り期間中ラミちゅわんイキイキしてるんだよな。だから好きさローション祭り!
「イカのソルト漬け ~ライスを添えて~ です」
「ちょっと王族感出したかったのは分かるけど内容すっごい庶民的だからね?」
僕はそのあと運ばれてきたローションと金運上昇アイテムを凝視しながら黙々とイカの塩辛ごはんを頬張る。
今日はラミちゅわんにナニしようかな……。
❦
「何してんですか」
「ラミちゅわん! ロー、ション! ロー、ション!」
僕は両手に持ったローションを交互に突き出し、腰を落としてラミちゅわんに向かって叫ぶ。
ラミちゅわん、キミは今ドン引きしてるけどこの世界で一番の変態だということを僕は知っているよ……。
「やめてください」
「ロォォォォォショォォォォォン! ロォォォォォォォォォォショォォォォォォォォォォン!」
徐々に近づきながら僕はローションを機械的に交互に突き出す。
「やめて、うわっ、キモっ!」
ドアップになった僕の爽やかな笑顔をそう評するラミちゅわん。なんでや。
僕は浄も不浄も受け入れる菩薩のような笑顔を浮かべてこんどは囁くように言う。
「ローション……♡ ローション……♡」
「やめて、ギャップがキモいです。顔と声と動きとセリフの内容のギャップが!」
「鼻血出てるね、ラミちゅわん?」
「うるさいです、さっさと土に還ってください」
「そんなこと言っても身体は正直だな♡ ツンデレさんめ☆」
「嬉々として言っちゃったらセリフの良さが台無しですから! もっと色っぽく言わないとダメです!」
「ラミちゅわん、僕の色っぽい声が聴きたかったんだね……? 新発見だね……?」
ヤベエ、超楽しい。
『楽しい』という感情が僕の中に蔓延していた。ここは僕にとってのテーマパークだねっ!?
「愛してるよ」
「無理です、お帰りください」
せっかく色っぽく言ったのに、ギャップゼロで言ったのに!
あ、ローション持ってたわ。
「ローションプールに溺れといてください」
「ラミちゅわんにぶっかけたあとのローションなら本望だよ」
「変態ですか!?」
「あたり」
僕は赤面しながら反抗してくるラミちゅわんを見て今日はここに泊まることを決めた。
「とりあえず午前中はマイハニーラミちゅわんの自宅のトイレ前でローション両手でドヤ顔でスタンバイして、昼はそのままレースフェルト家でラミちゅわんを見ながらおにぎり食べて、午後はこっちに戻ってナニでもしよう」
「昼頃まではレースフェルト家へ訪ね、夜からは授業ですね。かしこまりました」
さすが僕の専属執事。ナニで意思疎通ができる。
「朝食は」
「ラミちゅわんの好物で」
「イカの塩辛ごはん載せですね」
いつも思ってるけどラミちゅわんの好物何でイカの塩辛とごはんなんだよ、もっといいのあっただろ。僕も好きだけど。そんなラミちゅわんも愛してるけど。
「朝食と一緒にローションも持ってくてくれ」
「まさか妄想しながら食べるとか言わないですよね……?」
「さすが僕の執事。ドンピシャだ。ついでに財布に入れると金運が上昇するらしいゴムも持ってきてくれ」
「コンドームって言わないあたり上級者ですね?」
婉曲表現が通用するとは……おぬし、やりおるな。僕の専属執事を14年やってるだけある。
「あっ、今度レースフェルト家で『レースフェルト春のローション祭り』が行われますが」
「うん、いつも通りローション1000箱受注しておいてくれない? あとイカの塩辛」
「了解いたしました」
レースフェルト春のローション祭りはレースフェルトの子会社がローションを作ってるからたぶんそのためなんだろうけど……。妙に祭り期間中ラミちゅわんイキイキしてるんだよな。だから好きさローション祭り!
「イカのソルト漬け ~ライスを添えて~ です」
「ちょっと王族感出したかったのは分かるけど内容すっごい庶民的だからね?」
僕はそのあと運ばれてきたローションと金運上昇アイテムを凝視しながら黙々とイカの塩辛ごはんを頬張る。
今日はラミちゅわんにナニしようかな……。
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「何してんですか」
「ラミちゅわん! ロー、ション! ロー、ション!」
僕は両手に持ったローションを交互に突き出し、腰を落としてラミちゅわんに向かって叫ぶ。
ラミちゅわん、キミは今ドン引きしてるけどこの世界で一番の変態だということを僕は知っているよ……。
「やめてください」
「ロォォォォォショォォォォォン! ロォォォォォォォォォォショォォォォォォォォォォン!」
徐々に近づきながら僕はローションを機械的に交互に突き出す。
「やめて、うわっ、キモっ!」
ドアップになった僕の爽やかな笑顔をそう評するラミちゅわん。なんでや。
僕は浄も不浄も受け入れる菩薩のような笑顔を浮かべてこんどは囁くように言う。
「ローション……♡ ローション……♡」
「やめて、ギャップがキモいです。顔と声と動きとセリフの内容のギャップが!」
「鼻血出てるね、ラミちゅわん?」
「うるさいです、さっさと土に還ってください」
「そんなこと言っても身体は正直だな♡ ツンデレさんめ☆」
「嬉々として言っちゃったらセリフの良さが台無しですから! もっと色っぽく言わないとダメです!」
「ラミちゅわん、僕の色っぽい声が聴きたかったんだね……? 新発見だね……?」
ヤベエ、超楽しい。
『楽しい』という感情が僕の中に蔓延していた。ここは僕にとってのテーマパークだねっ!?
「愛してるよ」
「無理です、お帰りください」
せっかく色っぽく言ったのに、ギャップゼロで言ったのに!
あ、ローション持ってたわ。
「ローションプールに溺れといてください」
「ラミちゅわんにぶっかけたあとのローションなら本望だよ」
「変態ですか!?」
「あたり」
僕は赤面しながら反抗してくるラミちゅわんを見て今日はここに泊まることを決めた。
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