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第六章 雪景色と温泉
魔獣討伐のお願い
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さて、俺は一人でブランシュの別荘へ向かっていた。
場所、聞いといてよかった。
俺の別荘とちょうど反対側で、町の主要な観光名所をぐるっと回って行かないといけない。
道中、いろんな店があった。まんじゅう屋、木細工屋、人形屋、そして衣装屋……衣装屋が気になって覗いてみると、なんと浴衣に半纏が売っていた。
店主のおばちゃんに聞くと。
「これは、東方のアズマから仕入れてる『ユカタ』って服なのよ。東方じゃあ寝間着とか、普段着とかで着ている人も多くてねぇ……このハンテンも、ブリザードベアの毛で作ってあるから、この寒いレレドレでもあったかいのさ」
「買います」
即購入した。
浴衣、半纏……やっぱマジでこの世界に日本人の転移者いるだろ。
話を聞くと、東方から来た商人がいろいろ持ち込み、それが根付いているようだ。
俺は半纏、浴衣を何着か買い、手提げに入れて店を出た。
「いやぁ、温泉と言えば浴衣だろ。半纏もあるし……さすがに雪道だから下駄とか雪駄は無理だけど」
別荘ではこれを普段着にするかな。
ふふふ、いい買い物ができたぜ。
◇◇◇◇◇◇
さて、ニヤニヤしながら到着したのはブランシュの別荘。
繁華街から少し離れた、小さな木々に囲まれた木造二階建て。広い庭に池があるが、俺の別荘よりは狭い。
だが、家の作りは立派だ。横長の三角屋根で、老夫婦が経営している小さな旅館って感じがする。
俺はさっそく門を叩く……が、誰もいないのか。
門を開け、敷地内に入り、家のドアを直接たたく……ある意味、不法侵入だよな。
「……インターホン、作るか」
「はい」
そう呟くと同時に、ドアが開いた。
ドアを開けたのはシュバンだ。今日もスーツ姿にサングラスしてる。
「あれ、ゲントクさん」
「よう。ロッソたちいるか?」
「はい。今、皆さんで温泉入ってまして」
「なるほど。お前がいるってことは、ヴェルデもいるのか?」
「ええ。お嬢様もご一緒……というか、レレドレに来てからここを拠点にしてますよ」
シュバンが苦笑。
とりあえず中へ入れてもらい、居間へ案内してもらう。
畳敷きではないフローリングで、テーブルや椅子、キッチン、そして暖炉があった。マイルズさんがキッチンで料理をしており、俺を見て頭を下げる。
「これはこれは、ゲントクさん。いらっしゃいませ」
「どうも。忙しいところすみません」
「いえいえ。今、お茶を淹れますので」
なんか超有能な老執事って感じ……なんかいいな。
椅子に座り、出された紅茶を飲んで部屋を眺めた。
「いい別荘だな」
「値段は二億セドルだそうっすよ。もう少し安い物件で広いところもありましたけど、ここは温泉が広くて小さいけど露天風呂もあるそうっす」
「へえ」
しばし、シュバンと温泉や別荘について喋っていると、廊下が騒がしくなり、居間にみんなが入ってきた。
「あれ? おっさんじゃん!!」
「まあ、いらっしゃいませ」
「おじさん、なんか久しぶり」
「久しぶりって……まだ数日じゃない」
ロッソ、ブランシュ、アオ、ヴェルデ。
みんな風呂あがりで髪が濡れている。ロッソがツインテール解いてるの初めて見た。腰まで長いんだな……なんかこう、見慣れない髪型をしてるのっていいよな。
ロッソたちは椅子に座り、マイルズさんがみんなに果実水を出す。
「おっさん、なになに、遊びに来たの?」
「いやその……みんなに用事というか、頼みがあってな」
「まあ、珍しいですわね。いつもはわたくしたちがお願いしていますのに」
「……おじさんのお願い、聞いてあげる」
「ちょっと。まずはお願いを聞いてからでしょ?」
めちゃくちゃ自然に馴染んでいるヴェルデをチラッと見た……なんか昔からいるメンバーみたいだ。
俺の視線を感じたのか、ヴェルデはそっぽ向く。
「な、なに?」
「ああ悪い。すげえ馴染んでるなって」
「……そういえば、あなたに言ってなかったわね」
「ん?」
ヴェルデは、こほんと咳払い。そして、ロッソたちを見た。
三人はウンウン頷くと、俺に向かって胸を張り、ポーズを決めて言う。
「私、『鮮血の赤椿』に入ることにしたから!! そういうわけで、これからよろしく。お~っほっほっほ!!」
すると、シュバンとマイルズさんが魔法でキラキラした光を演出する。
俺は驚き、ロッソに聞いた。
「マジか? ヴェルデが合流ってことは、これから六人チーム?」
「違う違う。冒険者チームの登録は五人までって決まってるから、ヴェルデの『新緑の舞踏姫』は解散するの」
そこまで言い、マイルズさんが補足。
「私とシュバンはもともと従者です。戦闘訓練、魔法訓練は受けていますが、全てはお嬢様をお守するための技能。冒険者となったのも、お嬢様が背中を預け、共に戦うことができる強者が見つかるまでの間と決めておりましたので」
「というわけで、オレもマイルズさんも従者の立場に戻る。冒険者は引退さ」
「なるほど……というか、お前たち四人って『七虹冒険者』なんだろ? 最強の七人が、一つのチームに四人って……」
「なんか問題ある?」
「いえ、ないと思いますわ」
「……ないね」
「ないわね。別にいいんじゃない?」
軽っ……最強の七人とかいうの、普通は一人一人が別の組織持ってたり、それぞれ同列だけど仲が悪いとかいう設定が俺の中じゃ普通なんだが……まあ別にいいか。
でもまあ、この四人がワイワイやってるの見ると、なんか俺も安心する。
「この町の冒険者ギルドで手続き終えたし、王都に戻ったら四人で本格的に活動するから!! おっさん、欲しい素材とかあったらアタシたちに言ってね!!」
「ああ、そうだな。と……四人で冒険するなら、テントとかもうちょいデカいのあった方がいいか」
「そうですわね。おじさまの作った野営道具も、もうワンセットあれば」
「……ヴェルデ、よかったね」
「え、ええ。えへへ……うれしい」
笑うヴェルデは、これまで見たことないくらい、幸せそうに笑っていた。
いい笑顔が見れたぜ。
「で、おっさん。なんか用事?」
「あ、そうだった」
ヴェルデの加入ですっかり忘れていた。
が……やっぱちょっと言いにくい。
「その~……みんなが休暇をエンジョイしてるところ悪いんだが、頼みがあるんだ」
「なに? 面倒ごと?」
「まあそうだな。実は……」
俺は『大温泉水脈』の件と、その周囲に現れた『キングロックタイタン』の話をした。
「それで、そのキングロックタイタン、討伐レートSSの魔獣を……みんなに退治してもらえたらなぁと思って。いや、休暇中だってのはわかるんだが」
そこまで言うと、四人は同時に立ち上がった。
いきなりでビックリしていると、ロッソが言う。
「いいじゃん。ねえ」
「そうですわね」
「……うん」
「うふふ。討伐レートSS……私、ヴェルデの『鮮血の赤椿』加入、そして初陣には相応しいわね」
「……い、いいのか?」
確認すると、四人は頷く。
「いやさ、確かにレレドレの温泉サイコーだけど、やっぱ温泉って疲れた後に入って、そのあとキンキンに冷えたエールで乾杯したいじゃん?」
「実は、少し運動不足でして……お肌はスベスベになりましたけど、食べてばかりで少しお肉が付いちゃいまして」
「……身体、鈍ってきた。運動したい」
「というわけでゲントク。あなたにお礼を言うわ。最高の敵を用意してくれてね!!」
四人、めちゃくちゃ目がギラついていた。
ロッソは言う。
「よし!! 『鮮血の赤椿』の出番!! みんな、戦闘準備!!」
「「「おー!!」」」
断られたあとのこと少し考えてたけど……そんなの全く必要ないようだ。
こうして、大温泉水脈にいるキングロックタイタンは、ロッソたち新生『鮮血の赤椿』の餌食……というか獲物となるのだった。
場所、聞いといてよかった。
俺の別荘とちょうど反対側で、町の主要な観光名所をぐるっと回って行かないといけない。
道中、いろんな店があった。まんじゅう屋、木細工屋、人形屋、そして衣装屋……衣装屋が気になって覗いてみると、なんと浴衣に半纏が売っていた。
店主のおばちゃんに聞くと。
「これは、東方のアズマから仕入れてる『ユカタ』って服なのよ。東方じゃあ寝間着とか、普段着とかで着ている人も多くてねぇ……このハンテンも、ブリザードベアの毛で作ってあるから、この寒いレレドレでもあったかいのさ」
「買います」
即購入した。
浴衣、半纏……やっぱマジでこの世界に日本人の転移者いるだろ。
話を聞くと、東方から来た商人がいろいろ持ち込み、それが根付いているようだ。
俺は半纏、浴衣を何着か買い、手提げに入れて店を出た。
「いやぁ、温泉と言えば浴衣だろ。半纏もあるし……さすがに雪道だから下駄とか雪駄は無理だけど」
別荘ではこれを普段着にするかな。
ふふふ、いい買い物ができたぜ。
◇◇◇◇◇◇
さて、ニヤニヤしながら到着したのはブランシュの別荘。
繁華街から少し離れた、小さな木々に囲まれた木造二階建て。広い庭に池があるが、俺の別荘よりは狭い。
だが、家の作りは立派だ。横長の三角屋根で、老夫婦が経営している小さな旅館って感じがする。
俺はさっそく門を叩く……が、誰もいないのか。
門を開け、敷地内に入り、家のドアを直接たたく……ある意味、不法侵入だよな。
「……インターホン、作るか」
「はい」
そう呟くと同時に、ドアが開いた。
ドアを開けたのはシュバンだ。今日もスーツ姿にサングラスしてる。
「あれ、ゲントクさん」
「よう。ロッソたちいるか?」
「はい。今、皆さんで温泉入ってまして」
「なるほど。お前がいるってことは、ヴェルデもいるのか?」
「ええ。お嬢様もご一緒……というか、レレドレに来てからここを拠点にしてますよ」
シュバンが苦笑。
とりあえず中へ入れてもらい、居間へ案内してもらう。
畳敷きではないフローリングで、テーブルや椅子、キッチン、そして暖炉があった。マイルズさんがキッチンで料理をしており、俺を見て頭を下げる。
「これはこれは、ゲントクさん。いらっしゃいませ」
「どうも。忙しいところすみません」
「いえいえ。今、お茶を淹れますので」
なんか超有能な老執事って感じ……なんかいいな。
椅子に座り、出された紅茶を飲んで部屋を眺めた。
「いい別荘だな」
「値段は二億セドルだそうっすよ。もう少し安い物件で広いところもありましたけど、ここは温泉が広くて小さいけど露天風呂もあるそうっす」
「へえ」
しばし、シュバンと温泉や別荘について喋っていると、廊下が騒がしくなり、居間にみんなが入ってきた。
「あれ? おっさんじゃん!!」
「まあ、いらっしゃいませ」
「おじさん、なんか久しぶり」
「久しぶりって……まだ数日じゃない」
ロッソ、ブランシュ、アオ、ヴェルデ。
みんな風呂あがりで髪が濡れている。ロッソがツインテール解いてるの初めて見た。腰まで長いんだな……なんかこう、見慣れない髪型をしてるのっていいよな。
ロッソたちは椅子に座り、マイルズさんがみんなに果実水を出す。
「おっさん、なになに、遊びに来たの?」
「いやその……みんなに用事というか、頼みがあってな」
「まあ、珍しいですわね。いつもはわたくしたちがお願いしていますのに」
「……おじさんのお願い、聞いてあげる」
「ちょっと。まずはお願いを聞いてからでしょ?」
めちゃくちゃ自然に馴染んでいるヴェルデをチラッと見た……なんか昔からいるメンバーみたいだ。
俺の視線を感じたのか、ヴェルデはそっぽ向く。
「な、なに?」
「ああ悪い。すげえ馴染んでるなって」
「……そういえば、あなたに言ってなかったわね」
「ん?」
ヴェルデは、こほんと咳払い。そして、ロッソたちを見た。
三人はウンウン頷くと、俺に向かって胸を張り、ポーズを決めて言う。
「私、『鮮血の赤椿』に入ることにしたから!! そういうわけで、これからよろしく。お~っほっほっほ!!」
すると、シュバンとマイルズさんが魔法でキラキラした光を演出する。
俺は驚き、ロッソに聞いた。
「マジか? ヴェルデが合流ってことは、これから六人チーム?」
「違う違う。冒険者チームの登録は五人までって決まってるから、ヴェルデの『新緑の舞踏姫』は解散するの」
そこまで言い、マイルズさんが補足。
「私とシュバンはもともと従者です。戦闘訓練、魔法訓練は受けていますが、全てはお嬢様をお守するための技能。冒険者となったのも、お嬢様が背中を預け、共に戦うことができる強者が見つかるまでの間と決めておりましたので」
「というわけで、オレもマイルズさんも従者の立場に戻る。冒険者は引退さ」
「なるほど……というか、お前たち四人って『七虹冒険者』なんだろ? 最強の七人が、一つのチームに四人って……」
「なんか問題ある?」
「いえ、ないと思いますわ」
「……ないね」
「ないわね。別にいいんじゃない?」
軽っ……最強の七人とかいうの、普通は一人一人が別の組織持ってたり、それぞれ同列だけど仲が悪いとかいう設定が俺の中じゃ普通なんだが……まあ別にいいか。
でもまあ、この四人がワイワイやってるの見ると、なんか俺も安心する。
「この町の冒険者ギルドで手続き終えたし、王都に戻ったら四人で本格的に活動するから!! おっさん、欲しい素材とかあったらアタシたちに言ってね!!」
「ああ、そうだな。と……四人で冒険するなら、テントとかもうちょいデカいのあった方がいいか」
「そうですわね。おじさまの作った野営道具も、もうワンセットあれば」
「……ヴェルデ、よかったね」
「え、ええ。えへへ……うれしい」
笑うヴェルデは、これまで見たことないくらい、幸せそうに笑っていた。
いい笑顔が見れたぜ。
「で、おっさん。なんか用事?」
「あ、そうだった」
ヴェルデの加入ですっかり忘れていた。
が……やっぱちょっと言いにくい。
「その~……みんなが休暇をエンジョイしてるところ悪いんだが、頼みがあるんだ」
「なに? 面倒ごと?」
「まあそうだな。実は……」
俺は『大温泉水脈』の件と、その周囲に現れた『キングロックタイタン』の話をした。
「それで、そのキングロックタイタン、討伐レートSSの魔獣を……みんなに退治してもらえたらなぁと思って。いや、休暇中だってのはわかるんだが」
そこまで言うと、四人は同時に立ち上がった。
いきなりでビックリしていると、ロッソが言う。
「いいじゃん。ねえ」
「そうですわね」
「……うん」
「うふふ。討伐レートSS……私、ヴェルデの『鮮血の赤椿』加入、そして初陣には相応しいわね」
「……い、いいのか?」
確認すると、四人は頷く。
「いやさ、確かにレレドレの温泉サイコーだけど、やっぱ温泉って疲れた後に入って、そのあとキンキンに冷えたエールで乾杯したいじゃん?」
「実は、少し運動不足でして……お肌はスベスベになりましたけど、食べてばかりで少しお肉が付いちゃいまして」
「……身体、鈍ってきた。運動したい」
「というわけでゲントク。あなたにお礼を言うわ。最高の敵を用意してくれてね!!」
四人、めちゃくちゃ目がギラついていた。
ロッソは言う。
「よし!! 『鮮血の赤椿』の出番!! みんな、戦闘準備!!」
「「「おー!!」」」
断られたあとのこと少し考えてたけど……そんなの全く必要ないようだ。
こうして、大温泉水脈にいるキングロックタイタンは、ロッソたち新生『鮮血の赤椿』の餌食……というか獲物となるのだった。
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