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第134話・バルバトス神父のこれから
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「…………で、連れてきましたの?」
「ああ。大罪神器【憤怒】の所有者、バルバトス神父だ」
「はじめまして、お嬢さんたち。私はバルバトス、神に……偉大なる魔神に心を捧げた神父です」
「ど、どうも……た、大罪神器って、ほんと?」
「ほんと。ボクとライト、暴走した神父と戦った。死ぬかと思った」
あからさまに顔を歪めて嫌そうにするマリアと、バルバトス神父をチラチラ見て警戒するリン。
町に戻ったライトたちは、バルバトス神父と一緒に教会へ戻った。そこでバルバトス神父は着替え、助けを求めに来た住人たちが連れ去られた子供たちと抱き合っているのを確認した。どうやらバルバトス神父が《ギフト》の力で解決したと話しているようだ……。
鉱山には、傭兵たちの死体が放置してある。何があったか一目瞭然だろう。しばらくは採掘も行われないはずだ。
なので、バルバトス神父をリンとマリアに紹介するために、一緒に宿屋へ。そして、帰ってきたリンとマリアを連れ、町のカフェにやって来たのである。
「リン、ケーキたべたい」
「はいはい。頼んでいいわよ」
「ん!」
シンクはニコニコしながらケーキをを注文し、ライトとマリアはホットワインを、リンはお酒が苦手なので温かい果実湯を注文し、バルバトス神父もホットワインを注文した。
ケーキをもぐもぐ食べるシンクを置き、ライトは事情を話した。
「なるほど……鉱山」
「ああ。とりあえず、あれだけの惨状が起きればすぐに鉱山採掘は行われないだろう。それより、バルバトス神父のことだ」
「……私を、どうするのかね? 裁くというなら受け入れよう」
「違います。神父、あなたには協力して欲しいことがあります。どうか俺たちと一緒に、女神を殺す手伝いをしてください」
「女神、だと?」
ビシィ!! と、バルバトス神父の持つ白湯の湯飲みにヒビが入った。
マリアとリンはギョッとし、ライトは慌ててバルバトス神父から湯飲みを取り上げる。
「す、すまない。どうも女神のことを考えると頭に血が上ってね……」
「……何があったかは聞きません。でも、その憎しみを、力を、俺に貸して下さい」
「…………悪いが、それはできない」
バルバトス神父は、申し訳なさそうに拒絶した。
「私は、私に一度だけ語りかけてくれた魔神様を信仰している。私の大事なものを奪った女神は憎い。だが……見ただろう? この力は、眼に入った全てを破壊する。理性を飛ばし、あらゆる攻撃を無効化し、圧倒的な暴力を持って駆逐する……それを、私は見ていることしか出来ない。私の力という怪物は、私に制御できないんだ」
バーサーカーと言っても過言ではない力。
殴っても蹴っても斬っても撃っても裂いてもダメージはなく、風船のように筋肉を自在に操り、ゴムのように柔軟な身体で、骨よりも硬い骨で自らを覆う。ただし制御不能、敵味方関係ナシに大暴れ……。
「いつも、いつもだ。この力で暴れ、何人も死んだ……犯罪者ばかりとはいえ、私の手は恐ろしいほど血にまみれている。自分を罰しようと鞭打ちの刑を受けたが……この力の代償に【痛み】を失ってしまった。私は、罰の痛みを感じることもできない……だから神父となり、人々の幸せのために尽くす事にしたんだ。申し訳ない、復讐や戦いのために力を貸すことは、できない」
そう言って、白湯を飲み干す。
ライトはなにも言えなかった。
マリアはつまらなそうに、リンは俯き、シンクはケーキに夢中だった。
「ライトくん、君には感謝している……私の暴走を止めてくれて、ありがとう」
「…………」
「私の声に【魔神】は応えてくれない……私は、この力を使わず、残りの人生を人々の幸せのために使おうと思う」
「……そう、ですか」
そう言って、バルバトス神父は立ち上がる。
帽子を手に持ち、ゆるりと頭を下げた。
「では、失礼する……またどこかで」
「ねぇ」
「ん?」
ケーキを完食したシンクが、バルバトス神父を呼び止めた。
「ボク、あなたと戦って思ったの」
「?」
「あなた、とっても怖がってる。でも、本当は違う」
「…………どういうことかな?」
「あなた、本当はもの凄く怖い……真っ赤でドロドロした恨みの感情を誤魔化している。ボクにはそう感じた」
「買いかぶりだ……では、これで。私は次の町か領土へ行くとするよ。またどこかで会えたら、食事でもしよう」
バルバトス神父は、振り返らずにカフェを出た。
こうして、大罪神器【憤怒】のバルバトス神父は去った。恐ろしいほど煮えたぎった【怒り】を決して見せず、どこまでも淋しげな笑顔のまま。
亀裂の入った白湯の湯飲みは、とても冷え切っていた。
◇◇◇◇◇◇
四人は、宿屋へ戻った。
シンクは自分のベッドにダイブし、さっそくゴロゴロ転がる。
「勧誘失敗、ですわね」
「ああ。でも仕方ないな……確かにバルバトス神父の言う事も一理ある。制御不能な力は俺たちにとっても危険だ」
「そんなに酷いの?」
「ああ。マジで死ぬかと思った」
ライトは自分のベッドに腰掛ける。
マリアは爪を磨き、リンはクッキーをかじっていた。
「そっちはどうだった?」
「うん、第二相のことは報告したよ。近日中に冒険者が派遣されるって」
「それと、この町から先にある山で、黄金の飛翔体を見たという情報も手に入れましたわ。恐らく、第三相の可能性があるかと」
「……よし、頭を切り換えよう。バルバトス神父は置いて、まずは第三相から討伐するか」
「第三相!」
「うわっ!?」
シンクが、ライトの背中に覆い被さった。
ネコのようにじゃれつくシンクを引きはがし、リンのベッドに放り投げる。すると、シンクはリンに甘え始めた。
「リン、また身体と髪あらってー」
「はいはい。まったく、可愛いわね」
「ちょっとリン! わたしというものがありながら!」
「はいはい。マリアもね」
「わたしが先ですわ!」
「ボクがさきー」
「ああもう、おめーらうるせぇよ……」
次の目的地は、第三相のいる雪山。
そこで、何かが起こる――――。
「ああ。大罪神器【憤怒】の所有者、バルバトス神父だ」
「はじめまして、お嬢さんたち。私はバルバトス、神に……偉大なる魔神に心を捧げた神父です」
「ど、どうも……た、大罪神器って、ほんと?」
「ほんと。ボクとライト、暴走した神父と戦った。死ぬかと思った」
あからさまに顔を歪めて嫌そうにするマリアと、バルバトス神父をチラチラ見て警戒するリン。
町に戻ったライトたちは、バルバトス神父と一緒に教会へ戻った。そこでバルバトス神父は着替え、助けを求めに来た住人たちが連れ去られた子供たちと抱き合っているのを確認した。どうやらバルバトス神父が《ギフト》の力で解決したと話しているようだ……。
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なので、バルバトス神父をリンとマリアに紹介するために、一緒に宿屋へ。そして、帰ってきたリンとマリアを連れ、町のカフェにやって来たのである。
「リン、ケーキたべたい」
「はいはい。頼んでいいわよ」
「ん!」
シンクはニコニコしながらケーキをを注文し、ライトとマリアはホットワインを、リンはお酒が苦手なので温かい果実湯を注文し、バルバトス神父もホットワインを注文した。
ケーキをもぐもぐ食べるシンクを置き、ライトは事情を話した。
「なるほど……鉱山」
「ああ。とりあえず、あれだけの惨状が起きればすぐに鉱山採掘は行われないだろう。それより、バルバトス神父のことだ」
「……私を、どうするのかね? 裁くというなら受け入れよう」
「違います。神父、あなたには協力して欲しいことがあります。どうか俺たちと一緒に、女神を殺す手伝いをしてください」
「女神、だと?」
ビシィ!! と、バルバトス神父の持つ白湯の湯飲みにヒビが入った。
マリアとリンはギョッとし、ライトは慌ててバルバトス神父から湯飲みを取り上げる。
「す、すまない。どうも女神のことを考えると頭に血が上ってね……」
「……何があったかは聞きません。でも、その憎しみを、力を、俺に貸して下さい」
「…………悪いが、それはできない」
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「私は、私に一度だけ語りかけてくれた魔神様を信仰している。私の大事なものを奪った女神は憎い。だが……見ただろう? この力は、眼に入った全てを破壊する。理性を飛ばし、あらゆる攻撃を無効化し、圧倒的な暴力を持って駆逐する……それを、私は見ていることしか出来ない。私の力という怪物は、私に制御できないんだ」
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そう言って、白湯を飲み干す。
ライトはなにも言えなかった。
マリアはつまらなそうに、リンは俯き、シンクはケーキに夢中だった。
「ライトくん、君には感謝している……私の暴走を止めてくれて、ありがとう」
「…………」
「私の声に【魔神】は応えてくれない……私は、この力を使わず、残りの人生を人々の幸せのために使おうと思う」
「……そう、ですか」
そう言って、バルバトス神父は立ち上がる。
帽子を手に持ち、ゆるりと頭を下げた。
「では、失礼する……またどこかで」
「ねぇ」
「ん?」
ケーキを完食したシンクが、バルバトス神父を呼び止めた。
「ボク、あなたと戦って思ったの」
「?」
「あなた、とっても怖がってる。でも、本当は違う」
「…………どういうことかな?」
「あなた、本当はもの凄く怖い……真っ赤でドロドロした恨みの感情を誤魔化している。ボクにはそう感じた」
「買いかぶりだ……では、これで。私は次の町か領土へ行くとするよ。またどこかで会えたら、食事でもしよう」
バルバトス神父は、振り返らずにカフェを出た。
こうして、大罪神器【憤怒】のバルバトス神父は去った。恐ろしいほど煮えたぎった【怒り】を決して見せず、どこまでも淋しげな笑顔のまま。
亀裂の入った白湯の湯飲みは、とても冷え切っていた。
◇◇◇◇◇◇
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シンクは自分のベッドにダイブし、さっそくゴロゴロ転がる。
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