88 / 214
88・非道な真実
しおりを挟む
マリアの第四階梯・『歪羽と百足の大群』。新たな力を手に入れたマリアは深い笑みを浮かべ、さっそくその能力を発動させる。
「第四階梯……うふふ」
「なっ……」
マリアの肩付近から、赤いモヤのようなモノがユラユラと噴き出した。まるで意志を持つかのように動き、モヤが濃くなり羽のように広がっていく。
背中から4本の『百足鱗』に、肩付近から赤いモヤを噴き出す姿は、あまりにも不気味な姿だった。
橋の上には、黒装束に黒頭巾を被った衛兵が二十人ほどいる。全員が短い刀……『忍者刀』を抜刀、ライトとマリアを敵とみなす。
「油断するな、こいつらけっこう強そうだ」
「ええ……そうですわね」
日は落ち、周囲は暗くなり始めた。夜になれば、この黒装束と黒頭巾は周囲に溶け込んで見えにくくなる。相手の狙いもそれだろう。つまり、夜戦慣れしているということ。
ライトは『強化』と『硬化』の祝福弾を装填し、ポケットに入れておいた小石を握る。
マリアと背中合わせになり、橋の中央に陣取る。
橋の両側から挟み撃ち。マリアと分担して対処するしかない。
「そっち側は任せる」
「ええ」
ライトが言うと同時に、『忍者』が飛びかかってきた。
◇◇◇◇◇◇
リンは、厠で手を洗い、ハンカチで傷を拭った。
幸い、傷は浅く大した怪我ではない。手当てするまでもないだろう。
このままイエヤスの部屋に戻り、先程の続きを……。
「……っ」
なぜか、リンの中に「戻ってはまずい」という意見があった。
自分の中にいる誰かが警告しているような、手の薄皮を切ってから、その警告が強くなったような気がしてならない。
このままイエヤスに会うのは危険な気がした。
「……どう、しよう」
このまま、貸し住居に帰ってしまおうか悩む。
ライトとマリアは怒っているだろうか。連絡もなしにいなくなり、心配しているだろうか。
イエヤスの部屋に戻る気になれず、なんとなく城の通路を歩く。驚くほど静かなのは、この城を守る『忍者』の気配隠蔽が優れているのか、それとも《ギフト》による能力でも使っているのか、リンにはわからない。
ふと、一つの部屋からすすり泣く声が聞こえた。
「……?」
「うっうっ……なんで、なんで」
「どうして、どうしてぇぇ……」
女性の声だった。
すすり泣く声は一つじゃない。二つか、三つか……どれも深い悲しみに包まれているのは、声だけでわかった。
気になったリンは、襖を少しだけ開ける。
そこには、三人ほどの女性が集まり、互いを慰め合うように肩を寄せ合っていた。
「イエヤス様、イエヤス様……こんなに愛しているのに、どうして私たちをお捨てになるの……っうぅ」
「尽くしてきたのに、尽くしてきたのに……身も心も差し出したのに、どうしてぇぇ……」
「いや、いやぁぁ……捨てないでぇぇ……いやぁぁ」
若い女性たちだった。
リンよりも少し年上だろうか、まだ二十代前半ほど。着ている着物も高そうで身なりもよい女性だ。
部屋の中にいるのは女性三人だけじゃない。黒い服を着た男が二人ほど立っていた。
「お前たちは歳を取り過ぎた。イエヤス様の側室には相応しくない。それと、イエヤス様の最後のお言葉だ、『今までありがとう、きみたちはとても素晴らしかったよ』だそうだ」
「いやぁぁ……いやぁぁぁ……おねがい、イエヤス様に会わせてぇ」
「ダメだ。着物は許してやるが、お前たちの持ち物は全て回収する」
「イエヤス様……イエヤス様ぁぁ……」
リンは、何を言ってるのか理解出来なかった。
この女性たちは、イエヤスの側室。歳を取り過ぎた? どう見ても二十代ではないか。しかも、とても美しい……。
そして、黒服の一人がとんでもないことを言った。
「安心しろ。お前たちはすぐに忘れるさ、《記憶改変》をすればな……」
黒服の一人が、女性の手を掴む。すると、女性がビクッと痙攣を起こし、そのまま気を失ってしまった。同様に、残り二人にも同じ処置を施す。
黒服の二人目が、ニヤニヤしながら言う。
「おいおい、相変わらずえげつねぇな、お前の《記憶改変》……で、どうしたんだ?」
「これまでと同じだ。イエヤス様の側室ではなく、下町の遊女って記憶を植え付けた。あとは目が覚めれば『側室遊郭』に向かうだろ」
「はははっ、『側室遊郭』とは言ったもんだ。イエヤス様の側室が集まった遊郭で、ヤシャ王国のお偉いさん御用達の店とはな。けっこうな儲けがあるんだろ?」
「まぁな。こいつのおかげで、イエヤス様の散財が許されてるのもある。ほんと、SRギフト様々だぜ。イエヤス様が町を歩くだけで女が寄ってくる」
「あの女好きもいい趣味してるぜ。飽きたらポイだしよ!」
この二人は、何を言ってるのだろうか。
側室遊郭? 飽きたらポイ? ヤシャ王国のお偉いさんの御用達?
「……ま、さか」
「…………ん? 誰かいるのか?」
「ッ!!」
部屋の中から、黒服の一人が言う。
間違いなくリンのことだ。
そして、襖が開かれ……。
「…………気のせいか」
「おい、鳴子が鳴った……侵入者だ」
「侵入者だと? わかった、行くぞ」
黒服の二人は、三人の女性を置いて部屋を出て行った。
すると、リンが立っていた場所にある『影』から、リンはゆっくりと顔を出す。
「ありがと、マルシア」
『きゅぅん……』
リンは、一瞬で自分の影に避難していた。
マルシアは常にリンの影の中にいるので、リンが命じれば『影師』の能力を使うことができる。
「……イエヤス様、まさかこんな……ひどい」
側室が二十人いる。でも、歳を取れば捨てられる。
しかも、記憶を改変し、遊郭に売り飛ばすという非道を行っていた。
「……許せない」
リンは強く拳を握り――――――。
「ここで何をしている、と言いたいが……やれやれ、イエヤスめ、だから反対だったのだ、元とはいえ勇者を嫁にするなどと」
リンの背後に、ヒデヨシが立っていた。
「第四階梯……うふふ」
「なっ……」
マリアの肩付近から、赤いモヤのようなモノがユラユラと噴き出した。まるで意志を持つかのように動き、モヤが濃くなり羽のように広がっていく。
背中から4本の『百足鱗』に、肩付近から赤いモヤを噴き出す姿は、あまりにも不気味な姿だった。
橋の上には、黒装束に黒頭巾を被った衛兵が二十人ほどいる。全員が短い刀……『忍者刀』を抜刀、ライトとマリアを敵とみなす。
「油断するな、こいつらけっこう強そうだ」
「ええ……そうですわね」
日は落ち、周囲は暗くなり始めた。夜になれば、この黒装束と黒頭巾は周囲に溶け込んで見えにくくなる。相手の狙いもそれだろう。つまり、夜戦慣れしているということ。
ライトは『強化』と『硬化』の祝福弾を装填し、ポケットに入れておいた小石を握る。
マリアと背中合わせになり、橋の中央に陣取る。
橋の両側から挟み撃ち。マリアと分担して対処するしかない。
「そっち側は任せる」
「ええ」
ライトが言うと同時に、『忍者』が飛びかかってきた。
◇◇◇◇◇◇
リンは、厠で手を洗い、ハンカチで傷を拭った。
幸い、傷は浅く大した怪我ではない。手当てするまでもないだろう。
このままイエヤスの部屋に戻り、先程の続きを……。
「……っ」
なぜか、リンの中に「戻ってはまずい」という意見があった。
自分の中にいる誰かが警告しているような、手の薄皮を切ってから、その警告が強くなったような気がしてならない。
このままイエヤスに会うのは危険な気がした。
「……どう、しよう」
このまま、貸し住居に帰ってしまおうか悩む。
ライトとマリアは怒っているだろうか。連絡もなしにいなくなり、心配しているだろうか。
イエヤスの部屋に戻る気になれず、なんとなく城の通路を歩く。驚くほど静かなのは、この城を守る『忍者』の気配隠蔽が優れているのか、それとも《ギフト》による能力でも使っているのか、リンにはわからない。
ふと、一つの部屋からすすり泣く声が聞こえた。
「……?」
「うっうっ……なんで、なんで」
「どうして、どうしてぇぇ……」
女性の声だった。
すすり泣く声は一つじゃない。二つか、三つか……どれも深い悲しみに包まれているのは、声だけでわかった。
気になったリンは、襖を少しだけ開ける。
そこには、三人ほどの女性が集まり、互いを慰め合うように肩を寄せ合っていた。
「イエヤス様、イエヤス様……こんなに愛しているのに、どうして私たちをお捨てになるの……っうぅ」
「尽くしてきたのに、尽くしてきたのに……身も心も差し出したのに、どうしてぇぇ……」
「いや、いやぁぁ……捨てないでぇぇ……いやぁぁ」
若い女性たちだった。
リンよりも少し年上だろうか、まだ二十代前半ほど。着ている着物も高そうで身なりもよい女性だ。
部屋の中にいるのは女性三人だけじゃない。黒い服を着た男が二人ほど立っていた。
「お前たちは歳を取り過ぎた。イエヤス様の側室には相応しくない。それと、イエヤス様の最後のお言葉だ、『今までありがとう、きみたちはとても素晴らしかったよ』だそうだ」
「いやぁぁ……いやぁぁぁ……おねがい、イエヤス様に会わせてぇ」
「ダメだ。着物は許してやるが、お前たちの持ち物は全て回収する」
「イエヤス様……イエヤス様ぁぁ……」
リンは、何を言ってるのか理解出来なかった。
この女性たちは、イエヤスの側室。歳を取り過ぎた? どう見ても二十代ではないか。しかも、とても美しい……。
そして、黒服の一人がとんでもないことを言った。
「安心しろ。お前たちはすぐに忘れるさ、《記憶改変》をすればな……」
黒服の一人が、女性の手を掴む。すると、女性がビクッと痙攣を起こし、そのまま気を失ってしまった。同様に、残り二人にも同じ処置を施す。
黒服の二人目が、ニヤニヤしながら言う。
「おいおい、相変わらずえげつねぇな、お前の《記憶改変》……で、どうしたんだ?」
「これまでと同じだ。イエヤス様の側室ではなく、下町の遊女って記憶を植え付けた。あとは目が覚めれば『側室遊郭』に向かうだろ」
「はははっ、『側室遊郭』とは言ったもんだ。イエヤス様の側室が集まった遊郭で、ヤシャ王国のお偉いさん御用達の店とはな。けっこうな儲けがあるんだろ?」
「まぁな。こいつのおかげで、イエヤス様の散財が許されてるのもある。ほんと、SRギフト様々だぜ。イエヤス様が町を歩くだけで女が寄ってくる」
「あの女好きもいい趣味してるぜ。飽きたらポイだしよ!」
この二人は、何を言ってるのだろうか。
側室遊郭? 飽きたらポイ? ヤシャ王国のお偉いさんの御用達?
「……ま、さか」
「…………ん? 誰かいるのか?」
「ッ!!」
部屋の中から、黒服の一人が言う。
間違いなくリンのことだ。
そして、襖が開かれ……。
「…………気のせいか」
「おい、鳴子が鳴った……侵入者だ」
「侵入者だと? わかった、行くぞ」
黒服の二人は、三人の女性を置いて部屋を出て行った。
すると、リンが立っていた場所にある『影』から、リンはゆっくりと顔を出す。
「ありがと、マルシア」
『きゅぅん……』
リンは、一瞬で自分の影に避難していた。
マルシアは常にリンの影の中にいるので、リンが命じれば『影師』の能力を使うことができる。
「……イエヤス様、まさかこんな……ひどい」
側室が二十人いる。でも、歳を取れば捨てられる。
しかも、記憶を改変し、遊郭に売り飛ばすという非道を行っていた。
「……許せない」
リンは強く拳を握り――――――。
「ここで何をしている、と言いたいが……やれやれ、イエヤスめ、だから反対だったのだ、元とはいえ勇者を嫁にするなどと」
リンの背後に、ヒデヨシが立っていた。
0
お気に入りに追加
1,521
あなたにおすすめの小説
うっかり『野良犬』を手懐けてしまった底辺男の逆転人生
野良 乃人
ファンタジー
辺境の田舎街に住むエリオは落ちこぼれの底辺冒険者。
普段から無能だの底辺だのと馬鹿にされ、薬草拾いと揶揄されている。
そんなエリオだが、ふとした事がきっかけで『野良犬』を手懐けてしまう。
そこから始まる底辺落ちこぼれエリオの成り上がりストーリー。
そしてこの世界に存在する宝玉がエリオに力を与えてくれる。
うっかり野良犬を手懐けた底辺男。冒険者という枠を超え乱世での逆転人生が始まります。
いずれは王となるのも夢ではないかも!?
◇世界観的に命の価値は軽いです◇
カクヨムでも同タイトルで掲載しています。
おっさん商人、仲間を気ままに最強SSランクパーティーへ育てる
シンギョウ ガク
ファンタジー
※2019年7月下旬に第二巻発売しました。
※12/11書籍化のため『Sランクパーティーから追放されたおっさん商人、真の仲間を気ままに最強SSランクハーレムパーティーへ育てる。』から『おっさん商人、仲間を気ままに最強SSランクパーティーへ育てる』に改題を実施しました。
※第十一回アルファポリスファンタジー大賞において優秀賞を頂きました。
俺の名はグレイズ。
鳶色の眼と茶色い髪、ちょっとした無精ひげがワイルドさを醸し出す、四十路の(自称ワイルド系イケオジ)おっさん。
ジョブは商人だ。
そう、戦闘スキルを全く習得しない商人なんだ。おかげで戦えない俺はパーティーの雑用係。
だが、ステータスはMAX。これは呪いのせいだが、仲間には黙っていた。
そんな俺がメンバーと探索から戻ると、リーダーのムエルから『パーティー追放』を言い渡された。
理由は『巷で流行している』かららしい。
そんなこと言いつつ、次のメンバー候補が可愛い魔術士の子だって知ってるんだぜ。
まぁ、言い争っても仕方ないので、装備品全部返して、パーティーを脱退し、次の仲間を探して暇していた。
まぁ、ステータスMAXの力を以ってすれば、Sランク冒険者は余裕だが、あくまで俺は『商人』なんだ。前衛に立って戦うなんて野蛮なことはしたくない。
表向き戦力にならない『商人』の俺を受け入れてくれるメンバーを探していたが、火力重視の冒険者たちからは相手にされない。
そんな、ある日、冒険者ギルドでは流行している、『パーティー追放』の餌食になった問題児二人とひょんなことからパーティーを組むことになった。
一人は『武闘家』ファーマ。もう一人は『精霊術士』カーラ。ともになぜか上級職から始まっていて、成長できず仲間から追放された女冒険者だ。
俺はそんな追放された二人とともに冒険者パーティー『追放者《アウトキャスト》』を結成する。
その後、前のパーティーとのひと悶着があって、『魔術師』アウリースも参加することとなった。
本当は彼女らが成長し、他のパーティーに入れるまでの暫定パーティーのつもりだったが、俺の指導でメキメキと実力を伸ばしていき、いつの間にか『追放者《アウトキャスト》』が最強のハーレムパーティーと言われるSSランクを得るまでの話。
転生令嬢の食いしん坊万罪!
ねこたま本店
ファンタジー
訳も分からないまま命を落とし、訳の分からない神様の手によって、別の世界の公爵令嬢・プリムローズとして転生した、美味しい物好きな元ヤンアラサー女は、自分に無関心なバカ父が後妻に迎えた、典型的なシンデレラ系継母と、我が儘で性格の悪い妹にイビられたり、事故物件王太子の中継ぎ婚約者にされたりつつも、しぶとく図太く生きていた。
そんなある日、プリムローズは王侯貴族の子女が6~10歳の間に受ける『スキル鑑定の儀』の際、邪悪とされる大罪系スキルの所有者であると判定されてしまう。
プリムローズはその日のうちに、同じ判定を受けた唯一の友人、美少女と見まごうばかりの気弱な第二王子・リトス共々捕えられた挙句、国境近くの山中に捨てられてしまうのだった。
しかし、中身が元ヤンアラサー女の図太い少女は諦めない。
プリムローズは時に気弱な友の手を引き、時に引いたその手を勢い余ってブン回しながらも、邪悪と断じられたスキルを駆使して生き残りを図っていく。
これは、図太くて口の悪い、ちょっと(?)食いしん坊な転生令嬢が、自分なりの幸せを自分の力で掴み取るまでの物語。
こちらの作品は、2023年12月28日から、カクヨム様でも掲載を開始しました。
今後、カクヨム様掲載用にほんのちょっとだけ内容を手直しし、1話ごとの文章量を増やす事でトータルの話数を減らした改訂版を、1日に2回のペースで投稿していく予定です。多量の加筆修正はしておりませんが、もしよろしければ、カクヨム版の方もご笑覧下さい。
※作者が適当にでっち上げた、完全ご都合主義的世界です。細かいツッコミはご遠慮頂ければ幸いです。もし、目に余るような誤字脱字を発見された際には、コメント欄などで優しく教えてやって下さい。
※検討の結果、「ざまぁ要素あり」タグを追加しました。
お持ち帰り召喚士磯貝〜なんでも持ち運び出来る【転移】スキルで異世界つまみ食い生活〜
双葉 鳴|◉〻◉)
ファンタジー
ひょんなことから男子高校生、磯貝章(いそがいあきら)は授業中、クラス毎異世界クラセリアへと飛ばされた。
勇者としての役割、与えられた力。
クラスメイトに協力的なお姫様。
しかし能力を開示する魔道具が発動しなかったことを皮切りに、お姫様も想像だにしない出来事が起こった。
突如鳴り出すメール音。SNSのメロディ。
そして学校前を包囲する警察官からの呼びかけにクラスが騒然とする。
なんと、いつの間にか元の世界に帰ってきてしまっていたのだ!
──王城ごと。
王様達は警察官に武力行為を示すべく魔法の詠唱を行うが、それらが発動することはなく、現行犯逮捕された!
そのあとクラスメイトも事情聴取を受け、翌日から普通の学校生活が再開する。
何故元の世界に帰ってきてしまったのか?
そして何故か使えない魔法。
どうも日本では魔法そのものが扱えない様で、異世界の貴族達は魔法を取り上げられた平民として最低限の暮らしを強いられた。
それを他所に内心あわてている生徒が一人。
それこそが磯貝章だった。
「やっべー、もしかしてこれ、俺のせい?」
目の前に浮かび上がったステータスボードには異世界の場所と、再転移するまでのクールタイムが浮かび上がっていた。
幸い、章はクラスの中ではあまり目立たない男子生徒という立ち位置。
もしあのまま帰って来なかったらどうなっていただろうというクラスメイトの話題には参加させず、この能力をどうするべきか悩んでいた。
そして一部のクラスメイトの独断によって明かされたスキル達。
当然章の能力も開示され、家族ごとマスコミからバッシングを受けていた。
日々注目されることに辟易した章は、能力を使う内にこう思う様になった。
「もしかして、この能力を金に変えて食っていけるかも?」
──これは転移を手に入れてしまった少年と、それに巻き込まれる現地住民の異世界ドタバタコメディである。
序章まで一挙公開。
翌日から7:00、12:00、17:00、22:00更新。
序章 異世界転移【9/2〜】
一章 異世界クラセリア【9/3〜】
二章 ダンジョンアタック!【9/5〜】
三章 発足! 異世界旅行業【9/8〜】
四章 新生活は異世界で【9/10〜】
五章 巻き込まれて異世界【9/12〜】
六章 体験! エルフの暮らし【9/17〜】
七章 探索! 並行世界【9/19〜】
95部で第一部完とさせて貰ってます。
※9/24日まで毎日投稿されます。
※カクヨムさんでも改稿前の作品が読めます。
おおよそ、起こりうるであろう転移系の内容を網羅してます。
勇者召喚、ハーレム勇者、巻き込まれ召喚、俺TUEEEE等々。
ダンジョン活動、ダンジョンマスターまでなんでもあります。
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
称号チートで異世界ハッピーライフ!~お願いしたスキルよりも女神様からもらった称号がチートすぎて無双状態です~
しらかめこう
ファンタジー
「これ、スキルよりも称号の方がチートじゃね?」
病により急死した主人公、突然現れた女神によって異世界へと転生することに?!
女神から様々なスキルを授かったが、それよりも想像以上の効果があったチート称号によって超ハイスピードで強くなっていく。
そして気づいた時にはすでに世界最強になっていた!?
そんな主人公の新しい人生が平穏であるはずもなく、行く先々で様々な面倒ごとに巻き込まれてしまう...?!
しかし、この世界で出会った友や愛するヒロインたちとの幸せで平穏な生活を手に入れるためにどんな無理難題がやってこようと最強の力で無双する!主人公たちが平穏なハッピーエンドに辿り着くまでの壮大な物語。
異世界転生の王道を行く最強無双劇!!!
ときにのんびり!そしてシリアス。楽しい異世界ライフのスタートだ!!
小説家になろう、カクヨム等、各種投稿サイトにて連載中。毎週金・土・日の18時ごろに最新話を投稿予定!!
狼の子 ~教えてもらった常識はかなり古い!?~
一片
ファンタジー
バイト帰りに何かに引っ張られた俺は、次の瞬間突然山の中に放り出された。
しかも体をピクリとも動かせない様な瀕死の状態でだ。
流石に諦めかけていたのだけど、そんな俺を白い狼が救ってくれた。
その狼は天狼という神獣で、今俺がいるのは今までいた世界とは異なる世界だという。
右も左も分からないどころか、右も左も向けなかった俺は天狼さんに魔法で癒され、ついでに色々な知識を教えてもらう。
この世界の事、生き延び方、戦う術、そして魔法。
数年後、俺は天狼さんの庇護下から離れ新しい世界へと飛び出した。
元の世界に戻ることは無理かもしれない……でも両親に連絡くらいはしておきたい。
根拠は特にないけど、魔法がある世界なんだし……連絡くらいは出来るよね?
そんな些細な目標と、天狼さん以外の神獣様へとお使いを頼まれた俺はこの世界を東奔西走することになる。
色々な仲間に出会い、ダンジョンや遺跡を探索したり、何故か謎の組織の陰謀を防いだり……。
……これは、現代では失われた強大な魔法を使い、小さな目標とお使いの為に大陸をまたにかける小市民の冒険譚!
かつてダンジョン配信者として成功することを夢見たダンジョン配信者マネージャー、S級ダンジョンで休暇中に人気配信者に凸られた結果バズる
竜頭蛇
ファンタジー
伊藤淳は都内の某所にあるダンジョン配信者事務所のマネージャーをしており、かつて人気配信者を目指していた時の憧憬を抱えつつも、忙しない日々を送っていた。
ある時、ワーカーホリックになりかねていた淳を心配した社長から休暇を取らせられることになり、特に休日に何もすることがなく、暇になった淳は半年先にあるS級ダンジョン『破滅の扉』の配信プロジェクトの下見をすることで時間を潰すことにする.
モンスターの攻撃を利用していたウォータースライダーを息抜きで満喫していると、日本発のS級ダンジョン配信という箔に目が眩んだ事務所のNO.1配信者最上ヒカリとそのマネージャーの大口大火と鉢合わせする.
その配信で姿を晒すことになった淳は、さまざまな実力者から一目を置かれる様になり、世界に名を轟かす配信者となる.
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる