187 / 227
彼方永久・純白の至高魔王ササライ②/応援
しおりを挟む
正午まで、残り数時間。
ロイは急ぎ、聖剣レジェンディア学園へ戻ってきた。
学園内は慌ただしく、聖剣を持ち学園の備品である鎧兜を装備した生徒たちが多く集まっていたり、身支度を整え学園を出る生徒も多くいた。
「無理もない、か……」
『これから始まるのは戦争だ。人類と魔族、どちらが生き残るか……ササライが仕掛けた、最高のショーだ』
「おい、ショーとか言うな」
『事実だ。ササライはこの状況を楽しんでいる。どうだ? 今のお前に、ササライを倒せるか?』
「…………」
『難しいだろうな。だが、可能性はある。まだお前を認めていない最後の権能、『嫉妬』……奴の力があれば、全ての権能が完全に覚醒する』
「俺でも、倒せるか?」
『わからん。正直、二割程度と言ったところだろうな』
「……お前、落ち着いてるな。死ぬかもしれないんだぞ」
『我輩はもう、どのような結果になろうと受け入れる。もう、決めた』
「……ふん」
ロイは柵を飛び越え、周囲を探る。
七聖剣士たちは───……いた。教師たちと何かを話しているロセ、スヴァルト、ララベル。一年生たちを集めて決起会を行っているサリオス。そして三人で何かを探しながら走り回るエレノアとユノとアオイ。
ロイは、エレノアたちの元へ向かう。
三人がちょうど見張り塔の近くまで来た時、ロイは姿を現した。
「あ、いた!!」
「エレノア、ユノ」
「ロイ、どこいたの?」
「ちょっと偵察に。それより、情報をたくさんゲットしてきた。八咫烏からってことで、ロセ先輩たちに共有してくれ」
「ふむ、今はどのような情報でもありがたい」
ロイは、ササライから聞いた情報を説明する。
「は? え、援軍?」
「ああ。昼に開戦するだろ。戦局は人間側がやや不利になるはず、そこで各国からの援軍が到着して盛り返すが、そこでササライが魔族の援軍を投入する……戦局は五分になるようにな」
「なんでそんな、めんどくさいこと……」
『決まっている。楽しむためさ。ササライ……全て、奴の演出だ』
デスゲイズがそう言うと、アオイは「下種め……」と呟いた。
ユノも面白くなさそうに言う。
「ロイ、どうすればいい?」
「……癪だけど、戦うしかない。っていうか、戦うしか手がない。むかつくけど、ササライのシナリオ通りになると思う」
「マジ? あーもう、頭痛い……」
「それに、お前たち七聖剣士には、七魔剣士との戦いもある」
「「「…………」」」
三人は頷く。
一対一での戦いがあることに、三人も気づいていた。
「最終的な目標は、ササライの討伐だ。みんな、まずはこの情報をロセ先輩たちに」
「う、うん。ロイはどうするの?」
「俺は───……ちょっと戻る」
ロイは変身を解き、「また後で」と言って走り出した。
◇◇◇◇◇
学園の訓練場に行くと、フル装備のクラスメイトたちがいた。
ロイが遅れて訓練場に入ると、初めて見る教師が『遅い!!』と怒鳴る。
ロイは慌てて、装備を付けてオルカの隣へ。
「おま、どこ行ってたんだよ!?」
「ちょっと野暮用。状況は?」
すると、ユイカがロイの隣へ。
「これから三人一組になって、城下町へ配備される。あたしらは全員、王都内の防衛。上級生や王国所属の聖剣士は、全員が最前線だって。魔王ササライの軍勢が目の前に来てるしね」
「…………」
「エレノアちゃんたち、大丈夫かよ? あっちに七魔剣士とかいう七聖剣士のパクリ共がいるんだろ?」
「大丈夫でしょ。エレノアたち、すっごく強くなったらしいしね」
「だ、だよな。おいロイ、大丈夫か?」
「あ、ああ」
「それにさ、八咫烏もいるしね」
「───!!」
ロイはドキリとする。
やはり、自分の力はこの戦いに必須だ。オルカたちの様子が気になり来てみたが、意外にも普通そうだ。
「オルカ、ユイカ……お前たち、怖くないのか?」
「怖いに決まってんだろ。まだ見てないし見れないけど、外にはデカイ城が現れたらしい。その前に、魔王ササライの軍勢も展開してるしな……マジで怖い」
「あたしも。ね、ね、さっき先生が『援軍が来る』とか言ってたけど、マジ?」
「……それはマジだ。俺も聞いた」
「よっしゃ。な、なあ……オレ、戦えるかな。ちょっと手ぇ震えてるわ」
「あ、あたしもよ。でも、やるしかないでしょ……もう、逃げられないし、逃げるつもりないわ」
「……へ、へへ」
オルカも、ユイカも、怖がってはいるが戦う気のようだ。
三人チームは、ロイとオルカとユイカ。向かうのはトラビア王国王都の第三区画という、居住区だ。
教師は大声で叫ぶ。
「指示された区画へ向かい待機!! 魔獣、魔族が侵入した場合、速やかに対処せよ!! いいか、これは訓練じゃない、実戦だ!! ためらうなよ!! では、出陣!!」
教師の号令で、一年生は走り出す。
走りながら、オルカとユイカは言う。
「実践とか……二年生からじゃない。いきなり実戦とか無理だし」
「でも、やるしかないぜ。へへ、ユイカ、お前はオレが守るぜ!!」
「はいはい。能力に覚醒してもない聖剣士くんに、守ってもらいますよー」
「うぐぐ……」
「あはは……とりあえず、待機なら安全だろ。エレノアたちもいるし、援軍も来るし、きっと勝てるさ」
「「…………」」
二人は、頷くだけだった。
ロイも本気で言ってはいない。おそらく、犠牲も出る。
正午まで、残り一時間。
◇◇◇◇◇
エレノア、ユノ、アオイの三人は、ロセに援軍を報告してそのまま最前線へ。
最前線では、すでに聖剣士部隊、上級生たちが軽く三千人は集まっている。王都の城壁まわりにテントを設置し、将校たちが何やら作戦を話していた。
だが、エレノアたちはそこを無視し、三人並んでまっすぐ進む。
エレノアたち、始まりの七聖剣を持つ者の顔は、聖剣士たちが知らないはずもない。
エレノアたちが歩くと、聖剣士たちは自然と道を開けた。
「ユノ、アオイ、わかってるよね」
「うん」
「承知している」
自分たちが戦うのは、魔族ではない。
魔族のさらに奥───……真っ白な城。そこにいる、七人の魔剣士。
エレノアは、見た。
「エレノア、ボクと闘ろ。命を懸けて、聖なる炎と魔の炎、どちらが燃えるか」
炎魔剣イフリートの魔剣士、ヴェスタ。
エレノアを見て、そう口走った。
エレノアは、親指を立て、喉を掻っ切るしぐさをする。
「上・等」
ユノが見ていたのは、お姫様のような淡い水色の髪をした少女だった。
シルバーブルーのドレスに、日傘を差してくるくる回し、ユノを見て微笑んでいる。
「フフ、あなたが私と踊って頂けるのかしら?」
ユノは無言でうなずき、ニコッと微笑む。
「ついてこれればいいけどね」
アオイは目を閉じていた。
長い黒髪が風で揺れる。腰にある雷聖剣イザナギから、パチパチと紫電が爆ぜる。
目を開けると、見た。
サスケ・コガラシ。アオイの生家であるクゼ家を恨む、半魔族。
「もう、貴殿と語ることはない。貴殿がクゼ家を恨むと言うなら……拙者が、全て受け止めよう。その恨みを、この雷聖剣イザナギで断ち切ってくれる」
遥か先に立つサスケは、アオイを強く睨む。
「───面白い」
戦いが始まるまで、残り三十分。
ロイは急ぎ、聖剣レジェンディア学園へ戻ってきた。
学園内は慌ただしく、聖剣を持ち学園の備品である鎧兜を装備した生徒たちが多く集まっていたり、身支度を整え学園を出る生徒も多くいた。
「無理もない、か……」
『これから始まるのは戦争だ。人類と魔族、どちらが生き残るか……ササライが仕掛けた、最高のショーだ』
「おい、ショーとか言うな」
『事実だ。ササライはこの状況を楽しんでいる。どうだ? 今のお前に、ササライを倒せるか?』
「…………」
『難しいだろうな。だが、可能性はある。まだお前を認めていない最後の権能、『嫉妬』……奴の力があれば、全ての権能が完全に覚醒する』
「俺でも、倒せるか?」
『わからん。正直、二割程度と言ったところだろうな』
「……お前、落ち着いてるな。死ぬかもしれないんだぞ」
『我輩はもう、どのような結果になろうと受け入れる。もう、決めた』
「……ふん」
ロイは柵を飛び越え、周囲を探る。
七聖剣士たちは───……いた。教師たちと何かを話しているロセ、スヴァルト、ララベル。一年生たちを集めて決起会を行っているサリオス。そして三人で何かを探しながら走り回るエレノアとユノとアオイ。
ロイは、エレノアたちの元へ向かう。
三人がちょうど見張り塔の近くまで来た時、ロイは姿を現した。
「あ、いた!!」
「エレノア、ユノ」
「ロイ、どこいたの?」
「ちょっと偵察に。それより、情報をたくさんゲットしてきた。八咫烏からってことで、ロセ先輩たちに共有してくれ」
「ふむ、今はどのような情報でもありがたい」
ロイは、ササライから聞いた情報を説明する。
「は? え、援軍?」
「ああ。昼に開戦するだろ。戦局は人間側がやや不利になるはず、そこで各国からの援軍が到着して盛り返すが、そこでササライが魔族の援軍を投入する……戦局は五分になるようにな」
「なんでそんな、めんどくさいこと……」
『決まっている。楽しむためさ。ササライ……全て、奴の演出だ』
デスゲイズがそう言うと、アオイは「下種め……」と呟いた。
ユノも面白くなさそうに言う。
「ロイ、どうすればいい?」
「……癪だけど、戦うしかない。っていうか、戦うしか手がない。むかつくけど、ササライのシナリオ通りになると思う」
「マジ? あーもう、頭痛い……」
「それに、お前たち七聖剣士には、七魔剣士との戦いもある」
「「「…………」」」
三人は頷く。
一対一での戦いがあることに、三人も気づいていた。
「最終的な目標は、ササライの討伐だ。みんな、まずはこの情報をロセ先輩たちに」
「う、うん。ロイはどうするの?」
「俺は───……ちょっと戻る」
ロイは変身を解き、「また後で」と言って走り出した。
◇◇◇◇◇
学園の訓練場に行くと、フル装備のクラスメイトたちがいた。
ロイが遅れて訓練場に入ると、初めて見る教師が『遅い!!』と怒鳴る。
ロイは慌てて、装備を付けてオルカの隣へ。
「おま、どこ行ってたんだよ!?」
「ちょっと野暮用。状況は?」
すると、ユイカがロイの隣へ。
「これから三人一組になって、城下町へ配備される。あたしらは全員、王都内の防衛。上級生や王国所属の聖剣士は、全員が最前線だって。魔王ササライの軍勢が目の前に来てるしね」
「…………」
「エレノアちゃんたち、大丈夫かよ? あっちに七魔剣士とかいう七聖剣士のパクリ共がいるんだろ?」
「大丈夫でしょ。エレノアたち、すっごく強くなったらしいしね」
「だ、だよな。おいロイ、大丈夫か?」
「あ、ああ」
「それにさ、八咫烏もいるしね」
「───!!」
ロイはドキリとする。
やはり、自分の力はこの戦いに必須だ。オルカたちの様子が気になり来てみたが、意外にも普通そうだ。
「オルカ、ユイカ……お前たち、怖くないのか?」
「怖いに決まってんだろ。まだ見てないし見れないけど、外にはデカイ城が現れたらしい。その前に、魔王ササライの軍勢も展開してるしな……マジで怖い」
「あたしも。ね、ね、さっき先生が『援軍が来る』とか言ってたけど、マジ?」
「……それはマジだ。俺も聞いた」
「よっしゃ。な、なあ……オレ、戦えるかな。ちょっと手ぇ震えてるわ」
「あ、あたしもよ。でも、やるしかないでしょ……もう、逃げられないし、逃げるつもりないわ」
「……へ、へへ」
オルカも、ユイカも、怖がってはいるが戦う気のようだ。
三人チームは、ロイとオルカとユイカ。向かうのはトラビア王国王都の第三区画という、居住区だ。
教師は大声で叫ぶ。
「指示された区画へ向かい待機!! 魔獣、魔族が侵入した場合、速やかに対処せよ!! いいか、これは訓練じゃない、実戦だ!! ためらうなよ!! では、出陣!!」
教師の号令で、一年生は走り出す。
走りながら、オルカとユイカは言う。
「実践とか……二年生からじゃない。いきなり実戦とか無理だし」
「でも、やるしかないぜ。へへ、ユイカ、お前はオレが守るぜ!!」
「はいはい。能力に覚醒してもない聖剣士くんに、守ってもらいますよー」
「うぐぐ……」
「あはは……とりあえず、待機なら安全だろ。エレノアたちもいるし、援軍も来るし、きっと勝てるさ」
「「…………」」
二人は、頷くだけだった。
ロイも本気で言ってはいない。おそらく、犠牲も出る。
正午まで、残り一時間。
◇◇◇◇◇
エレノア、ユノ、アオイの三人は、ロセに援軍を報告してそのまま最前線へ。
最前線では、すでに聖剣士部隊、上級生たちが軽く三千人は集まっている。王都の城壁まわりにテントを設置し、将校たちが何やら作戦を話していた。
だが、エレノアたちはそこを無視し、三人並んでまっすぐ進む。
エレノアたち、始まりの七聖剣を持つ者の顔は、聖剣士たちが知らないはずもない。
エレノアたちが歩くと、聖剣士たちは自然と道を開けた。
「ユノ、アオイ、わかってるよね」
「うん」
「承知している」
自分たちが戦うのは、魔族ではない。
魔族のさらに奥───……真っ白な城。そこにいる、七人の魔剣士。
エレノアは、見た。
「エレノア、ボクと闘ろ。命を懸けて、聖なる炎と魔の炎、どちらが燃えるか」
炎魔剣イフリートの魔剣士、ヴェスタ。
エレノアを見て、そう口走った。
エレノアは、親指を立て、喉を掻っ切るしぐさをする。
「上・等」
ユノが見ていたのは、お姫様のような淡い水色の髪をした少女だった。
シルバーブルーのドレスに、日傘を差してくるくる回し、ユノを見て微笑んでいる。
「フフ、あなたが私と踊って頂けるのかしら?」
ユノは無言でうなずき、ニコッと微笑む。
「ついてこれればいいけどね」
アオイは目を閉じていた。
長い黒髪が風で揺れる。腰にある雷聖剣イザナギから、パチパチと紫電が爆ぜる。
目を開けると、見た。
サスケ・コガラシ。アオイの生家であるクゼ家を恨む、半魔族。
「もう、貴殿と語ることはない。貴殿がクゼ家を恨むと言うなら……拙者が、全て受け止めよう。その恨みを、この雷聖剣イザナギで断ち切ってくれる」
遥か先に立つサスケは、アオイを強く睨む。
「───面白い」
戦いが始まるまで、残り三十分。
27
お気に入りに追加
382
あなたにおすすめの小説
斬られ役、異世界を征く!!
通 行人(とおり ゆきひと)
ファンタジー
剣の腕を見込まれ、復活した古の魔王を討伐する為に勇者として異世界に召喚された男、唐観武光(からみたけみつ)……
しかし、武光は勇者でも何でもない、斬られてばかりの時代劇俳優だった!!
とんだ勘違いで異世界に召喚された男は、果たして元の世界に帰る事が出来るのか!?
愛と!! 友情と!! 笑いで綴る!! 7000万パワーすっとこファンタジー、今ここに開幕ッッッ!!
【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。
木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。
しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。
そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。
【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】
異世界クラス転移した俺氏、陰キャなのに聖剣抜いたった ~なんかヤバそうなので学園一の美少女と国外逃亡します~
みょっつ三世
ファンタジー
――陰キャなのに聖剣抜いちゃった。
高校二年生である明星影人(みょうじょうかげと)は目の前で起きた出来事に対し非常に困惑した。
なにせ異世界にクラス転移した上に真の勇者のみが引き抜けるという聖剣を引き抜いてしまったからだ。どこからどう見ても陰キャなのにだ。おかしいだろ。
普通そういうのは陽キャイケメンの役目じゃないのか。そう考え影人は勇者を辞退しようとするがどうにもそういう雰囲気じゃない。しかもクラスメイト達は不満な視線を向けてくるし、僕らを転移させた王国も何やらキナ臭い。
仕方ないので影人は王国から逃亡を決意することにした。※学園一の美少女付き
ん? この聖剣……しゃべるぞ!!※はい。魔剣もしゃべります。
『収納』は異世界最強です 正直すまんかったと思ってる
農民ヤズ―
ファンタジー
「ようこそおいでくださいました。勇者さま」
そんな言葉から始まった異世界召喚。
呼び出された他の勇者は複数の<スキル>を持っているはずなのに俺は収納スキル一つだけ!?
そんなふざけた事になったうえ俺たちを呼び出した国はなんだか色々とヤバそう!
このままじゃ俺は殺されてしまう。そうなる前にこの国から逃げ出さないといけない。
勇者なら全員が使える収納スキルのみしか使うことのできない勇者の出来損ないと呼ばれた男が収納スキルで無双して世界を旅する物語(予定
私のメンタルは金魚掬いのポイと同じ脆さなので感想を送っていただける際は語調が強くないと嬉しく思います。
ただそれでも初心者故、度々間違えることがあるとは思いますので感想にて教えていただけるとありがたいです。
他にも今後の進展や投稿済みの箇所でこうしたほうがいいと思われた方がいらっしゃったら感想にて待ってます。
なお、書籍化に伴い内容の齟齬がありますがご了承ください。
辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します
潮ノ海月@書籍発売中
ファンタジー
旧題:転生貴族の領地経営~チート知識を活用して、辺境領主は成り上がる!
トールデント帝国と国境を接していたフレンハイム子爵領の領主バルトハイドは、突如、侵攻を開始した帝国軍から領地を守るためにルッセン砦で迎撃に向かうが、守り切れず戦死してしまう。
領主バルトハイドが戦争で死亡した事で、唯一の後継者であったアクスが跡目を継ぐことになってしまう。
アクスの前世は日本人であり、争いごとが極端に苦手であったが、領民を守るために立ち上がることを決意する。
だが、兵士の証言からしてラッセル砦を陥落させた帝国軍の数は10倍以上であることが明らかになってしまう
完全に手詰まりの中で、アクスは日本人として暮らしてきた知識を活用し、さらには領都から避難してきた獣人や亜人を仲間に引き入れ秘策を練る。
果たしてアクスは帝国軍に勝利できるのか!?
これは転生貴族アクスが領地経営に奮闘し、大貴族へ成りあがる物語。
魔法最弱の世界で魔法少女に転生する〜魔法少女はチート魔導士?〜
東雲ノノメ
ファンタジー
オタクの女子高校生だった美水空は知らないうちに異世界に着いてしまった。
ふと自分の姿を見たら何やら可愛らしい魔法少女の姿!
謎の服に謎の場所、どうしようもなく異世界迷子の空。
紆余曲折あり、何とか立ち直り人間の街についた空は吹っ切れて異世界を満喫することにする。
だけどこの世界は魔法が最弱の世界だった!
魔法使い(魔法少女)だからという理由で周りからあまりよく思われない空。
魔法使い(魔法少女)が強くないと思ったの?私は魔法で生きていく!という精神でこの異世界で生きていく!
これは可愛い魔法少女が異世界で暴れたり暴れなかったりする話である。
ギフト争奪戦に乗り遅れたら、ラストワン賞で最強スキルを手に入れた
みももも
ファンタジー
異世界召喚に巻き込まれたイツキは異空間でギフトの争奪戦に巻き込まれてしまう。
争奪戦に積極的に参加できなかったイツキは最後に残された余り物の最弱ギフトを選ぶことになってしまうが、イツキがギフトを手にしたその瞬間、イツキ一人が残された異空間に謎のファンファーレが鳴り響く。
イツキが手にしたのは誰にも選ばれることのなかった最弱ギフト。
そしてそれと、もう一つ……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる