106 / 227
涙が奏でる哀歌・嘆きの魔王トリステッツァ④/ショットガン
しおりを挟む
弓を構えた八咫烏ことロイを、顔中に青筋を浮かべたネルガルが睨んでいた。
「お、マエェェェェェェェ!!」
「…………転換」
七本の脚で、ガチャガチャと雪を掻き分けて走ってくる。
両手の双剣を振り廻し、顔中に青筋を浮かべ、腕のない触手が四本生えたバケモノが襲い掛かってきたら、誰でもしり込みするだろう。
だがロイは、思い出す。
『おとうさん、おとうさん……』
ユノの、泣き顔を。
今なお、上空にある『亀裂の入った空』から王都を見下ろす《涙の女神》を。
怒り狂うネルガルとは正反対に、ロイはキレると冷静になるタイプ。
一部が鎧化したコート、右目だけが露出した仮面、そして弓ではない、ロイ自身が戦う武器である『怒りの散弾銃』を構え、スライドを引く。
ガシャッと、弾丸が装填された。
「ダァァァァン!!」
跳躍したネルガルが、双剣を交差に構えロイに向かって迫る。
が───ロイは銃口を構え、馬鹿にしたように嗤った。
「的なんだよ、お前」
ズドン!! と、散弾がばら撒かれた。
ショットガンから発射されたのは《散弾》で、弾丸の中に小さな子弾が数十発入った弾丸だ。発射と同時に子弾がばら撒かれ、ネルガルの全身に食い込む。
「ウッギャァァァァ!? い、いだぁぁ!? イだいぃぃぃぃっ!?」
全身から血を噴き出す。
小さな弾丸は貫通せず、ネルガルの体内に残っていた。
貫通すれば回復する。だが、弾が体内に残っているので、動くたびに全身が悲鳴を上げる。さらに、ネルガルの回復力は、一般的な魔族にも劣るほど弱い。
血がボタボタ流れ、怒りと痛みに顔を歪めロイを睨む。
ロイは───無言で薬莢を輩出し、次弾装填。
「お前は、絶対に許さない」
「アァァァァァァァァァ!? 許さないのは、こっち!!」
双剣をガチャガチャ合わせ威嚇する。
だがロイは、無言で引金を引いた。同時に、ネルガルの脚が一本、吹き飛ぶ。
「っぐっがぁぁぁぁぁぁぁ!! なん、何なんだソレェェェェェェ!!」
「お前の動きより速いだろ? ほら立てよ、お前が構えた瞬間、別の脚を吹き飛ばす」
「ナメんなぁぁぁぁぁぁぁん!! ブフゥゥゥゥゥッ!!」
なんとネルガルは、口から黒煙を吐き出した。
ロイは口を押さえ、一瞬で『狩人形態』へ転換し跳躍。
ネルガルがいない───いや、いた。
「まずはこっちィィィィィィィ!!」
「「!!」」
熱がさらに上がり、動くこともできなくなったスヴァルト、ロセだ。
スヴァルトは、ロセに覆いかぶさり守ろうとしている。
「───」
『ッッ』
それが、ユノとベアルドに重なったのか。
ロイの殺気が雪よりも、氷よりも冷たくなったことにデスゲイズだけが気が付いた。
「大罪権能『憤怒』形状変化」
空中で『殺戮形態』へ転換。
ショットガンを空中でネルガルへ向ける。
すると、ショットガンの形状が変わった。
砲身が伸び、スコープが形成される。
「『怒りの狙撃銃』」
『……なっ!?』
「弾丸装填。『貫きの魔弾』」
この間、二秒。
ロイはたった二秒で、武装の形状変化から装填までやってのけた。
デスゲイズ、戦慄。
空中で、ロイはネルガルの心臓に狙いを付けた。
「貫く」
「キャァァァッハッハッハッハッハッハぁぁぁぁぁぁぁん!!」
ネルガルは、もうロイを見ていない。
自分の核の硬さに自信があるのか、それとも優先すべきは聖剣士を決めたのか。
双剣を振り上げ、スヴァルトとロセを両断しようとした。
そして、聞こえた───シャキッと、何かを引くような音。
「───」
「……ッ!!」
空中で、漆黒の《筒》を構える八咫烏。
引金が引かれ、弾丸が発射される。
ネルガルが反応できない速度で発射された弾丸は、ネルガルの心臓に命中した。
「ぬ、っぎ、ぁ、ぁ……───ッ」
ビキビキと、貫通に特化した弾丸が心臓に食い込んでいく。
魔族最硬度と言われた《核》に、亀裂が入る。
弾丸の威力は、まだ落ちない。
「い、や、死、ヌ……私、シネル!? あ、あははっ!! あははははははハハハハハは母は母は母はハハハハハハハッハハハハハハハッは母ァァァァァァァァァァァァァァァッッッ!!」
バギン!! と、弾丸がネルガルの心臓を破壊した。
ネルガルは双剣を投げ捨て、青い炎に包まれた。
ロイは着地。そして、燃えるネルガルに銃口を向ける……が。
「あぁ───やっと、死ねる」
ネルガルの包帯が燃え、素顔があらわになる。
焼けただれた顔だが、ネルガルは少女のように笑っていた。
そして、その場でクルクルと回り出す。
「辛かった───苦しかった……ぁぁ……やっと、解放、される」
全身が青い炎に包まれた。
それでも、笑うことをやめない。
ロイは、銃を下ろし、ネルガルを見つめる。
「おとう、さん───」
そう呟き、ネルガルは燃え尽きた。
傍にあった魔剣は、粉々に砕け散った。
「……お? 熱、消えたぜ」
「……す、スヴァルト。その、どいてくれない?」
「ん? ああ。悪い」
スヴァルトは立ち上がり、ロセを起こす。
ロセは、すぐに八咫烏の元へ。
「助けてくれて、ありがとうね」
『……ああ』
「チッ、テメェは何モンなんだ? 公爵級を一人でヤッちまいやがった」
『…………』
「だんまりかよ。ま、いいけどよ……とりあえず、感謝するぜ」
スヴァルトは軽く礼を言った。
ロセはクスっと笑う。
八咫烏は、自分の側頭部を軽く押さえた。
『七聖剣士たちが戦っている。援護をしに行くぞ』
「七聖剣士……まさか、サリオスくんたちが!?」
「チッ、普段は信じねぇが、今回は別だ。行くぞ!!」
「スヴァルト、あなた怪我は」
「んなこと言ってる場合か!!」
スヴァルト、ロセは来た道を引き返す。
ロイも、その後を追った。
「お、マエェェェェェェェ!!」
「…………転換」
七本の脚で、ガチャガチャと雪を掻き分けて走ってくる。
両手の双剣を振り廻し、顔中に青筋を浮かべ、腕のない触手が四本生えたバケモノが襲い掛かってきたら、誰でもしり込みするだろう。
だがロイは、思い出す。
『おとうさん、おとうさん……』
ユノの、泣き顔を。
今なお、上空にある『亀裂の入った空』から王都を見下ろす《涙の女神》を。
怒り狂うネルガルとは正反対に、ロイはキレると冷静になるタイプ。
一部が鎧化したコート、右目だけが露出した仮面、そして弓ではない、ロイ自身が戦う武器である『怒りの散弾銃』を構え、スライドを引く。
ガシャッと、弾丸が装填された。
「ダァァァァン!!」
跳躍したネルガルが、双剣を交差に構えロイに向かって迫る。
が───ロイは銃口を構え、馬鹿にしたように嗤った。
「的なんだよ、お前」
ズドン!! と、散弾がばら撒かれた。
ショットガンから発射されたのは《散弾》で、弾丸の中に小さな子弾が数十発入った弾丸だ。発射と同時に子弾がばら撒かれ、ネルガルの全身に食い込む。
「ウッギャァァァァ!? い、いだぁぁ!? イだいぃぃぃぃっ!?」
全身から血を噴き出す。
小さな弾丸は貫通せず、ネルガルの体内に残っていた。
貫通すれば回復する。だが、弾が体内に残っているので、動くたびに全身が悲鳴を上げる。さらに、ネルガルの回復力は、一般的な魔族にも劣るほど弱い。
血がボタボタ流れ、怒りと痛みに顔を歪めロイを睨む。
ロイは───無言で薬莢を輩出し、次弾装填。
「お前は、絶対に許さない」
「アァァァァァァァァァ!? 許さないのは、こっち!!」
双剣をガチャガチャ合わせ威嚇する。
だがロイは、無言で引金を引いた。同時に、ネルガルの脚が一本、吹き飛ぶ。
「っぐっがぁぁぁぁぁぁぁ!! なん、何なんだソレェェェェェェ!!」
「お前の動きより速いだろ? ほら立てよ、お前が構えた瞬間、別の脚を吹き飛ばす」
「ナメんなぁぁぁぁぁぁぁん!! ブフゥゥゥゥゥッ!!」
なんとネルガルは、口から黒煙を吐き出した。
ロイは口を押さえ、一瞬で『狩人形態』へ転換し跳躍。
ネルガルがいない───いや、いた。
「まずはこっちィィィィィィィ!!」
「「!!」」
熱がさらに上がり、動くこともできなくなったスヴァルト、ロセだ。
スヴァルトは、ロセに覆いかぶさり守ろうとしている。
「───」
『ッッ』
それが、ユノとベアルドに重なったのか。
ロイの殺気が雪よりも、氷よりも冷たくなったことにデスゲイズだけが気が付いた。
「大罪権能『憤怒』形状変化」
空中で『殺戮形態』へ転換。
ショットガンを空中でネルガルへ向ける。
すると、ショットガンの形状が変わった。
砲身が伸び、スコープが形成される。
「『怒りの狙撃銃』」
『……なっ!?』
「弾丸装填。『貫きの魔弾』」
この間、二秒。
ロイはたった二秒で、武装の形状変化から装填までやってのけた。
デスゲイズ、戦慄。
空中で、ロイはネルガルの心臓に狙いを付けた。
「貫く」
「キャァァァッハッハッハッハッハッハぁぁぁぁぁぁぁん!!」
ネルガルは、もうロイを見ていない。
自分の核の硬さに自信があるのか、それとも優先すべきは聖剣士を決めたのか。
双剣を振り上げ、スヴァルトとロセを両断しようとした。
そして、聞こえた───シャキッと、何かを引くような音。
「───」
「……ッ!!」
空中で、漆黒の《筒》を構える八咫烏。
引金が引かれ、弾丸が発射される。
ネルガルが反応できない速度で発射された弾丸は、ネルガルの心臓に命中した。
「ぬ、っぎ、ぁ、ぁ……───ッ」
ビキビキと、貫通に特化した弾丸が心臓に食い込んでいく。
魔族最硬度と言われた《核》に、亀裂が入る。
弾丸の威力は、まだ落ちない。
「い、や、死、ヌ……私、シネル!? あ、あははっ!! あははははははハハハハハは母は母は母はハハハハハハハッハハハハハハハッは母ァァァァァァァァァァァァァァァッッッ!!」
バギン!! と、弾丸がネルガルの心臓を破壊した。
ネルガルは双剣を投げ捨て、青い炎に包まれた。
ロイは着地。そして、燃えるネルガルに銃口を向ける……が。
「あぁ───やっと、死ねる」
ネルガルの包帯が燃え、素顔があらわになる。
焼けただれた顔だが、ネルガルは少女のように笑っていた。
そして、その場でクルクルと回り出す。
「辛かった───苦しかった……ぁぁ……やっと、解放、される」
全身が青い炎に包まれた。
それでも、笑うことをやめない。
ロイは、銃を下ろし、ネルガルを見つめる。
「おとう、さん───」
そう呟き、ネルガルは燃え尽きた。
傍にあった魔剣は、粉々に砕け散った。
「……お? 熱、消えたぜ」
「……す、スヴァルト。その、どいてくれない?」
「ん? ああ。悪い」
スヴァルトは立ち上がり、ロセを起こす。
ロセは、すぐに八咫烏の元へ。
「助けてくれて、ありがとうね」
『……ああ』
「チッ、テメェは何モンなんだ? 公爵級を一人でヤッちまいやがった」
『…………』
「だんまりかよ。ま、いいけどよ……とりあえず、感謝するぜ」
スヴァルトは軽く礼を言った。
ロセはクスっと笑う。
八咫烏は、自分の側頭部を軽く押さえた。
『七聖剣士たちが戦っている。援護をしに行くぞ』
「七聖剣士……まさか、サリオスくんたちが!?」
「チッ、普段は信じねぇが、今回は別だ。行くぞ!!」
「スヴァルト、あなた怪我は」
「んなこと言ってる場合か!!」
スヴァルト、ロセは来た道を引き返す。
ロイも、その後を追った。
10
お気に入りに追加
382
あなたにおすすめの小説
Look like? オークそっくりだと言われる少女は女神の生まれ変わりだった
優陽 yûhi
ファンタジー
頭脳明晰、剣を持てば、学園はじまって以来の天才。
しかし魔法が使えずオークそっくりと言われる容姿で、周りから疎まれ、居ない者扱いされている少女エルフィナ。
しかしその容姿は悪神の呪いで、本当は醜いどころか王国中探しても、肩を並べる者がいない位、美しい少女だった。
魔法が使えないはずのエルフィナが妹の危機に無意識で放つ規格外の魔法。
エルフィナの前世は女神だった。
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
アイテムボックス無双 ~何でも収納! 奥義・首狩りアイテムボックス!~
明治サブ🍆スニーカー大賞【金賞】受賞作家
ファンタジー
※大・大・大どんでん返し回まで投稿済です!!
『第1回 次世代ファンタジーカップ ~最強「進化系ざまぁ」決定戦!』投稿作品。
無限収納機能を持つ『マジックバッグ』が巷にあふれる街で、収納魔法【アイテムボックス】しか使えない主人公・クリスは冒険者たちから無能扱いされ続け、ついに100パーティー目から追放されてしまう。
破れかぶれになって単騎で魔物討伐に向かい、あわや死にかけたところに謎の美しき旅の魔女が現れ、クリスに告げる。
「【アイテムボックス】は最強の魔法なんだよ。儂が使い方を教えてやろう」
【アイテムボックス】で魔物の首を、家屋を、オークの集落を丸ごと収納!? 【アイテムボックス】で道を作り、川を作り、街を作る!? ただの収納魔法と侮るなかれ。知覚できるものなら疫病だろうが敵の軍勢だろうが何だって除去する超能力! 主人公・クリスの成り上がりと「進化系ざまぁ」展開、そして最後に待ち受ける極上のどんでん返しを、とくとご覧あれ! 随所に散りばめられた大小さまざまな伏線を、あなたは見抜けるか!?
最遅で最強のレベルアップ~経験値1000分の1の大器晩成型探索者は勤続10年目10度目のレベルアップで覚醒しました!~
ある中管理職
ファンタジー
勤続10年目10度目のレベルアップ。
人よりも貰える経験値が極端に少なく、年に1回程度しかレベルアップしない32歳の主人公宮下要は10年掛かりようやくレベル10に到達した。
すると、ハズレスキル【大器晩成】が覚醒。
なんと1回のレベルアップのステータス上昇が通常の1000倍に。
チートスキル【ステータス上昇1000】を得た宮下はこれをきっかけに、今まで出会う事すら想像してこなかったモンスターを討伐。
探索者としての知名度や地位を一気に上げ、勤めていた店は討伐したレアモンスターの肉と素材の販売で大繁盛。
万年Fランクの【永遠の新米おじさん】と言われた宮下の成り上がり劇が今幕を開ける。
~最弱のスキルコレクター~ スキルを無限に獲得できるようになった元落ちこぼれは、レベル1のまま世界最強まで成り上がる
僧侶A
ファンタジー
沢山のスキルさえあれば、レベルが無くても最強になれる。
スキルは5つしか獲得できないのに、どのスキルも補正値は5%以下。
だからレベルを上げる以外に強くなる方法はない。
それなのにレベルが1から上がらない如月飛鳥は当然のように落ちこぼれた。
色々と試行錯誤をしたものの、強くなれる見込みがないため、探索者になるという目標を諦め一般人として生きる道を歩んでいた。
しかしある日、5つしか獲得できないはずのスキルをいくらでも獲得できることに気づく。
ここで如月飛鳥は考えた。いくらスキルの一つ一つが大したことが無くても、100個、200個と大量に集めたのならレベルを上げるのと同様に強くなれるのではないかと。
一つの光明を見出した主人公は、最強への道を一直線に突き進む。
土曜日以外は毎日投稿してます。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
追放貴族少年リュウキの成り上がり~魔力を全部奪われたけど、代わりに『闘気』を手に入れました~
さとう
ファンタジー
とある王国貴族に生まれた少年リュウキ。彼は生まれながらにして『大賢者』に匹敵する魔力を持って生まれた……が、義弟を溺愛する継母によって全ての魔力を奪われ、次期当主の座も奪われ追放されてしまう。
全てを失ったリュウキ。家も、婚約者も、母の形見すら奪われ涙する。もう生きる力もなくなり、全てを終わらせようと『龍の森』へ踏み込むと、そこにいたのは死にかけたドラゴンだった。
ドラゴンは、リュウキの境遇を憐れみ、ドラゴンしか使うことのできない『闘気』を命をかけて与えた。
これは、ドラゴンの力を得た少年リュウキが、新しい人生を歩む物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる