87 / 142
第四章 炎砂の国アシャ
砂上の戦い方
しおりを挟む
「まず、砂地は見ての通り沈む」
シャクラは、足で地面を踏みしめる。
一応、岩場の傍にある砂はやや硬い。でも、踏みしめるとやや沈む。
シャクラは大剣を肩に担いで言う。
「なので、砂地では『身体強化』が必須だ。砂の戦士はもちろん、サンドバイトもフツーに使うぞ」
「マジ? 俺、魔法使えないんだが……」
「なら、戦闘は全部アタシに任せておけ!!」
というか、サンドバイト……本当にいるのか?
星明りでしか先が見通せないが、人の気配は感じない。エルサもテントから起きてくる気配はないし。
疑ってはいない。でも、やや気が抜けている俺。
すると、シャクラは落ちていた石を拾い、思い切りブン投げた。
「ぐぁっ!?」
「え」
なんと、叫び声が聞こえた。
シャクラは言う。
「身体強化すると夜目もきく。ちなみに、アタシの身体強化は、アシャワンで最強の強化だ」
「そ、それはすごい……」
「いいか、動くなよ。アタシが片付けてくる」
シャクラは、自分の身の丈くらいある大剣を担ぎ、砂漠に飛び出していった。
というか……ここからじゃ見えねえ。
◇◇◇◇◇◇
◇◇◇◇◇◇
シャクラが飛び出すと、岩場をゆっくり囲んでいたサンドバイトたちは舌打ちした。
「チッ、身体強化……アシャワンだ!! 囲め!!」
「だりゃぁ!!」
サンドバイトのリーダーが叫ぶと同時に、シャクラの大剣が横薙ぎに振るわれ、サンドバイトの数名が両断された。リーダーは舌打ち……シャクラがタダ者ではないと理解した。
シャクラは叫ぶ。
「オマエら知らないようだから教えてやる!! アタシはシャクラ!! アシャワン最強の戦士シャクラだ!!」
「何っ……シャクラだと!?」
アシャワン最強の戦士シャクラ。
その名は、砂漠に生きる者なら知っている。
『アシャワンの太陽』という、砂神フシャエータと同じ名を持つ戦士であり、アシャワン最強の戦士が持つことの許される変形剣『ボーンブレイバー』を巧みに操る大剣士。
たった一人で、サンドバイトの軍勢百名を蹴散らしたとの話もある。
たった十名……いや、七名で勝てる相手じゃない。
「撤退!!」
リーダーの判断は迅速だった。
だが、シャクラはそれを許さない。
身体強化を重ね掛けし、大剣の柄を捻り分離……大剣という『鞘』が抜け、一本の『長剣』が抜き取られた。
これにより、シャクラは身軽になり、長刀の一閃によりサンドバイトが斬られていく。
シャクラから逃げることは、できそうにない。
「くそっ……ガキ三人と見て甘く見た」
「ふん、わかってるじゃないか」
リーダーがそう呟いた瞬間、長刀の一閃であっけなく首を切り落とされた。
◇◇◇◇◇◇
◇◇◇◇◇◇
「おわったー」
「……お、お疲れ」
戻ってきたシャクラは、血塗れだった。
全て返り血……というか、容赦なくサンドバイトを殺した。
いや、命狙われている状況で殺すなとか無理だけど、けっこうグロイ。
シャクラは、顔を拭いながら言う。
「サンドバイトに遠慮はいらないぞ。あいつら、魔獣と同じだからな」
「……ああ」
「ふふん。アタシの戦いどうだった?」
強かった……暗くてあまり見えなかったけど。
すると、なんとシャクラ……いきなり上着を脱ぎ、肌を露出した。
小振りな胸を剥き出しにし、着ていた服を鍋の中に入れる。
「レクス、水ある?」
「おおおおま、なにしてんの!?」
「血。シミになるだろ。あと水浴びしたい……そろそろエルサ起こす時間か? 魔法で水出してもらお」
俺は後ろを向いたので見てない……いや、少し見たけど。
まだ衣擦れの音がする。もしかしてシャクラのやつ。
「エルサ、起きろー」
「ふぁぁぁい……ん? え!? なな、なんで裸なんですか!? しかも赤い!?」
「返り血だ。洗いたいから水くれ」
「えええええ!? なな、何が!? れ、レクス!?」
「俺は何も見ていない……」
俺は顔を押さえ、とにかくシャクラを見ないようにするのだった。
まあ、ひと悶着あったが、砂漠の戦闘についてはなんとなくわかった。
砂の上は足音がしにくいので、敵の接近に気付きにくいこと。そして、砂漠での戦いに身体強化は必須……俺の場合、魔法は使えないのでどうしようもない。
俺が夜の番をする場合、ムサシに警戒してもらうしかないな。
周囲を威嚇するために、ムサシには火属性の人型形態でいてもらうとかもありか?
「しゃ、シャクラさん!! 女の子が男の子の前で裸になっちゃダメです!!」
「なぜだ? アシャワンの集落にあるオアシスでは、男女関係なく水浴びするぞ」
「ええええ!?」
「男は下に付いてて、女はない。男の胸は硬くて、女はやわっこい……男女の差なんてそんなものだろ」
「と、とにかくダメですぅ!!」
アシャワンの倫理観には納得できないな……もしかして、アシャワンの集落に行ったら、男女混合水浴びイベントとかあるのだろうか? いや、それはさすがに……でもでも、郷に入っては郷に従えというし……まあ、成り行きに任せますかね。いやハダカ見たいとかじゃないのであしからず!!
◇◇◇◇◇◇
翌日。
再びムサシに乗り、砂漠を進む。
向かうは『シャハラ墓地』だ。歴戦の戦士が眠る墓地らしいが、どんなところなのか。
「今日中には到着するぞ。到着したら、戦士に敬意を払う儀式をする。旅の安全を祈り、砂神の祝福を得よう」
「おお、なんか神聖な感じ」
「わくわくしますね」
そして、半日ほど問題なく進む。
朝はまだマシだが、日中の暑さは地獄だ。水筒が空になるたび、エルサに冷たい水を補給してもらう。
エルサがいなければ、すぐに水は枯渇していたかも……ほんと、水魔法様様だ。
そして、ようやく見えてきた。
「見えた。あれが『シャハラ墓地』だ」
「わぁ~、三角形ですね。不思議な形です」
「いやあれ、ピラミッドじゃん……」
そう、ピラミッド。
三角錐の巨大な建物が、砂漠のど真ん中にあった。
地球で見たピラミッドと同じだ。動画配信とかで何度か見たことある。
リアルで見る初めてのピラミッドが異世界のとは……これは驚き。
「ぴらみっど? なんだそれ?」
「あ、いや」
「あれは墓地だ。戦士たちの魂が眠る場所だぞ」
「あ、ああ」
あんま下手なこと言わないほうがいいな。
遠目で見ても完璧なピラミッドだ。周囲は遺跡みたいになっているのか、建物がいくつかある。
それに、人の数も多い……近づくにつれてわかった。
「ここ、他の国や町で言う、寺院みたいな場所なのか」
僧侶みたいな人が一礼したり、ピラミッド傍にある戦士の像に祈りを捧げている。
他にも、ラキューダ馬車が何台も止まっているし、観光地っぽく見える。
俺たちはムサシから降り、ピラミッド……じゃなくて『シャハラ墓地』に向かって歩き出す。
「レクス、エルサ。ここでは余計な会話は厳禁だ。静かに、祈りながら進むんだぞ」
「お、おお」
「わ、わかりました」
確かに、すごい静かだ。
みんな口をキュっと結んで歩いている。
俺はエルサと顔を見合わせ、『ここから私語厳禁』とアイコンタクトをした。
砂漠にあるピラミッドで、歴戦の戦士たちに祈りを捧げる儀式をするか……本当に文化の違いってすごいや。
シャクラは、足で地面を踏みしめる。
一応、岩場の傍にある砂はやや硬い。でも、踏みしめるとやや沈む。
シャクラは大剣を肩に担いで言う。
「なので、砂地では『身体強化』が必須だ。砂の戦士はもちろん、サンドバイトもフツーに使うぞ」
「マジ? 俺、魔法使えないんだが……」
「なら、戦闘は全部アタシに任せておけ!!」
というか、サンドバイト……本当にいるのか?
星明りでしか先が見通せないが、人の気配は感じない。エルサもテントから起きてくる気配はないし。
疑ってはいない。でも、やや気が抜けている俺。
すると、シャクラは落ちていた石を拾い、思い切りブン投げた。
「ぐぁっ!?」
「え」
なんと、叫び声が聞こえた。
シャクラは言う。
「身体強化すると夜目もきく。ちなみに、アタシの身体強化は、アシャワンで最強の強化だ」
「そ、それはすごい……」
「いいか、動くなよ。アタシが片付けてくる」
シャクラは、自分の身の丈くらいある大剣を担ぎ、砂漠に飛び出していった。
というか……ここからじゃ見えねえ。
◇◇◇◇◇◇
◇◇◇◇◇◇
シャクラが飛び出すと、岩場をゆっくり囲んでいたサンドバイトたちは舌打ちした。
「チッ、身体強化……アシャワンだ!! 囲め!!」
「だりゃぁ!!」
サンドバイトのリーダーが叫ぶと同時に、シャクラの大剣が横薙ぎに振るわれ、サンドバイトの数名が両断された。リーダーは舌打ち……シャクラがタダ者ではないと理解した。
シャクラは叫ぶ。
「オマエら知らないようだから教えてやる!! アタシはシャクラ!! アシャワン最強の戦士シャクラだ!!」
「何っ……シャクラだと!?」
アシャワン最強の戦士シャクラ。
その名は、砂漠に生きる者なら知っている。
『アシャワンの太陽』という、砂神フシャエータと同じ名を持つ戦士であり、アシャワン最強の戦士が持つことの許される変形剣『ボーンブレイバー』を巧みに操る大剣士。
たった一人で、サンドバイトの軍勢百名を蹴散らしたとの話もある。
たった十名……いや、七名で勝てる相手じゃない。
「撤退!!」
リーダーの判断は迅速だった。
だが、シャクラはそれを許さない。
身体強化を重ね掛けし、大剣の柄を捻り分離……大剣という『鞘』が抜け、一本の『長剣』が抜き取られた。
これにより、シャクラは身軽になり、長刀の一閃によりサンドバイトが斬られていく。
シャクラから逃げることは、できそうにない。
「くそっ……ガキ三人と見て甘く見た」
「ふん、わかってるじゃないか」
リーダーがそう呟いた瞬間、長刀の一閃であっけなく首を切り落とされた。
◇◇◇◇◇◇
◇◇◇◇◇◇
「おわったー」
「……お、お疲れ」
戻ってきたシャクラは、血塗れだった。
全て返り血……というか、容赦なくサンドバイトを殺した。
いや、命狙われている状況で殺すなとか無理だけど、けっこうグロイ。
シャクラは、顔を拭いながら言う。
「サンドバイトに遠慮はいらないぞ。あいつら、魔獣と同じだからな」
「……ああ」
「ふふん。アタシの戦いどうだった?」
強かった……暗くてあまり見えなかったけど。
すると、なんとシャクラ……いきなり上着を脱ぎ、肌を露出した。
小振りな胸を剥き出しにし、着ていた服を鍋の中に入れる。
「レクス、水ある?」
「おおおおま、なにしてんの!?」
「血。シミになるだろ。あと水浴びしたい……そろそろエルサ起こす時間か? 魔法で水出してもらお」
俺は後ろを向いたので見てない……いや、少し見たけど。
まだ衣擦れの音がする。もしかしてシャクラのやつ。
「エルサ、起きろー」
「ふぁぁぁい……ん? え!? なな、なんで裸なんですか!? しかも赤い!?」
「返り血だ。洗いたいから水くれ」
「えええええ!? なな、何が!? れ、レクス!?」
「俺は何も見ていない……」
俺は顔を押さえ、とにかくシャクラを見ないようにするのだった。
まあ、ひと悶着あったが、砂漠の戦闘についてはなんとなくわかった。
砂の上は足音がしにくいので、敵の接近に気付きにくいこと。そして、砂漠での戦いに身体強化は必須……俺の場合、魔法は使えないのでどうしようもない。
俺が夜の番をする場合、ムサシに警戒してもらうしかないな。
周囲を威嚇するために、ムサシには火属性の人型形態でいてもらうとかもありか?
「しゃ、シャクラさん!! 女の子が男の子の前で裸になっちゃダメです!!」
「なぜだ? アシャワンの集落にあるオアシスでは、男女関係なく水浴びするぞ」
「ええええ!?」
「男は下に付いてて、女はない。男の胸は硬くて、女はやわっこい……男女の差なんてそんなものだろ」
「と、とにかくダメですぅ!!」
アシャワンの倫理観には納得できないな……もしかして、アシャワンの集落に行ったら、男女混合水浴びイベントとかあるのだろうか? いや、それはさすがに……でもでも、郷に入っては郷に従えというし……まあ、成り行きに任せますかね。いやハダカ見たいとかじゃないのであしからず!!
◇◇◇◇◇◇
翌日。
再びムサシに乗り、砂漠を進む。
向かうは『シャハラ墓地』だ。歴戦の戦士が眠る墓地らしいが、どんなところなのか。
「今日中には到着するぞ。到着したら、戦士に敬意を払う儀式をする。旅の安全を祈り、砂神の祝福を得よう」
「おお、なんか神聖な感じ」
「わくわくしますね」
そして、半日ほど問題なく進む。
朝はまだマシだが、日中の暑さは地獄だ。水筒が空になるたび、エルサに冷たい水を補給してもらう。
エルサがいなければ、すぐに水は枯渇していたかも……ほんと、水魔法様様だ。
そして、ようやく見えてきた。
「見えた。あれが『シャハラ墓地』だ」
「わぁ~、三角形ですね。不思議な形です」
「いやあれ、ピラミッドじゃん……」
そう、ピラミッド。
三角錐の巨大な建物が、砂漠のど真ん中にあった。
地球で見たピラミッドと同じだ。動画配信とかで何度か見たことある。
リアルで見る初めてのピラミッドが異世界のとは……これは驚き。
「ぴらみっど? なんだそれ?」
「あ、いや」
「あれは墓地だ。戦士たちの魂が眠る場所だぞ」
「あ、ああ」
あんま下手なこと言わないほうがいいな。
遠目で見ても完璧なピラミッドだ。周囲は遺跡みたいになっているのか、建物がいくつかある。
それに、人の数も多い……近づくにつれてわかった。
「ここ、他の国や町で言う、寺院みたいな場所なのか」
僧侶みたいな人が一礼したり、ピラミッド傍にある戦士の像に祈りを捧げている。
他にも、ラキューダ馬車が何台も止まっているし、観光地っぽく見える。
俺たちはムサシから降り、ピラミッド……じゃなくて『シャハラ墓地』に向かって歩き出す。
「レクス、エルサ。ここでは余計な会話は厳禁だ。静かに、祈りながら進むんだぞ」
「お、おお」
「わ、わかりました」
確かに、すごい静かだ。
みんな口をキュっと結んで歩いている。
俺はエルサと顔を見合わせ、『ここから私語厳禁』とアイコンタクトをした。
砂漠にあるピラミッドで、歴戦の戦士たちに祈りを捧げる儀式をするか……本当に文化の違いってすごいや。
367
お気に入りに追加
2,820
あなたにおすすめの小説
虚弱高校生が世界最強となるまでの異世界武者修行日誌
力水
ファンタジー
楠恭弥は優秀な兄の凍夜、お転婆だが体が弱い妹の沙耶、寡黙な父の利徳と何気ない日常を送ってきたが、兄の婚約者であり幼馴染の倖月朱花に裏切られ、兄は失踪し、父は心労で急死する。
妹の沙耶と共にひっそり暮そうとするが、倖月朱花の父、竜弦の戯れである条件を飲まされる。それは竜弦が理事長を務める高校で卒業までに首席をとること。
倖月家は世界でも有数の財閥であり、日本では圧倒的な権勢を誇る。沙耶の将来の件まで仄めかされれば断ることなどできようもない。
こうして学園生活が始まるが日常的に生徒、教師から過激ないびりにあう。
ついに《体術》の実習の参加の拒否を宣告され途方に暮れていたところ、自宅の地下にある門を発見する。その門は異世界アリウスと地球とをつなぐ門だった。
恭弥はこの異世界アリウスで鍛錬することを決意し冒険の門をくぐる。
主人公は高い技術の地球と資源の豊富な異世界アリウスを往来し力と資本を蓄えて世界一を目指します。
不幸のどん底にある人達を仲間に引き入れて世界でも最強クラスの存在にしたり、会社を立ち上げて地球で荒稼ぎしたりする内政パートが結構出てきます。ハーレム話も大好きなので頑張って書きたいと思います。また最強タグはマジなので嫌いな人はご注意を!
書籍化のため1~19話に該当する箇所は試し読みに差し換えております。ご了承いただければ幸いです。
一人でも読んでいただければ嬉しいです。
異世界じゃスローライフはままならない~聖獣の主人は島育ち~
夏柿シン
ファンタジー
新作≪最弱な彼らに祝福を〜不遇職で導く精霊のリヴァイバル〜≫がwebにて連載開始
【小説第1〜5巻/コミックス第3巻発売中】
海外よりも遠いと言われる日本の小さな離島。
そんな島で愛犬と静かに暮らしていた青年は事故で命を落としてしまう。
死後に彼の前に現れた神様はこう告げた。
「ごめん! 手違いで地球に生まれちゃってた!」
彼は元々異世界で輪廻する魂だった。
異世界でもスローライフ満喫予定の彼の元に現れたのは聖獣になった愛犬。
彼の規格外の力を世界はほっといてくれなかった。
婚約者が、私より従妹のことを信用しきっていたので、婚約破棄して譲ることにしました。どうですか?ハズレだったでしょう?
珠宮さくら
恋愛
婚約者が、従妹の言葉を信用しきっていて、婚約破棄することになった。
だが、彼は身をもって知ることとになる。自分が選んだ女の方が、とんでもないハズレだったことを。
全2話。
完結・私と王太子の婚約を知った元婚約者が王太子との婚約発表前日にやって来て『俺の気を引きたいのは分かるがやりすぎだ!』と復縁を迫ってきた
まほりろ
恋愛
元婚約者は男爵令嬢のフリーダ・ザックスと浮気をしていた。
その上、
「お前がフリーダをいじめているのは分かっている!
お前が俺に惚れているのは分かるが、いくら俺に相手にされないからといって、か弱いフリーダをいじめるなんて最低だ!
お前のような非道な女との婚約は破棄する!」
私に冤罪をかけ、私との婚約を破棄すると言ってきた。
両家での話し合いの結果、「婚約破棄」ではなく双方合意のもとでの「婚約解消」という形になった。
それから半年後、私は幼馴染の王太子と再会し恋に落ちた。
私と王太子の婚約を世間に公表する前日、元婚約者が我が家に押しかけて来て、
「俺の気を引きたいのは分かるがこれはやりすぎだ!」
「俺は充分嫉妬したぞ。もういいだろう? 愛人ではなく正妻にしてやるから俺のところに戻ってこい!」
と言って復縁を迫ってきた。
この身の程をわきまえない勘違いナルシストを、どうやって黙らせようかしら?
※ざまぁ有り
※ハッピーエンド
※他サイトにも投稿してます。
「Copyright(C)2021-九頭竜坂まほろん」
小説家になろうで、日間総合3位になった作品です。
小説家になろう版のタイトルとは、少し違います。
表紙素材はあぐりりんこ様よりお借りしております。
聖女を追放した国の物語 ~聖女追放小説の『嫌われ役王子』に転生してしまった。~
猫野 にくきゅう
ファンタジー
国を追放された聖女が、隣国で幸せになる。
――おそらくは、そんな内容の小説に出てくる
『嫌われ役』の王子に、転生してしまったようだ。
俺と俺の暮らすこの国の未来には、
惨めな破滅が待ち構えているだろう。
これは、そんな運命を変えるために、
足掻き続ける俺たちの物語。
王妃だって有休が欲しい!~夫の浮気が発覚したので休暇申請させていただきます~
ぽんぽこ@書籍発売中!!
恋愛
【書籍発売記念!】
1/7の書籍化デビューを記念いたしまして、新作を投稿いたします。
全9話 完結まで一挙公開!
「――そう、夫は浮気をしていたのね」
マーガレットは夫に長年尽くし、国を発展させてきた真の功労者だった。
その報いがまさかの“夫の浮気疑惑”ですって!?貞淑な王妃として我慢を重ねてきた彼女も、今回ばかりはブチ切れた。
――愛されたかったけど、無理なら距離を置きましょう。
「わたくし、実家に帰らせていただきます」
何事かと驚く夫を尻目に、マーガレットは侍女のエメルダだけを連れて王城を出た。
だが目指すは実家ではなく、温泉地で有名な田舎町だった。
慰安旅行を楽しむマーガレットたちだったが、彼女らに忍び寄る影が現れて――。
1/6中に完結まで公開予定です。
小説家になろう様でも投稿済み。
表紙はノーコピーライトガール様より
婚約者は聖女を愛している。……と、思っていたが何か違うようです。
棗
恋愛
セラティーナ=プラティーヌには婚約者がいる。灰色の髪と瞳の美しい青年シュヴァルツ=グリージョが。だが、彼が愛しているのは聖女様。幼少期から両想いの二人を引き裂く悪女と社交界では嘲笑われ、両親には魔法の才能があるだけで嫌われ、妹にも馬鹿にされる日々を送る。
そんなセラティーナには前世の記憶がある。そのお陰で悲惨な日々をあまり気にせず暮らしていたが嘗ての夫に会いたくなり、家を、王国を去る決意をするが意外にも近く王国に来るという情報を得る。
前世の夫に一目でも良いから会いたい。会ったら、王国を去ろうとセラティーナが嬉々と準備をしていると今まで聖女に夢中だったシュヴァルツがセラティーナを気にしだした。
アラヒフおばさんのゆるゆる異世界生活
ゼウママ
ファンタジー
50歳目前、突然異世界生活が始まる事に。原因は良く聞く神様のミス。私の身にこんな事が起こるなんて…。
「ごめんなさい!もう戻る事も出来ないから、この世界で楽しく過ごして下さい。」と、言われたのでゆっくり生活をする事にした。
現役看護婦の私のゆっくりとしたどたばた異世界生活が始まった。
ゆっくり更新です。はじめての投稿です。
誤字、脱字等有りましたらご指摘下さい。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。