11 / 146
03:食事代
Information
しおりを挟む
「怖いよね、ストーカーとかホームレス。だから、カワイイ女子の一階暮らしはヤバいって話だよね」
「ちょっと、ホームレスでも、小鳥の餌もってくわけないでしょ?」
いくら飢えていても、小鳥の餌程度ならば、ゴミとか漁った方がいいのでは?
比奈子は、ちょっと目を泳がせてから、
「それが、その餌っていうのが、ドーナッツとか、クッキーとか、ハンバーガーとか。その子、ちょっと天然らしくて」
うわ、どっちも怖い。
ハンバーガーで小鳥を誘う女も、それを持っていくストーカーも嫌だ。
しかも、カワイイのがキツくて、背筋が薄ら寒い。
そういうのに、ストーカーがつき易いのか?
ホームレスかもしれないけど、お金は置いていかないだろう。
「怖くなって、もう餌は置いてないらしいけど」
「代金って、いくらくらい?」
「ハンバーガーやドーナッツに百円とか、五十円とか。たまに外国のっぽいお金もあるみたい」
外貨こわっ。
「それに、最近ゴミ捨て場のゴミが荒らされてたりとかもあって」
「お待たせしました。トリッパ串煮です」
ローテーブルに、串物が置かれた。
ハチノスを串に刺したトマト味の洋風煮込みだ。
旨味の詰まったスープが陶器のグラス二つに注がれ、それに串が2本づつ縦に浸されている。
もちろん、このスープも飲み干すのだ。
「どうぞ、ごゆっくり」
立ち上がったパパに、比奈子が、声をかけた。
「この話、どう思います? バーテンダーさん」
ちょ、おま、ナニしてくれてるの!?
慌てる私に気づかないように、パパは、小首を傾げて、少し考えた後、
「思うに、人以外の仕業ではないでしょうか?」
「ちょっと、ホームレスでも、小鳥の餌もってくわけないでしょ?」
いくら飢えていても、小鳥の餌程度ならば、ゴミとか漁った方がいいのでは?
比奈子は、ちょっと目を泳がせてから、
「それが、その餌っていうのが、ドーナッツとか、クッキーとか、ハンバーガーとか。その子、ちょっと天然らしくて」
うわ、どっちも怖い。
ハンバーガーで小鳥を誘う女も、それを持っていくストーカーも嫌だ。
しかも、カワイイのがキツくて、背筋が薄ら寒い。
そういうのに、ストーカーがつき易いのか?
ホームレスかもしれないけど、お金は置いていかないだろう。
「怖くなって、もう餌は置いてないらしいけど」
「代金って、いくらくらい?」
「ハンバーガーやドーナッツに百円とか、五十円とか。たまに外国のっぽいお金もあるみたい」
外貨こわっ。
「それに、最近ゴミ捨て場のゴミが荒らされてたりとかもあって」
「お待たせしました。トリッパ串煮です」
ローテーブルに、串物が置かれた。
ハチノスを串に刺したトマト味の洋風煮込みだ。
旨味の詰まったスープが陶器のグラス二つに注がれ、それに串が2本づつ縦に浸されている。
もちろん、このスープも飲み干すのだ。
「どうぞ、ごゆっくり」
立ち上がったパパに、比奈子が、声をかけた。
「この話、どう思います? バーテンダーさん」
ちょ、おま、ナニしてくれてるの!?
慌てる私に気づかないように、パパは、小首を傾げて、少し考えた後、
「思うに、人以外の仕業ではないでしょうか?」
0
お気に入りに追加
45
あなたにおすすめの小説
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
ファクト ~真実~
華ノ月
ミステリー
主人公、水無月 奏(みなづき かなで)はひょんな事件から警察の特殊捜査官に任命される。
そして、同じ特殊捜査班である、透(とおる)、紅蓮(ぐれん)、槙(しん)、そして、室長の冴子(さえこ)と共に、事件の「真実」を暴き出す。
その事件がなぜ起こったのか?
本当の「悪」は誰なのか?
そして、その事件と別で最終章に繋がるある真実……。
こちらは全部で第七章で構成されています。第七章が最終章となりますので、どうぞ、最後までお読みいただけると嬉しいです!
よろしくお願いいたしますm(__)m
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
学園ミステリ~桐木純架
よなぷー
ミステリー
・絶世の美貌で探偵を自称する高校生、桐木純架。しかし彼は重度の奇行癖の持ち主だった! 相棒・朱雀楼路は彼に振り回されつつ毎日を過ごす。
そんな二人の前に立ち塞がる数々の謎。
血の涙を流す肖像画、何者かに折られるチョーク、喫茶店で奇怪な行動を示す老人……。
新感覚学園ミステリ風コメディ、ここに開幕。
『小説家になろう』でも公開されています――が、検索除外設定です。
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
巨象に刃向かう者たち
つっちーfrom千葉
ミステリー
インターネット黎明期、多くのライターに夢を与えた、とあるサイトの管理人へ感謝を込めて書きます。資産を持たぬ便利屋の私は、叔母へ金の融通を申し入れるが、拒絶され、縁を感じてシティバンクに向かうも、禿げた行員に挙動を疑われ追い出される。仕方なく、無一文で便利屋を始めると、すぐに怪しい来客が訪れ、あの有名アイドルチェリー・アパッチのためにひと肌脱いでくれと頼まれる。失敗したら命もきわどくなる、いかがわしい話だが、取りあえず乗ってみることに……。この先、どうなる……。 お笑いミステリーです。よろしくお願いいたします。
ワルバイトの粛清
不調会長
ミステリー
定職に就かずフリーター生活の
青年・大森は牛丼屋でのバイトが終わり、いつも通り夜道を徒歩で帰宅していた。
ところが、なぜか尾行されていた大森は数名の黒服に突如襲われボックスカーに引きずりこまれる。
車内で手首を拘束され、抗うことができない。
あまりの突然の出来事に呆然とする大森。
車に乗せられ30分ほど
林の中の古い倉庫の前に停車した。
大森は、手首を拘束されたままその倉庫の中に入る。
倉庫の中には、中央に円卓があり、
大森と同様に手首が拘束されている男が7人座っていた。
大森も1席だけ空いていた円卓の椅子に座らせられた。
間もなくして、不敵な笑みを浮かべた老人が倉庫内に入ってきた。
老人は円卓の8人に白紙の小切手を配った。
これから何が行われるというのか。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる