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エロ小説の行く末と都合の良さ
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『悪貨は、良貨を駆逐できない』でもテーマにあげました「エロ」についてです。
なぜ、今「エロ」が再びテーマかというと、生活様式の変化に、大きく影響されているからです。
まず、出版業界への影響は、とてもとても大きなものでした。
原因は、出張の激減です。
「孤独のグルメ」でも、来ないでリモートでいいよ、と根底を揺るがすようなセリフが言われてしまうくらい、単なる打ち合わせのための出張は、ありえなくなりました。
それで、最大のエロ小説の売り場である、新幹線、空港の書籍店での販売がなくなってしまったのです。
当然なことながら、濃厚接触である「エロ」シチュエーションははばかられ、リモート会議やGOTO一人旅シチュなどのアイディアも、わざわざ「エロ小説」を買おうと思わせて巻き返すほどではありませんでした。
更に追い打ちをかけたのが、在宅勤務・学習用PCとネット環境の整備でした。
雑に言えば、家族共有だったPCが、個人持ちとなり、動画再生はもちろん、リアルタイムで双方向通信可能なネット回線、無線LANが必須となったのです。
そうなれば、エロ小説よりは、エロ動画です。
スマホも、通信容量が問題だったのが、家庭内に通信速度の速いWi-Fiが通ったことで、部屋で見放題です。
いやいや、映画などの動画配信は普及したけど、小説も読んでいるし、小説滅びてない、という意見もあるでしょう。
それは、メディアの違いが関係してきます。
小説・漫画・アニメ・実写動画は、あえて言えば、まったくの別物です。
その中でも、最も購入者の想像の余地があり、感情移入しやすく、登場人物の精神描写をしやすいメディアが、小説です。
だからこそ、映画の小説化が、劣化版ではなく詳細説明版として、ありえるわけです。
これは、写真が、動画が発明されても、絵画が滅びないのと同じ理由です。
さて、これが唯一通じないのが、「エロ」です。
まあ、「画」があれば、目的は達せられるので。
それでも、エロ小説の方が良い、という方もいるでしょう。
少し、話がとびますが、「エロ」小説を投稿する理由は、なんでしょう?
雑に言ってしまえば、「閲覧数が稼げる」からです。
エロ禁止のYouTubeも、それっぽい題名やサムネがあると、再生数が多いのと同じです。
更に、詳しく「エロ」を書く理由を分析すると、「有名になって普通の小説も読んでほしい」ではないでしょうか。
まあ、セクシー女優で有名になって、お茶の間に受け入れられた例は、ほぼ皆無と思うのですが。
それでも、思うのでしょう「エロ」で人を集めていれば、いつか認められるはずだ、と。
「エロの皮を被った物語」だけど、エロ抜きでも読まれる実力がある、と。
(エロの皮を被った物語とは、あえて「エロ」シーン入れ、R18表記しているけど、本音はマジ小説のこと)
そこで、8月(2021年)に簡単な実験と検証をしてみました。
某R18専門サイトに、(自主規制)専用エロ小説を投稿。
実はR18専門サイトとはいえ、ほとんどが「エロの皮を被った物語」なので、読者はナニを求めて、このサイトに来て、ナニを読みたいのかの調査を行いました。
分析結果のみ述べますが、エロ成分が少なくならざるを得ない「エロの皮を被った物語」より、エロ全開の(自主規制)専門の方が、需要がある。
これは、アルファポリスでの抽出調査(R18の題名から、エロの皮かどうかを判断。三年前投稿開始と2021年投稿開始でのお気に入り数など)した結果と、矛盾しません。
アルファポリスでは、明らかに、R18の需要が下がり、「エロの皮を被った物語」への激減ぶりは顕著です。
数年前のお気に入り数の多いものを、数十万字と書き連ねて食いつないでいる様子です。
つまり、『悪貨は、良貨を駆逐できない』を書いたとき以上に、ブランド戦略として、現在の時世に合っていないようです。
また、一部のアルファポリス小説大賞では、応募要項に「R18」は対象外と明記されるようになりました。
これは勝手な推測ですが、事務局にセクシャルな意味でのR18作家と認識されると、(R18は対象外と書かれていない)小説大賞へのエントリー作も査読してもらえない(R18作家に大賞や奨励賞をとらすとアルファポリスのブランドが下がるため)可能性もあります。
さて、少し毛色の違う話になりますが、どうして、アルファポリスでは、R18を許容しているのでしょうか。
規約では、結構厳しいことが書いてあるのに、放置状態です。
理由は簡単。
閲覧数の確保です。
会社の上層部に、株主に説明するのに、閲覧数の増加は、錦の御旗です。
だからこそ、規約違反な表記があっても、見逃されているのです。
そう、見逃されているからこそ、いつでも切られるのです。
いつ、規約違反でアカウントが停止されて、インセンティブの返還が求められ。
企業というのは、甘くも優しくもなく、強かなのです。
都合よくアルファポリスを使っているつもりで、都合よくアルファポリスに使われているのかもしれません。
企業は、あなたのファンでも、ママンでもありません。
企業があなたの背に見ているのは、金のなる木のサイズ、それがなければ捨て石としての利用価値なのです。
あなたには、インセンティブを支払うアルファポリスにとって、その他大勢以外に、どんな価値がありますか?
要約すると「エロ小説の行く末と都合の良さ」でした。
なぜ、今「エロ」が再びテーマかというと、生活様式の変化に、大きく影響されているからです。
まず、出版業界への影響は、とてもとても大きなものでした。
原因は、出張の激減です。
「孤独のグルメ」でも、来ないでリモートでいいよ、と根底を揺るがすようなセリフが言われてしまうくらい、単なる打ち合わせのための出張は、ありえなくなりました。
それで、最大のエロ小説の売り場である、新幹線、空港の書籍店での販売がなくなってしまったのです。
当然なことながら、濃厚接触である「エロ」シチュエーションははばかられ、リモート会議やGOTO一人旅シチュなどのアイディアも、わざわざ「エロ小説」を買おうと思わせて巻き返すほどではありませんでした。
更に追い打ちをかけたのが、在宅勤務・学習用PCとネット環境の整備でした。
雑に言えば、家族共有だったPCが、個人持ちとなり、動画再生はもちろん、リアルタイムで双方向通信可能なネット回線、無線LANが必須となったのです。
そうなれば、エロ小説よりは、エロ動画です。
スマホも、通信容量が問題だったのが、家庭内に通信速度の速いWi-Fiが通ったことで、部屋で見放題です。
いやいや、映画などの動画配信は普及したけど、小説も読んでいるし、小説滅びてない、という意見もあるでしょう。
それは、メディアの違いが関係してきます。
小説・漫画・アニメ・実写動画は、あえて言えば、まったくの別物です。
その中でも、最も購入者の想像の余地があり、感情移入しやすく、登場人物の精神描写をしやすいメディアが、小説です。
だからこそ、映画の小説化が、劣化版ではなく詳細説明版として、ありえるわけです。
これは、写真が、動画が発明されても、絵画が滅びないのと同じ理由です。
さて、これが唯一通じないのが、「エロ」です。
まあ、「画」があれば、目的は達せられるので。
それでも、エロ小説の方が良い、という方もいるでしょう。
少し、話がとびますが、「エロ」小説を投稿する理由は、なんでしょう?
雑に言ってしまえば、「閲覧数が稼げる」からです。
エロ禁止のYouTubeも、それっぽい題名やサムネがあると、再生数が多いのと同じです。
更に、詳しく「エロ」を書く理由を分析すると、「有名になって普通の小説も読んでほしい」ではないでしょうか。
まあ、セクシー女優で有名になって、お茶の間に受け入れられた例は、ほぼ皆無と思うのですが。
それでも、思うのでしょう「エロ」で人を集めていれば、いつか認められるはずだ、と。
「エロの皮を被った物語」だけど、エロ抜きでも読まれる実力がある、と。
(エロの皮を被った物語とは、あえて「エロ」シーン入れ、R18表記しているけど、本音はマジ小説のこと)
そこで、8月(2021年)に簡単な実験と検証をしてみました。
某R18専門サイトに、(自主規制)専用エロ小説を投稿。
実はR18専門サイトとはいえ、ほとんどが「エロの皮を被った物語」なので、読者はナニを求めて、このサイトに来て、ナニを読みたいのかの調査を行いました。
分析結果のみ述べますが、エロ成分が少なくならざるを得ない「エロの皮を被った物語」より、エロ全開の(自主規制)専門の方が、需要がある。
これは、アルファポリスでの抽出調査(R18の題名から、エロの皮かどうかを判断。三年前投稿開始と2021年投稿開始でのお気に入り数など)した結果と、矛盾しません。
アルファポリスでは、明らかに、R18の需要が下がり、「エロの皮を被った物語」への激減ぶりは顕著です。
数年前のお気に入り数の多いものを、数十万字と書き連ねて食いつないでいる様子です。
つまり、『悪貨は、良貨を駆逐できない』を書いたとき以上に、ブランド戦略として、現在の時世に合っていないようです。
また、一部のアルファポリス小説大賞では、応募要項に「R18」は対象外と明記されるようになりました。
これは勝手な推測ですが、事務局にセクシャルな意味でのR18作家と認識されると、(R18は対象外と書かれていない)小説大賞へのエントリー作も査読してもらえない(R18作家に大賞や奨励賞をとらすとアルファポリスのブランドが下がるため)可能性もあります。
さて、少し毛色の違う話になりますが、どうして、アルファポリスでは、R18を許容しているのでしょうか。
規約では、結構厳しいことが書いてあるのに、放置状態です。
理由は簡単。
閲覧数の確保です。
会社の上層部に、株主に説明するのに、閲覧数の増加は、錦の御旗です。
だからこそ、規約違反な表記があっても、見逃されているのです。
そう、見逃されているからこそ、いつでも切られるのです。
いつ、規約違反でアカウントが停止されて、インセンティブの返還が求められ。
企業というのは、甘くも優しくもなく、強かなのです。
都合よくアルファポリスを使っているつもりで、都合よくアルファポリスに使われているのかもしれません。
企業は、あなたのファンでも、ママンでもありません。
企業があなたの背に見ているのは、金のなる木のサイズ、それがなければ捨て石としての利用価値なのです。
あなたには、インセンティブを支払うアルファポリスにとって、その他大勢以外に、どんな価値がありますか?
要約すると「エロ小説の行く末と都合の良さ」でした。
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みんなの感想(47件)
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