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10章 ・・・

第124話 交渉・・・ (1)

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結果からすると、川瀬部長と水野部長、都築課長の3人は、良い方法を考える事は出来なかった。

仕方ないと言えば仕方ない。

人がいないのだから・・・。

真田くんを呼び戻す。
そんな案しかない。

その具体策は・・・。

これがネックになっていた。

都築課長から真田くんに連絡した。
状況を説明すると、助けてくれる事は構わないとの事。

なんとかなるかも・・・。

川瀬部長と水野部長に報告し、条件面の打ち合わせを任せた。

一般的な派遣契約の場合、時給1,300円~2,500円ぐらいだ。

「川瀬だ。2,500円の時給でどうだろう?」
「その根拠は?」

「一般的な事務派遣で最高額を出している。
 それなら、条件も良いだろう」
「そうですか。他は何かないのですか?」

「他に何が必要なんだ?」
「立場を考えた方が良いと思いますよ。
 私は川瀬部長が家族にした仕打ちに対して許していません。
 まず、謝罪をする必要があると思います。
 それもできない人とは、条件を話す気にもなりません」

「事実を話しただけじゃないか。だから、何も悪くない」
「そうですか。話すだけ無駄ですね。
 そんな安い給料で助ける気もありません。
 それでは失礼します」

真田くんは電話を切ってしまった。
そして、何度かけてもつながらなかった。

三人は、完全に手詰まりの状態になってしまった。
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