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10章 ・・・

第99話 課長の憂鬱(2)

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川瀬部長と水野部長、天野室長。
打ち合わせでも、頓珍漢な事を言っている。

「早く次の人を用意して下さい」
「そんなに簡単に人を用意できない。
 そんなの解るだろう」

「管理部の監督兼エースがいなくなったんですよ。
 今日から教えても抜けた穴は埋められないのに・・・」
「所詮、事務職。
 来年4月からは、グループ会社から人員補充できる見通しだ。
 それまで乗り切れば・・・」

「それでは無理です。
 同等の人材はいないから・・・」
「グループ会社では、一人に集中しないように業務の平準化されている。
 大丈夫なはずだ」

「そうですか・・・。
 そのグループ会社の管理部の人員って倍の人数がいたと思いますが・・・」
「そうなのか?」

「はい。だから、早く人員を集めて下さい」
「都築課長が真田の役割をすれば良いだろう」

「私では、全てはできません。
 人手が足りない部分はどうするのですか?」
「ここが、君の頑張り処だろう。
 俺も若い頃は・・・」

アホな事を・・・。
ダメだ。こいつは・・・。

「本当にグループ会社の半分の人員でできると思いますか?」
「みんなで頑張れば、この難局を・・・」

「この状況を管理部の人たちは、誰が悪いと思っていると思いますか?」
「そりゃー。真田だろう」

「違いますよ。
 川瀬部長。そして会社ですよ」
「なんで?」
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