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10章 ・・・

第83話 入院のあとで(6)

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星華が買い物から帰ってきた。
家に入ろうとすると、信繁の勤務する会社の車が家の前に停まった。

「真田信繁さんのご自宅ですか?」
「はい。そうですが・・・」

「私、真田信繁さんの勤務する会社で営業部長をしている川瀬と申します。
 真田信繁さんはご在宅ですか?」

こいつが、信繁の嫌いな営業部長か。

「主人は休みを頂いています。
 その為、誰にも会いません。
 お引き取り願えますか」
「急ぎの要件なのですが・・・」

・・・

その時、めぐみが帰ってきた。

「ただいま。こちらの方は?」
「おかえり。信繁の会社の営業部長の川瀬さん。
 信繁を訪ねてみえたけど、会わない旨を伝えているんだけど、全然帰ってくれなくて・・・。
 それでは、私も忙しいのでお引き取り下さい」

「急ぎの要件って!」

川瀬営業部長は、強い口調で言う。

「お引き取り下さい。
 これ以上、しつこいと警察呼びますよ」
「◎△$♪×¥●&%#?!」
 
星華とめぐみは家に入った。
そしてリビングへ。

「ただいま」「ただいまー」
「おかえり。星華、遅かったね」

「聞いてよ。信繁の会社の川瀬って奴が家まで来たよ」
「えっ!大丈夫だった?」

「うん。うざいね。あいつ・・・」
「ごめんね。僕に回してくれれば良かったのに・・・。
 めぐみは大丈夫だった?」

「うん。あたしは特に・・・」
「二人とも無事で良かった。
 星華、無理しないでよ」

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