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5章 新事業

第135話 それぞれの道 勇者編(10)

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ウェールズは、家に帰った。

「おかえり・・・。
 えっ・・・。
 私の剣はどうしたの?」
「剣は、整備に出している」

「整備?」
「少し刃こぼれしてしまったから・・・。
 それで、この剣を借りて来た」
「そう・・・。
 ご飯ができているよ」

本当に刃こぼれ?
そんなの気にする?
あんまり手入れなんて考えないタイプだけど・・・。

もしかして、売った?

けど、所有権は私にある。
私のものを勝手に売ったら、完全に犯罪者だ。
指名手配もされる。
冒険者としてやっていけなくなる。
流石にそんな事はしないと思うけど・・・。

ご飯を食べた。
その後、いつものように・・・。
なんな、モヤモヤしていたからか、淡白に終わった。

そして、ウェールズは寝てしまった。
私は、その横で眠れずにいた。

私の愛剣。
どうなったんだろう?

カンスケが選んでくれたんだよね。
そして、すごく使いやすかった。

あれ?

なんで・・・。
今さら・・・。

今の私だと、上手に使えていなかったけど・・・。
でも・・・。
苦楽を共にしてきた愛剣。
一番使いやすい愛剣。

私は間違っていたのか?

カンスケと別れてから、全然うまくいかない。
全然、子供もできないし・・・。

いやいや。
間違っていないはず・・・。

こんな事を考えてはダメ。

ダメなはず・・・。
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