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3.彼の言う『みんな』
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「おっはよぉ~!」
「おぉ、元気だなぁ、涙」
「でしょぉ~なんか新しい生活が楽しみで仕方なくってさっ」
涙はわざとらしく俺に視線をおくる。
「ん?あぁ聞いたぞ涙…ロボ橋と同室になっちまったんだって?」
それを聞いていた女子がまた騒ぐ。
「うっわぁ…可哀想。席が隣ってだけでも辛いのにね」
(辛いのは俺のほうだ。)
「ねぇ、昨日も言ってたけど、
そのロボってのなに?」
「え?あぁ、あいつさ、超冷たくて
人間じゃないみたいだから、ロボットって意味を込めてよんでんだよ」
「冷たい…?水葵が?……」
「だからさ、あんまり関わらないようにしろよ、絶対損するからさ」
「ねぇ、水葵と話したことあるの?」
「んぇ?もちろん、ないけど」
「じゃあさ、誰が冷たいなんていったの
話したことないのに、何がわかるの」
(勝手にごちゃごちゃといいやがって…)
聞きたくもない会話ほど耳に入ってくる。
「ちょっ、なんだよ…あんなやつかばって…」
「僕は聞いてるんだけど…。
ねぇっ…君は水葵の何が分かったの?」
「ぇあっ…ぅっ…ごめんなさっ…い」
(え…。)
何であいつ…泣いて…
吸涙鬼その力は空腹時でなければコントロールできると言っていたのに。
ざわつく教室。
これはいつもとは違う嫌なざわつきだ。
ここで、もし俺が割り込んだらもっと
面倒なことになると知っているのに。
(転校してきてこんなすぐに騒ぎを起こして…馬鹿じゃないのか。)
「お前っっ…何泣かしてんだよ!」
「僕は正論しかいっていないとおもうけど?」
「っ……ざけんなぁっ!」
あぁ…面倒くさすぎる。
こんな俺なんかほおっておけばいいのに。
「昨日会ったばっかりでお前はいったい
俺の何を知ってるんだよ。」
そう。冷たく。もっと冷血に…。
「知った気になって、勝手に騒ぎを起こしてっ……ふっ…馬鹿みたいだな。」
「はぁ!?ちょっとさぁ、そんな言い方ないでしょっ、ほら沖水君こいつはこういうやつなんだって」
「……。そっかぁ…ありがとう水葵。」
「……。」
「何お礼言ってるのよ!あんた大丈夫?
こんなやつ無視しとけばいいのに」
「ダメだよ…。そんなのみんなと変わらないじゃないか。」
そっか…こいつの言う『みんな』って
こいつにとって都合のいい奴らのことじゃなくて…。本当にここにいる全員なんだ。
(そっか…。こいつはちょっと…他の奴らとは違うのかもな。)
「おぉ、元気だなぁ、涙」
「でしょぉ~なんか新しい生活が楽しみで仕方なくってさっ」
涙はわざとらしく俺に視線をおくる。
「ん?あぁ聞いたぞ涙…ロボ橋と同室になっちまったんだって?」
それを聞いていた女子がまた騒ぐ。
「うっわぁ…可哀想。席が隣ってだけでも辛いのにね」
(辛いのは俺のほうだ。)
「ねぇ、昨日も言ってたけど、
そのロボってのなに?」
「え?あぁ、あいつさ、超冷たくて
人間じゃないみたいだから、ロボットって意味を込めてよんでんだよ」
「冷たい…?水葵が?……」
「だからさ、あんまり関わらないようにしろよ、絶対損するからさ」
「ねぇ、水葵と話したことあるの?」
「んぇ?もちろん、ないけど」
「じゃあさ、誰が冷たいなんていったの
話したことないのに、何がわかるの」
(勝手にごちゃごちゃといいやがって…)
聞きたくもない会話ほど耳に入ってくる。
「ちょっ、なんだよ…あんなやつかばって…」
「僕は聞いてるんだけど…。
ねぇっ…君は水葵の何が分かったの?」
「ぇあっ…ぅっ…ごめんなさっ…い」
(え…。)
何であいつ…泣いて…
吸涙鬼その力は空腹時でなければコントロールできると言っていたのに。
ざわつく教室。
これはいつもとは違う嫌なざわつきだ。
ここで、もし俺が割り込んだらもっと
面倒なことになると知っているのに。
(転校してきてこんなすぐに騒ぎを起こして…馬鹿じゃないのか。)
「お前っっ…何泣かしてんだよ!」
「僕は正論しかいっていないとおもうけど?」
「っ……ざけんなぁっ!」
あぁ…面倒くさすぎる。
こんな俺なんかほおっておけばいいのに。
「昨日会ったばっかりでお前はいったい
俺の何を知ってるんだよ。」
そう。冷たく。もっと冷血に…。
「知った気になって、勝手に騒ぎを起こしてっ……ふっ…馬鹿みたいだな。」
「はぁ!?ちょっとさぁ、そんな言い方ないでしょっ、ほら沖水君こいつはこういうやつなんだって」
「……。そっかぁ…ありがとう水葵。」
「……。」
「何お礼言ってるのよ!あんた大丈夫?
こんなやつ無視しとけばいいのに」
「ダメだよ…。そんなのみんなと変わらないじゃないか。」
そっか…こいつの言う『みんな』って
こいつにとって都合のいい奴らのことじゃなくて…。本当にここにいる全員なんだ。
(そっか…。こいつはちょっと…他の奴らとは違うのかもな。)
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