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人外との日常
泣いて笑って嫉妬して
しおりを挟むワイナール皇国暦286年、4の月
朝からコウトー門衛は緊張感に包まれている
それもそうだ、コウトーの各街門に騎士装備で固めた辺境騎士団が100人単位で隊列組んでやってきて外へ向かって警戒を始めた
門衛はじめ、普通に出入りする商人や街人もおっかなびっくりだった
「あ、あのう?何が始まるんですか?」
「ん?連絡は来ていないのか?」
「はい、城からは何も連絡はないです
あ、でも、昨日は冒険者組合から危ない竜人が来るかもしれないから注意を頼まれました」
「あゝ、それだよ。我々が辺境伯様から命令されたのも同じ内容だ」
「なるほど、そうだったんですね。でも、そんなに危ない竜人なのでしょうか?
辺境伯様が騎士団を派遣するってとんでもない事ですよね?」
「あゝ、確かに異常事態には見られるな
だが、あまり心配は要らないらしい
要は、冒険者組合が手に負えない事態になったら騎士団が出るから、住民は安心して日々を営んでくれっていうのを周知させる狙いもあるらしいぞ」
「なるほど!確かに、敵が来たらこれだけの騎士団が配備されるとなったら心強いですもんね」
「ハハッ、そういう事だな
今は争いごとが無い泰平の世だからな、辺境にどれだけの武があるのかを分かっていてもらわないといけないしな」
コウトー各街門で大なり小なり同じ様な会話がされていた
“ドドッドドッドドッドドッドドッ…”
「ん?大人数だな?冒険者達がきてんのかな?」
ロウが耳を澄ます
「いや、馬の足音だけだな?て事は騎兵か?って事は叔父さんが動いた?
ん~、無用のトラブルは避けたいが…
ひとまず隠れるかな
みんな、ちょっと道を外れるよ」
「ヒヒン」「ワフ」「うん!」「「うむ」」
朝食を済ませて、コウトーに向け出立したロウ達が小街道を歩いていると
まだまだ、遥か遠くから馬蹄の響きがするのにロウが、と言うより全員が気付いた
まぁ、全員が人外だから当然といえば当然だろう
そして、ヴァイパーに乗ったロウ、ワラシ、コマちゃんはそのままに
アナヴァタプタとタクシャカは徒歩で街道から離れた木立に入って気配を抑える
「まぁ、通り過ぎるまで暫くかかるだろうから、のんびりしていようか」
“ドドッドドッドドッドドッドドッドドッ…”
暫く経って、ロウ達が隠れている木立から200mぐらい離れた小街道を騎馬7騎が駆けているのを見たロウがニヤリと嗤う
「へえ?そうか、冒険者達じゃ手に負えないから?
それとも俺が居るから?
どっちにしろ、組合長代行が全員来てるのはいただけないなぁ
せめて1人は残って後事を託す人員は残さないとな
まだまだだなぁアイツら
リズなんか、しっかりしてるから大丈夫だと思ってたんだけどな?」
「ロウ?リズたちだぞ?呼ばないのか?」
「“シーッ!”ワラシ、少し悪戯と試しをするから見てて
アイツらフル装備だから丁度いいや」
「ロウよ、見知った者達か?」
「うん、そうだよ
俺の最初の部下達…あー、部下って判んないかな?
えーと、子分?手下?んー?あ!君たちの僕龍みたいな感じだよ」
「ほう?そうか⁉︎」
「ふむ、して、人で言う《部下》に悪戯をして試すのか?」
「うん、アイツらには悪戯を、試すのは君たち龍王の力もだね」
「うん?我等の力?」
「そう、アイツらにね?合図をしたらタクシャカは圧力を、アナヴァタプタは咆哮を、順番にやってみて?
さすがにタクシャカの視毒は防ぎようが無いと思うから無しで」
「ふむ、我等が力を測るのだな?」
「なるほどの?人の街へ入る前に試すのか」
「そう言う事だよ。ただし、アイツらが乗ってる馬は傷付けたくないから先ずは下馬させないとね」
「あの者達は大丈夫なのか?」
「うむ、我が咆哮は手加減せねば死ぬぞ?」
「まあ、怪我くらいはするかもしれないけど死ぬまでは無いかな?
アイツらが着ている物には、俺が魔法付与をしてるからね?」
「ふむ、ならば良いか」
「よし、じゃあ始めよう」
ロウがリズ達に向け魔力を放出する
すると、全員が停止しロウ達の方向を見るが、木立に阻まれロウ達の姿が見えないで困惑している様子が見える
「ぜーんいーん!げばーー!」
響くロウの声に全員が慌てて馬から降りる
「なーんとーに向けー!こーうせーいヨーイ!」
全員が装備品に魔力を流し、武器を構えロウ達が居るであろう方向を見る
「駆けろーーーー!」
全員が駆け出す
「ヨシ!疑問も持たずに俺の声に従うのは合格!」
ロウが心なしか誇らし気に微笑む
「タクシャカ、中間ぐらいまで来たら圧力をかけて
ヴァイパー、馬が逃げ出す様だったら追って抑えといて」
「うむ」「ヒヒン」
全員が100mぐらい駆けたところで、タクシャカが龍威を放出する
「むうん‼︎」
「くっ!」「むっ!」「これは⁉︎」「ロウ…様じゃ無い⁉︎」「これはヤバイ…」「ぬあっ⁉︎足が重い!」「グッ!」
全員の額から汗が吹き出し、行き足が鈍る
狼狽えた馬が2頭駆け出すと、ヴァイパーが飛び出して行ったが気にする余裕は無いようだ
「ほう?押し潰されないとは、流石はロウの部下か」
「うむ、中々に遣るようだな。まだ此方に向かって来おる」
「ふふん♪強いでしょ♪
さぁ、次はアナヴァタプタの咆哮だね
遠慮しないでぶっ放せ!」
「うむ!」
“グルオオオォォォォォーーーーー!”
アナヴァタプタが大口開けて叫ぶと、キラキラ輝く蒼白い渦が突進する
「ウギャッ⁉︎」「冷たいっ⁉︎」「フギャッ⁉︎」「キャア⁉︎」「うわあっ⁉︎」「ギ⁉︎ギギギ…」「ドッシェー⁉︎」
さすがに全員が10mほど吹き飛ばされた
しかし、全員死んではいないようだった
「ほおう⁉︎これは驚きだ、直ぐに立ち上がりおるではないか」
「だいぶ手加減したのか?」
「いや、本気とは言わぬが、それなりには力を籠めたぞ?
さすがに本気を出してしまえば辺り一帯凍てつかせてしまうでな」
「むっふっふ~♪よ~し、よ~し、良いぞ~♪
基礎身体能力もレベルアップしてるぞ~♪
吹き飛ばされちゃったけど、龍王の咆哮を食らわされて無事なんてやるじゃないか
咄嗟に顔とかガード出来た反応も良い」
「ワフッ」(強くなったね)
「我の仲間は強いぞ!」
ロウ達が、ぞろぞろと話しながら木立から出てくる
「あいたたた…」「あ!ロウ様!」「やっと会えたわ」「ん?あれ?竜人が一緒?」「流石はロウ様だ、従えたんだな」「当然ですね」「ん?て事は、さっきの圧力と咆哮は竜人が?」
「「「「「「えっ⁉︎」」」」」」
「久しぶりー、お疲れー、怪我はしなかった?」
「「「「「「「はい!」」」」」」」
「そっか、うん、良かった」
「ロウ様?後ろの竜人は?従えたのですか?」
「なんか、以前会った竜人と雰囲気が違うんですが?」
「うん、確かに。そこはかとなく圧倒される感じがする」
「お?オムルは鋭いね?確かに普通の竜人じゃないよ
まぁ、その説明は後でするとして…」
ロウのニコニコ顔が一変、ジワリと魔力を放出しながら
「全員!気を付け!」
「「「「「「「はっ!」」」」」」」
「何故全員で来た!おまえ達は冒険者組合長代行だろう
全員で来て全員が殺られてしまったらどうするつもりだった!
一時的とはいえ部下が出来たのに、その部下を早速路頭に迷わすのか?
おまえ達には部下に対する責任が発生してるんだぞ
僕の部下である責任よりも、自分達の部下を責任を持って守れ!
こういう場合は必ず1人は予備戦力として安全な後方に残す様に!
何か反論は!」
「「「「「「「いえ!ありません!」」」」」」」
「「「「「「「申し訳ありません!」」」」」」」
「「僕?」」
「はい、以後、気を付けるように
さっきのは、その罰です!説教は以上」
と魔力を収める
「アナヴァタプタ、タクシャカ、《僕》とか《俺》はその時々で使い分けるから気にしないで」
「うむ」「そうか」
「さて、背後の竜人が気になると思うから紹介するよ
今後、彼らは君たちの仲間になります
彼らの本性は龍王です、所々金銀混じりの鱗がアナヴァタプタ
濃い藍色がタクシャカ、仲良くして下さい
それと、今は君たちだから話したと思っていてください」
「「「「「「「りゅ⁉︎龍王⁉︎⁉︎」」」」」」」
「え?えっ?今、サラッと仰いましたが、あの伝説の龍王…なのですか⁉︎」
「え⁉︎見た目は凄く竜人なのですが⁉︎」
「「「「「うんうん!」」」」」
「そう、此の世を統べる伝説の八大龍王の内の2人
さっきみたいな圧力や咆哮を竜人に出来る訳がないじゃないか
無礼な真似をすると頭から喰われちゃうから注意するように」
ロウがニンマリと嗤う
「「「「「「「ひい⁉︎」」」」」」」
「ロウよ、戯れもその辺で良いのではないか?」
「うむ、焼いた肉の味を知ったのでな、そのままでは喰わぬよ」
「「「「「「「やっぱり食うんだ…」」」」」」」
「ククク…じゃあ、ぼちぼちコウトーに向かいますか」
『中々、龍王達もノリが良いじゃん』
「ふむ、あの気配はタクシャカであったな」
「うむ、昨日もタクシャカが龍威を出しておったな」
「昨日のタクシャカの前の気配は何だったのだ?」
「2つあったな?1つは以前感じたのと同じであった」
「うむ、しかし、もう1つが解らぬ…」
「我には、解らぬ方は何やら懐かしく感じたのだが…」
「我もだ、懐かしくもあり……そして、恐ろしかった…」
「我もだった…」
「我等も見に往くか?」
「いや、やめておこう。アナヴァタプタかタクシャカが帰ってきた折にでも聴けば良い」
「そうだな、未だ存在は感ずるのでな」
「うむ、気長に待とう」
ロウ、コマちゃん、ワラシがヴァイパーに乗り
その左右にアナヴァタプタとタクシャカ
その後ろからリズ達7人が馬の手綱を曳きながらついて歩く
「このぐらいのペースだったら夕刻には街に着くかな?」
クルリとリズ達を振り返り尋ねる
「ええ、そうですね」
“しかし、ロウ様…龍どころか龍王連れてきちゃったよ”
“あぁ、マジ、パねぇよな”
“ロベルト様の予想を軽く飛び越えちゃったな”
“でもよ?まさか訓練相手が龍王にはならないよな?”
“え?まさか?そりゃ軽く死ねますね”
フワック達が顔を見合わせ
「「「「「いやいやいやいや、無い無い無い無い」」」」」
「プッ、フワック達は何言ってんだか
全部聞こえてるっつーのにな?ククク…
まぁ悪口だったら極地にでも送りこんでやろうかと思ったけど、まぁいいや」
後ろを振り返り
「お~い、そろそろ昼食にしようか?
リズ達は昨日から何も喰って無いんじゃないか?」
「あ、はい」「忘れてました…」
「何の準備もせずに慌てて出立するからそうなるんだよ?
僕が皇都から出る時はあれだけ準備したの見てただろう?
しっかりしなよ?」
「「「「「「「はい…」」」」」」」
「ん?あれ?慌てて騎馬で急行した割には、そんなに馬が疲労してないね?
ヴァイパーから見て、どう?」
「ブルルル…」
ヴァイパーが馬達を一瞥して顔を横に振る
「そうか……リズ達は馬に何かしたの?」
「は、いえ、馬に無理をさせて潰れるとロウ様に叱られると思って…」
「はい、休憩を挟みながら来ました…」
リズとミアが項垂れる
「あの!ロウ様!馬を走り潰したらマズイって俺が言ったんです!だから、リズさんやミアさんには…」
「トロリー?なに言ってんの?」
「は、いえ、ですから処罰は俺に…」
「は?なにバカ言ってんのさ?つーか、でかした!
うんうん、これで馬を乗り潰してたら皇都に叩き返してたね
慌ててたにしては、よく気付いたじゃないか
うん、自分を手助けしてくれるのは大事にしなきゃね
偉い偉い!良くやった!」
「「「「「「「ぐっ…」」」」」」」
「「「「「「「ロウざま…」」」」」」」
「ブハッ!なに泣いてんだよ、さぁ昼食の用意をしよう」
「「「「「「「あ”い…」」」」」」」
「ふ~む、興味深い」
「うむ、我等にはなかったな……
あ、ロウよ?また肉を焼いてくれ」
「さて、コウトーが見えます」
「「「「「「「はい」」」」」」」
「ちょっと大変な事になっています」
「「「「「「「はい」」」」」」」
「どうしよう…」
「「「「「「「どうしましょう…」」」」」」」
街道の先にコウトーが見える、遠目に見ても判るぐらいに街門には兵が多い
いや、むしろ兵が門代わりと言っても過言ではないぐらいに門が兵達で埋め尽くされている
「流石に、あの中をアナヴァタプタとタクシャカを連れて通ると
要らない面倒ごとが勃発してしまうのは間違いないなぁ
どうすべ…」
「ロウ様はアナヴァタプタ様とタクシャカ様の扱いを、如何されるおつもりなのですか?」
「ん?リズ、どう言う意味?」
「いえ、コウトーでは龍王として扱うのか、それとも竜人として扱うのか、です」
「それは龍王として扱うよ?力は極力抑えてもらうけどね?
そして、人の側で暮らしてもらう以上は僕らと一緒の倫理観を持ってもらおうと思っているね
だけど、それでもイキがって“キャンキャン”吠えて邪魔するバカが出てくるだろうから
アナヴァタプタとタクシャカが龍王と知っている人は極少人数に限らせてもらう」
「では、その少人数には辺境伯家の方々も入りますか?」
「もちろんだよ、アナヴァタプタとタクシャカは屋敷に住まわせてもらうつもりだからね?」
「なるほど、ではアナヴァタプタ様かタクシャカ様のどちらかに龍王の姿になってもらい
その背にロウ様達が乗り、直接御屋敷に降臨されては如何でしょうか?
流石に龍王が2体となれば民には絶望感が蔓延するでしょうが、御1人ならば瑞兆だと民に感じさせれるかと思います
そして、私達が冒険者組合から《龍王がコロージュン家へ降臨した》と発信しても良いかと思われます」
「おっとぉ…リズは攻めるねぇ」
「当然で御座います、龍王とは此の世の創世から在る神話に出る伝説の存在です
龍王を信仰する宗教があるぐらい、その存在自体が瑞兆なのですから遠慮する意味が無いかと思いますわ」
「ふ~む、確かにごもっともだね
アナヴァタプタとタクシャカは?どう思う?」
「む?我等はロウに従うのだぞ?」
「そうだ、我等の言など聴かずに決めれば良い」
「ん~、本来ならそんな遜ったセリフは許さないんだけど、今は言ってる場合じゃないな
よし、じゃあ派手に行きますか?
え~っと…やっぱ見た目が派手なのは金銀混じりのアナヴァタプタだね?
それに、タクシャカの龍体は威圧感の方が凄かったしな?
常識的に考えてもアナヴァタプタに龍体になってもらおうかな?」
「ふむ、我は派手か?」
「……チッ……」
「む?なんだタクシャカ、その目は?」
「なんでもない…」
「おかしな奴だな?」
『龍王でも僻むんだなぁ』
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