12 / 28
準備
しおりを挟む
アルに連れられて大きな通りに出ると、食べ物を売っているお店がたくさんあった。食べ物を買いに来ている人もたくさんいる。
まずアルが向かったのはお肉のお店。肉の見た目はあっちの世界とあまり変わらないけれど、種類は異世界らしい魔物のお肉だった。オークやコカトリスなんかが売られている。
「レッドボアをくれ」
「はい、どうぞ!」
「お肉の量、足りる?」
「森に入ったら自分で狩るからな。他のものよりは買わなくて大丈夫だ」
「そっか。それ入るの?」
「マジックバックだからたくさん入るし、この中に入れていれば時間もたたないぞ」
「マジックバック…!」
お店の人から渡された、革袋のようなものに入ったお肉をマジックバックに入れて、次は毒々しい色の果物が売られているお店に行く。
見た目は僕が知っている果物とあまり変わらないけれど、色がすごい。なんだかみんなドラゴンフルーツみたいな派手な色合いだ。
アルの家にはあまり派手な色のフルーツはなかったのでここまでだとは思っていなかった。
「なんだかすごい色だね…」
「そうか?普通だと思うが…?」
そんな会話をしながらたくさん買って、最後はパン屋でパンを買う。楕円形のパンがたくさん売られていて、香ばしい匂いがした。
「よし。これでだいたい揃ったな。他のものは家にあるものでなんとかなるだろう」
「もうダリさんのところに戻るの?」
「ああ。終わって無いかもしれないが、やっぱりソラに武器を持たせた方がいいと思ってな」
「僕の武器?」
「もちろん戦わせるつもりはない。ただ、念の為にナイフくらいは持っていた方がいい。ギルドの依頼の薬草採取もできるしな」
ダリさんのお店に帰ってきて、中に入る。
「お前たちか。あともう少しで終わるから待ってくれ」
「大丈夫だ。ソラの武器を探したい」
「じゃあ適当に店の中から見ておいてくれ」
僕が大剣や弓など色々見て回っているアルが選んでくれたのは小さめのナイフ。他のより大きすぎないから持ちやすくて使いやすそうだ。
「これ、いいかも」
「じゃあこれにするか。ダリさん、このナイフも頼む」
「ああ、マントもちょうどできたぞ」
大きさを直したマントをダリさんが渡してくれる。着ていたアルのお下がりのマントを脱いで、黒いマントを羽織ってみる。
「うん、ピッタリです!」
「それは良かった。武器もこれでいいんだな?」
アルがマントと武器を買ってくれて、僕達は家に帰った。
ダリさんがマントにフードをつけてくれたので、フードは被ったままだけど。
まずアルが向かったのはお肉のお店。肉の見た目はあっちの世界とあまり変わらないけれど、種類は異世界らしい魔物のお肉だった。オークやコカトリスなんかが売られている。
「レッドボアをくれ」
「はい、どうぞ!」
「お肉の量、足りる?」
「森に入ったら自分で狩るからな。他のものよりは買わなくて大丈夫だ」
「そっか。それ入るの?」
「マジックバックだからたくさん入るし、この中に入れていれば時間もたたないぞ」
「マジックバック…!」
お店の人から渡された、革袋のようなものに入ったお肉をマジックバックに入れて、次は毒々しい色の果物が売られているお店に行く。
見た目は僕が知っている果物とあまり変わらないけれど、色がすごい。なんだかみんなドラゴンフルーツみたいな派手な色合いだ。
アルの家にはあまり派手な色のフルーツはなかったのでここまでだとは思っていなかった。
「なんだかすごい色だね…」
「そうか?普通だと思うが…?」
そんな会話をしながらたくさん買って、最後はパン屋でパンを買う。楕円形のパンがたくさん売られていて、香ばしい匂いがした。
「よし。これでだいたい揃ったな。他のものは家にあるものでなんとかなるだろう」
「もうダリさんのところに戻るの?」
「ああ。終わって無いかもしれないが、やっぱりソラに武器を持たせた方がいいと思ってな」
「僕の武器?」
「もちろん戦わせるつもりはない。ただ、念の為にナイフくらいは持っていた方がいい。ギルドの依頼の薬草採取もできるしな」
ダリさんのお店に帰ってきて、中に入る。
「お前たちか。あともう少しで終わるから待ってくれ」
「大丈夫だ。ソラの武器を探したい」
「じゃあ適当に店の中から見ておいてくれ」
僕が大剣や弓など色々見て回っているアルが選んでくれたのは小さめのナイフ。他のより大きすぎないから持ちやすくて使いやすそうだ。
「これ、いいかも」
「じゃあこれにするか。ダリさん、このナイフも頼む」
「ああ、マントもちょうどできたぞ」
大きさを直したマントをダリさんが渡してくれる。着ていたアルのお下がりのマントを脱いで、黒いマントを羽織ってみる。
「うん、ピッタリです!」
「それは良かった。武器もこれでいいんだな?」
アルがマントと武器を買ってくれて、僕達は家に帰った。
ダリさんがマントにフードをつけてくれたので、フードは被ったままだけど。
30
お気に入りに追加
1,322
あなたにおすすめの小説
推しの完璧超人お兄様になっちゃった
紫 もくれん
BL
『君の心臓にたどりつけたら』というゲーム。体が弱くて一生の大半をベットの上で過ごした僕が命を賭けてやり込んだゲーム。
そのクラウス・フォン・シルヴェスターという推しの大好きな完璧超人兄貴に成り代わってしまった。
ずっと好きで好きでたまらなかった推し。その推しに好かれるためならなんだってできるよ。
そんなBLゲーム世界で生きる僕のお話。
奴隷商人は紛れ込んだ皇太子に溺愛される。
拍羅
BL
転生したら奴隷商人?!いや、いやそんなことしたらダメでしょ
親の跡を継いで奴隷商人にはなったけど、両親のような残虐な行いはしません!俺は皆んなが行きたい家族の元へと送り出します。
え、新しく来た彼が全く理想の家族像を教えてくれないんだけど…。ちょっと、待ってその貴族の格好した人たち誰でしょうか
※独自の世界線
攻略対象5の俺が攻略対象1の婚約者になってました
白兪
BL
前世で妹がプレイしていた乙女ゲーム「君とユニバース」に転生してしまったアース。
攻略対象者ってことはイケメンだし将来も安泰じゃん!と喜ぶが、アースは人気最下位キャラ。あんまりパッとするところがないアースだが、気がついたら王太子の婚約者になっていた…。
なんとか友達に戻ろうとする主人公と離そうとしない激甘王太子の攻防はいかに!?
ゆっくり書き進めていこうと思います。拙い文章ですが最後まで読んでいただけると嬉しいです。
雪狐 氷の王子は番の黒豹騎士に溺愛される
Noah
BL
【祝・書籍化!!!】令和3年5月11日(木)
読者の皆様のおかげです。ありがとうございます!!
黒猫を庇って派手に死んだら、白いふわもこに転生していた。
死を望むほど過酷な奴隷からスタートの異世界生活。
闇オークションで競り落とされてから獣人の国の王族の養子に。
そこから都合良く幸せになれるはずも無く、様々な問題がショタ(のちに美青年)に降り注ぐ。
BLよりもファンタジー色の方が濃くなってしまいましたが、最後に何とかBLできました(?)…
連載は令和2年12月13日(日)に完結致しました。
拙い部分の目立つ作品ですが、楽しんで頂けたなら幸いです。
Noah
俺は北国の王子の失脚を狙う悪の側近に転生したらしいが、寒いのは苦手なのでトンズラします
椿谷あずる
BL
ここはとある北の国。綺麗な金髪碧眼のイケメン王子様の側近に転生した俺は、どうやら彼を失脚させようと陰謀を張り巡らせていたらしい……。いやいや一切興味がないし!寒いところ嫌いだし!よし、やめよう!
こうして俺は逃亡することに決めた。
もふもふ獣人転生
*
BL
白い耳としっぽのもふもふ獣人に生まれ、強制労働で死にそうなところを助けてくれたのは、最愛の推しでした。
ちっちゃなもふもふ獣人と、騎士見習の少年の、両片思い? な、いちゃらぶもふもふなお話です。
俺の伴侶はどこにいる〜ゼロから始める領地改革 家臣なしとか意味分からん〜
琴音
BL
俺はなんでも適当にこなせる器用貧乏なために、逆に何にも打ち込めず二十歳になった。成人後五年、その間に番も見つけられずとうとう父上静かにぶちギレ。ならばと城にいても楽しくないし?番はほっとくと適当にの未来しかない。そんな時に勝手に見合いをぶち込まれ、逃げた。が、間抜けな俺は騎獣から落ちたようで自分から城に帰還状態。
ならば兄弟は優秀、俺次男!未開の地と化した領地を復活させてみようじゃないか!やる気になったはいいが………
ゆるゆる〜の未来の大陸南の猫族の小国のお話です。全く別の話でエリオスが領地開発に奮闘します。世界も先に進み状況の変化も。番も探しつつ……
世界はドナシアン王国建国より百年以上過ぎ、大陸はイアサント王国がまったりと支配する世界になっている。どの国もこの大陸の気質に合った獣人らしい生き方が出来る優しい世界で北から南の行き来も楽に出来る。農民すら才覚さえあれば商人にもなれるのだ。
気候は温暖で最南以外は砂漠もなく、過ごしやすく農家には適している。そして、この百年で獣人でも魅力を持つようになる。エリオス世代は魔力があるのが当たり前に過ごしている。
そんな世界に住むエリオスはどうやって領地を自分好みに開拓出来るのか。
※この物語だけで楽しめるようになっています。よろしくお願いします。
【完結】最強公爵様に拾われた孤児、俺
福の島
BL
ゴリゴリに前世の記憶がある少年シオンは戸惑う。
目の前にいる男が、この世界最強の公爵様であり、ましてやシオンを養子にしたいとまで言ったのだから。
でも…まぁ…いっか…ご飯美味しいし、風呂は暖かい…
……あれ…?
…やばい…俺めちゃくちゃ公爵様が好きだ…
前置きが長いですがすぐくっつくのでシリアスのシの字もありません。
1万2000字前後です。
攻めのキャラがブレるし若干変態です。
無表情系クール最強公爵様×のんき転生主人公(無自覚美形)
おまけ完結済み
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる