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第十九話 四郎、死なないで!
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この地域最大の総合病院に来ている。そして私たちの目の前には静かに眠リ続ける四郎がいた。
「マリー、今回はさすがにやり過ぎよ」
「だって仕方ないじゃない」
私の性格では素直に自分の失敗を認めることはない。
「いくら腹がたっても瀕死状態にすることはないでしょう!」
小百合が真剣な目で私を睨む。芽依は四郎のベッドに顔を伏せて泣き続けている。まだ死んだわけじゃないんだけど。
その時、優しそうな看護師が四郎の様子を見に来た。
「様子に変化はないわね」
「四郎君は助かるんでしょうか?」
小百合が思わず看護師さんに尋ねた。
「そうね。二十四時間以内に意識が戻れば大丈夫てすよ」
「もし、意識が戻らなかったら?」
「その時は諦めてください」
看護師さんは笑顔でさらっと言った。
「どうするのよ!」
焦った小百合が私を問い詰める。
「どうするって、そんなのわからないわよ」
「あなたのせいでしょ。ちょっとは真剣に考えなさいよ!」
「白魔術ならもしかして」
「方法があるなら実行すべきよ」
「白魔術は白の国の住民が使う魔術だけど。白の国は現在この国と戦争中だし、行くのに三日はかかるし」
「その方法は完全に不可能でしょ! もっと実行可能な対策を考えなさいよ!」
何もできないまま時間だけが過ぎていく。
「じゃあ、ショック療法で行くわ」
「ショック療法って何よ?」
「強い衝撃でこうなったんだから、更に強い衝撃を与えると元に戻るかもしれないじゃない」
「ちょっと何考えて・・・・」
「えい!」
ドカン! 病室が大爆発する。
「おかしいわね。眠ったままだわ」
「こっちまで死にかけたわよ!」
「あ! そうだ。もっと強い衝撃を与えれば」
「いい加減にしなさい!」
ついに小百合が母親口調になった。
爆発音を聞いた看護師が慌ててやってくる。
「まあ、どうしたのこれは?」
「ちょっと魔術に失敗しまして」
小百合は苦笑いしながら言った。
看護師は四郎の目や体に触れると溜め息混じりに言った。
「いよいよまずいわね。お別れの覚悟をしておいてちょうだい」
なんと恐ろしいことをまたまたさらりと言ってのけた。
「何とかならないのですか? 四郎君は私の大切な人なんです」
「無理ね」
ここまで来ると尊敬するわ。
芽依と一緒に小百合もベッドにうつ伏せて泣き始めた。もう、私まで涙が出てくるじゃない。
「あら、完全に動かなくなったわ。死んだみたいね」
看護師は感情を込めず淡々と話す。私は溢れ出る涙を拭うこともなく大声で叫んだ。
「どうして、どうしてこうなっちゃったのよー!」
「お前のせいだろうが!!!」
四郎が思いっきりツッコんだ。
「いつもの習慣て凄いわ。ツッコめるところがあるとどんな状況でもツッコまずにはいられないのね」
とりあえず、わけのわからぬまま世直し旅は続くことになるのであった。
「四郎君が関西人だったとは知らなかったわ」
「マリー、今回はさすがにやり過ぎよ」
「だって仕方ないじゃない」
私の性格では素直に自分の失敗を認めることはない。
「いくら腹がたっても瀕死状態にすることはないでしょう!」
小百合が真剣な目で私を睨む。芽依は四郎のベッドに顔を伏せて泣き続けている。まだ死んだわけじゃないんだけど。
その時、優しそうな看護師が四郎の様子を見に来た。
「様子に変化はないわね」
「四郎君は助かるんでしょうか?」
小百合が思わず看護師さんに尋ねた。
「そうね。二十四時間以内に意識が戻れば大丈夫てすよ」
「もし、意識が戻らなかったら?」
「その時は諦めてください」
看護師さんは笑顔でさらっと言った。
「どうするのよ!」
焦った小百合が私を問い詰める。
「どうするって、そんなのわからないわよ」
「あなたのせいでしょ。ちょっとは真剣に考えなさいよ!」
「白魔術ならもしかして」
「方法があるなら実行すべきよ」
「白魔術は白の国の住民が使う魔術だけど。白の国は現在この国と戦争中だし、行くのに三日はかかるし」
「その方法は完全に不可能でしょ! もっと実行可能な対策を考えなさいよ!」
何もできないまま時間だけが過ぎていく。
「じゃあ、ショック療法で行くわ」
「ショック療法って何よ?」
「強い衝撃でこうなったんだから、更に強い衝撃を与えると元に戻るかもしれないじゃない」
「ちょっと何考えて・・・・」
「えい!」
ドカン! 病室が大爆発する。
「おかしいわね。眠ったままだわ」
「こっちまで死にかけたわよ!」
「あ! そうだ。もっと強い衝撃を与えれば」
「いい加減にしなさい!」
ついに小百合が母親口調になった。
爆発音を聞いた看護師が慌ててやってくる。
「まあ、どうしたのこれは?」
「ちょっと魔術に失敗しまして」
小百合は苦笑いしながら言った。
看護師は四郎の目や体に触れると溜め息混じりに言った。
「いよいよまずいわね。お別れの覚悟をしておいてちょうだい」
なんと恐ろしいことをまたまたさらりと言ってのけた。
「何とかならないのですか? 四郎君は私の大切な人なんです」
「無理ね」
ここまで来ると尊敬するわ。
芽依と一緒に小百合もベッドにうつ伏せて泣き始めた。もう、私まで涙が出てくるじゃない。
「あら、完全に動かなくなったわ。死んだみたいね」
看護師は感情を込めず淡々と話す。私は溢れ出る涙を拭うこともなく大声で叫んだ。
「どうして、どうしてこうなっちゃったのよー!」
「お前のせいだろうが!!!」
四郎が思いっきりツッコんだ。
「いつもの習慣て凄いわ。ツッコめるところがあるとどんな状況でもツッコまずにはいられないのね」
とりあえず、わけのわからぬまま世直し旅は続くことになるのであった。
「四郎君が関西人だったとは知らなかったわ」
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