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第2章 新たな敵を倒せ
第26話 革命軍
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結局、敵のアジトに潜入させられることになった私です。
「いいか。もしピンチになったらこの笛を吹くんだ。この笛は超音波で遠くにいる私たちにも聞こえるようになっている。この音が聞こえたら私たちがすぐに助けに行くからな。わかっているとは思うがこれは最後の手段だ。私たちが行くと言うことはその場で戦いが始まってしまう。そうなると何のためのスパイ大作戦かわからなくなるからな」
って言ってましたけど、本当に遠くまで聞こえる笛なんて存在するのでしょうか? 絶対にないと思います。
でも物は試しですから吹いてみましょう。ピー!
ドドドド!
「大丈夫か!」
本当に来ました!
「こらリーサ! まだ入り口にすら到達してないだろうが!」
「だって・・・・」
「いいかリーサ。この笛は最後の手段だ。もうダメだって時にだけ吹くんだ。わかったな?」
「はい」
どうやら覚悟を決める時が来たようです。私はとても大きな扉に手を掛けました。ウッ! 全く開きません。鍵でもかかっているのかも知れません。どうしましょうか。
「頼もう!」
ちょっと古い言葉でしたね。でも、こう言いたくなるような雰囲気なんです。
私が扉の前でうろうろしていると。
「どちら様ですか?」
という声が聞こえてきました。まさかのインターフォンです。
「私はラスボスに恨みを持つ者です」
なまじ嘘ではありません。こんな危険なところにか弱き乙女を1人で送り込むのですから恨まれても仕方ないですよね?
「革命軍が結成されたと聞き仲間に入れてもらおうと思いやってきました」
「本当ですか! お入りください」
うまくいったようです。
暫くすると重そうな扉が開きました。中から小さめのモンスターが出てきて、
「どうぞこちらへ」
と案内されました。
案内された部屋は決して大きくはありません。魔王の間とは大違いです。部屋の中央にはこれまた決して大きいとは言えないモンスターが3匹ほど椅子に座っています。
「あなたのような同志を待っていたのです。こちらから勧誘せずとも自ら来てくれるなんて素晴らしい。是非革命を成功させましょう」
さて早速任務を遂行することにします。この3匹のモンスターの顔をミーニャさんに送ればOKです。私が目を閉じて念じるとテレパシーでミーニャさんに送るのだそうです。モンスターの顔をしっかりと覚え目を閉じて念じてみることにします。すると、
『よくやったリーサ。首謀者が誰か判明したぞ』
とミーニャさんの声が聞こえてきました。任務大成功のようです。
「ところでお嬢さんのレベルはおいくつですか?」
「はい魔法使いのレベル10です」
「は? 今なんて・・・・」
失言してしまいました。ここは正直に言ってはいけない場面です。
「いえ、大魔道士レベル100です」
「おおー!」
ちょっと大げさでしたでしょうか?
「これは心強い」
「あまり期待しないでください」
これは思いっきり正直な言葉です。
「あれ? 大魔道士と言うことはモンスターではなく人間?」
「あ! その・・・・えっと」
これまた失言です。人間だとばれてしまいました。モンスターにとって人間は敵です。その敵が仲間になるためにやってくるなんてあり得ないではないですか! これはとても不味いことになりそうです。どうしましょう?
「ごめんなさい。パーティーの仲間がラスボスに殺されたものですから」
咄嗟のいいわけですが、このいいわけはモンスターに通じるとは思えません。なにしろ人間はモンスターの敵ですから。
「人間でも全然いいですよ」
通じてしまいました。
「人間でもいいのでしょうか?」
「勿論ですよ。同じ目標を持つ同士ですから」
もしかしたらこのモンスターたちっていい人なのでしょうか? 人ではないですが。
「ありがとうごいざいます。とても嬉しいです」
このままミーニャさんを裏切って寝返ってしまいましょうか?
『おい、リーサ何か言ったか?』
ええーーー! 念じなくても私の気持ちは聞こえるみたいです!
『何でもありません。敵を騙すにはまず味方からと思いまして』
思いっきり苦しいいいわけですね。
『そうか。わかった』
これまた意外な展開です。簡単に信じてくれました。もしかしてミーニャさんて単純なのでしょうか? あ! 変なことを考えるとミーニャさんに伝わる可能性があります。気を付けなくては。
「ところでお嬢さん。お名前は何とおっしゃるのですか?」
「はい、リー・・・・」
本名は言わない方がいいですよね?
「リリアンです」
こういう可愛い名前になってみたかったんです。
「それは奇遇です。私もリリアンと言います」
「え? 男の方ですよね?」
「ええ、そうですよ」
さすが異世界です。私の知っている常識とは全く違った常識があるようです。
「お隣にいる方の名前は何とおっしゃるのでしううか?」
絶対に可愛い名前に決まってます。
「ルーナです」
やっぱり。
「すると、そちらの方も可愛いお名前ですか?」
「たぶん、この3人の中では一番可愛いと思います」
「そうですか。それで何とおっしゃるのですか?」
もう何を聞いても驚きませんから。
「ゴンザブローです」
「何でそうなるんですか!?」
思わず初対面の方にツッコんでしまいました。私はこういうキャラではないのですが。それにしても異世界って本当にわからない世界です。
「いいか。もしピンチになったらこの笛を吹くんだ。この笛は超音波で遠くにいる私たちにも聞こえるようになっている。この音が聞こえたら私たちがすぐに助けに行くからな。わかっているとは思うがこれは最後の手段だ。私たちが行くと言うことはその場で戦いが始まってしまう。そうなると何のためのスパイ大作戦かわからなくなるからな」
って言ってましたけど、本当に遠くまで聞こえる笛なんて存在するのでしょうか? 絶対にないと思います。
でも物は試しですから吹いてみましょう。ピー!
ドドドド!
「大丈夫か!」
本当に来ました!
「こらリーサ! まだ入り口にすら到達してないだろうが!」
「だって・・・・」
「いいかリーサ。この笛は最後の手段だ。もうダメだって時にだけ吹くんだ。わかったな?」
「はい」
どうやら覚悟を決める時が来たようです。私はとても大きな扉に手を掛けました。ウッ! 全く開きません。鍵でもかかっているのかも知れません。どうしましょうか。
「頼もう!」
ちょっと古い言葉でしたね。でも、こう言いたくなるような雰囲気なんです。
私が扉の前でうろうろしていると。
「どちら様ですか?」
という声が聞こえてきました。まさかのインターフォンです。
「私はラスボスに恨みを持つ者です」
なまじ嘘ではありません。こんな危険なところにか弱き乙女を1人で送り込むのですから恨まれても仕方ないですよね?
「革命軍が結成されたと聞き仲間に入れてもらおうと思いやってきました」
「本当ですか! お入りください」
うまくいったようです。
暫くすると重そうな扉が開きました。中から小さめのモンスターが出てきて、
「どうぞこちらへ」
と案内されました。
案内された部屋は決して大きくはありません。魔王の間とは大違いです。部屋の中央にはこれまた決して大きいとは言えないモンスターが3匹ほど椅子に座っています。
「あなたのような同志を待っていたのです。こちらから勧誘せずとも自ら来てくれるなんて素晴らしい。是非革命を成功させましょう」
さて早速任務を遂行することにします。この3匹のモンスターの顔をミーニャさんに送ればOKです。私が目を閉じて念じるとテレパシーでミーニャさんに送るのだそうです。モンスターの顔をしっかりと覚え目を閉じて念じてみることにします。すると、
『よくやったリーサ。首謀者が誰か判明したぞ』
とミーニャさんの声が聞こえてきました。任務大成功のようです。
「ところでお嬢さんのレベルはおいくつですか?」
「はい魔法使いのレベル10です」
「は? 今なんて・・・・」
失言してしまいました。ここは正直に言ってはいけない場面です。
「いえ、大魔道士レベル100です」
「おおー!」
ちょっと大げさでしたでしょうか?
「これは心強い」
「あまり期待しないでください」
これは思いっきり正直な言葉です。
「あれ? 大魔道士と言うことはモンスターではなく人間?」
「あ! その・・・・えっと」
これまた失言です。人間だとばれてしまいました。モンスターにとって人間は敵です。その敵が仲間になるためにやってくるなんてあり得ないではないですか! これはとても不味いことになりそうです。どうしましょう?
「ごめんなさい。パーティーの仲間がラスボスに殺されたものですから」
咄嗟のいいわけですが、このいいわけはモンスターに通じるとは思えません。なにしろ人間はモンスターの敵ですから。
「人間でも全然いいですよ」
通じてしまいました。
「人間でもいいのでしょうか?」
「勿論ですよ。同じ目標を持つ同士ですから」
もしかしたらこのモンスターたちっていい人なのでしょうか? 人ではないですが。
「ありがとうごいざいます。とても嬉しいです」
このままミーニャさんを裏切って寝返ってしまいましょうか?
『おい、リーサ何か言ったか?』
ええーーー! 念じなくても私の気持ちは聞こえるみたいです!
『何でもありません。敵を騙すにはまず味方からと思いまして』
思いっきり苦しいいいわけですね。
『そうか。わかった』
これまた意外な展開です。簡単に信じてくれました。もしかしてミーニャさんて単純なのでしょうか? あ! 変なことを考えるとミーニャさんに伝わる可能性があります。気を付けなくては。
「ところでお嬢さん。お名前は何とおっしゃるのですか?」
「はい、リー・・・・」
本名は言わない方がいいですよね?
「リリアンです」
こういう可愛い名前になってみたかったんです。
「それは奇遇です。私もリリアンと言います」
「え? 男の方ですよね?」
「ええ、そうですよ」
さすが異世界です。私の知っている常識とは全く違った常識があるようです。
「お隣にいる方の名前は何とおっしゃるのでしううか?」
絶対に可愛い名前に決まってます。
「ルーナです」
やっぱり。
「すると、そちらの方も可愛いお名前ですか?」
「たぶん、この3人の中では一番可愛いと思います」
「そうですか。それで何とおっしゃるのですか?」
もう何を聞いても驚きませんから。
「ゴンザブローです」
「何でそうなるんですか!?」
思わず初対面の方にツッコんでしまいました。私はこういうキャラではないのですが。それにしても異世界って本当にわからない世界です。
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