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第1章 運命の出会い

第18話 ドラゴンの森

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 何だかとんでもない場所に着てしまいました。植物は全く生えていませんし、あちらこちらからドラゴンの鳴き声が聞こえてきます。更に地面の割れ目からは溶岩のような物まで見えます。

「あのう、つかぬ事を伺いますがここはどこでしょうか?」
私は恐る恐るミーニャさんに聞いてみます。
「ああドラゴンの森だ」
「森と言われましても木は全く生えていませんが」
「ファイヤードラゴンが全て焼き払ってしまったからな」

 やはりまともな場所ではありませんでした。
「たくさんのドラゴンがいるみたいですが大丈夫ですよね?」
「当たり前だ」
「そうですよね。ミーニャさんが一緒ですもんね」
ラスボスのミーニャさんと一緒なのですからドラゴンに襲われても安心なはずです。

「ただ・・・・」                            
「ただ? ただ何ですか?」
私は焦って大きな声で聞いてしまいます。
「ここに生息するドラゴンは非常に知能が低いから私がラスボスだと言うことを知らない可能性がある」
「えーーー!」

 私は思わずミーニャさんの後ろに隠れました。
「慌てるな。こんな連中に負ける私ではない」
「そうですよね」
ほっとして胸を撫でます。

「ただ」
「ただ何ですか? 何なんですか!?」
私はミーニャさんの背中にしがみつきます。
「私は本来氷属性なので火に弱いんだ」
「ええーーー!!!」
「狼狽えるな。冗談だ」
「心臓に悪い冗談は止めてください!」
「ん? 何か言ったか?」
「いえ何も言ってません」
思わずラスボスのミーニャさんに逆らってしまいました。

 私は完全にミーニャさんに隠れながら歩きます。あちらこちらでドラゴンが睨んでいる気がするのは気のせいでしょうか?
「ところでミーニャさん。どうしてこのようなところを通ったのですか?」
「近道だからな」
「遠回りしてもいいです!」
「たくさん歩きたくないだろ?」
「たくさん歩きたいです!」
さっき反省したばかりですが、また命がけのツッコミをしてしまいました。私って生粋の関西人だったのでしょうか?

 その時、最も恐れていた事態が私たちを襲います。1匹のファイヤードラゴンが私たちに襲いかかってきました。
「キャー!!」
もうダメです! 私は思わず天を仰ぎます。このドラゴンはとても大きい上に強そうです。どうしてこんな時に限ってミーニャさんの周りにいるドラゴンたちはいないのでしょうか?

「ほれ」
ミーニャさんが小さく手を振るとファイヤードラゴンは一瞬で凍り付いてしまいました。ミーニャさんて本当に強かったんですね。

 でもこれでミーニャさんには真剣逆らってはいけないことが証明されてしまいました。私の人生はどうなってしまうのでしょうか?
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