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第1章 運命の出会い
第15話 やはりな
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どうもリーサの様子がおかしい。なんか私を避けているというか、よそよそしいというか。何があったというのだ?
「おい、レインボードラゴン」
「は、お呼びでしょうか?」
「どうもリーサの様子がおかしいのだ。原因をそっと探ってくれ」
「わかりました」
そう言い残すとレインボードラゴンは私の元から去って行った。恐らく見つからぬように陰から様子を覗うのだろう。
「キャー!」
「どうしたリーサ!」
「窓の外から大きなドラゴンが私を見つめています」
タタタタタ!
「レインボードラゴン!」
「は、ミーニャ様!」
「そっと探れと言ったのだ! もろに見つかってどうする?」
「しかしミーニャ様。この大きな体ではどこに隠れても見つかってしまいます」
「かくれんぼ下手くそか!」
どうやら人選を間違えたようだ。確かに巨大なドラゴンでは姿を隠すのは難しそうだ。
「おい、レインボードラゴンスペシャル」
「は、お呼びでしょうか?」
「どうもリーサの様子がおかしいのだ。原因をそっと探ってくれ」
「・・・・・・」
「どうした?」
「あのう・・・・」
「何だ? 早く言え!」
「わたくしレインボードラゴンより体が大きいのですが・・・・」
「・・・・そうだったな」
どいつもこいつも役に立たん奴ばかりだ。しかたない。私が自ら探ることにするか。
「リーサ」
「はい、何でございましょうか?」
やはりおかしい。こんな敬語今まで使っていなかったからな。
「この頃私に対してよそよそしいがどうかしたのか?」
「そ、そんなことはございませんです」
「今までそんな話し方ではなかったぞ」
「そんなことはありませぬわ」
うむ。やや声が震えているな。どういうことだ? まさか私の正体がばれたのか?
「リーサ」
「はい!」
「リーサは私の正体を知っているのか?」
「し、し、し、知りませぬであります」
これは知っている可能性が高いな。さてどうしたものか。
ジー。取り敢えず眺めてみた。
「ひええ!」
「私が怖いのか?」
「そんなことはありませんです。はい」
ジー。今度は睨んでみた。
「ごめんなさーい! どうかお許しください! 私を食べても美味しくないです!」
「私はドラゴンか!」
この様子だと確実に私の正体に気付いているな。ならば。
「私の正体を言って見ろ」
「ひえええええ!」
「知っているんだろ? いいから言って見ろ」
「そんなこと言われても困ります」
「なぜだ?」
「いえ別に深い意味はありませんであります」
「嘘をつくと後悔することになるが」
「はい! 知ってしまいました」
「ほお知っているんだ?」
「ごめんなさーい」
「リーサ」
「はい!!」
「どうだ。私の仲間にならないか? そうしたら世界の半分をお前にやろう」
「やっぱりラスボスでした!!!」
問題はこれからどうやって元のような関係に戻していくかだな?
こうしてミーニャは不可能に近い計画を練るのであった。
「おい、レインボードラゴン」
「は、お呼びでしょうか?」
「どうもリーサの様子がおかしいのだ。原因をそっと探ってくれ」
「わかりました」
そう言い残すとレインボードラゴンは私の元から去って行った。恐らく見つからぬように陰から様子を覗うのだろう。
「キャー!」
「どうしたリーサ!」
「窓の外から大きなドラゴンが私を見つめています」
タタタタタ!
「レインボードラゴン!」
「は、ミーニャ様!」
「そっと探れと言ったのだ! もろに見つかってどうする?」
「しかしミーニャ様。この大きな体ではどこに隠れても見つかってしまいます」
「かくれんぼ下手くそか!」
どうやら人選を間違えたようだ。確かに巨大なドラゴンでは姿を隠すのは難しそうだ。
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「・・・・・・」
「どうした?」
「あのう・・・・」
「何だ? 早く言え!」
「わたくしレインボードラゴンより体が大きいのですが・・・・」
「・・・・そうだったな」
どいつもこいつも役に立たん奴ばかりだ。しかたない。私が自ら探ることにするか。
「リーサ」
「はい、何でございましょうか?」
やはりおかしい。こんな敬語今まで使っていなかったからな。
「この頃私に対してよそよそしいがどうかしたのか?」
「そ、そんなことはございませんです」
「今までそんな話し方ではなかったぞ」
「そんなことはありませぬわ」
うむ。やや声が震えているな。どういうことだ? まさか私の正体がばれたのか?
「リーサ」
「はい!」
「リーサは私の正体を知っているのか?」
「し、し、し、知りませぬであります」
これは知っている可能性が高いな。さてどうしたものか。
ジー。取り敢えず眺めてみた。
「ひええ!」
「私が怖いのか?」
「そんなことはありませんです。はい」
ジー。今度は睨んでみた。
「ごめんなさーい! どうかお許しください! 私を食べても美味しくないです!」
「私はドラゴンか!」
この様子だと確実に私の正体に気付いているな。ならば。
「私の正体を言って見ろ」
「ひえええええ!」
「知っているんだろ? いいから言って見ろ」
「そんなこと言われても困ります」
「なぜだ?」
「いえ別に深い意味はありませんであります」
「嘘をつくと後悔することになるが」
「はい! 知ってしまいました」
「ほお知っているんだ?」
「ごめんなさーい」
「リーサ」
「はい!!」
「どうだ。私の仲間にならないか? そうしたら世界の半分をお前にやろう」
「やっぱりラスボスでした!!!」
問題はこれからどうやって元のような関係に戻していくかだな?
こうしてミーニャは不可能に近い計画を練るのであった。
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