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第1章 運命の出会い
第10話 命有っての物種
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私の目の前にとても熱そうなモンスターがいます。
「さあ、リーサ。次はこのモンスターを倒しなさい。炎系のモンスター、レッドファイヤーよ。熱そうに見えるけど大したことはないわ。たかが4000度の炎で攻撃してくるだけだ」
「絶対に丸焦げになるパターンですよね?」
全身炎で覆われたモンスターは今にも私に炎攻撃を仕掛けようとしています。こうなったらダメ元で得意魔法を仕掛けるしかありません。
「オイルシャワー!」
ボー! 私が繰り出した渾身の魔法は効果がないようです。むしろ炎が増したような。
「もしかしてリーサってバカなのか?」
「ピンチになるとパニックになるタイプです」
とにかくピンチが確実に増してしまったようです。どうしましょ? レッドファイヤーが大きく息を吸い込みました。4000度で攻撃されてしまいます!
「キャー! あれ? 熱くありません」
「キャーとか言って相手から目をそらしたら確実にやられるじゃないか」
「私どうなったのですか?」
よく見るとレッドファイヤーが固まって動かなくなっています。
「どうして?」
「私が魔法で動きを止めた。止まってる相手なら勝てるだろう? やってみな?」
「はい。ライスシャワー!」
パチパチパチ。あれれ? ポン菓子みたいなのが飛び散っています。
「お腹が空いてるのか?」
「いえ、大丈夫です」
「だったらもう少し攻撃力の高い魔法を使いな」
「はい、ウォーターシャワー」
ジュー。火には水で合ってますよね? でも私の渾身の魔法はいとも簡単に蒸発してしまいました。
「仕方ないね。魔法ってのはこうやって使うものさ。よく見ておきな」
ミーニャさんが魔法を唱えると一瞬でレッドファイヤーが消え去ってしまいました。凄いです。この人って一体何者なんでしょう。
「よし、次はあのモンスターにしようか」
まだ戦うんですか? でも今度のモンスターは小さいですね。空に浮かぶ雲の小型版で可愛らしい目が付いています。
「このモンスターはプチイカズチンと言う雷系のモンスターだ。これならリーサでも勝てるだろう。ただ時々強力な電気系の攻撃を仕掛けてくる時があるから気を付けろ」
「強力ですか?」
「大したことはない。たかが1000万ボルトの電流で攻撃してくるだけだ。みんなに人気の黄色い鼠系モンスターの100倍だが気にするな」
「ひえええええ!」
ダメです。このままでは私は殺されてしまいます。何とかミーニャさんから逃げないと行けません。どうして逃げましょう?
この後もとんでもないモンスターと戦わされた私はボロボロになって今日の宿に入りました。
「ほお、人間達はこんな所に泊まるのか?」
「ミーニャさんは人間じゃないんですか?」
「もちろん人間だが下々の生活は初めてだ」
やはり只者ではないようです。大金持ちのお嬢さんなのでしょうか? だったらもっと高級な宿に泊めて欲しいです。私は下々の見本のような存在ですので。
「何だこのベッドは床に寝るのと変わらないわね?」
「今日のベッドは比較的いい方ですけど」
「そうか。なかなか苦労しているのだな」
「下々の代表ですから」
ミーニャさんは私の思い切った自虐ギャグに見向きもしないで部屋をキョロキョロ見て回っています。何でもない宿が珍しいのでしょうか?
「それにしてもお腹が空いてきたわね」
ミーニャさんは突然ベルを出したかと思うとそれを鳴らし始めました。
「誰かおらぬか? 食事を持って参れ」
ここは木賃宿。当然誰も来ません。知らないのでしょうか?
ドドドドドー! とんでもない数のモンスターが凄いスピードでやって来ました。はっきり言ってやばいです。
「ラスボ・・・・」
ボカン! モンスターが頭を抱えて蹲っています。
「ここではミーニャと呼べ!」
「はい、失礼いたしました」
とてもとても強そうなモンスターが土下座をしています。もうわけがわかりません。やはり早く逃げ出した方がいいみたいです。
「さあ、リーサ。次はこのモンスターを倒しなさい。炎系のモンスター、レッドファイヤーよ。熱そうに見えるけど大したことはないわ。たかが4000度の炎で攻撃してくるだけだ」
「絶対に丸焦げになるパターンですよね?」
全身炎で覆われたモンスターは今にも私に炎攻撃を仕掛けようとしています。こうなったらダメ元で得意魔法を仕掛けるしかありません。
「オイルシャワー!」
ボー! 私が繰り出した渾身の魔法は効果がないようです。むしろ炎が増したような。
「もしかしてリーサってバカなのか?」
「ピンチになるとパニックになるタイプです」
とにかくピンチが確実に増してしまったようです。どうしましょ? レッドファイヤーが大きく息を吸い込みました。4000度で攻撃されてしまいます!
「キャー! あれ? 熱くありません」
「キャーとか言って相手から目をそらしたら確実にやられるじゃないか」
「私どうなったのですか?」
よく見るとレッドファイヤーが固まって動かなくなっています。
「どうして?」
「私が魔法で動きを止めた。止まってる相手なら勝てるだろう? やってみな?」
「はい。ライスシャワー!」
パチパチパチ。あれれ? ポン菓子みたいなのが飛び散っています。
「お腹が空いてるのか?」
「いえ、大丈夫です」
「だったらもう少し攻撃力の高い魔法を使いな」
「はい、ウォーターシャワー」
ジュー。火には水で合ってますよね? でも私の渾身の魔法はいとも簡単に蒸発してしまいました。
「仕方ないね。魔法ってのはこうやって使うものさ。よく見ておきな」
ミーニャさんが魔法を唱えると一瞬でレッドファイヤーが消え去ってしまいました。凄いです。この人って一体何者なんでしょう。
「よし、次はあのモンスターにしようか」
まだ戦うんですか? でも今度のモンスターは小さいですね。空に浮かぶ雲の小型版で可愛らしい目が付いています。
「このモンスターはプチイカズチンと言う雷系のモンスターだ。これならリーサでも勝てるだろう。ただ時々強力な電気系の攻撃を仕掛けてくる時があるから気を付けろ」
「強力ですか?」
「大したことはない。たかが1000万ボルトの電流で攻撃してくるだけだ。みんなに人気の黄色い鼠系モンスターの100倍だが気にするな」
「ひえええええ!」
ダメです。このままでは私は殺されてしまいます。何とかミーニャさんから逃げないと行けません。どうして逃げましょう?
この後もとんでもないモンスターと戦わされた私はボロボロになって今日の宿に入りました。
「ほお、人間達はこんな所に泊まるのか?」
「ミーニャさんは人間じゃないんですか?」
「もちろん人間だが下々の生活は初めてだ」
やはり只者ではないようです。大金持ちのお嬢さんなのでしょうか? だったらもっと高級な宿に泊めて欲しいです。私は下々の見本のような存在ですので。
「何だこのベッドは床に寝るのと変わらないわね?」
「今日のベッドは比較的いい方ですけど」
「そうか。なかなか苦労しているのだな」
「下々の代表ですから」
ミーニャさんは私の思い切った自虐ギャグに見向きもしないで部屋をキョロキョロ見て回っています。何でもない宿が珍しいのでしょうか?
「それにしてもお腹が空いてきたわね」
ミーニャさんは突然ベルを出したかと思うとそれを鳴らし始めました。
「誰かおらぬか? 食事を持って参れ」
ここは木賃宿。当然誰も来ません。知らないのでしょうか?
ドドドドドー! とんでもない数のモンスターが凄いスピードでやって来ました。はっきり言ってやばいです。
「ラスボ・・・・」
ボカン! モンスターが頭を抱えて蹲っています。
「ここではミーニャと呼べ!」
「はい、失礼いたしました」
とてもとても強そうなモンスターが土下座をしています。もうわけがわかりません。やはり早く逃げ出した方がいいみたいです。
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