上 下
58 / 62

第58話「レイの子種を欲しがってる」

しおりを挟む
 やべぇ、今何が起こってるんだ……


 段階が早すぎて全てについていけないので、

「俺、未だにこんなの幸せすぎて夢なんじゃないかって思ってる」


 レイの衣装を握りしめ、火を噴くほど恥ずかしいことを言う。

 段階が早すぎてついていけないにしても、それでもレイとずっと一緒にいれるってことは分かった。


 【何を言っている、本当にカワイイヤツだな、エダは】と、レイの声が聞こえてきたため嬉しくて抱きついた。レイの香りが俺の鼻の奥をくすぐる。なんだか体の芯が熱くなってきたような気がする。

「…………っ、う、あ……!?」

 『なんだか体の芯が熱い』なんて、緩いことを思っていたけれど、どんどん火照りはヒートアップしていた。


「おい、エダ、大丈夫か。私の部屋で少し休もう」

「……ん、く、レイ、ごめん……」


 華奢な身体のレイから抱きかかえられ、広いふかふかのベッドに降ろされた。汗が出て止まらない。


「衣装、脱がすからな」


 苦しい。レイから触れられる箇所が熱くて熱くてたまらない。火照りが止まない。


 レイは強引に俺の身体から身につけていた衣装を脱がせ他後、レイ自身も衣装を脱いだ。俺とレイは股間に当てられている分厚い布きれ一枚になり、その布もそっと外し、全裸で見せ合っている状態になってしまった。


 レイの股間はもう元気に反り立っていて、ビクビクと、俺に触って欲しそうに反応している。先端からもう駅が滲み出ていて、レイのモノは凄く美味しそうだ。


 静かに手を伸ばすと、レイは「私がエダに奉仕する。動くな、余計ツラくなるぞ」俺の身体を心配してくれた。


 レイが俺に触ってくれるなんて、想像すると、頭が真っ白になりそうだ。


「…………はあ、エダのこれは発情期だ。以前、初めてエダを抱いた時と同じ匂いを感じる。エダの匂いに頭の中が支配されそうだ。行為が激しくなるかもしれないが構わないか?」

「ん、あっ、大丈夫だ…………」


 まだ触れられてもいないのに、レイの声だけで果ててしまいそうになる。レイはそんな俺の状態を察し、「少しまっててくれ」と、部屋着を身に着けて出て行ってしまった。


 俺一人をなんでこの状態で放置すんだよ、バカ……!!

 この興奮のせいか分からないが、レイの心の声が全然聞こえてこねぇし……!

 あーも、一回スッキリしなきゃ、頭の中がめちゃめちゃになる。股間に手を伸ばした時、レイの部屋のドアがガチャッと音を立てて開いた。

 俺が買い込んでいた大人の玩具を、レイは両手に持って戻ってきた。

「そんな……いきなり、それ、使うのか?」

「エダがツラそうだからな。これだったら色んな箇所に刺激が届くだろ?」

「ん、なんでもいいから、早く奥の疼くの、なんとかしてくれ…………」

 ちくしょう、発情期って、こんなに心の余裕がないのかよ……

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

神子ですか? いいえ、GMです。でも聖王に溺愛されるのは想定外です!

楢山幕府
BL
ゲーム会社で働く主人公は、新しくNPCの中の人として仕事することに。 全ステータスMAXのチート仕様で、宗教国家の神子になったのはいいものの、迎えてくれた聖王は無愛想な上、威圧的で!? なのに相手からの好感度はMAXって、どういうことですか!? 表示バグかと思ったら、バグでもないようで??? ――気づいたときには、ログアウトできなくなっていた。 聖王派と王兄派の対立。 神子を取り巻く環境は、必ずしも平穏とは言い難く……。 それでも神子として生きることを決めた主人公と、彼を溺愛する聖王のあまあまなお話。 第8回BL小説大賞にエントリーしました。受賞された方々、おめでとうございます!そしてみなさま、お疲れ様でした。

【完結】ぎゅって抱っこして

かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。 でも、頼れる者は誰もいない。 自分で頑張らなきゃ。 本気なら何でもできるはず。 でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。

魔憑きの神子に最強聖騎士の純愛を

瀬々らぎ凛
BL
- - -あらすじ- - -  エルドラード王国の神子ユアン・ルシェルツは、大いにワケアリの自他ともに認める役立たず神子だ。魔力が枯渇して治癒魔法は使えないし、コミュ力が壊滅的ゆえ人間関係には難しかない。神子の仕事を全うして周囲に認められたくても、肝心の魔力はなんと魔物との契約により《他人から愛されないと溜まらない》という条件付きだ。完全に詰んでいる。今日も絶賛、嫌われ、疎まれ、悪口を言われ、友だちもなく孤独な中ひとり、それでも彼なりに足掻いていた。  さて、ここに王国最強の聖騎士が現れたらどうなるだろう? その名はヴィクト・シュトラーゼ。聖騎士というのは魔物を倒すことのできる聖属性魔法を扱う騎士のことで、この男、魔物殲滅を優先するあまり仲間に迷惑をかけ、謹慎処分としてユアンの近衛騎士をするよう命じられたのだった。  ヴィクトが一日でも早く隊に復帰するには、ユアンがきっちり仕事をこなすようにならなくてはならない。だからヴィクトはユアンに協力を申し出た。そしてユアンはヴィクトに人付き合いというものを教えてもらいながら、魔力を溜めるために奔走を始める。  やがて二人は互いに惹かれ合った。ユアンはヴィクトの頼もしさや誠実さに、ヴィクトはユアンの素直さやひた向きさに。だけれどもユアンは気付いてしまった。この体の中には魔物が棲んでいる。ヴィクトは魔物を心の底から憎み、一匹残らず殲滅したいと願って生きている。  ――あぁ、僕が初めて好きになった人は、僕を殺す運命にある人だった。 ------------ 攻め ヴィクト・シュトラーゼ (23) 【魔物殲滅に命を懸ける王国最強花形聖騎士 / チャラく見えて一途 / 男前美形 】 × 受け ユアン・ルシェルツ (19) 【自身に憑いた魔物の力を借りて治癒魔法を施す神子 / かわいい系美少年 / とにかく健気 】  ◆愛に始まり愛に終わる、ドラマチックな純ファンタジーラブストーリーです!  ◆ありがたいことに 2022年角川ルビー小説大賞、B評価(最終選考)をいただきました。   どうか皆さま、ユアンとヴィクトの二人を、愛してやってください。   よろしくお願いいたします。

【完結】健康な身体に成り代わったので異世界を満喫します。

白(しろ)
BL
神様曰く、これはお節介らしい。 僕の身体は運が悪くとても脆く出来ていた。心臓の部分が。だからそろそろダメかもな、なんて思っていたある日の夢で僕は健康な身体を手に入れていた。 けれどそれは僕の身体じゃなくて、まるで天使のように綺麗な顔をした人の身体だった。 どうせ夢だ、すぐに覚めると思っていたのに夢は覚めない。それどころか感じる全てがリアルで、もしかしてこれは現実なのかもしれないと有り得ない考えに及んだとき、頭に鈴の音が響いた。 「お節介を焼くことにした。なに心配することはない。ただ、成り代わるだけさ。お前が欲しくて堪らなかった身体に」 神様らしき人の差配で、僕は僕じゃない人物として生きることになった。 これは健康な身体を手に入れた僕が、好きなように生きていくお話。 本編は三人称です。 R−18に該当するページには※を付けます。 毎日20時更新 登場人物 ラファエル・ローデン 金髪青眼の美青年。無邪気であどけなくもあるが無鉄砲で好奇心旺盛。 ある日人が変わったように活発になったことで親しい人たちを戸惑わせた。今では受け入れられている。 首筋で脈を取るのがクセ。 アルフレッド 茶髪に赤目の迫力ある男前苦労人。ラファエルの友人であり相棒。 剣の腕が立ち騎士団への入団を強く望まれていたが縛り付けられるのを嫌う性格な為断った。 神様 ガラが悪い大男。  

いつの間にか後輩に外堀を埋められていました

BL
2×××年。同性婚が認められて10年が経った現在。 後輩からいきなりプロポーズをされて....? あれ、俺たち付き合ってなかったよね? わんこ(を装った狼)イケメン×お人よし無自覚美人 続編更新中! 結婚して五年後のお話です。 妊娠、出産、育児。たくさん悩んでぶつかって、成長していく様子を見届けていただけたらと思います!

【R18】黒曜帝の甘い檻

古森きり
BL
巨大な帝国があった。 そしてヒオリは、その帝国の一部となった小国辺境伯の子息。 本来ならば『人質』としての価値が著しく低いヒオリのもとに、皇帝は毎夜通う。 それはどんな意味なのか。 そして、どうして最後までヒオリを抱いていかないのか。 その檻はどんどん甘く、蕩けるようにヒオリを捕らえて離さなくなっていく。 小説家になろう様【ムーンライトノベルズ(BL)】に先行掲載(ただし読み直しはしてない。アルファポリス版は一応確認と改稿してあります)

【完結】冷血孤高と噂に聞く竜人は、俺の前じゃどうも言動が伴わない様子。

N2O
BL
愛想皆無の竜人 × 竜の言葉がわかる人間 ファンタジーしてます。 攻めが出てくるのは中盤から。 結局執着を抑えられなくなっちゃう竜人の話です。 表紙絵 ⇨ろくずやこ 様 X(@Us4kBPHU0m63101) 挿絵『0 琥』 ⇨からさね 様 X (@karasane03) 挿絵『34 森』 ⇨くすなし 様 X(@cuth_masi) ◎独自設定、ご都合主義、素人作品です。

運悪く放課後に屯してる不良たちと一緒に転移に巻き込まれた俺、到底馴染めそうにないのでソロで無双する事に決めました。~なのに何故かついて来る…

こまの ととと
BL
『申し訳ございませんが、皆様には今からこちらへと来て頂きます。強制となってしまった事、改めて非礼申し上げます』  ある日、教室中に響いた声だ。  ……この言い方には語弊があった。  正確には、頭の中に響いた声だ。何故なら、耳から聞こえて来た感覚は無く、直接頭を揺らされたという感覚に襲われたからだ。  テレパシーというものが実際にあったなら、確かにこういうものなのかも知れない。  問題はいくつかあるが、最大の問題は……俺はただその教室近くの廊下を歩いていただけという事だ。 *当作品はカクヨム様でも掲載しております。

処理中です...