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6-7 不撓導舟の我儘
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数日後の放課後、対策もとい準備を終えたオレと里霧は、生徒会室で密かにその時を待っていた。
「おつかれ~、俺~!」
活発な労いの言葉を口にしたと思いきや、自分を労う言葉を叫び、生徒会室の扉を開け放ったのは、究極の八方美人、厳見春介だった。
「自分に言うなよ……」
せめてオレたちに向けてくれよ。
建前でいいからさ。
呆れながら、何故だかテンションの高い厳見に冷たい視線を送ったところで、今日の本題に入るとしよう。
「それで厳見の方は、もう準備はできたのか?」
「そりゃあ、もう当然だ。『おつかれ~俺~!』とか言っておいて、まだ終わってなかったらそれこそ、なに言ってんだって話だ。もちろん俺の仕事は終わってるよ」
俺もそんなに馬鹿じゃない、なんて言って、肩をすくめる厳見。
人がいる前で、自分に労いの言葉を送っている時点で馬鹿野郎ではあるのだが。
「それに、今回の事態は多少なりとも、俺にも責任があるからな」
自責の念を示すかのような口調で厳見は続けた。
「これだけ広い交友関係を築いていながら、里霧やその他が陥っていた問題、送波の裏の顔に全くと言っていいほど気が付かなかった。もっと早く気がついていたら、こうはならなかった」
特段、表情が暗かったわけではなかったが、言葉に自戒を込めているよでもあった。
「だから、できることならなんでも手伝うよ」
一拍置くと、これまでの空気を断ち切るように、厳見は体の正面で手を打った。
「さて、それじゃあ本題だ。導舟から頼まれていたことは、拘崎沙莉と里霧有耶を一対一で話せるように誘導すること。場所はどこでも良かったんだろ?」
「人が来なければ場所はどこでもいいらしい」
里霧に目配せすると、問題ないと頷いてみせた。
このことについて、事前に訊いてみたところ、「場所がどうこう言ってられない、やらなきゃいけないならやるしかない」とのことだった。
随分と肝が座っている。
「という要望を受けて、考え抜いたワタクシ厳見春介は、舌戦の地を図書館棟に決定いたしました!」
パチパチパチ~、という拍手の効果音が入ってそうなテンション感だ。
図書館棟か。
うちの学校の生徒数は全国でも有数であるがゆえに、どこへ行っても人目に触れる可能性は非常に高い。人気のない場所ですら、穴場として活用している生徒が居座っていることが常なのだ。
学校中を探せば、誰もいない場所もあるだろうが、それでも、拘崎と里霧はその場所で舌戦を繰り広げることがほぼ確定している今では、屋外よりも、屋内の方が適している。
しかも、屋内の中でも防音設備が整っている図書館棟であれば、音漏れがすることなど万に一つもありえない。
環境だけで言えば、最適だと思うが……。
「図書館棟は人こそ少ないが、数人は絶対にいるだろ、大丈夫か?」
満員御礼でこそないものの、図書館棟には絶えず人が訪れている。
数名の読書家たちが毎日のように足繁く通っているのだ。
人が来ないことが条件としてあるわけだが、来客のリスクはないのだろうか。
「ああ。そこについては染屋の方に予め言ってある。各階にある入口すべてに『本日清掃作業中』って看板立ててもらって、事前に封鎖してもらってる」
まさかのパワープレイで解決していた。
染屋もよくこの案に乗ったな……。
「ただ、仮にも清掃作業を謳ってるんで、全てが終わり次第、清掃を手伝うことが条件」
「もしかしてだけど、まさかとは思うんだけど、上から下まで全部……じゃないよね?」
戦々恐々としながら訊ねた里霧に影響されて、オレもかつてない危機感を覚えた。
本当にそうなのか。
もし、そうだったら――、
「う~ん……ごめん☆」
終わった……。
セリフの末尾に星つけんな。
週末が終末になってしまうことを予見して、天を仰ぎ、虚空を見つめる二人とそれを見て、指を差して笑う厳見。
天国と地獄。
使える場所を用意してくれ、とは言ったものの、そんな特大の爆弾を抱えてこいなんて言った覚えはないぞ。どうしてくれるんだ……。
試写会のときも面倒な手続き踏んだのに、それとは比べものにならない対価が必要になるとは……、おのれ厳見。
「ひとまず俺のやれることはここまでだ。あとは健闘を祈るとするよ」
じゃあ、また後で――厳見はそう言うと、踵を返して生徒会室を後にした。
オレが厳見に頼んだことは、場所の確保だけではない。
オレが頼んだもう一つの仕事を片付けるために、厳見は生徒会室を早々に去り、向かっていったんだろう。
「それで、不撓はどうするの?」
備え付けのソファに座っている里霧は、持参してきたチョコレートを頬張りながら、そんなことを訊いてきた。
机の上に小分けにされたチョコレートが錬成されている。
ついさっきまでそんなものなかったのに、いつの間に両手を合わせていたのだろう。
机を構成する木材が等価交換されていないか確認しつつ、オレは里霧の問いに答える。
「付いていきたいところだが、オレは生徒会でやることがあるから、図書館棟の方には行けないな。ここまで出しゃばっておいてなんだが、里霧一人で行ってもらうことになる」
申し訳ないことこの上ないが、オレが行ってもやれることはないだろう。
できることがあるとするなら、見守ることくらいだが、その役目は染屋愛歌と、厳見春介にに任せてある。
図書館棟の番人であるところの染屋なら、何か問題が起こっても場を制することは容易だろう。染屋が目を光らせてくれるなら、心配はない。
厳見は……、二人のサンドバックにでもなってもらおう。
「うん、わかった」
軽快な声音とともに、里霧はソファから飛び跳ねて立ち上がる。
「そろそろ向かった方がいいだろうから、私、行ってくるよ」
彼女は――里霧有耶は、拘崎沙莉とぶつかり合う覚悟がもう既にできていたらしい。
先日まで抱えていた悲壮感や不安感、そういった負のイメージが払拭されているのは表情を見れば明らかだ。あやふやだった意思が明確になっている。
「そうだ、最後に一つ」
ドアノブに手をかけて、図書館棟へ向かおうとする里霧の背中をオレは引き止めた。
「オレは里霧有耶の味方だ。もしもこの先、失敗したとしても、オレが一緒になって悩んで考えて、落としどころを見つけ出して、解決してやる」
本来、こんなことを言うべきではないのかもしれない。
これから挑もうとしている者に対して、失敗したときのことを考えさせるのは、決して褒められた行動でもなければ、称賛されるべき言動でもなかったかもしれない。
ただ、やることなすこと裏目に出続けた彼女にとって、行動するというのはどうしたって失敗のイメージが頭を過ぎってしまうだろう。失敗し続けてきたという足枷を外すためには、どうしても心の保険が必要なのだ。思い切った行動をするための保険は馬鹿にできないし、火事場の馬鹿力に成り得る。
「だから、後先なんて考えないで、自分がどう思って、どうしたいかを拘崎に伝えてくればいい」
その結果がどうであれ、里霧の中で一旦の区切りはつくだろう。
「ふ……ふふふ」
肩をひくつかせ、笑いを堪えている様子の里霧。
あれ……、オレなんか変なこと言ったか?
いまのシーン、割とカッコイイことを言ったはずなのでは?
自分の発言を振り返ってみるが、やはり、おかしな要素は見当たらない。カッコいい云々は置いておくにしても、激励の言葉には変わりなかったはずだ。
今夜あたりベットの上で、独り悶える可能性を否定できないところが恐ろしいが、いまは忘れておくことにしよう。そうしておこう。そっとしておこう。
里霧はひとしきり笑った後、わざとらしく深呼吸をしている。
両手を広げて、背筋を伸ばして丸めてすーはーと、そんな典型的な深呼吸。
それほどまで、過度に緊張するのも十分理解できる。
少し過剰な表現かもしれないが、彼女は――里霧有耶がこれから向かうのは、謂わば戦場だ。血を流すようなことは……、さすがにないとは思うが、血を流さなければ戦場でないとは言い切れないだろう。お互いの主張を通すための舌戦も立派な戦だ。
里霧は自分の意見を主張したとしても、対立してでも押し通そうとはしてこなかった。対立を回避して、別のアプローチで解決を目指した里霧にとってみれば、今日、初めて友達と対立することになる。緊張するなと言う方が無理な話だ。
なんか、「つい先日、不撓と里霧って対立してなかった?」というツッコミが入りそうな気もするが、第一ホールでの出来事は……あれについてはノーカンだ。
本件に関する質疑応答は一切行いません。
心の内で黙秘権を行使しつつ、オレは里霧の手を見遣る。
「……」
その指先は、確かに震えていた。
「それじゃあ、今度こそ行ってく――」
「その前に、最後にもう一つ」
「さっきも最後って言ってたよね⁉」
「第二弾だ」
「最後に第二弾はないわよ!」
「新終章後編 真・最終回改くらいまでなら最後だ!」
里霧は諦めたように肩を落として、半目でこちらに視線をやった。
「それで、なに?」
そして、腕を組み、眉をひそめる里霧。
「とっておきの秘策を教えてやろう」
「秘策?」
「そう、秘策だ。しかも練習はいらないし、即日即実践できる」
人によっては練習がいるかもしれないが、里霧には必要ないだろう。
その秘策は――、
「笑顔だ」
「は?」
「笑顔だ!」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
年始には完結していたのですが、投稿するのを忘れていました。
本日中にエピローグまで上がります。
「おつかれ~、俺~!」
活発な労いの言葉を口にしたと思いきや、自分を労う言葉を叫び、生徒会室の扉を開け放ったのは、究極の八方美人、厳見春介だった。
「自分に言うなよ……」
せめてオレたちに向けてくれよ。
建前でいいからさ。
呆れながら、何故だかテンションの高い厳見に冷たい視線を送ったところで、今日の本題に入るとしよう。
「それで厳見の方は、もう準備はできたのか?」
「そりゃあ、もう当然だ。『おつかれ~俺~!』とか言っておいて、まだ終わってなかったらそれこそ、なに言ってんだって話だ。もちろん俺の仕事は終わってるよ」
俺もそんなに馬鹿じゃない、なんて言って、肩をすくめる厳見。
人がいる前で、自分に労いの言葉を送っている時点で馬鹿野郎ではあるのだが。
「それに、今回の事態は多少なりとも、俺にも責任があるからな」
自責の念を示すかのような口調で厳見は続けた。
「これだけ広い交友関係を築いていながら、里霧やその他が陥っていた問題、送波の裏の顔に全くと言っていいほど気が付かなかった。もっと早く気がついていたら、こうはならなかった」
特段、表情が暗かったわけではなかったが、言葉に自戒を込めているよでもあった。
「だから、できることならなんでも手伝うよ」
一拍置くと、これまでの空気を断ち切るように、厳見は体の正面で手を打った。
「さて、それじゃあ本題だ。導舟から頼まれていたことは、拘崎沙莉と里霧有耶を一対一で話せるように誘導すること。場所はどこでも良かったんだろ?」
「人が来なければ場所はどこでもいいらしい」
里霧に目配せすると、問題ないと頷いてみせた。
このことについて、事前に訊いてみたところ、「場所がどうこう言ってられない、やらなきゃいけないならやるしかない」とのことだった。
随分と肝が座っている。
「という要望を受けて、考え抜いたワタクシ厳見春介は、舌戦の地を図書館棟に決定いたしました!」
パチパチパチ~、という拍手の効果音が入ってそうなテンション感だ。
図書館棟か。
うちの学校の生徒数は全国でも有数であるがゆえに、どこへ行っても人目に触れる可能性は非常に高い。人気のない場所ですら、穴場として活用している生徒が居座っていることが常なのだ。
学校中を探せば、誰もいない場所もあるだろうが、それでも、拘崎と里霧はその場所で舌戦を繰り広げることがほぼ確定している今では、屋外よりも、屋内の方が適している。
しかも、屋内の中でも防音設備が整っている図書館棟であれば、音漏れがすることなど万に一つもありえない。
環境だけで言えば、最適だと思うが……。
「図書館棟は人こそ少ないが、数人は絶対にいるだろ、大丈夫か?」
満員御礼でこそないものの、図書館棟には絶えず人が訪れている。
数名の読書家たちが毎日のように足繁く通っているのだ。
人が来ないことが条件としてあるわけだが、来客のリスクはないのだろうか。
「ああ。そこについては染屋の方に予め言ってある。各階にある入口すべてに『本日清掃作業中』って看板立ててもらって、事前に封鎖してもらってる」
まさかのパワープレイで解決していた。
染屋もよくこの案に乗ったな……。
「ただ、仮にも清掃作業を謳ってるんで、全てが終わり次第、清掃を手伝うことが条件」
「もしかしてだけど、まさかとは思うんだけど、上から下まで全部……じゃないよね?」
戦々恐々としながら訊ねた里霧に影響されて、オレもかつてない危機感を覚えた。
本当にそうなのか。
もし、そうだったら――、
「う~ん……ごめん☆」
終わった……。
セリフの末尾に星つけんな。
週末が終末になってしまうことを予見して、天を仰ぎ、虚空を見つめる二人とそれを見て、指を差して笑う厳見。
天国と地獄。
使える場所を用意してくれ、とは言ったものの、そんな特大の爆弾を抱えてこいなんて言った覚えはないぞ。どうしてくれるんだ……。
試写会のときも面倒な手続き踏んだのに、それとは比べものにならない対価が必要になるとは……、おのれ厳見。
「ひとまず俺のやれることはここまでだ。あとは健闘を祈るとするよ」
じゃあ、また後で――厳見はそう言うと、踵を返して生徒会室を後にした。
オレが厳見に頼んだことは、場所の確保だけではない。
オレが頼んだもう一つの仕事を片付けるために、厳見は生徒会室を早々に去り、向かっていったんだろう。
「それで、不撓はどうするの?」
備え付けのソファに座っている里霧は、持参してきたチョコレートを頬張りながら、そんなことを訊いてきた。
机の上に小分けにされたチョコレートが錬成されている。
ついさっきまでそんなものなかったのに、いつの間に両手を合わせていたのだろう。
机を構成する木材が等価交換されていないか確認しつつ、オレは里霧の問いに答える。
「付いていきたいところだが、オレは生徒会でやることがあるから、図書館棟の方には行けないな。ここまで出しゃばっておいてなんだが、里霧一人で行ってもらうことになる」
申し訳ないことこの上ないが、オレが行ってもやれることはないだろう。
できることがあるとするなら、見守ることくらいだが、その役目は染屋愛歌と、厳見春介にに任せてある。
図書館棟の番人であるところの染屋なら、何か問題が起こっても場を制することは容易だろう。染屋が目を光らせてくれるなら、心配はない。
厳見は……、二人のサンドバックにでもなってもらおう。
「うん、わかった」
軽快な声音とともに、里霧はソファから飛び跳ねて立ち上がる。
「そろそろ向かった方がいいだろうから、私、行ってくるよ」
彼女は――里霧有耶は、拘崎沙莉とぶつかり合う覚悟がもう既にできていたらしい。
先日まで抱えていた悲壮感や不安感、そういった負のイメージが払拭されているのは表情を見れば明らかだ。あやふやだった意思が明確になっている。
「そうだ、最後に一つ」
ドアノブに手をかけて、図書館棟へ向かおうとする里霧の背中をオレは引き止めた。
「オレは里霧有耶の味方だ。もしもこの先、失敗したとしても、オレが一緒になって悩んで考えて、落としどころを見つけ出して、解決してやる」
本来、こんなことを言うべきではないのかもしれない。
これから挑もうとしている者に対して、失敗したときのことを考えさせるのは、決して褒められた行動でもなければ、称賛されるべき言動でもなかったかもしれない。
ただ、やることなすこと裏目に出続けた彼女にとって、行動するというのはどうしたって失敗のイメージが頭を過ぎってしまうだろう。失敗し続けてきたという足枷を外すためには、どうしても心の保険が必要なのだ。思い切った行動をするための保険は馬鹿にできないし、火事場の馬鹿力に成り得る。
「だから、後先なんて考えないで、自分がどう思って、どうしたいかを拘崎に伝えてくればいい」
その結果がどうであれ、里霧の中で一旦の区切りはつくだろう。
「ふ……ふふふ」
肩をひくつかせ、笑いを堪えている様子の里霧。
あれ……、オレなんか変なこと言ったか?
いまのシーン、割とカッコイイことを言ったはずなのでは?
自分の発言を振り返ってみるが、やはり、おかしな要素は見当たらない。カッコいい云々は置いておくにしても、激励の言葉には変わりなかったはずだ。
今夜あたりベットの上で、独り悶える可能性を否定できないところが恐ろしいが、いまは忘れておくことにしよう。そうしておこう。そっとしておこう。
里霧はひとしきり笑った後、わざとらしく深呼吸をしている。
両手を広げて、背筋を伸ばして丸めてすーはーと、そんな典型的な深呼吸。
それほどまで、過度に緊張するのも十分理解できる。
少し過剰な表現かもしれないが、彼女は――里霧有耶がこれから向かうのは、謂わば戦場だ。血を流すようなことは……、さすがにないとは思うが、血を流さなければ戦場でないとは言い切れないだろう。お互いの主張を通すための舌戦も立派な戦だ。
里霧は自分の意見を主張したとしても、対立してでも押し通そうとはしてこなかった。対立を回避して、別のアプローチで解決を目指した里霧にとってみれば、今日、初めて友達と対立することになる。緊張するなと言う方が無理な話だ。
なんか、「つい先日、不撓と里霧って対立してなかった?」というツッコミが入りそうな気もするが、第一ホールでの出来事は……あれについてはノーカンだ。
本件に関する質疑応答は一切行いません。
心の内で黙秘権を行使しつつ、オレは里霧の手を見遣る。
「……」
その指先は、確かに震えていた。
「それじゃあ、今度こそ行ってく――」
「その前に、最後にもう一つ」
「さっきも最後って言ってたよね⁉」
「第二弾だ」
「最後に第二弾はないわよ!」
「新終章後編 真・最終回改くらいまでなら最後だ!」
里霧は諦めたように肩を落として、半目でこちらに視線をやった。
「それで、なに?」
そして、腕を組み、眉をひそめる里霧。
「とっておきの秘策を教えてやろう」
「秘策?」
「そう、秘策だ。しかも練習はいらないし、即日即実践できる」
人によっては練習がいるかもしれないが、里霧には必要ないだろう。
その秘策は――、
「笑顔だ」
「は?」
「笑顔だ!」
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年始には完結していたのですが、投稿するのを忘れていました。
本日中にエピローグまで上がります。
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