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2話「はぁー?なんですって!荷物を持つのは女性の仕事でしょう!うちの息子に荷物を持たせようっていうのかしら!荷物ぐらい貴女が持ちなさいよ」

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 「あの~ナスタシアさん、殿方だろうとなんだろうと荷物は持たなければなりませんよ。
婚約者が二人で買い物に行けば、半分ずつ荷物を持って当然ですよ。
しかし、貴女のボンクラ息子は気の利かない何もできない使い道に困るボンクラっぷりなので、
せめて荷物だけでも多く持つべきでしょう。
ですから、荷物の8割はロンジンスが持つべきですよ。
私達の後をつけるのは辞めて下さい。
もうロンジンスも24歳なんですよ。
もういつまでも子供じゃないのですよ。
そろそろ貴女も子離れした方がいいですよ」
 「はぁー?なんですって!!荷物を持つのは女性の仕事でしょう!!
貴女、うちの息子に荷物を持たせようっていうのかしら!!
しかも8割も!!
荷物ぐらい貴女が持ちなさいよ!!
貴女ロンジンスちゃんの婚約者なのよ!!
ハンブリング男爵家令嬢如きが!!ロンジンスちゃんの婚約者なのよ!!
恐れ多いと荷物ぐらい黙って全部持ちなさいよ!!
大体ね!!私はロンジンスちゃんを貴女みたいなハンブリング男爵家令嬢貧弱凡顔聖女如きと婚約させるなんて嫌だったのよ!!
それをモルクト王国の伝統だのなんだので聖女だから王太子のロンジンスちゃんと婚約させるなんて!!
私は絶対反対していたのですからね!!
ああ、ロンジンスちゃんはもうすでに育ちの悪い性悪聖女にいじめられているのに、こんなDV女性と結婚させたら、
ロンジンスちゃんは毎日DVされるのね!!D!V!D!V!
DVは犯罪ですよ。分かっていますか。慰謝料!!慰謝料20億円払って二度と私の大事なロンジンスちゃんに近づかないで頂戴!!」
 は、は、はーー?
DVされてるのは私ですし、ロンジンスにいじめられてるのは私です。
それなのに慰謝料20億円払え?二度とロンジンスに近づくな?
もし婚約破棄できれば、二度とロンジンスみたいなゲスボンクラには近づきたくないのですが。
私も、モルクト王国の伝統だのなんだのと毒両親に無理矢理婚約させられたので、ロンジンスなんかとは婚約したくなかったのですが。
あー、とにかく婚約破棄したいぐらいなのです。
それをこの子離れできないサンコンは、私を悪者にするのですか?
あのー、誰が見ても聞いても被害者は私でロンジンスは加害者ですよ。

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