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5話 知ってるんだよ。お前が孤独なヒロイン気取りで"私の事は誰も分かりやしない"なんて叫んでもな、お前は孤独なんかじゃないんだよ

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テシェンゴ:「何悲劇のヒロイン気取ってるんだよ」
ナヤナ:「あらぁ、また甘ったれ発言ね。脳が甘さ漬けでふやけて腐ってきたのかしら。
誰に口きいてるのかしら、テシェンゴ」
テシェ:「お前だよナヤナ。お前は不幸だよナヤナ。そりゃあ不幸だろうな。
不幸じゃないわけないよな。
大嫌いで憎んで疎ましくて、叶いやしない聖女候補生のお姉様がいて、いくら努力しても、
自分に向き合いもしないお姉様にも勝てやしない。
両親も死んで、お姉様はお前の事を見もしない。
寂しいかよ、孤独かよ」
ナヤナ:「あらあらぁ。知ったような口聞いてるんじゃないわよぉ」
テシェ:「知ってるんだよ。お前が孤独なヒロイン気取りで"私の事は誰も分かりやしない"なんて叫んでもな、お前は孤独なんかじゃないんだよ。
辛いだろうさ寂しいだろうさ、それでもお前は孤独じゃないだろう」
ナヤナ:「煩い煩いっ黙りなさいよぉ!!タイマン闘技申し込んでるのかしらっ!?やるってんならやってやるわよぉぉっ!!
知ったような口聞きやがりやがってさぁ!!
貴女なんかに私の事が分かってたまるかってのよぉぉ!!」
テシェ:「お前が申し込んでるだろうタイマン闘技をな」
ナヤナ:「闘技」
テシェ:「闘技」
やれやれ、しょうがない人達ですね。
馬鹿だから、こうなるんでしょうね。
馬鹿だから、言葉だけで通じ合えないんでしょうね。
未熟だから、事実をただ自分の中だけで認められないんでしょうね。
悲しいから、叫び怒り八つ当たりをするのでしょう。
寂しいから、繋がりあおうとするんでしょう。
何故そんな事が分かるのかって、分からないわけがないのです。
私達は所詮同じように馬鹿で未熟で悲しく寂しいのですから。
私達は皆悲劇のヒロイン気取りなのでしょう。
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