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3話「本当の事言っちゃいますね。フローラちゃんには悪くて言いづらかったんですけどね。聖女の素質としてはフローラちゃんより私の方が上なんです」

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 「闘技」
 「闘技」
 はぁー。闘技が始まりました。
馬鹿なんでしょうか。馬鹿なんでしょうね。
 「あのですね。本当の事言っちゃいますね。フローラちゃんには悪くて中々言いづらかったんですけどね。
聖女の素質としてはフローラちゃんより私の方が上なんです。
だからですね。フローラちゃんがびびって闘技を避けてたカール君よりもね。私の方が強いんです。ごめんなさい。
ごめんなさい。国王のカール君より強くてごめんなさい。
カール君って馬鹿だし馬鹿面だしそれなのに私に負けたらどうするの。
カール君は何を誇って生きるの」
 「ふん!!俺様は俺様の事を誇っている!!
お前が俺様より強いかどうかはこの闘技が証明する!!」
はぁ。馬鹿なカールにしては正しい事を言いますね。
ヘルミは確かに私よりも聖女としての素質はありますが臆病で怖がりでいつもびくびくしていて、
それが闘技にも出ているのです。
カールは馬鹿ですが謎の自身を持っていて、並大抵の事では怯えません。
カールはレイムタリア王国にスケルトンの大群が近づいてきた時も馬鹿なので打って出ようとしました。
イケメン幼馴染のテシェンゴと有能美男子執事ロンタチオと共に3人がかりでなんとか勝てた程に強いのです。
ヘルミはただただぶるぶる震えて怯えていました。
この闘技、ヘルミが自らの恐怖心に勝たなければ勝てないでしょう。
いくらヘルミの聖女としての素質が私より上でも、それだけでレイムタリア王国カールに勝てるとでも思ってるのでしょうか。
 序盤は流石に私よりも聖女としての素質が高いヘルミの方が優勢ですね。
カールの攻撃はヘルミの結界魔法を打ち破れません。
 「カール君、攻撃が全然届いてませんよ」
 「ふん!!言ってろ!!」
 攻撃が全然通らない癖に、カールは動じていません。
 「ヘルミがカールとタイマン闘技なんてな」
 「ええ、しかしまだ怯えてるわよヘルミは。
タイマン闘技で怯えてるなんて、あれで大丈夫なのかしら」
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