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65話 「図星じゃないですか、ざまぁ(笑)」
しおりを挟む「へぇ、私をぶち殺すのね」
少女は意気込んでいる。
意気込んでいるだけね。
「良いわよ」
「やってみせなさい」
私は剣と盾を地面に落とし、両手を広げる。
少女は警戒して、私をぶち殺しにきない。
「どうしたのかしら」
「私をぶち殺すというのは嘘なのかしら」
「それじゃ、貴女は何がしたいのかしら」
「上林月恵を殺すなんてふりをしてるだけで」
「それで満足してるのかしら」
「それなら、さっさと死んだ方がいいんじゃないかしら」
「もう上林月恵を殺すふりなんてしなくても」
「もう誰も貴女を責めたりしないし」
「貴女も無力で何もできない臆病な自分を恥じる事もなくなるわよ」
少女を煽ってみる。
この少女とは、局地的に2対1で、少女も敗北感に打ち負かされている。
この少女に勝つことは用意よ。
けれど、これ以上時間をかけてはいられません。
「はぁ」
「やっぱり何もできないのね」
「だから、貴女の大切な人達も死んでいったのよ」
「貴女が見殺しにしたのよ」
「上林月恵が貴女の大切な人を殺したんじゃないわ」
「貴女が、貴女の大切な人達を殺したのよ」
「それを私のせいにするんじゃないわよ」
少女の図星をついたのか、少女がこちらに向かってきた。
「図星じゃないですか、ざまぁ(笑)」
少女を引き込んで、後方に投げ飛ばす。
引込返というやつでしょう。
なぜか、記憶のないはずの私が、この技の事も覚えていました。
立ち上がり、少女に急いで近づき、倒れたままの少女の喉に近づける。
「貴女は上林月恵にまた負けたの」
「それでいいのよ」
「貴女はたいして可愛くもないうえに」
「何もできないゴミなのよ」
「せいぜいその少女の肉体を使い」
「私に媚びているといいわ」
配下にするため、少女に優しい言葉をかける。
怒ってばかりなのは疲れますからね。
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