婚約破棄されました。私の物をなんでも奪う妹に戦闘学園の合格まで奪われたので妹を殺し私を虐待する両親も殺しました。それでなんで婚約破棄?
「マナリア、お前との婚約は当然破棄だ」
幼い頃から愛していた婚約者ネドンに婚約破棄を告げられました。
「両親と妹を殺害した者と婚約者でいられるわけがないだろう」
えっ、ちょっと待って。何を言っているの。
「私が両親と妹を殺しただなんてっ」
何を言っているのか分からない。
「お前、馬鹿なの」
「母の切断した首持ってて、父と妹の遺体が転がっている。
これで言い逃れが出来るんなら、してくれよ」
「妹は私の戦闘訓練学園入学の権利まで奪って戦闘訓練学園に行こうとしたのよ。
私は今まで妹になんでも奪われてきたし、今回だけはどうしても取り返さないといけなかったの」
「それで、妹を殺したと」
「両親は私をずっと虐待してきて、イエレナだけ可愛がるし、
戦闘訓練学園の事まで『お姉様なのだから、入学の権利ぐらいあげなさい』
って言うのよ」
「そうか、もう何も言わなくていい。自害して罪を償うか、処刑されて罪を償うかどちらか選べ」
「『奪われたお前が悪い』って言うのよ」
「もう分かったから」
「お父様ったら、妹を殺した私を許さないって殺そうとしてきたのよ。正当防衛でしょう」
「本当にそう思うなら、法廷でそう話してみるんだな」
「私をいつも傷だらけにするお父様が最後に言ったのよ『強くなったな、まだ強くなれ』って」
「私に意地悪ばかりしてイエレナだけ可愛がるお母様が最後に言ったのよ『もう甘ったれるんじゃありませんよ』って」
「イエレナが最後に甘く甲高い声で言ったのよ『もう、止まらないで歩き続けてお姉様』って
イエレナに奪われ続けても、お父様に傷だらけにされようと、お母様に意地悪されようと、
それでも一応は私の家族なのです。
倫理観では、家族も危害を加えてくるなら殺すのが正しい事になります。
が、そんな社会や文化とは生きてる間に植えつけられるものです。
家族を殺してしまえば、本能が魂が悲しむのです。
間違っていると理性で判断しても、魂は泣くのです。
「そうか、お前にも人の心は少しが残っていたんだな。ここで首を落として、家族と一緒に弔ってやろう」
『まだ強くなれ』『もう甘ったれるんじゃありませんよ』『歩き続けてお姉様』
家族の言葉が私の中で消えません。
「私は、もっと強くなる。首を落とされて楽に死のうだなんて甘ったれません。歩き続けます」
「はぁ?」
幼い頃から愛していた婚約者ネドンに婚約破棄を告げられました。
「両親と妹を殺害した者と婚約者でいられるわけがないだろう」
えっ、ちょっと待って。何を言っているの。
「私が両親と妹を殺しただなんてっ」
何を言っているのか分からない。
「お前、馬鹿なの」
「母の切断した首持ってて、父と妹の遺体が転がっている。
これで言い逃れが出来るんなら、してくれよ」
「妹は私の戦闘訓練学園入学の権利まで奪って戦闘訓練学園に行こうとしたのよ。
私は今まで妹になんでも奪われてきたし、今回だけはどうしても取り返さないといけなかったの」
「それで、妹を殺したと」
「両親は私をずっと虐待してきて、イエレナだけ可愛がるし、
戦闘訓練学園の事まで『お姉様なのだから、入学の権利ぐらいあげなさい』
って言うのよ」
「そうか、もう何も言わなくていい。自害して罪を償うか、処刑されて罪を償うかどちらか選べ」
「『奪われたお前が悪い』って言うのよ」
「もう分かったから」
「お父様ったら、妹を殺した私を許さないって殺そうとしてきたのよ。正当防衛でしょう」
「本当にそう思うなら、法廷でそう話してみるんだな」
「私をいつも傷だらけにするお父様が最後に言ったのよ『強くなったな、まだ強くなれ』って」
「私に意地悪ばかりしてイエレナだけ可愛がるお母様が最後に言ったのよ『もう甘ったれるんじゃありませんよ』って」
「イエレナが最後に甘く甲高い声で言ったのよ『もう、止まらないで歩き続けてお姉様』って
イエレナに奪われ続けても、お父様に傷だらけにされようと、お母様に意地悪されようと、
それでも一応は私の家族なのです。
倫理観では、家族も危害を加えてくるなら殺すのが正しい事になります。
が、そんな社会や文化とは生きてる間に植えつけられるものです。
家族を殺してしまえば、本能が魂が悲しむのです。
間違っていると理性で判断しても、魂は泣くのです。
「そうか、お前にも人の心は少しが残っていたんだな。ここで首を落として、家族と一緒に弔ってやろう」
『まだ強くなれ』『もう甘ったれるんじゃありませんよ』『歩き続けてお姉様』
家族の言葉が私の中で消えません。
「私は、もっと強くなる。首を落とされて楽に死のうだなんて甘ったれません。歩き続けます」
「はぁ?」
あなたにおすすめの小説
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。
愚かな父にサヨナラと《完結》
アーエル
ファンタジー
「フラン。お前の方が年上なのだから、妹のために我慢しなさい」
父の言葉は最後の一線を越えてしまった。
その言葉が、続く悲劇を招く結果となったけど・・・
悲劇の本当の始まりはもっと昔から。
言えることはただひとつ
私の幸せに貴方はいりません
✈他社にも同時公開
側妃に追放された王太子
基本二度寝
ファンタジー
「王が倒れた今、私が王の代理を務めます」
正妃は数年前になくなり、側妃の女が現在正妃の代わりを務めていた。
そして、国王が体調不良で倒れた今、側妃は貴族を集めて宣言した。
王の代理が側妃など異例の出来事だ。
「手始めに、正妃の息子、現王太子の婚約破棄と身分の剥奪を命じます」
王太子は息を吐いた。
「それが国のためなら」
貴族も大臣も側妃の手が及んでいる。
無駄に抵抗するよりも、王太子はそれに従うことにした。
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
はっきり言ってカケラも興味はございません
みおな
恋愛
私の婚約者様は、王女殿下の騎士をしている。
病弱でお美しい王女殿下に常に付き従い、婚約者としての交流も、マトモにしたことがない。
まぁ、好きになさればよろしいわ。
私には関係ないことですから。
初夜に「君を愛するつもりはない」と夫から言われた妻のその後
澤谷弥(さわたに わたる)
ファンタジー
結婚式の日の夜。夫のイアンは妻のケイトに向かって「お前を愛するつもりはない」と言い放つ。
ケイトは知っていた。イアンには他に好きな女性がいるのだ。この結婚は家のため。そうわかっていたはずなのに――。
※短いお話です。
※恋愛要素が薄いのでファンタジーです。おまけ程度です。
王が気づいたのはあれから十年後
基本二度寝
恋愛
王太子は妃の肩を抱き、反対の手には息子の手を握る。
妃はまだ小さい娘を抱えて、夫に寄り添っていた。
仲睦まじいその王族家族の姿は、国民にも評判がよかった。
側室を取ることもなく、子に恵まれた王家。
王太子は妃を優しく見つめ、妃も王太子を愛しく見つめ返す。
王太子は今日、父から王の座を譲り受けた。
新たな国王の誕生だった。
王子は婚約破棄をし、令嬢は自害したそうです。
七辻ゆゆ
ファンタジー
「アリシア・レッドライア! おまえとの婚約を破棄する!」
公爵令嬢アリシアは王子の言葉に微笑んだ。「殿下、美しい夢をありがとうございました」そして己の胸にナイフを突き立てた。
血に染まったパーティ会場は、王子にとって一生忘れられない景色となった。冤罪によって婚約者を自害させた愚王として生きていくことになる。