婚約破棄されましたが、私の物をなんでも奪って行く妹に婚約者を奪われるのが一番許せないので妹に毒鍋を食わせ殺します。今更謝ってももう遅いのよ

１話 婚約破棄されたので妹を殺しに行きます

　「お前との婚約なんて破棄だ」
　「はぁー？」
　思わずはぁーと呆れの言葉が出てしまう。
　「俺は真実の愛に目覚めたんだ」
　私の妹のサシルでしょうね。
前から本人達は隠してるつもりなんでしょうが、ばればれの逢瀬をしていた。
　「驚かないで聞いて欲しいんだが、お前の妹のサシルを真実に愛しているんだ」
　親に無理矢理婚約者にされたのだから、婚約破棄だろうがこの馬鹿が真実の愛に目覚めようが
なんでもいいのだけれど、妹に婚約者を奪われるという事が許せない。
　「慰謝料１億カッパー払って貰えないと受け入れられないわね」
　この伯爵令息という家柄以外何もないボンクラが１億カッパーも払えるわけないでしょう。
　「１０００万カッパーで許してくれないだろうか」
　この馬鹿婚約者なんて１００カッパーで売れるなら売りたいぐらいなんだが、今は金が欲しいわけではない。
　「正統な理由なく婚約破棄、決闘を受けましょうか」
　正統な理由なく婚約破棄をするという事は決闘を申し込んでるという事になる。
　「待ってくれ、愛するサシルを置いて死にたくない」
　あら、この馬鹿の良いところ家柄以外に一つ見つけましたわ。
　これほど情けない事言えますかね。
まぁ私と決闘しても殺されるだけですからね。
この馬鹿婚約者の良いところは家柄と恥も知らず命乞いする事でした。
　「私もね、元婚約者を殺したいわけじゃないのよ。払う物払ってくれた方がお互い幸せでしょう。
私は慰謝料が貰えて貴方も死なずに済んでお互い円満婚約破棄。オールハッピー」
　こんな馬鹿婚約者殺すより酒場で決闘相手探して殺す方が楽しいです。
　「両親に頼んでなんとか用意してもらう。だから１週間待ってくれないか」
　はぁーーーー。こんなに情けない殿方は初めて見ました。
大陸中探してもこんなに情けない殿方がいるでしょうか。
そう思うと、私の元婚約者はザピン大陸１の男だとでも言えるのでしょうか。
　恥を晒すだけですね、辞めましょう。
　「分かったわ。一週間で１億カッパー用意できなければ決闘を受けるわ」
　この馬鹿婚約者の御両親が１億カッパー用意できればそれで良し、出来なければ決闘で殺すだけだわ。　　
　さぁ、実家に帰り妹を殺しましょうか。