こんなはずじゃなかった

溺愛と執着3

睡蓮の部屋でダラダラ、豪の作るご飯、昼はリゾットを作ってもらい食べた。

圭介がSwitchを持ち込み、ゲーム対戦を皆でする。


だが…なんだよ！

この甘々は！！


ソファに座る俺の背後に兵藤、何故か抱っこちゃん状態で、俺の肩に顎乗せて、ゲームを見ている。

西園寺は隣で必死にコントローラを動かしながら、勝つと、ガッツポーズして、俺にキス。

豪はいたせりつくせりでゲームの間にジュースを飲ませてくれる。

圭介は、俺の大腿に頭を乗せてゲームしてるし…。


なんだよ、これ！


ふと、横を向くと、兵藤と目が合う。

チュッ！！


チュッじゃねえよ…。


なんか色々ヤバい気しかない。


だが、居心地は悪くねえ…。






ゲームも飽きて、TVを見ていたら、水族館の動物特集がやっていた。

あっ、チンアナゴ…。


「チンアナゴ見たいな～。」

俺がポツリと呟くと、兵藤が俺の耳元に唇を押しつけてくる。

「ウツボならすぐ見れるぜ？」


「だから、もうそのネタはいらねえよ！！可愛いの見て癒されたい！」

パチコンと兵藤のおでこをデコピンする。


「じゃあ、明日行くか？」

西園寺が携帯で何やら調べ出した。


「行きたい！！」

俺はグイッと西園寺の方に顔を近づけると、ほっぺにチュウされた。

「じゃあ、八景島まで行くか。車手配する。」


「やったー！！チンアナゴー！！」

「睡蓮、なんか勃起しそうだからチンアナゴ言わないで。」

何考えてんだ、圭介は。


俺はつい、ふざけて連呼してやった。

「チンアナゴチンアナゴチンアナゴチンアナゴチンアナゴチンアナゴチンアナゴチンアナゴチンアナゴ！！」


圭介は必死に股間を押さえているが、マジで立ってやがる！！

「アハハハ！！チンアナゴに発情してやがる！！」

「チンアナゴの写真集でも、買ってやろうか？」

俺と兵藤がふざけて揶揄ったら、圭介が怒って、股間を擦り付けてきた。


「ぎゃー！！やめろー！！」

「睡蓮がチン、ばっか言うからじゃん！責任とってー！！」


そんなぎゃいぎゃいした、おふざけも悪くない俺がいる。


くだらない時間が楽しくて、まったりも嫌じゃなくて、スキンシップも過激な事も、流されるままの俺がいる。


そして困る事に嫌ではない。


つい、ため息を吐くと頬にキスをする圭介や兵藤。

心配そうに見てくる豪と西園寺。


なんなんだこれは。


つい、色々考えてしまいそうになるが、豪の夕飯出来たぞー！！って言葉に、考えるのをやめた。


わーい！！今日の夕飯は何かなー！！

キャイ～ン！！すき焼き！！


「すき焼きだ！！卵あるかな？」  



「睡蓮ー！！すき焼きのすきを取ると？」


「…焼き。」

「あれ？」


キョトンとする圭介。


ばかめ…。