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ラブとライク3
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気絶した睡蓮を西園寺はベッドに腰をかけながら、優しく撫でる。
すると、自分目掛けてペットボトルが飛んできた。
パシッとキャッチすると、投げた人物の方を見る。
シャワーを浴びて、きちんと拭かずにきたのか、濡れた髪に首にタオルを巻いて現れた。
「睡蓮は寝たのか?」
「ああ。」
渡された水をゴクゴクと飲み干す。
「明日は…山にしよう。海は睡蓮は入れないし、わざわざ他の奴に火をつける事もない。」
白い肌に残る嫉妬深い2人の痕跡に、兵藤は小さく舌打ちした。
「そうだな。目的は何にする?」
「山に登る事は予定に含んでいたから、変更した。で、どうにかなるだろう。皆で弁当持ってハイキング程度の山だ。」
「了解。」
「………俺は本気だ。兵藤。」
ジッと兵藤を見つめる西園寺。
「……本気じゃねえ奴と共有するかよ。」
呟く兵藤に、フッと口元を笑わす西園寺。
「確かにな。」
「だが、俺は誰にも負けねえぜ?晴臣…。」
ニッと笑う兵藤。
「睡蓮には厄介な奴ばかり集まる…。俺も負けるつもりは無い。」
溜息を吐きながら、睡蓮を見つめる。
「まあ、息子は俺の勝ちだかな。」
兵藤はニヤニヤしながら西園寺のナニに視線を落とす。
西園寺はもの出しなのに気付き、カッと顔を赤くして隠した。
「ふざけたことぬかすな!さっき見た限りは俺の勝ちだ。」
「そうか?平常時は俺のがでかいぜ?」
「何を寝ぼけたことを!!」
西園寺はズボンを履き、ベランダから伝い出て行って。
兵藤は持ってきたタオルで、睡蓮の身体を拭き、眠る睡蓮にキスを落とし、部屋を後にする。
*******
「うー!!身体が痛え。」
時間を見ると朝の5時。早く起きてしまった。誰かが身体を拭いてくれたのか、気持ち悪さは無いが、シャワーを浴びたい。
おもだるい身体を動かし、シャワー浴びにいくと、鏡に映る痕跡に驚愕する。
「なんじゃこりゃー!?」
赤い水玉模様が身体中にある。
睡蓮は誰にも見られないよう、ダッシュでシャワーを浴びて着替えた。
やべえ!海に入れねー!しかも圭介らにバレたら非常にまずい!!
サーと蒼ざめながら部屋に戻る。
なんか、理由を考えねば!!
腹痛?いや旨いもの食えなくなる。
熱?同じだ!
なんか違う遊びを考える?これだ!海だけが遊びじゃねえ!!
後は服を気をつけなくては?
Vネックはダメだ!丸襟はチラッと見えるかな?
すると、トントンとノックする音が聞こえた。
ガチャッと開けると兵藤が何やら服を持ってきた。
「なんか、バタバタしているから起きたのかと思ってな。」
顔を赤くして、頭を掻く兵藤に、俺も昨日のことを思い出し、視線を逸らす。
「これ、首のとこ隠れるから着ろよ。西園寺と話して、今日は山にハイキングにしたから、弁当持って遊びにいくらしい。だから、その、肌は大丈夫だ。」
「どうも…。」
俺は恥ずかしく、ドアを閉めてしまった。
兵藤が持ってきたのは、短めのタートルネックの黒のノースリーブだった。
これ、おしゃれさんしか似合わなくない??
着てみて、痕跡は隠れたかが大丈夫かな?
一応気を使ってくれたようなので何も言わないようにしよう。
俺の責任だけじゃ無いが予定を変えてしまったんだ、俺がみんなの弁当でも作るかな!?
姉は料理下手だから、俺がよく作ったし!
豪よりは無理かもだけど!愛情だよな!愛………
昨夜の愛してるの響きを思い出し、一人でのたうち回る睡蓮。
「と、とにかく!弁当!」
下に降りてキッチンに入り、冷蔵庫を開ける。
なかなかいい材料があるではないか!!
ひき肉がたくさんあるので、ミートボールと焼売を作ろう!!
あとは卵焼き、ポテサラ、おお!パンもある!
フッフッフ!睡蓮シェフの出番が来たぜ!!
言えないが、お詫び弁当!クッキングスタート!!
タランタッタッター タランタッタッター♪
すると、自分目掛けてペットボトルが飛んできた。
パシッとキャッチすると、投げた人物の方を見る。
シャワーを浴びて、きちんと拭かずにきたのか、濡れた髪に首にタオルを巻いて現れた。
「睡蓮は寝たのか?」
「ああ。」
渡された水をゴクゴクと飲み干す。
「明日は…山にしよう。海は睡蓮は入れないし、わざわざ他の奴に火をつける事もない。」
白い肌に残る嫉妬深い2人の痕跡に、兵藤は小さく舌打ちした。
「そうだな。目的は何にする?」
「山に登る事は予定に含んでいたから、変更した。で、どうにかなるだろう。皆で弁当持ってハイキング程度の山だ。」
「了解。」
「………俺は本気だ。兵藤。」
ジッと兵藤を見つめる西園寺。
「……本気じゃねえ奴と共有するかよ。」
呟く兵藤に、フッと口元を笑わす西園寺。
「確かにな。」
「だが、俺は誰にも負けねえぜ?晴臣…。」
ニッと笑う兵藤。
「睡蓮には厄介な奴ばかり集まる…。俺も負けるつもりは無い。」
溜息を吐きながら、睡蓮を見つめる。
「まあ、息子は俺の勝ちだかな。」
兵藤はニヤニヤしながら西園寺のナニに視線を落とす。
西園寺はもの出しなのに気付き、カッと顔を赤くして隠した。
「ふざけたことぬかすな!さっき見た限りは俺の勝ちだ。」
「そうか?平常時は俺のがでかいぜ?」
「何を寝ぼけたことを!!」
西園寺はズボンを履き、ベランダから伝い出て行って。
兵藤は持ってきたタオルで、睡蓮の身体を拭き、眠る睡蓮にキスを落とし、部屋を後にする。
*******
「うー!!身体が痛え。」
時間を見ると朝の5時。早く起きてしまった。誰かが身体を拭いてくれたのか、気持ち悪さは無いが、シャワーを浴びたい。
おもだるい身体を動かし、シャワー浴びにいくと、鏡に映る痕跡に驚愕する。
「なんじゃこりゃー!?」
赤い水玉模様が身体中にある。
睡蓮は誰にも見られないよう、ダッシュでシャワーを浴びて着替えた。
やべえ!海に入れねー!しかも圭介らにバレたら非常にまずい!!
サーと蒼ざめながら部屋に戻る。
なんか、理由を考えねば!!
腹痛?いや旨いもの食えなくなる。
熱?同じだ!
なんか違う遊びを考える?これだ!海だけが遊びじゃねえ!!
後は服を気をつけなくては?
Vネックはダメだ!丸襟はチラッと見えるかな?
すると、トントンとノックする音が聞こえた。
ガチャッと開けると兵藤が何やら服を持ってきた。
「なんか、バタバタしているから起きたのかと思ってな。」
顔を赤くして、頭を掻く兵藤に、俺も昨日のことを思い出し、視線を逸らす。
「これ、首のとこ隠れるから着ろよ。西園寺と話して、今日は山にハイキングにしたから、弁当持って遊びにいくらしい。だから、その、肌は大丈夫だ。」
「どうも…。」
俺は恥ずかしく、ドアを閉めてしまった。
兵藤が持ってきたのは、短めのタートルネックの黒のノースリーブだった。
これ、おしゃれさんしか似合わなくない??
着てみて、痕跡は隠れたかが大丈夫かな?
一応気を使ってくれたようなので何も言わないようにしよう。
俺の責任だけじゃ無いが予定を変えてしまったんだ、俺がみんなの弁当でも作るかな!?
姉は料理下手だから、俺がよく作ったし!
豪よりは無理かもだけど!愛情だよな!愛………
昨夜の愛してるの響きを思い出し、一人でのたうち回る睡蓮。
「と、とにかく!弁当!」
下に降りてキッチンに入り、冷蔵庫を開ける。
なかなかいい材料があるではないか!!
ひき肉がたくさんあるので、ミートボールと焼売を作ろう!!
あとは卵焼き、ポテサラ、おお!パンもある!
フッフッフ!睡蓮シェフの出番が来たぜ!!
言えないが、お詫び弁当!クッキングスタート!!
タランタッタッター タランタッタッター♪
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