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姉帰国!
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GWも終わり、中間試験勉強に明け暮れた。結果は海外の鬼にも届くので頑張らないと。試験期間中、どこからの情報かウーくんのスタンプが海斗から送られてくる。がんばれっとか。可愛いスタンプなので嬉しいが。
結果は、洋一郎と豪に負けての3位。豪、ギャップ萌えです。あんなに授業中寝ててよくも!メラメラしますね。
こっから夏休みまで行事は無いから平和だと思っていた。空咲は新歓に力を入れるから、9月に運動会、その後に文化祭となるらしい。
「えっ?行事あるよ?期末前に。」
小倉の一言に衝撃を受ける。
「え!?何があんの?」
前のめりに聞くと、鼻息荒く小倉は答えた。
「ウキウキワクワク水泳大会!!」
水泳かぁ。
「まぁ、全員参加じゃなく、代表決めて出るらしいよ。代表に選ばれた場合、期末の保体は満点。うちは温水プールで学年、クラスで交代で使うから、大会は平等にする為、練習は当日のみのすぐ本番!その後授業で水泳をやるから、期末の保体はどっちにしろ水泳なんだ。だから大会出場者は満点ってこと。」
洋一郎が付け足す。
「へー。」
色々考えるなこの学校。
「この水泳大会、来年の人気投票の鍵となる一大イベントなんだよ?なんてったって、裸体が見えるからね!結果重視で選手を選ぶクラス、見た目重視でくるクラスなど色々。個人種目、団体種目、色々あるよ。」
小倉がまた興奮しながら喋る。
「水泳を裸体と言うなよ。やりにくい学校だな。」
俺は白い目で小倉を見た。
「いや、その!」
慌てる小倉、からかうの面白い。
「あー!!睡蓮の見たいが見せたくないー!!」
頭を抱えて究極の2択だと、悩む圭介は放っておこう。
「俺は出ないよ。多分6月後半くらいだろ?姉が帰国するから、多分ちょっと休むと思うし。」
「えー!!!」
叫ぶ圭介。うるさい!
「お姉さん?」
「そっ!俺、両親亡くなってるから、姉貴が頑張って働いてくれてんの。あんまり親戚に世話になんのもアレだしな。美容師なんだけど研修で海外行っているから、叔父の学校で寮生活。一時帰国だから、そん時に髪切ってもらう。」
「えー!それ王道のカツラじゃなかったの!?」
小倉が泣きそうな声を出してくる。
「王道?カツラ?なんのこと?俺、姉貴の練習台だから、勝手に染めたり切ったりすると怒られんの。眼鏡も前髪避け。」
「じゃあ、眼鏡とれよ!」
圭介が取ろうと手を伸ばした瞬間、バシッとその手は止められた。
「鵜山、前を向け。もう授業始まるぞ。睡蓮の眼鏡は保護者の方から言われてんだ。許可が下りるまでダメだ。」
担任の横山だった。
姉貴に言われたのか??
「まだお姉さんが来るまでは俺とお前の秘密だ。」
パチンと横山にウィンクされた。
いや、副会長も知ってますが。
その次の日から、水泳大会の日程が張り出され、もろ姉貴の帰国とかぶっていて、地元に帰る為に応援も出来ないことを知った、圭介は暫く口を聞いてくれなかった。
他からも、何処から入手したのか、メールがジャンジャンくる。教えてないぞ!生徒会!風紀委員!
水泳大会の団体自由リレーは、豪、圭介、小倉と後2名が出るらしい。個人種目は、平泳ぎ、クロール、背泳、バタフライもあるようで、ザワザワ相談している。楽しそうでいいな。
俺は、大会の3日前に帰国する姉と実家に帰る為、1週間分の荷造りをして、海斗に車の手配を頼んだ。
「睡蓮くんの裸体を見たいような!見せたくないような!」
海斗は圭介と同じ事で悩んでいた。高校生と同じ思考回路かよ!!
早いもので、現在姉の蓮花と実家に帰ってきた。
姉の髪色がピンクになっており、しかもボブヘアー。
ちょっと驚いた。
「スイくーん!!お腹すいたー!和食食べたいけど、疲れたー!!」
家に着いた途端にゴロゴロ!
ハイハイ、ちょっと懐かしくて笑ってしまう。
今日は俺が頑張って肉じゃがを作ろう。
「レン、研修はどうだ?」
作った肉じゃがをバクバクと喰らい付いているレン。
「楽しいよ!ありがとうスイくんのおかげ!髪も切ってもらったし、めちゃくちゃ上手くてビックリ!勉強になる!」
「俺のも切ってくれよ?」
「伸びたもんねー。了解。そっちはどう?大丈夫?叔父さんとか叔父さんとか叔父さんは。」
「うーん…。」
俺は今まで起きた事を伝えると、蓮花は目を丸くして、爆笑しやがった。
「叔父さんは相変わらずね!でも、他の奴も気になるわ!生徒会に風紀ね!流石私の弟!!よっ!天然人たらし!」
何を聞いてそう判断したのやら。
「ねえ、その水泳大会って明後日よね?見たいな!」
蓮花は空になった茶碗を置き、ニンマリと俺の顔を見る。なんか悪い顔してるな。
「一般人、しかも女は入れないよ。」
「叔父さんにお願いしてみれば?」
せっかく、地元帰ってきたのにマジか??
「どうしても、スイくんの生活環境見たいし、友人達も見てみたい!変な奴なら取っちめる!」
蓮花は叔父に電話し始め、俺の幼少期の写真1枚でOKもらったらしい。
おい!理事長!
結果は、洋一郎と豪に負けての3位。豪、ギャップ萌えです。あんなに授業中寝ててよくも!メラメラしますね。
こっから夏休みまで行事は無いから平和だと思っていた。空咲は新歓に力を入れるから、9月に運動会、その後に文化祭となるらしい。
「えっ?行事あるよ?期末前に。」
小倉の一言に衝撃を受ける。
「え!?何があんの?」
前のめりに聞くと、鼻息荒く小倉は答えた。
「ウキウキワクワク水泳大会!!」
水泳かぁ。
「まぁ、全員参加じゃなく、代表決めて出るらしいよ。代表に選ばれた場合、期末の保体は満点。うちは温水プールで学年、クラスで交代で使うから、大会は平等にする為、練習は当日のみのすぐ本番!その後授業で水泳をやるから、期末の保体はどっちにしろ水泳なんだ。だから大会出場者は満点ってこと。」
洋一郎が付け足す。
「へー。」
色々考えるなこの学校。
「この水泳大会、来年の人気投票の鍵となる一大イベントなんだよ?なんてったって、裸体が見えるからね!結果重視で選手を選ぶクラス、見た目重視でくるクラスなど色々。個人種目、団体種目、色々あるよ。」
小倉がまた興奮しながら喋る。
「水泳を裸体と言うなよ。やりにくい学校だな。」
俺は白い目で小倉を見た。
「いや、その!」
慌てる小倉、からかうの面白い。
「あー!!睡蓮の見たいが見せたくないー!!」
頭を抱えて究極の2択だと、悩む圭介は放っておこう。
「俺は出ないよ。多分6月後半くらいだろ?姉が帰国するから、多分ちょっと休むと思うし。」
「えー!!!」
叫ぶ圭介。うるさい!
「お姉さん?」
「そっ!俺、両親亡くなってるから、姉貴が頑張って働いてくれてんの。あんまり親戚に世話になんのもアレだしな。美容師なんだけど研修で海外行っているから、叔父の学校で寮生活。一時帰国だから、そん時に髪切ってもらう。」
「えー!それ王道のカツラじゃなかったの!?」
小倉が泣きそうな声を出してくる。
「王道?カツラ?なんのこと?俺、姉貴の練習台だから、勝手に染めたり切ったりすると怒られんの。眼鏡も前髪避け。」
「じゃあ、眼鏡とれよ!」
圭介が取ろうと手を伸ばした瞬間、バシッとその手は止められた。
「鵜山、前を向け。もう授業始まるぞ。睡蓮の眼鏡は保護者の方から言われてんだ。許可が下りるまでダメだ。」
担任の横山だった。
姉貴に言われたのか??
「まだお姉さんが来るまでは俺とお前の秘密だ。」
パチンと横山にウィンクされた。
いや、副会長も知ってますが。
その次の日から、水泳大会の日程が張り出され、もろ姉貴の帰国とかぶっていて、地元に帰る為に応援も出来ないことを知った、圭介は暫く口を聞いてくれなかった。
他からも、何処から入手したのか、メールがジャンジャンくる。教えてないぞ!生徒会!風紀委員!
水泳大会の団体自由リレーは、豪、圭介、小倉と後2名が出るらしい。個人種目は、平泳ぎ、クロール、背泳、バタフライもあるようで、ザワザワ相談している。楽しそうでいいな。
俺は、大会の3日前に帰国する姉と実家に帰る為、1週間分の荷造りをして、海斗に車の手配を頼んだ。
「睡蓮くんの裸体を見たいような!見せたくないような!」
海斗は圭介と同じ事で悩んでいた。高校生と同じ思考回路かよ!!
早いもので、現在姉の蓮花と実家に帰ってきた。
姉の髪色がピンクになっており、しかもボブヘアー。
ちょっと驚いた。
「スイくーん!!お腹すいたー!和食食べたいけど、疲れたー!!」
家に着いた途端にゴロゴロ!
ハイハイ、ちょっと懐かしくて笑ってしまう。
今日は俺が頑張って肉じゃがを作ろう。
「レン、研修はどうだ?」
作った肉じゃがをバクバクと喰らい付いているレン。
「楽しいよ!ありがとうスイくんのおかげ!髪も切ってもらったし、めちゃくちゃ上手くてビックリ!勉強になる!」
「俺のも切ってくれよ?」
「伸びたもんねー。了解。そっちはどう?大丈夫?叔父さんとか叔父さんとか叔父さんは。」
「うーん…。」
俺は今まで起きた事を伝えると、蓮花は目を丸くして、爆笑しやがった。
「叔父さんは相変わらずね!でも、他の奴も気になるわ!生徒会に風紀ね!流石私の弟!!よっ!天然人たらし!」
何を聞いてそう判断したのやら。
「ねえ、その水泳大会って明後日よね?見たいな!」
蓮花は空になった茶碗を置き、ニンマリと俺の顔を見る。なんか悪い顔してるな。
「一般人、しかも女は入れないよ。」
「叔父さんにお願いしてみれば?」
せっかく、地元帰ってきたのにマジか??
「どうしても、スイくんの生活環境見たいし、友人達も見てみたい!変な奴なら取っちめる!」
蓮花は叔父に電話し始め、俺の幼少期の写真1枚でOKもらったらしい。
おい!理事長!
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