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第十三話 「ゴミ捨て」

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そろそろ初日の掃除も終わりを迎えようとしていた。
罰で延長となったのは、一日辺りの掃除時間とその期間の両方。
いつもは10分程で終わる所を、20分。
一週間の掃除期間も二週間に延長となった。
不破以外の三人は文句を言って喧嘩を始めた。そんな事を気にせず、不破は掃除を黙々と励んだ。

掃除は終わりかけ、不破はゴミ捨て場に集めたゴミを運んでいた。
校舎を通ってゴミ捨て場に。
ゴミ捨て場にゴミを捨て終わると、行きとは違う道で帰ることにした。






校舎裏では女子生徒二人が、小柄な少女を見下す様に立っていた。

「何だよ、その目は!」

悲鳴にも近い声を抗える。
その声は少女を恫喝する罵声。
校舎裏で罵声は響き、木々の葉が振動で微かに揺れる。

「そ、そんな目してません……」

ヨワヨワとした声で、答える少女。
少女を壁に追い詰め、女子二人が掴みかかっていた。
答える少女は震えている。顔には殴られた跡。頬が少し赤く腫れていた。

「うるせぇんだよ!」

少女に向かって、怒鳴る女子が殴り掛かる。

「いや、やめて!たすけて」

「助けなんか来ねぇよ! お前みたいに生きる価値のない女に!!」

「たすけて!!」

無惨にも少女の叫びは届かない。
この校舎裏は、普段人が通らない。
一階には教室もない。その場所で音を立てても中の人が出てくることもないと言っても過言ではなかった。
その事を踏まえて、女子生徒二人は少女を校舎裏に連れてきているのだ。

(だ、だれか……たすけて!!)

少女は心の中で叫んだ。
この場を助けてくれる存在なら何でも良かった……

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